ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

自民党政権(安倍政権)が維新に利用価値を見出して甘い態度を取り続けたことが、大阪の自民党の凋落の大きな原因ではないか(公明党もいろいろ維新とつながっている)

2021-12-10 00:00:00 | 社会時評

最初にこちらの記事を。

>自民大阪、挽回に「20年」衆院選で維新に惨敗
2021/11/21 21:03

自民党大阪府連は21日、衆院選の大阪府内の15選挙区で自民候補が日本維新の会の候補に全敗した結果を総括する会合を開いた。府連総務会長の杉本太平府議は会合後「この10年間で維新は大阪で強固な地盤を築いた。ここから自民が盛り返すには、少なくとも倍の20年はかかる」と厳しい認識を記者団に示した。

杉本氏は維新との対決を振り返り「横綱と駆け出しの力士の戦いで、負けるべくして負けた」と指摘。拠点の大阪で府知事と大阪市長のポストを握り、実績をアピールしやすい維新と比べ「岸田文雄総裁(首相)は大阪の個別政策を話すことはない」として、今後は党本部との連携を強めたいと語った。

衆院選では、府連会長を務めた原田憲治元防衛副大臣ら前職が相次いで落選。原田氏は会長を辞任する意向を示した。府連は近く後任を決める手続きに入る。

つぎにこちらの記事を。

>「再建20年」の声も 新体制の自民大阪府連を待ついばらの道
2021/12/4 21:28

4日に新体制を発足させた自民党大阪府連は10月の衆院選惨敗を踏まえ、来年の参院選などに向けて党本部と連携しながら「抜本的な組織再構築に総力を結集する」方針を掲げる。ただ党の足腰ともいえる地方議員が減少し、再建には「20年はかかる」との厳しい見方も。会長選出をめぐり、国会議員と地方議員の間に広がる溝も露呈し、いばらの道は避けられそうにない。

「チーム力を高めていかなければ、だめだ。(所属議員らには)意識を変えてもらいたい」。新会長に就任した宗清皇一(むねきよ・こういち)衆院議員は府連大会後、記者団にこう強調した。

自民府連がまとめた衆院選の総括文書では、日本維新の会を「大阪本店の企業」になぞらえ、統一した政策や戦略のもと「候補者個人ではなく、党としての支持を広げている」と指摘した。ただ、維新も躍進したとはいえ、松井一郎代表の後継不在という課題を抱える。

一方、総括文書は府連について「東京本店の大阪支店」「個人商店」とし、「府連の活動や主張が完全に埋没」したと分析。自民と維新が対決した府内15選挙区の総得票数は維新の158万4057票に対し、自民は100万5824票で、衆院選の惨敗は「個人としての得票の限界」と結論づけた。

来夏に参院選を控える中、立て直しは急務だ。政策の方向性を明確化し、会員制交流サイト(SNS)などを活用して党本部と一体となった広報戦略を構築する方針を掲げたが、道のりは険しい。

杉本太平前総務会長(大阪府議)は「維新はこの10年間で強固な地盤を築いた。自民が盛り返すには少なくとも20年はかかる」と指摘する。府議会と大阪市議会で自民会派は16人ずつ。両議会で第1会派の大阪維新の会はそれぞれ47人と40人を擁し、大きく水をあけられている。

府連大会で決定した活動方針では、令和5年の統一地方選を見据え「地方組織の要である地方議員を増やす対策が必要」と危機感をにじませた。地方議員は国政選挙で地域の実動部隊となる面もあり、喫緊かつ長期的な課題といえる。

この日地方議員が共同提出した意見書は、会長選出の過程が見えにくい現体制への不信感の裏返しだ。宗清氏は府連内の意見を聞く考えだが、「国会議員が取り仕切る府連は変わりようがない」と漏らす地方議員もいて、火種はくすぶっている。(吉国在)

これらの記事で取り上げられていることはどれも「ごもっとも」というところでしょうが、大阪の比例の獲得票数も、維新が1,715,862票であり、自民は823,963票にとどまります。つまり自民に維新はダブルスコアを軽く超える票数を取っているわけで、まさに記事で紹介する杉本氏の発言

>横綱と駆け出しの力士の戦い

というのも「ごもっとも」としかいいようがない。

ただそれにしてもですよ、けっきょくこのように大阪の自民党が維新にだいぶ差をつけられている現状は、その大きな部分が自民党政権、この場合おもに安倍政権ということになりますが、の維新へのさまざまな便宜や甘い態度によるものがあるんじゃないんですかね。

で、それは例えば大要「改憲で、維新を味方にしたい」とか「さまざまな部分で維新に利用価値がある」、あるいは公明党も、維新にあえて自分たちが立つ小選挙区へは立候補を見送ってもらい、府議会や大阪市議会などで維新といい関係にあるといったバーター取引で維新に便宜をはかるわけです。例の大阪都構想での、維新と公明の同盟関係もその一例。

それで本来なら、自民党中央が、関西、特に大阪は維新が強いとなったら、より集中的に大阪自民を支援するということになるはずですが、むしろ維新に便宜を図っている。それでは大阪自民の衰退も当然でしょう。これでは目もあてられない。事実大阪の小選挙区では、維新と自民の戦いは、15選挙区で維新全勝、自民は比例復活すら2選挙区だけであり、まさに惨敗にもほどがある。さすがに自民党中央がまともに大阪自民を支援していれば、もう少しましな結果になったんじゃないんですかね? 実は、昨今の維新の強さを分析した本を過日入手しました。bogus-simotukareさんからご紹介いただいた本です。

維新支持の分析 -- ポピュリズムか,有権者の合理性か

入手したのはだいぶ前なのですが、まだ読んでいません。が、こういうものを読んでいろいろ勉強していきたいですね。そしてそればかりでなく自民党中央がいわば大阪維新を、大阪自民を差し出すことによって良好な関係を保とうとしていた(いる?)という側面も、やはり考えないとですよねえ。岸田政権になってそれがどれくらい変わったのか、変わるのか、不変か。公明党とはこれからも維新はいい関係であり続けるのか。bogus-simotukareさんは、

>その意味で大阪府連からすれば「我々の力不足は否定しないが、自民党中央に足を引っ張られ続けた」「それなのにすべてを府連の責任にする気か?」という「党中央」への反発は内心、強いかと思います。

お書きになっています。私もそう考えます。それにしてもものすごく愚劣ですよね(苦笑)。一体地方をなんだと思っているのか。どうしようもないにもほどがあるというものです。


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