ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

「赤いシリーズ」「ウルトラシリーズ」のロケ地の現在(いま)(成城・祖師谷編)(追記あり)(写真の追加あり)

2021-03-17 00:00:00 | 映画

昨年から、「赤いシリーズ」と『ウルトラマンレオ』を観ています。

「赤いシリーズ」の山口百恵出演作品が、7月1日からTBSのCSチャンネルで放送されている(1日2話放送)

「ウルトラマンレオ」が、来月(8月)CSで再放送される(子役時代の冨永みーなも出演)

それで、この2つのシリーズは、TBSでの放送という共通点と、金曜日放送(第2期ウルトラシリーズ)という共通点はありましたが、第2期ウルトラシリーズ最終作の『ウルトラマンレオ』と「赤いシリーズ」第1作の『赤い迷路』が同時の終了でした(1975年3月28日に最終回)。そしてこの2作は、世田谷区成城近辺でよくロケーションをしていました。『レオ』は大蔵にあったスタジオ「東宝ビルト」でセット撮影をし、「赤いシリーズ」は、当時は、調布市にあった仙川スタジオでセット撮影をしていた模様です。それで2作品とも、成城を主たるロケ地としていました。特に「レオ」は、主人公たちが成城近辺に引っ越したという設定に第4クール(75年1月~の放送分)からなったので、成城近辺でのロケーション撮影が多くなりました。なお大映ドラマは、80年代半ばから、府中のスタジオ中心の撮影になったので、『スクール・ウォーズ』などはその近辺で多くロケされています。上のスタジオは、現在どれも閉鎖されていて住宅地に分譲されています。

そういうわけで、1974年~75年ごろに成城で熱い撮影が行われたことを想い、それから半世紀弱たっている2021年にいくつかの印象的なロケ地を訪問してみました。した結論は、やはりだいぶ時がたったな、ということです。今回は、まずは成城からです。2月某日に撮影しました。

成城学園前駅から、小田原方面に歩きます。

まずは、富士見橋へ行ってみます。名前通り、富士山を観るのにいい橋とされます。

富士見橋です。

富士見橋から不動橋をみます。奥のほうに見える白いものが富士山です。昔は、ここは、

>小田急線でも切り通しが造られ、その上に架かる橋が富士見橋と不動橋・・・、でした。

が、現状は、

>残念ながら現在では川が埋められて暗渠となるのと同じで、切り通し部分に蓋がされ、橋自体が形式的なものとなっています。

ということになっています。今は、花壇、菜園になっていて、実に面白くありません(苦笑)。さらに同じサイトでは、

>成城は撮影所があることから撮影の町として歩んできました。特に路上などの撮影にあまり規制がなかった昭和時代には頻繁に成城で撮影が行われています。

とりわけ昭和の名作というか、世田谷の誇るウルトラマンシリーズでは多くのシーンが世田谷で撮影されました。そして撮影所に近い成城も頻繁に使われています。お金持ちとか、権力者の屋敷とかの設定で・・・。

その中でもこの不動橋や富士見橋もよく登場しています。

と書かれています。

成城学園駅方面です。

富士山見物のための枠です。

現在は、「百景」といえるかなあ。

それではドラマの画像より。

『赤い迷路』第19話での松田優作です。

同じドラマから、富士見橋から不動橋を見る宇津井健中野良子です。

では次は、お隣の不動橋です。

これが不動橋です。富士見橋とくらべてもだいぶそっけない橋です。昔は金網があったりして、なかなかロマンチック(?)な雰囲気もあったんですけどね。橋としての実質はないので単なる道路ですね。

富士山を望みます。

富士見橋方面を撮影しました。ではドラマの中の不動橋を。

『ウルトラマンレオ』第45話より。

『赤い迷路』第18話より。不動橋を歩く宇津井と中野です。ここから、富士見橋にいる松田らを見るわけです。

赤い絆』第16話での、山口百恵左幸子 です。1977年から78年の冬での撮影と思われます。

上に同じ。おそらく富士見橋からの撮影。

同じドラマ第17話での、山口と長谷川諭です。山口の服が左との時と同じなのは、たぶん彼女が多忙なので、同じ場所で同時に撮影したのでしょう(ただし監督は別人)。なお「赤いシリーズ」ではいつものことですが、このドラマでは、左と山口が母娘、山口と長谷川が、異父姉弟という設定でした。

2021年5月26日追記:同じドラマの第21話でも、同じ橋が登場しました。

岡まゆみと対面する山口百恵です。ほんと、不動橋のロマンチックな雰囲気が、多くの演出家ほかから愛されたのだなと痛感しました。

(追記終わり)

トラックがあるのでうまく写真が撮れませんが、『ウルトラマンレオ』の最終回で、旅に出る主人公は、この通りを進んで

こちらの交差点で左折します。『レオ』最終回撮影当時は、信号はなかった模様。ドラマと同じような撮影ができなかったので、後日再チャレンジします。一番奥に見える高圧線の鉄塔に注目してください。これが、次の訪問地につながります。

これで本日の撮影は終了してもいいのですが、ついでなので、『ウルトラマンタロウ』初回で、ペギー葉山の「ウルトラの母」(「緑のおばさん」の姿で登場。理由は不明ですが、あるいは緑のおばさんの広報の意味合いがあったか?)が、主人公に対してタロウに変身するバッジを渡すシーンのロケ地に行ってみることにしました。バスが通っているのですが、せっかくなので歩いてみることとします。成城富士見橋通りをえんえん歩きます。面倒なので、途中の写真は省略します。このロケ地も、複数のサイトほかを参照してようやく見つけ出しました。祖師谷にあります。

ペギーさんから子どもたちにいたるまでみな短めのスカートなのが時代ですね。なお、膝をついている女性は、これがデビュー作のあさかまゆみ(当時。現・朝加真由美)です。主演の篠田三郎氏は、まだ演技ができずにいた彼女をずいぶん助けてあげたようです。奥に高圧線が写っていますが、これが成城方面へ続いています。上の写真の出どころはこちら

このシーンです。後ろにある送電設備に注目。この撮影の日も、ドラマ収録の日と同様のピーカンでした。上の写真の出どころはこちら

これが同じ設備のようです。写真の出どころはこちら。2011年ごろに撤去された模様。

この現在は駐車場になっているあたりに、ドラマにも出てくる送電設備がありました。上に伸びている高圧線の下です。この高圧線は成城にもつづいているわけで、なるほどねえ、ウルトラシリーズのロケ地って、ほんと近場だったのだと再認識しました。余談ですが、この施設の写真を探していて、なるほど、世の中こういうことにも関心を寄せる方が少なくないのだなと思いました。いろいろ勉強になります。

2021年1月10日追記:当該回の動画が現在アップされていますので、ちょっと写真を追加します。

もともとゴルフ練習場ですので、ゴルフボールがたくさんあるわけです。

「緑のおばさん」が、手当にやってきます。

(以上追記終わり)

このマンションがあったところには、ゴルフ練習場があり、そこの駐車場で撮影がされた模様です。実際の撮影地点は、おそらくマンションが建っているところです。

最後はおまけです。そのマンションの北側(裏?)にこの病院があります。ここも、『レオ』で数回登場しています。建物は建て替わっています。

というわけで、また何かの映画やドラマのロケ地の撮影は定期的におこなっていきますので、乞うご期待。


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4 コメント

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Unknown (破れかぶれ)
2021-03-17 15:35:56
成城・祖師谷辺りは

「東宝や国際放映(「太陽にほえろ!」みたいに東宝の下請けやったり「ケンちゃんシリーズ」みたいに自社制作だったり)」

制作の現代劇でも使われてましたね。当時から4・50年も経てばそりゃあ建物も老朽化して取り壊されたりしますわ(地元(兵庫県尼崎市)でも「昭和の風情のある」アパートや公営市場や銭湯や町医者の診療所(何と「処方せん薬局」が大半の現在では珍しく「院内薬局」を最後迄貫き通した!)の取り壊しが最近目立ちます)。
後「ウルトラマンシリーズ」「赤いシリーズ」等、これらの作品は 

「『炎神戦隊ゴーオンジャー』(2008年)を最後に事実上消滅した『フィルム撮影のテレビ映画』」

である事も忘れてはいけません。よく言われますが

「フィルム撮影ならではの陰影のある映像」

だからこそ

「視聴者に強いインパクトを残した」

のは事実だから。
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>破れかぶれさん (Bill McCreary)
2021-03-17 22:32:38
私の居住地もどんどん古い家が壊されていますね。しょうがないことではありますが。ウルトラシリーズも、建物が最近壊されたなんてのばっかりですね。これは、東映の戦隊ものや仰せのドラマもご同様。

>「『炎神戦隊ゴーオンジャー』(2008年)を最後に事実上消滅した『フィルム撮影のテレビ映画』」

である事も忘れてはいけません。よく言われますが

「フィルム撮影ならではの陰影のある映像」

だからこそ

「視聴者に強いインパクトを残した」

のは事実だから。

まさにおっしゃるとおりですね。正直フィルム撮影からテレビ局が撤退したら、格段にドラマが詰まらないなと思います。あのざらっとした質感は、何物にも代えがたい。
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Unknown (なお)
2022-03-07 20:45:51
なつかしく拝見させていただきました。昭和大好きだったので、いろいろ取り壊されてまったく面影のない風景になるのは寂しいです。今の方が洗練されて美しいのですが、どこか風情がないんですよね。昭和の俳優さん方も次々とお亡くなりになっているので、仕方のないことなんですけどね。
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>なおさん (Bill McCreary)
2022-03-07 21:47:44
どうもコメントありがとうございます。

>いろいろ取り壊されてまったく面影のない風景になるのは寂しいです。

個人的には、不動橋と富士見橋はものすごく残念ですね。仕方ありませんが、あの雰囲気は格別です。

ところでちょうど本日、丹波哲郎版の「鬼平犯科帳」の第1話を見まして、これが丹波がハナ肇の前で軽くゴロツキを倒すというシーンがありまして、これが「レオ」などでもおなじみの「五本松」でロケーションされていました。「レオ」のちょっと後の撮影だったはず。番組開始はちょうど入れ違いです。現在ではそもそも東京では時代劇は制作されないし、時代劇自体も制作されていませんが、五本松も対岸にマンションができているので、撮影には工夫も必要かと思います。
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