ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

今回の東京都知事選挙は、1975年の選挙に構図が似ている(石原都政も過去のものなのだから、拉致問題もそうなるのが当たり前)

2024-06-20 00:00:00 | 北朝鮮・拉致問題

東京都知事選挙が本日(2024年6月20日)告示されます。記事を。


東京都知事選 立候補予定者4人が共同記者会見 重点政策を訴え
2024年6月19日 18時36分 

東京都知事選挙が20日に告示されるのを前に、立候補を予定している4人が共同記者会見に参加し、それぞれ重点として掲げる政策を訴えました。

19日に日本記者クラブが主催した共同記者会見には、東京都知事選挙に立候補を予定している現職の小池百合子氏、参議院議員の蓮舫氏、広島県安芸高田市の元市長石丸伸二氏、航空自衛隊の元航空幕僚長の田母神俊雄氏の4人が参加しました。

最も訴えたいことは
冒頭、最も訴えたいことをそれぞれ述べました。

小池氏は「首都防衛に力を込めている。『東京大改革3.0』を続けていく。都民の命と東京の未来を守る戦い、これを都民に訴えていきたい。2期8年、全公約164項目の90%を達成、推進している。都民のため都民とともに世界で1番の都市、東京にしていく」と述べました。

蓮舫氏は「若者の手取りを徹底して増やす。都をガラス張りにする。東京都の行政改革を進め、都のおよそ6000の事業で納めた税金がどのように使われたのか、しっかりと公表する。行政改革の果実が出たらちゅうちょなく、若者や現役世代、シニアに振り分けたい」と述べました。

石丸氏は「仕事をするふりをして、一向に成果をあげない政治屋を一掃したいと考えてきた。『恥を知れ、恥を』。これが国民の思いだ。東京の政治が変われば日本の政治が変わる。私たちの力で東京を動かしていこう」と述べました。

田母神氏は「結果を出す政治でなければならない。都政は都民の安全と豊かな暮らしを実現しなければならない。公約のよしあしよりはこの人は実現する能力があるのか、その実行能力を十分に判断してもらいたい」と述べました。

少子化対策については
また、東京都の去年の出生率が0.99と1を下回る中、少子化対策について述べました。

小池氏は「東京の出生率を引き上げるため、18歳以下を対象に毎月5000円を給付する『018サポート』や高校授業料の実質無償化などを実施してきた。重要なのは、お母さんの数を減らさないことで、今後、無痛分べんの費用助成にも取り組みたい」と述べました。

蓮舫氏は「少子化の理由は非婚化が進んでいるからで、望んでいるが結婚できない貧困の若者が増えている。未来に希望が持てないのであれば、10年かけても今の子どもたちが社会に巣立つときに不安と負担のない東京都をつくることが長い目で見た少子化対策だ」と述べました。

石丸氏は「未婚者をどう婚姻に結びつけていくかは都市部だけでは解決できない。都市への集中、過密がその大きな背景になっているので、そこへの取り組みや視点が欠かせない」と述べました。

田母神氏は「日本では結婚できなければ子どもが生まれない。そのため、若者については都民税を半額にするなどの施策を行い、とにかく所得を増やしてあげることが大事だ」と述べました。

(以下略)

事実上は、現職の小池百合子蓮舫の一騎打ちですかね。別に蓮舫好きな政治家でもありませんが、小池か蓮舫かなら、これは蓮舫一択ですね。ただなんだかんだ言っても地方公共団体の首長選挙は、現職が強いですからね。都知事についていえば、過去美濃部亮吉鈴木俊一 石原慎太郎も小池もみな再選以降も勝っています。そう考えると、やはり蓮舫も、厳しい戦いになるのかもしれませんね。ともかく頑張っていただきたいものです。

ところで今回の選挙は、構図としては、美濃部三選の1975年の選挙に近いものがありますね。当時衆議院議員だった石原慎太郎が議員を辞職して現職の美濃部に挑戦しましたが、惜敗したわけです。

個人的な意見を言いますと、石原に勝っただけで美濃部を私は尊敬しますね。大したものです。その後石原は、青島幸男の後の1999年の都知事選挙に出馬して当選(石原は、都知事選落選翌年の76年に衆議院議員に返り咲き、95年に辞任)します。その後4選後の2012年に任期途中で辞任しています。

さてさて、この件から連想したことですが、石原都政が終わったのが2012年10月です。石原は都知事辞任を表明し、同年12月に執行された12月に衆議院選挙に比例で出馬、当選して国政に復帰しました。しかし14年11月に執行された選挙で、事実上当選埒外で立候補し落選します。つまりは、彼の最後の政治家人生は、2年に満たなかったわけです。

これはいろいろな考えがあるでしょうが、石原を政治家としてどう評価するとしても、都知事辞任で石原の政治家人生はおしまいでしたね。その後の2年弱の衆議院議員としての日々は、ほぼ「蛇足」「ならないほうがよかった」といわれて仕方ないのではないか。

で、こう考えるわけです。

石原都政なんて、いまではほとんど語られることもないな、と。

私は当然アンチ石原(都政)ですが、しかし当の私も、石原都政のことなど思い出すこともありませんでした。たぶんほかの人もそうでしょう。賛否ふくめてほぼ石原都政なんて「過去のもの」でしょう。いろいろ石原都政の負の遺産もあるでしょうが、それらを批判するにしても現都政への批判ということになるでしょう。

石原都政なんて、ひところは「そこまで評価されるか」と思うくらい都民以外の国民全体の支持も大きかったと思いますが、それでもこの始末です。うんなもん12年前に辞任したし、その後現在の小池が3つあとの知事なのだから話題にならなくて当然ですが、それにしたってです。21年の衆議院選挙で、石原の息子の石原伸晃が、自民党全体は予想よりも少なくない議席減ですんだのに、小選挙区はおろか比例復活もできなかった落選だったのも、その理由の1つは、石原慎太郎の威光がなくなったこともあるのでしょうね。実際選挙では、石原軍団の応援もなかった。石原がこの翌年に亡くなったことで、まさに石原家が日本と東京の政治に一定の影響力を持ち続けた時代も終わったのだと思います。まだ石原宏高は議員ですが、彼は大して力はないし、仮に(ご当人が希望しているように)伸晃が参議院選挙東京都選挙区に出馬して当選したとしても、たぶん「なっただけ」ということになるかと思います。石原慎太郎と同じです。

そうなると、このブログの興味に関係することであり、私がなにかと言及している北朝鮮による日本人拉致問題などもまさにそうでしょうね。先日次のような記事を書いて発表させていただきました。

けっきょくこれも、誰かが死なないと事態が動かないということの一例ではないか(北朝鮮拉致問題に関するマスコミの論調変化)

その記事の中で私は、


2002年に小泉訪朝があり拉致被害者が帰国したわけで、それから22年もの歳月が流れています。この年に生まれた人たちが、来年3月に大学を卒業すれば、続々と新聞社・通信社・テレビ局ほかの大手マスコミに入社します。彼らは当然02年のころの騒然とした雰囲気を知らない。もちろん現実問題としては、あの時の騒然とした雰囲気を知っているのは、当時の年齢で言えば、6歳から7歳、あるいは10歳くらいまでの年齢の人たちでしょう。ということは、その人たちも現在28歳から32歳くらいで、もっとも若い世代が30歳前後のわけです。そういった年齢以下の人たちが記者なりなんなりをしていれば、当然拉致被害者、家族会、巣食う会などへの遠慮も少なくなってきているでしょう。そしてこういったことは当然進みはしても後退することは、一時的にはあっても長いスパンでは考えにくいので、これからどんどん進みます。

と指摘しています。

12年前に終わった石原都政が完全に風化しているんだから、22年前に拉致被害者が帰国した日本人拉致問題なんてなおさらでしょう。問題の性質や次元は違いますが、無意味にだらだらと問題を先伸ばしているから、こういう事態になるといわれても仕方ないのではないか。正直いまどき拉致問題なんぞにこだわっているのは、当事者でなければ私のような物好きか、そうでなければプロ右翼(櫻井よしこなど)、職業的反北朝鮮運動家(西岡力など)、さもなければ和田春樹氏のように日朝間の関係改善に努力する人くらいでしょう。家族会にたいして救う会(拙表記では「巣食う会」)が完全にヘゲモニーを確立しているとか、過度の安倍晋三への傾倒・支持などいろいろ理由はあるのでしょうが、あまりに事態はよくありませんね。これらは、すべて家族会の活動方針の誤りです。いまからでも遅くないから、いや、もう遅いのかもしれませんが、そんなことを言っている場合ではないから、蓮池透氏との関係を改善するくらいのことをしたらどうか。ほんと、巣食う会と関係をもつとろくなことがない。連中とかかわってろくなことにならなかった人間数多し。安倍晋三は、その中でも例外的に得をした人間だと思っていましたが、しかし殺されちゃったからねえ(絶句)。いや、あの男が殺されたのは、別に拉致問題とは直接関係ありませんが、しかし拉致問題に深入りしなければ、たぶん安倍が長きにわたって首相を続けることはなかったでしょうし(おそらく2006年の最初の首相就任はないし、それがなければ、あのような長期の首相就任はなかったはず)、首相にならなければ殺されはしなかったでしょうから、首相になんかならないほうがずっとましではなかったか。そういうことに結果としてはなっちゃうでしょう。

いずれにせよ巣食う会と関係を断たなければだらだらと現在のような状況が続き、ますます拉致問題は風化するのでしょう。もちろん日本の首相が「こんなことはだめだ」と考えて、(櫻井よしこらが好きな言葉を使えば)毅然とした態度で動けば話は違いますが、どうなのか。けっきょく北朝鮮問題は、日本の政治家の多くが触れたがらないタブーであるということですが、それらは巣食う会の連中のアンタッチャブルぶりをますます助長するということなのでしょう。まったくもってどうしようもないと思います。

なお4年前の都知事選の際にも記事を書いていますし、また石原の息子の落選の話も複数記事にしているのでそれらもついでにリンクしておきますので、ご興味がございましたらお読みになってください。今回は拉致問題にかんしては、付け足しみたいな気もしますが、いちおう記事のカテゴリーは「北朝鮮・拉致問題」にしておきます。

現在の安倍政権は、美濃部、鈴木、石原の3都政の最終期に近くないか

石原伸晃の衆議院選挙落選で、半世紀以上続いた石原慎太郎とその子どもたちの日本政治(東京都政ふくむ)への影響も事実上終わったのだろう(石原宏高はそれほどの能力はないだろう)

予想の範疇とはいえ、これもひとつの時代の終わりだろう(石原伸晃の次の衆議院選挙不出馬表明)

コメント (5)
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