ライプツィヒの夏(別題:怠け者の美学)

映画、旅、その他について語らせていただきます。
タイトルの由来は、ライプツィヒが私の1番好きな街だからです。

映画「Mishima: A Life In Four Chapters」をYouTubeで観ることができる

2015-04-15 00:00:00 | 映画

最近のYouTubeは、わりといろんな映画を観ることができるので、それを記事にしたいのですが、今日はこの映画を紹介します。

タイトルにもあるように、YouTubeで、日本人キャストで制作された米国と日本の合作映画「Mishima: A Life In Four Chapters」を観ることができます。

Mishima A Life In Four Chapters The Criterion Collection] [1985] Paul Schrader

これは1985年に米国で公開されたもので、Wikipediaの紹介を借りれば、

三島由紀夫の生涯とその文学作品を題材にした伝記風の芸術映画

です。三島の幼少期からの人生と、1970年11月25日の三島、「金閣寺」、「鏡子の家」「奔馬」の5つのモチーフを組み合わせた映画で、米国では興行成績が悪かったものの、日本で公開されればそれなりの成績は収めたでしょうが、いろいろあって(三島の奥さんが公開を嫌がったとか、右翼団体の脅しが入ったとか)公開はおろか、日本では公式の形ではソフトすら発売されていません(ただし、後ろの記述を参照してください)。

監督は、ポール・シュレイダーで、「タクシードライバー」などの優れたシナリオを書いています。また弟のレナードも脚本に参加しています。彼は日本語も得意で、奥さんは日本人でこの映画にも脚本その他で参加しています。また音楽もフィリップ・グラスが担当しているというなかなかの映画です。俳優も、三島を緒形拳、ほかにも坂東八十助佐藤浩市沢田研二永島敏行、さらに三島と親交のあった横尾忠則も出演していたりと充実したキャストです。

海外版では、三島自身のモノローグをロイ・シャイダー(三島のファンだとのこと)が担当していますが、上の動画は緒形自身のナレーションです。

で、この映画を、もちろん画像その他は難はあるとはいえ、それを無料で観ることができるというのはなかなかいいのではないかと私は思います。日本では一応公式には今日に至るまで発売されていないし。

いま私は、

>日本では一応公式には今日に至るまで発売されていないし

と書きました。なぜこのようなあいまいな書き方をするかというと、ゲリラ的というか、非合法(といっていいのか)で発売はされているからです。

三島由紀夫と一九七〇年

この本の中にこの映画のDVDが封入されています。1985年の映画でパブリックドメインにはなっていないはずですので、本来なら著作権者から訴えられるはずですが、今日に至るまで著作権者は訴えていないようです(本の発売は、2010年)。理由は知りませんが、興味のある方はどうぞ。

またこの映画についての詳細なルポも発売されています。

MISHIMA―カンヌ映画祭最優秀芸術貢献賞受賞作品

この映画以外にも、いろいろな映画をYouTubeほかの動画サイトで観ることができます。いろいろな意味ですごい時代ではあると思います。なお、この映画のDVDをもし買いたい方がいらっしゃれば、日本のAmazonでなく、米国Amazonで購入されることをおすすめします。そちらの方が安い。

また、動画サイトにアップロードされている映画についての記事を書きます。

コメント
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