拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

チャンプルーとチャンポン

2024-08-02 09:16:33 | グルメ

夏こそゴーヤーチャンプルーを作ろう!ランチョンミートと豆腐は用意済み。だが、肝心のゴーヤーが近所のスーパーで高くて小さい。諦めて、庶民の味方=見切り品コーナーに行くと、白瓜が50円だったので購入。

さて、どう料理しようか。頭の中は、既にゴーヤーチャンプルーのモードになっていた。ゴーヤー(沖縄名)の和名は「にがうり」である。ってことは白瓜と同じ瓜である。どちらも中にワタがあってそこに種がある。なら、白瓜でチャンプルーを作ったってバチはあたらないだろう。

さて、これの呼び名である。「白瓜チャンプルー」は和名と沖縄名のチャンポンである。この際、沖縄名で統一しよう。沖縄では白瓜をなんと呼ぶのだろう?冬瓜は「シブイ」と呼ぶそうだが白瓜と冬瓜は別物。「モーウィ」「アカモーウィ」等々も白瓜ではなさそう。断念。では「チャンプルー」を和名にしよう。「チャンプルー」って「炒め物」だっけ。ブーッ。「ごちゃ混ぜ」が正解だった。ん?ってことは「チャンポン」(上記)と語源が一緒?そのようである。思わぬ大発見である。ということで、今回の料理は「白瓜のごちゃ混ぜ炒め」……やはり変。きょうび、名称もチャンポンばやり。コーラスグループ名の「Voces8」だってイタリア語と英語のチャンポンである。素直に「白瓜チャンプルー」でよいだろう。

あくまで「チャンプルー」を使うには意味がある。ただの「炒め物」だと白瓜と豚肉をただ炒めた感じだが、「チャンプルー」と言うことによって、豚肉はランチョンミートになるし、そこに豆腐が入る。語源が同じでも、その進化形には固有の意味が備わるものである。例えば「チャンポン」だって食べ物名として使われた場合は、人は麺類の「長崎ちゃんぽん」を思い浮かべるだろう。

因んだ話その1。「ゴーヤー」は沖縄名と言ったが、さらに八重山列島では「ゴーヤ」、宮古島では「ゴーラ」と呼ぶそうである(いずれも出典はウィキペディア)。また、和名は「にがうり」と書いたが「つるれいし」とも言うれいし……じゃなくて、言うらしい。

その2。「ゴーヤー」を初めて知ったのは朝ドラの「ちゅらさん」である。ヒロインの兄(演:ゴリ)がだめだめ人間で、「ゴーヤーマン」という人形を売り出そうとするが全く売れなかった……というのはドラマでのことで、現実世界では、ゴーヤーマンは大ヒットした。同時に、ゴーヤーチャンプルーという料理もこのとき爆発的に世に広まったのではないか。私も、大喜びで作ったものである。大層旨かった(からこそ、私の料理のレパートリーとして定着している)。ゴーヤーを口に入れたのはそのときが初めてである。すなわち、母はゴーヤーを料理したことがなかった。「え?ゴーヤー?あの苦いヤツ?」と言っていたし。

その3。ヒロインが沖縄出身で兄がろくでなしという点では、その後の朝ドラの「ちむどんどん」と同じである。だが「ちむどんどん」の兄はもはや犯罪者と言っていいレベルだったし(演じた俳優さんは、現大河でもろくでもない役をやっている)、暴力表現も多かった。評判が違って当然である。だが、今、再放送してる「ちゅらさん」をあらためて見ると、登場人物が人の話を聞かない人ばかりで(それを「笑い」にしているのだが)、これはこれで若干いらつくところではある。

その4。「ゴーヤ」と「ゴーラ」で思い出したのだが、今やってるパリオリンピックの選手の水上行進で「ハイチ」が「アイチ」とアナウンスされていた。フランス語では「H」を発音しないからだ。だから愛知県の「愛知」と同じである。愛知県の人は自分達が呼ばれたような気分になったろうか。



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