拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

素晴らしき世界

2021-02-23 20:00:49 | 日記

今日は休日であったか。平日の映画館はがらんがらんだと思って行き、実際、私が選んだ人がいなさそうな席(前の方のはじっこ)は、周りに全然人がいなかったが、終わって上を振り返ってみたら、かなりの人の数であった。そうは思えないほどひっそりとしていたのは、みんながコロナを意識していたのと、あとは映画の内容のせいだろう。すすり泣きの声も聞こえた(バッハのマタイで評論家Uが奨めるメンゲルベルクの演奏もすすり泣きが聞こえるという噂である)。「すばらしき世界」は、そういう映画。救いがあったのかなかったのかの感想は人それぞれだろう。ネタバレにならない程度に、私らしい感想を言うと、役所広司演じる主人公の名字は、本日結婚25周年をお迎えになられ、おいしいワインでもと思って売り場をうろついてたら同じことを考えていたご亭主とぱったり会ったという、まさに「素晴らしき世界」を生きてこられたMご夫妻と同じである。そして、「25周年」と言えば、今年の某月某日をもってワタクシが迎える離婚記念日がまさに25周年である。そうか、私が別れた年にM美女美男は夫婦になったのか。その役所広司演じるMがかんしゃくを起こしてスマホを投げつけるシーンがあるが、その後も使っているのだから壊れなかったと見える。手加減をして投げたか。カップ麺もぶん投げたが、後で、飛び散った汁を拭くときとてもみじめな気持ちになったはずである。とにかく、役所広司が圧巻の演技であった。女性とのからみも濡れ場もあるにはあったが、決定的ではない。好きな彼女ができて、最後、その彼女とブチューとやって、周りがヒューヒュー言ってめでたしめでたしとなることの多いハリウッド映画とは次元の違う内容であった。その内容をそのまま引きずったような、見終わった後のワタクシの夕食風景。亀有の某ピッツェリアである。最近、「お一人様詐欺」(一人でいるように見せかけて実は二人で来ている)が横行しているが、私の眼下に遮るものはなにもない。横長画面にしても同じである。

なに?誰も1ミリも疑ってない?それはそれで腹膨る思い。よし、じゃあ、今度の募集は「お一人様詐欺の共犯」だ!大丈夫、顔は写さない。けど、ヴァイオリンの弓の切れた毛が風にたなびくように、髪の毛の数本を風にたなびかせてそれを写真に写しこむのが条件である。ワインおごるよー、どお?

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