(日本平ホテルから富士山をパチリ)
静岡の旅で宿泊した日本平ホテルは学生時代からの憧れのホテルでした。
5年前、同窓会でこちらに泊まるはずが急遽参加できず、今年も友人二人と宿泊する計画がコロナで見送られ、泊まる機会を逸していました。
2月は白銀の富士山がくっきりと眺められる、ベストシーズンです。
(日本平ホテルの客室からの眺め)
その日は天気にも恵まれ、部屋から富士山はもとより清水港、三保の松原、清水や興津の街並み、薩埵峠(さったとうげ)、愛鷹山、箱根の連山、伊豆半島の大パノラマが広がり、見ていて飽きません。
だんだん暗くなってきて富士山が見えなくなると、夜景が美しく輝き出します。
「あれだけ美しい富士山を見ていると、ライトアップされるような錯覚を起こすわね」ツレと話しながら、ちょっとだけドレスアップしてレストランへ向かいました。
メニュウを見ていると、給仕係の女性(Aさん)が近づいてきて「わからないことがありましたら、どうぞ何でもお尋ねください」と声をかけてくれました。
アルコールがダメなのでオレンジジュースを注文すると、
「静岡産のミカンジュースはいかがでしょうか? 美味しくお勧めです」
「せっかく静岡に来たのだから、お勧めのミカンジュースにします」と私。
前菜に使われている食材(クスクス)はお味も触感も初めてでしたが、こちらが理解できるまで丁寧に説明してくれました。静岡名産のカリフラワーのスープも珍しく、産地ならではのお話を伺うと一段と美味しく感じます。
夜景を見ながら、ゆっくり運ばれてくるフレンチのコース料理をAさんの給仕で堪能し、心豊かなひと時を過ごすことができました。(器や盛り付けのセンスも素晴らしく写真がないのが残念ですが・・・ここは優雅に食することに徹しました)
給仕係としての訓練だけでなく、きっとAさんの弛まぬ努力の賜物と思いますが、さりげないサポートが誠に絶妙で心地よく、ふたりで感激しました。
(夜景を楽しみながら、心に残るディナーの時間を過ごしました・・・)
・・・そして思うのです。茶事や茶会のおもてなしも同じでは・・・と。
でも、こんなにもさりげなくお客さまに寄り添って、お客さまが心地好いと喜んでもらえるおもてなしができているだろうか? 一生懸命だけではなく、その先を行く心遣いがもっと必要なのでは・・・・いろいろ考えると、反省することばかりでした。
日本平ホテルで給仕係のAさんに出会えたお陰で、ホスピタリティ(おもてなし)の真髄を考える機会を得て、本当に良い経験になりました。
(日本平ホテルの正面玄関)
(360度の眺望がすばらしい日本平・夢テラスにて)
また、来年の結婚記念日にふたり元気で旅したい・・・と願っています。
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