暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

2019年 クリスマスの茶事・・・(1)

2019年12月28日 | 茶事・茶会(2015年~自会記録)

 

12月22日(日)に我が家でクリスマスの茶事をしました。

クリスマスの茶事にお招きされたことは何回かありますが、自分でするのは京都以来かもしれません?
クリスチャンでないのに、キリスト生誕を茶事でお祝いするのもねぇ~と気が引け、なかなか気乗りがしなかったのです。
・・・それが、突如ヤル気になったのは次の理由からでした。

もう一度今年最後の茶事をしたい! 日ごろお世話になり、親しくしている茶友をお招きし楽しみたい・・・と。 
もう1つは、社中の方をお招きして、少しずつ茶事の楽しさや奥深さを経験してもらえたら・・・と思ったのです。それで、入門1年のIJさんとSYさんをお招きしました。
お二人とも大先輩の中で緊張したと思いますが、お客様(正客Yさま、次客Oさま、詰Rさま)が素晴らしい方なので、優しく穏やかな雰囲気の中にも大事なことをいろいろ学んだことでしょう。

その日は暖かかったけれど、天気予報は曇り のち 雨
何とか後座の席入まで持ってくれれば・・・と願いながら、晴雨両方の準備をして臨みました。

 


玄関入り口にメキシカン・クリスマスリースを飾り、お客さまをいそいそと迎えます。
このリースは20年ほど前にテキサス州サンアントニオで購入したものですが、今も大事に使っています。そういえば、クリスマスグッズは古いものばかりかも・・・。

 


11時に待合に集合です。
板木が5つ打たれ、半東KTさんが甘酒をお出しし、腰掛待合へご案内しました。
待合の掛物は「Silent Night」の色紙、友人の布絵作家・森下隆子さんの作です。
幸い雨はまだ降らず、腰掛待合でお待ちいただき、迎え付けができました。

初座の床は

「去々来々来々去々」のお軸、足立泰道老師のお筆です。

歳月もそうですが、人や物事もまた

「去って行ってしまう、去って行ってはまたやって来る、来たと思うと去ってゆく・・・」

・・・それらを心静かに受け入れる境地とでもいうのでしょうか。 

 

お客様がベテランさんなので初炭所望とし、正客Yさまが炭を置いてくださいました。

炭斗はフィンランド製のカバ細工の籠、水次もスウェーデンで買ったカバ細工の水次(見立て)です。

香合はイギリスのアンティーク、1820年に作られた嗅ぎ煙草入れです。10年前の横浜開港150周年記念の茶事の折に購入した2つの内の1つです。

香は黒方、香元は山田松香木店です。 

 
初炭が終わり、待合のテーブル席へ動座していただき、懐石をお出ししました。
暁庵が懐石を担当しましたので、半東KTさんに給仕をお願いしました。
12月に入ってから、どのような懐石を差し上げたらよろしいかしら?と思案したり、試作したり・・・献立を記念に記します。
 
クリスマスの茶事 献立
  飯椀    一文字 (ゆめぴりか・・でした)
  汁椀    舞茸  胡麻麩  白味噌  辛子
  つぼつぼ  柿なます(忘れてしまい、後から鉢でお出ししました・・・)
  お向う   山かけ  山葵  加減醤油
  煮物碗   銀杏と海老の真蒸  松茸  紅葉麩  三つ葉  柚子
  焼き物   ビーフステーキ ポテトサラダ ミニトマト 芽キャベツ     
  強肴    ふろふき大根  春菊のお浸し
  箸洗い   昆布引き湯  松の実      
  八寸    鮭の昆布巻  干し柿(チーズ)  
  香もの   沢庵  奈良漬  キュウリ糠漬け          
  湯とう   お焦げ
  酒     越乃寒梅
 
 
    2019年 クリスマスの茶事・・・(2)へつづく  (3)へつづく
 
 
 
 
 

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