(茶室・耕雲亭・・・都心とは思えない佇まいです)
昨年末の某稽古日のことです。
「3月頃にお招きしたい方がいて炉の茶事をしたいけれど、亭主は無理だから私に代わって亭主を社中の方にお願いして、私は後見としてお客さまとお話しする・・・というのはどうかしら?」
頭の中で眠っていた炉の茶事への願望が口をついて出てきたのですが、「日が合えばいつでもお手伝いさせてください・・・」という嬉しい返事が返ってきました。
「これって正に「他力本願」ではないかしら?」と思い、ブログの「他力本願のすすめ」を読み返してみました。しばしお付き合いください。
他力本願のすすめ・・・
という京都法然院・梶田貫主の法話をお聞きする機会がありました。
自力本願で一生懸命一人頑張ったとしても
大したことは達成できないことがわかったので
他力本願に変えたら、同等もしくはそれ以上のことができたのです。
それ以来、他力本願を旨とし、みなさまにもおすすめしています。
・・・というようなお話でした。 (中略)
他力本願の真意は、
人は自分一人で生きているのではなく、周りの人によって生かされているだから
他力本願を旨とすることで、それまで見えないことが見えて来て、
他人との縁の中で自分を生かすことの重要性が体得できる・・・ということでしょうか。
・・・(後略)・・・
ブログの記事を読むと、十数年も経っているのにその頃の気持ちが鮮明に思い出されるから不思議です。
そして改めて自分に問いかけます。
「今年は何をしたいの?」
「お茶で一番にしなければならないことは何?」・・・と。
答えははっきりわかっているけれど、自分一人で出来ることはありませんでした・・・。
生徒さん、茶友、あるいはどなたか協力者がどうしても必要なのです。
・・・そのことに気が付いて本当に良かった!と思っています。
他の方と協力して何かを成し遂げれば、それまで見えないことが見えてきたり、いろいろ新しい茶の湯の経験が出来ると思うからです。
「もう膝や腰の不調を理由に何もしないであきらめるのはやめよう!」
「先入観(思い込み)やこだわりは捨てて柔らか頭で丁寧に事に当たろう!」
「たとえ後悔することがあっても、やらないで後悔するよりやった方が良い!」
これらは自分自身を勇気づける言葉ですが、新たな道筋(やるべきこと)を見出した喜びを噛みしめています・・・。
(茶室・耕雲亭)
1月某日に暁庵の裏千家茶道教室の初釜をします。
茶友のN先生の茶道教室と初めて共催の初釜ですが、まさに「他力本願」で実現することになりました。
ロイヤルパークホテル東京日本橋のステキな茶室・耕雲亭で行う令和6年の初釜、暁庵社中が小間で濃茶席、N先生社中が広間で薄茶席を担当します。お客さまは社中と社中のようなゲストです。
今からとっても楽しみにしています。