暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

京のさんぽみち  船岡温泉へ

2013年03月10日 | 京暮らし 日常編
ときどき温泉へ行きたくなります。
「今日は温泉へ行こう!」と、近所の銭湯へ。
小さいですがスーパー銭湯のようにバラェティに富んだ湯舟、
サウナ、水風呂も備わっていて、京都の銭湯はなかなかのものです。

雪の夕去りの茶事の翌日、叫びました。
「温泉へ行きたい!」
もちろん疲れをとることが目的ですが、
茶事で興奮気味の心身をクールダウンさせたいためでもあります。

午後、かねてから行きたかった船岡温泉へ繰り出しました。
場所は千本鞍馬口通りの近くで、建勲神社のある船岡山の南です。
その日は風もなく好い天気だったので、歩くことにしました。
鴨川、賀茂川を遡り、あっちこっちキョロキョロしながら
鞍馬口通りをぶらつきました。

             
                   銭湯の外観を保つ「サラサ西陣」
               
             

すると、見たことのあるカフェ「サラサ西陣」を見つけました。
あとでテレビ「美の壷」で紹介されたことがわかったのですが・・・。
築80年以上、大正時代に創業した「藤森湯」を改造したカフェは、
外観、内部の構造、タイルなどに銭湯の面影を残しており、
特にタイルの美しさに目を見張りました。
カフェだけでなく、ギャラリー、古書、洋服のショップでもあるみたいです。

             
                   時が留まったような不思議な空間
             
             
                      店内を彩るタイル

どこか中近東のカフェへ入ったみたいで、外人さんが多いのも
妖しい雰囲気づくりに役立っています。
・・・ここに寄って好かった!
銭湯の造りを生かしてカフェにするなんて、アイデイアもステキですが、
何度も通いたいほど魅力的な空間でした。

             

             

 
            
珈琲と紅茶を注文しましたが、お隣さんのメニュウが気になり
「ごめんなさい。今食べていらっしゃるのはなんですか?」
「〇〇丼です。ランチメニューですが、夕食では別のメニュウになるんです。
 エスニックでとても美味しいですよ」
夕食には早いし、銭湯が目的なので次の機会に食べることにしましょう・・。


             
                 自転車が一杯の船岡温泉入り口

船岡山の建勲神社へお詣りしてから船岡温泉へ。
ここは元料理旅館(国登録・有形文化財)だったそうで、
銭湯とは思えない立派な構えです。
宮崎駿のアニメ「千と千尋の神かくし」の舞台(アイデイア?)に
なったところとして有名なんだとか。
私のような観光客や外人さんが多いのにびっくりです。

             

             

湯女が出てくる雰囲気が天井や二階欄干の彫刻にありましたが、
中は普通の銭湯でした。
不動明王が見下ろす露天風呂、サウナ、水風呂、ジェット機能付き、
湯質や湯温のちがう湯舟があり、京都の銭湯はがんばっています。
それでも均一料金で410円でした。

             
                    船岡温泉のタイル

ゆっくり風呂につかり、全ての湯舟を体験して、すっかり元気になりました。
ロビーのような待合で、主人と合流。
あれこれ感想を話しながら、どっぷり暮れた北大路へ出て、
バスにて帰宅しました。