小笠原日記

夫婦で小笠原に移住予定です。どんな生活が待ち受けているか?とりあえず小笠原の生活を綴って見ようと思います。

昼休み

2006-05-26 19:58:12 | Weblog
小笠原は今日も晴れ、気持ちの良い風が時々吹き抜け海の透明度も抜群、島を楽しむには絶好のコンディション、海洋センター前の製氷海岸でもダイビングやシュノーケリングする人が結構いる。ここはエダサンゴの群生で有名なスポットでもある。

ブログで何回か紹介したと思うが、小笠原の昼休みは1時間半が一般的、ここ海洋センターでも12時から1時半までが昼休み、食事当番以外のボラの連中は泳ぎに行ったりする事も多い。

4月からボラを始めて2ヶ月弱、最近僕の昼休みの過ごし方もマイペースになってきた。初めの頃は食事の用意手伝わねばとうろうろしかえって邪魔になっていたと思うし、全員食事が終わるまでは席をはずしては失礼と何となく食卓を囲んでいた。

ボラの連中も出入りが結構有り、現在は娘の年頃の子5人と僕の6人、はっきり言ってかなり浮いた存在だ。昼食時も僕1人男性がいるため彼女達も余計な気を使うのではと、最近では食事が済むとサット食器を洗いコーヒーを持って海を見ながら日向ぼっこしている。

今日も食器を片付け「コーヒーもらいまーす」とインスタントコーヒーを入れていると、
ノリが「コウさん、最近マイペースになりましたね」
「うん、自分の居場所が何となく分かって来たんだー」
そう言ってコーヒーを飲みながら昨日タカフジさんがわざわざ届けてくれた、ハーネスラインをブームに取り付けた。これでバッチリ明日はウインドサーフィン、プレーニングを楽しむぞ。風と太陽宜しく!!
小笠原の昼休みは、こんな事をする余裕も十分ある。

最近当る天気予報明日は雨、でも昨日はいいほうに外れたっけ。

写真は食後のティータイム、フルーツを楽しみながらふざけるメイ、コンチャン、ノリ。

3隻揃い踏み

2006-05-25 19:53:30 | Weblog
天気予報では雨模様だったが、今日は良いほうに予報が外れてくれ朝の内チラット雨が落ちてきた他はほとんど一日中小笠原の太陽が顔を出してくれた。

海洋センターには、朝一番でキョロが挨拶に来ていた。三重大学の実習船が本日9時に出航予定との事、三重までは三日くらい掛かるそうだ。
「元気で、又ね!」

亀の水槽掃除をしていると、実習船がゆっくりと出航して行った、長い船旅の始まりである。

その後入れ替わるように水色の船体の共勝丸が入港してきた。この船は貨物船で月島と父島、母島間を月に2往復ほど行き来している。つい最近まで旅客(確か8名まで)も乗せており3食付でオガマルよりリーズナブルだったらしい。しかし最低でも二泊三日、一度海が荒れればいつ着くかわからずその揺れは半端ではないらしい。時間に相当余裕がある物好きさんご用達の船だったが、残念?な事に最近旅客は乗せなくなってしまったそうだ。

そして11時半前、予定より若干早くオガマルが入港してきた。この船で内地に行っていたスタッフのホリちゃんが元気に帰ってきた。

二見桟橋には、オガマルの前に共勝丸、後ろには、ゆり丸。
実は先週母島丸がドック入りしており、変りに先代の母島丸の、ゆり丸が父島母島間を往復している。この船が又結構揺れるそうで、ゆり丸ではなく、別名ゆれ丸とTサンが笑いながら教えてくれた。

昼休み珍しい3隻揃い踏みをと目一杯ズームしてシャッターを切ってみたが、遠くてよく分からないネ。一応解説させていただくと、共勝丸はオガマルの前に船尾をこちらに向けて停泊してます。

シロアリ発生

2006-05-24 20:05:54 | Weblog
「シロアリだ」
妻が叫んだ、夕食後の一時これからブログでもと思った矢先我家の中を飛ぶシロアリを妻が発見したのだ。すぐに照明を消し窓を閉めた、ガラス越しに覗くと網戸にシロアリが沢山へばりついている。いよいよその時がやって来たのだろうか?とりあえず今は室内を暗くし懐中電灯の明かりを頼りにブログを書いている。

そういえば今日は何となく蒸し暑い1日だった。海はベタ凪、まるで湖のように真平らだった。そして季節はずれのザトウクジラの出現、ベタ凪だった為、亀調査用の小船アルケで調査に行ったノリは今までに無いほどの海の透明度にビックリしていた。
「ウメイロモドキの群れが手に取るように見えたんだよ、こんな事初めて!」
何度もクジラの調査で海に出ているノリの一言だけに重みがある。
そのクジラはマザー、カーフ(母親と、子供)カーフがアルケに近づきふと下を見ると船の2倍以上あろうかと言うマザーがすぐ横にいたそうだ、皮膚の皺まで見えたとノリが興奮気味に話していた。

そんな海に誘われ昼休みボラのコンちゃんとスマはシュノーケリングに行ってしまった。
内地に行っているスタッフや昼食は自宅で食べるスタッフもおり、今日の昼食はイッサ、ノリ、僕のボラ3人である。

「コウさん昼ラーメンで良いですか?」とノリ。
「勿論OKでーす]
かくして女性二人はラーメン、僕はラーメン&ライス、後は昨夜の残りのサトイモの煮っ転がし。
ラーメンライス、懐かしい響きだよね、高校時代、高円寺のロック喫茶に入りびたりで、たまに「今日は贅沢」とラーメン&半ライスを食べていた頃を思い出した。

写真は「イタダキマース」のイッサとノリ、そして僕のラーメン&ライス。

ところでシロアリはどうなっているのだろう、外を覗くのがコワーイ!

小次郎

2006-05-23 20:11:52 | Weblog
昨日はブルーな話題だったので、今日は楽しい話題を。

写真はヒヨコの小次郎。

2・3週間くらい前ボラのイッサが海洋センターで飼っている鶏が生んだ卵を持ってきて、
「この卵、ヒヨコにするんだ。」
と言い出し、卵にイッサとマジックで名前を書き、そして母鳥は卵1個では温めないためダミーの卵を数個作り、鶏小屋の中にある卵を産むためのハウス(アブさんと僕の手作り)のわらの中にそっと戻しておいたのだ。
「コウさん、卵ちゃんと温めてますよ」
と言っていたのだが、その後あまり話題になる事も無く僕は卵の事すっかり忘れていた。

昨日イッサがいきなり小次郎と書いたダンボールの箱を持ってきて、開けてビックリ、ひよこが飛び出してきた。
「土曜日に産まれたんですよ、可愛いでしょ!」
「ホント、凄いじゃん、産まれちゃったんだ!」
と、僕はタダ唖然、本当に生まれちゃうものなんだネ。

この小次郎とてもお茶目で人の後をどんどん追いかけて付いてくる、外で作業しているときは踏んじゃいそうで怖いくらいだ。今では皆の人気者、名前を呼ばれるとすぐ反応してやってくる、寂しがりやで誰かに相手してもらえないとピーピー鳴いて相手を探す。ダンボールに入れられると大騒ぎである。

2段ベットの6人部屋で大げさに言えば24時間生活を共にする泊り込みのボラ、僕には良く分からないが、色々苦労もあると思う、そんな皆の気持ちを癒してくれる新人のボラ小次郎ちゃん大活躍だ。

そして僕がボラをはじめてすぐ入れ替わるように内地に帰っていったキョロ(だったと思う、あだ名をはっきり覚えていない、ゴメン)が三重大学の研修船に乗って小笠原に来島、仲間と海洋センターを訪ねてくれた。
「コウさん焼けましたね」
「オー、久し振り、船揺れた?」
「ハイ、結構揺れました」
とりとめも無い会話だったが、ホント懐かしかった。

夕方には生簀にメス亀が1頭入り9頭に、残り後1頭となった。

解剖

2006-05-22 20:18:14 | Weblog
週初めからショッキングな画像で申し訳ありません、5歳のアオウミガメを解剖しているスタッフのアブさんです。

先週の月曜日も確か死んだ稚亀についての投稿だったと思うが、今日は5歳のアオウミガメの死亡の話題だ。ここ1週間ほどやや元気が無いようだったのだが、2,3日前から浮かんでいる事が多くなり、昨日は逆に水槽の中にほとんど沈みがちだったようである。そして今朝スタッフが確認すると沈んだまま亡くなっていた。

「コウさん、午前中解剖しますので宜しく御願いします」とアブさん、
「了解です」とは答えたものの体重50キロは越えようかと言う5歳のアオウミガメである、正直あまり気は進まなかった。

先週もそうだったが、海洋センターでは亀が死亡した場合解剖して詳細に状況を記録し、分かれば死因を推測する。先週の稚亀は胃に潰瘍があったそうだ。

さてまずは解剖後の亀を埋める穴掘りからである。写真でも分かる通りかなりの大きさで掘る穴もかなりでかい、解剖の前から大汗をかいてしまった。

そしていよいよ解剖開始、腹のほうから包丁を使い解体していく。詳細なコメントは差し控えるが、約3時間ほどアブさんの他に男手は僕しかなく積極的?にアブさんをヘルプ、手でつかんじゃいましたよ内臓その他を、やれば出来るものだね。

死因は現時点では断定できなかったが、胃の中には消化されていない野菜がそのままの形で残っていた。そしてビックリする程の脂肪の量、所長のマナミさんは
「運動不足かな、餌の量も考えないとね」
と言っていた。

毎日きちっと餌を与えられ、何の天敵も無い水槽の中で5歳まで成長しても何らかの原因で死んでしまう、生き物を飼育する事の難しさを改めて知らされたような気がした。

僕に何出来ると言う訳ではないのだが、今日の亀の死を無駄にせぬようこれからの海洋センターでのボランティア業務に取り組んでいこうと思う。