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◆昨日、職場からの帰り際に志塚Tが、☆子さんのことを覚えていますか?と、わたしの前の前の職場、すなわち、志塚Tにとっても前の前の職場、もう10年ほど前になるが、そこに在籍していた生徒のことを話題にした。
わたしは、こちら側の端の、先端に、すなわち、あちら側にもっとも近い、ギリギリの地点に立って、☆子さんのことを思い返そうとしたが、日常的に接していたわけではなかったので、名列表に☆子さんの苗字が存在したということ以外、顔や声など実像にかかわる断片はひとつとして思い出せなかった。
志塚Tと別れて、車中からヘッドライトの流れを眺めているとき、不意に、時間の連続がとぎれ、もはや時間ではなくなった地点から、☆子さんの父の姿があらわれた。
わたしとその父が、向かい合って話し込んでいる。
話の内容は思い出せない。
ただ、保護者と教師が話し合っているのだから、☆子さんをめぐる話し合いであることはまちがいない。
父の苦悩とこちらの苦悩とが、やさしく重なり合う、魂と魂のしずかな話し合いだった。
乗った車が柳橋を渡るあたり、今度は、闇に浮かぶ街の灯りから、ポツンと父の職業が浮かび上がった。
志塚Tに「☆子さんの父の職業は☆☆☆でしたか?」とメールを打つと、即座に「そうです。よく思い出しましたね」と返信があった。
やはり☆子さんの姿はどうしても思い出せなかったが、☆子さんが、わたしの意識と無意識の境のところにまで近づいてきているように感じた。
同時に、志塚Tが、こちら側にあって、こちら側にいない幻のようにも思えてきた。(この話は翌朝、すなわち今朝、劇的に展開する。)
◆画像は、前の前の職場の学校行事でせんべい汁を食べるわたし。
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