★先日、市総合教育センターで「市内小・中学校連携研究会」が開催された。 内容は、それぞれの校区で実践している小・中連携事業についての発表&情報交換だ。 僕たちの校区も発表する機会が与えられた。 年間を通すと、こういう機会は、今回のように求めに応じて発表する場合、あるいは、求められなくてもこちらから押しかけて発表する場合等々、トークセッションや講演も含めると、年間20回を超える。 ちょっとシンドイときもあるけれども、たいへんありがたい。 僕たちの実践内容を点検する、よい機会だと思っている。 また、ありのままの情報を発信することによって得られる情報も多い。 今回の、本校区の発表テーマは「MINAMI小・中連携事業 ~すこやかMINAMIネットの可能性~」。 発表者は、乱氏Tだ。 MINAMIネットの語り部(証言者)は4人いる。 48やん(会長)。 岬教頭T。 乱氏T。 僕。 48やんの語りは熱っぽい。 岬教頭Tの語りはあたたかい。 乱氏Tの語りは表現力ピカ一。 もちろん、語る内容は同じなのだが、しかし、微妙に異なる。 48やんは、コミュニティづくりをいかに楽しむかに力点が置かれる。 人生論ぽい。 岬教頭Tは、立場上、いかにPTA会員にやる気になってもらうかに……。 乱氏Tと僕は、学校・家庭・地域、それぞれの教育力をいかにバランスよくするかに……。 この微妙な違いが、結構、おもしろい。 僕は(コミュニティづくりについて)「語り部」が1人という実践をあまり信用していない。 だから、僕らの実践はいいのだ……といっているのではない。 僕らの実践がホンモノに近づくために、もっともっと語り部を増やさなければいけないと思っている。
★本校区の小・中連携事業は、粗く、2つの柱がある。 ①教育課程内における小・中学校の連携部門。 ②小・中学校の連携を軸にした学社連携部門。 この2つの柱のうち、今回の発表は、教育課程内連携10%、教育課程外学社連携90%と、学社連携にウェイトを置くことにした。
いつもいつも繰り返し述べることだが、教育は学校だけで行われるものではない。 同じように家庭だけで行われるものではない。 家庭や地域社会、そして学校のそれぞれが、教育の場として十分な機能を発揮することにより、子どもの健やかな成長が可能になる。 しかし、現実は、この学校、家庭、地域のバランスが悪い。 はっきりいえば、学校>家庭>地域という関係になっている。 学校(公立中)が肥大化し、僕流にいえば「学校の教育独占体制」あるいは「学校の教育丸抱え体制」になっている。 陥っているといってもいい。 これが教育ピンチの元凶なのだ。 これをなんとしても改善(改革)し、学校・家庭・地域におけるそれぞれの教育がバランスよく行われる教育環境をめざしたい。 クリアーなもの言いをすれば「学校の教育丸抱え体制」を廃し、教育機能の家庭・地域への再配分・再配置を推進しよう……ということである。 すこやかみなみネットでは、その第一歩として、学校・家庭・地域社会、それぞれの自立性・自主性・特性を確保しつつ、協力・協調関係を創り、それぞれの活性化をめざすネットワーキングシステムを構築しようとしている。
★これが発表時に使用したスライドの1枚だ。
◇新たな協働と融合にチャレンジ。 すこやかMINAMIネットは、テーマを子どもたちの健全育成・安全確保に限定し、MINAMI小・中のPTAが主体となり、小中の強い連携・融合を軸に、学校・家庭・地域における関係諸団体とのあいだに広くゆるやかにネットワークを形成し、教育コミュニティづくりをめざすものである。
恐る恐る、微妙な言い回しをしていることにお気づきだろうか????????????????(ノ△・。)
3箇所ある。
第1が「MINAMI小・中のPTAが主体となり」というところだ。 まず、ここでは、①小PTAと中PTAの連携あるいは融合が期待されている。 加えて、②小・中PTAに、学校・家庭・地域社会、それぞれの自立性・自主性・特性を確保しつつ、協力・協調関係を創り、それぞれの活性化をめざすネットワーキングシステムの中核的な活躍(エネルギー)が期待されている。 こういうことが果たして可能だろうか? 「わかりました! はい、やりましょう!」と賛同するPTA会員がいるのだろうか? これが第1の「恐る恐る」だ。
もうひとつは、「テーマを子どもたちの健全育成・安全確保に限定し」というところだ。 これだと、どの団体も取り組みやすい。 しかし、これに留まっていてはいけない。 もっと取り組みにくい、いや、取り組まなければないらい他のテーマもたくさんある。 子どもたちの安全確保がけっして「軽い」ターゲットだとは思わないが、もっともっと「重いターゲット」がある。 しかし、急ぎすぎると、ネットが空中分解する恐れがある。 これが第2の「恐る恐る」だ。
第3は、小・中が「強い連携・融合」で、学校・家庭・地域が「広くゆるやか」……というところだ。 なぜ、小・中が「強い連携・融合」で、学校・家庭・地域が「広くゆるやか」なのか? これについては紙幅(「職員室通信」の量のバランス)の関係で、別な機会に述べることにする。
★当日の発表の主な項目は次のとおり。 理念。 ネットワーキングシステム構築のポイント。 校区の概況。 すこやかみなみネット概要。 目標。 PTAが中核となる理由およびメリット。 すこやかみなみネットの組織。 すこやかみなみネットの事業内容。 すこやかみなみネットの課題(可能性)。
★この「市内小・中学校連携研究会」があった当日の夜、発表者・乱氏のホームページでおもしろい記事を発見。 無許可で抜粋する。(というか、乱氏と僕との間に「記事の勝手に無断コピー契約」が結ばれている。) 画像は発表中の乱氏。
――場末の寄席 しかし、観客が少ないなあ。 浅草演芸ホールを思い出すなあ。 学校さぼって平日に行ったことがあるんだけど、タダの入場券で入ろうとしたら入れてくれない。 最初の客は現金客しか入れないのだそうだ。 で、現金客が入ったからやっと入場となったのだが、客はわたしと現金客の2人。 寄席芸人の数より少ない客だった。 もうこうなるといい加減で漫才コンビなんか数回出てきて「また、出てきました~」なんてつなぎをやってる。 川柳師は「やりにくいんですよね~、せめて前のほうに並んでもらえるとやりやすいなんて言ってたけど、動きませんよ。 談志師匠登場。 顔をあげてびっくりして「違った世界に来たような~。鈴本はけっこう入ってるんですけど」なんて言ってた。 今日はそんなようなシチュエーションだった。 去年より少ないな。 まあ、でも、やってきました。 私は一応政界にいたから演説もできるんだけど、今日は授業スタイルでやってきました。 もう、ありのまま、実践していることを正直にという感じだから、緊張はゼロ。(抜粋、以上)
ホンマ、オツカレサンでした(^_^)v。 聴衆の少ないシチュエーションには人生を感じる。 僕は国語の実践発表で聴衆1人(若い女性教師)という経験がある。 聴衆が1人であるということについて、語っているときは何とも思わなかった。 むしろ熱っぽく語った。 しかし、広い会場の真ん中に聴衆1人、会場の脇の席に事務局員数名、演台に僕1人という光景は、あれからもう何年も経ったが、クッキリと鮮明だ。 生涯の最後の時まで忘れないだろう。 こういう光景が僕には似合っている。
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