万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

無法国家化する韓国

2012年05月25日 11時31分58秒 | 国際政治
 昨日、韓国の最高裁は、戦時中の徴用について、個人の損害賠償請求権が有効であるとする判断を、初めて示したそうです。請求権については、既に1965年に締結された日韓請求権協定で解決済みにも拘わらず・・・。いわゆる”従軍慰安婦”の賠償請求の承認に次いで(こちらは憲法裁とのこと)、韓国の裁判所は、再度、日韓請求権協定を効力を否定したことになります。

 韓国の憲法第6条では、「憲法に基づいて締結公布された条約、および一般的に承認された国際法規は、国内法と同等の効力を有する」と定めています。日韓請求権協定は、正式な手続きを経て締結されていますので、韓国国内おいても効力は保障されているはずなのです。しかしながら、最高裁は、”日本の判決は、日本の植民地支配が合法であることを前提にしているが、強制連行を違法とする韓国の憲法と真っ向から対立するため、承認できない”と述べ、韓国併合条約の無効と戦後に制定された現憲法の遡及適用を以って、協定の効力を否定しようとしているのです。これらの理由付けは、国際法の原則にも、先の憲法第6条にも反しています。法の番人であるべき最高裁が、率先して法秩序を破るのですから、韓国は、無法国家化したとしか、言いようがありません。

 中国や北朝鮮の無法ぶりは国際社会の脅威となっておりますが、先進国入りを自認している韓国までもが無法国家化するのでは、21世紀のアジアは、無法地帯ともなりかねません。日本国政府は、決着事項を自国の都合で蒸し返す韓国に対して、アジアに法秩序を構築するためにも、毅然とした態度を貫くべきではないかと思うのです。

 よろしければ、クリックをお願い申し上げます。


にほんブログ村 政治ブログへにほんブログ村

 

 
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする