ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

祝儀乞食

2023年02月05日 23時42分37秒 | Weblog
昨年は無かった恵方巻が近所のスーパーで山のように復活していて、
ちょっと見損なった。昨今叫ばれる食品ロスへの答えとして、称賛を
送ったこともあったが、所詮は何かの気まぐれか、コロナで工場が
動かなかっただけだったのか、ともかく大変に残念な気持ちになる。

そもそも恵方巻という存在について、色々と欠陥を抱えているようにしか
思えず、各社少しでもロス(特売の山)を減らそうという努力もあまり
見られない。
欠陥として思う事の一つは、恵方巻の作法として、途中で切らずに一口で
食べきるというものがあるが、これがあまり考慮されていない。
太巻きは元々が甘めの味付けがされた具が入っていることが多いが、
往々にして醤油が無いと味に締まりがなく、すぐに飽きが来る。
普通の寿司の箸休めとしては最適であるが、それだけで成り立たせるには
パンチが足りない。醤油も注せないのであれば尚の事である。

海鮮とかカツとか色々巻かれているが、詰まる所あれだけの量の酢飯と
合わせて飽きの来ない具材をしっかり選択できているのか疑わしい。
個人的には納豆巻きの方がよっぽど具として優秀に思える。
酢飯と合って、味が濃い物という事であれば、サーモンとか、おにぎりにおける
味の濃い系の具(明太子や牛カルビ)とか、カレーとかの味を濃い目につけた
ちくわ天とかあの辺りにすれば、途中で醤油が欲しくなることも無いのではなかろうか。

あとは値段。特売になってなお高いと感じさせる値段設定で、昨今の物価上昇
も重なり、ご祝儀価格と割り切れないほどの額になっている。
おそらくロスが多過ぎることと、たった一日のイベントのために工場を回す
コスト的なものが乗った結果なのだと思うが、儲けが出ていないのであれば
やめてしまえと思えてならない。
或いは恵方巻を作るための具材を普段の工場で回している分から適当に
詰め合わせて、自前で作らせるセット的なものを節分の時だけ出すとか、
何かしらの工夫が無いと色々と悪循環に陥って廃棄の山を築くだけになる。

コンビニでは恵方巻に見立てた『節分ロール』なるお菓子を用意したところもある
らしいが、これくらいやらないとみんな食べようという気にならないと思う。
こういう時に食べるものは、ごちそう感が無いと駄目な訳であるが、中身が
多少豪華な太巻きでは、助六に毛が生えた程度で特別感がない。
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