ゑの巣

ここでは管理人個人の日々の妄言、妄想、創作などを世に晒しています。ごゆるりと。

虫狩り

2012年06月17日 23時47分05秒 | Weblog
※今回はかなり虫(Gの字)の話題を掘り下げています。
その手の話題が苦手な方はこれ以降の閲覧をご遠慮ください。


先日は夜雨が降っていたせいか、珍客Gの字が家に入ってきた。
毎回相手にして狭い部屋の中をドッタンバッタンやるのもいい加減に
どうかと思ったので、やつの行動を経験等からある程度推測できないもの
かと考えるに至る。
いわゆる狩人の思考というやつだ。まったく余談ながら『山賊ダイアリー』
面白いです。

ともあれ、まずはやつの外部情報の感知器官は主に三つ。
複眼(目)、触角、尾毛でそれぞれが映像(明暗)、匂い、温度、距離、
振動を検知する。
複眼で奴らがどう見えているか、そんな高度に哲学的な問題はこの際
どうでも良く、問題はどれくらいの範囲で、どれくらいの解像度で、
どれくらいの速度に反応できるかである。
ざっとこれまで相手にした限り、視野は広く、それなりの明暗分解能は
あり、反応速度は案外そこそこという評価である。

触覚で検知するであろう匂いや温度などはこちらが狩りを行う上では
そこまで重要な情報ではないので、ここでは特に追求する必要はなかろう。

そして尾毛(尻についている一対のトンガリ)で、これでかなり微細な
振動を検知するとか何とか。これも案外狩りの場では決定的にならない
印象なので、除外することにする。

それを踏まえた上で、実際の行動と照らし合わせ、それらの機能を
推し量ることができれば百戦危うからず。孔明の罠やり放題。

で、まず奴らは光と反対の方向に逃げる。厳密に言うと、動きのあるもの
から遠ざかろうとする際に、暗くて動きのない場所を優先的に選択する。
視野は相当に広く、人間の感覚程度の“背後”は彼らにとって目の端
にすらならない。まるでエスパーのようにこちらの行動に対して敏感に
反応するように見えるが、実際にこちらの動きは見えているのである。
視点に対して垂直にノーモーションの攻撃を加える事が可能であれば、
勝率10割も夢ではないが、正対した状態で試合開始などという事は
まず起こり得ないので、全く現実的ではない。
となると、考え得るのが『闇討ち』であるが、これは比較的現実的である。
実際夜の路上における勝率が非常に高く、相手もそこまで反応できて
いないように感じる。後は狩人のスペック(明かりを点けた状態で発見
→明かりを消す→目が慣れるまでに時間がかかる)をいかに上げるか。
人間の目も暗闇には滅法弱いのだ。

その他に奴らには少なくとも『平常モード』と『探索モード』と
『緊急モード』の3系統以上が存在しており、特定の状況下でスイッチが
入ると思われる。
平常モードはかなり細やかな対応が可能なようで、主に視覚や振動などの
感覚的な意識に多くを向けている感がある。
探索モードは何かを探していたり、実際にものを食べている状態で、
感覚がほぼ触角に行っているためか、ハッキリ言って隙だらけである。
狙う事が出来るとすれば間違いなくここである。
最後の緊急モードは、外敵を察知した際にとる行動で、行動のルールが
かなり最低限化され、感覚自体も大雑把になっているっぽい。
つまり、前述の感覚器官の性能を数段階下げ、足の動き(逃げ足)に
全力を注ぐという算段である。
この時のやつらは、“ひっくり返って起きられない”とか“人に向
かっていく”とか、普段は有り得ない行動を取り、正直予測がつかないが、
行動のルールもかなり単調になるので、うまく行動を把握すれば
後はバッティングセンターの球を打つような状態になろう。

こうして知ってる事を挙げてみても、中々に手ごわい相手であるが、
案外に行動は単純であると見たので、何とかなりそうな予感。
コメント
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