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玉肌日記

2018年02月24日 | 玉肌日記
【四万温泉(群馬県中之条町)】
厳冬期シリーズ第二弾として四万温泉を訪問。今年(2018年)は豪雪に見舞われおり、都心でも夜分遅くに帰宅すると辺りの風景は朝出勤時のそれとは一変。それにより都内でも水道管の凍結による断水被害がでていたが、ほぼ新潟県境ともいえる四万温泉が寒くないわけがない(ちなみに造る気があるのか不明だが、四万街道=353号線を新潟県側に10キロ延伸させれば新潟県苗場と繋がる)。すると宿泊予定の旅館から前日に電話があり「水が出ない。それでも来るか」とのこと。気温は氷点下10度にもなるといい、水道管の凍結で水が出ないが聞いてみれば「不都合はトイレと洗面」という。部屋付きのトイレと洗面台は流れないので廊下にあるそれを利用すれば「無理ではない」というニュアンスだったが、「宿泊は食事代のみでよい」とのオファーあり卑しくも狂喜して「(喜んで)参ります」と回答。さて、現地に行ってみれば積雪はそれほどでもないが、新潟県境の山々から吹き下ろされてくる風がビョーォ!と鳴る状態で極寒。レトロ趣味が高じて趣が有りすぎる旅館をチョイスしたせい(=だから水道管が凍った)もあり、現代住宅のような機密性がほとんど期待できない構造の部屋は暖房フル+炬燵ではあるが、雪見には相応しく、これまで全く威力を実感しなかった「雪見障子」の素晴らしさを痛感。そして温泉だが、部屋風呂は温泉の源泉掛け流し状態なのだが、脱衣所(とはいっても縁側の廊下)は激寒で今流行りのヒートショックを喚起する絶好の環境。断水とあっては熱すぎた場合の加水が困難となるもそれは杞憂であって、入ってみるに素晴らしい適温だが、あれ? 周囲があまりに寒いことで、浴槽の下部はほぼ水。暖かい湯だけが上部にあって水と油のごとく完全に分離しており、掻き混ぜてみれば温い…。投入される途端から熱が奪われていく状態だが、40分ほど出るに出られず、結果、四万温泉の湯を堪能し尽くす。ちなみにトイレは思わぬ困難に遭遇。この旅館、資本投下のメリハリが利きまくっており、普段は使用頻度の低い共同トイレはほぼ創建当時のまま。大は和式を基本とし、一部のみに和式を洋式とするアタッチメント便器が設置されている状況。また、小は昔ながらの小型便器が高い位置にセットされており、子供は到底届かず使用不可。「ああ、昔はこうだったよね」と感慨しきり。