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玉肌日記

2012年06月21日 | 玉肌日記
西山温泉(山梨県南巨摩郡都早川町)
過去に訪問の”奈良田温泉”の至近にある温泉。仕事柄なにげにBloombergのニュースパネルを見ていると、当温泉が「世界で最も歴史のある旅館」としてギネスブックに登録されたとのフラッシュが。内容を見るだに、ここの慶雲館という旅館は創業が705年(!)。705年間営業ではなく、創業が705年、営業では1300年以上となるが、西暦705年は慶雲2年ということで、慶雲館?とも思うが、歴史的には大宝律令の大宝年間の次であり、「なんと(710)立派な平城京」(710年平城京遷都)より前なので、飛鳥時代後期の開湯ということでこれまた凄い。しかも場所は南アルプスをU字に回っていかねばならないなかなか便の良くない地にあり、敢てこの地での開湯の必然性を考えさせられるも、その分、湯がイイということなのだと想像。湯は奈良田と同じような軽い硫黄臭のするナトリウム・カルシウム・硫酸塩塩化物泉で、当然、源泉掛け流し。湧出量も豊富で、客室全ての湯が温泉、という状態で、温泉水で歯磨き後のうがいをするのはなんだか違和感があるものの、とても贅沢。温泉施設も立派であり、この秘境な場所にこの施設、そして従業員の多さを考えればこの旅館内だけ別世界(ちなみに至近の南アルプス市までは車で30以上激走しなくてはならない)だが、その分、お客も多く、風呂はなかなかの盛況で、温泉鮮度は低下。もっとも鮮度抜群だったのは部屋のユニットバス(前述のように当然源泉)だったかも知れないというのがちょっと残念。