Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

フォアグラ日記

2010年04月09日 | フォアグラ日記
名曲喫茶ライオン(喫茶店/渋谷)その2
巨大スピーカーは建物に備え付けられ、それと一体化してしまったものだが、バックロードフォン的な構成ながら、ステレオという意識はあまりなく、左右非対称。比較的大きなスピーカーを複数組み合わせて使用していることに加え、その周囲には座席に向けてさらに多数のツイーターが配置されている。今時のかなりモダンなオーディオではないが、このオーディオ自体もレトロで好ましい。ちなみにこのスピーカーは一階と二階を貫いており、当方の二階席ではまるでオペラハウスの二階席のように、吹き抜けから一階を見下ろすことができる(と言って、そこから見えるのは、スピーカーとオーディオ設備、ベートベン像、さらに鯉遊泳像程度なのだが)。建物がかなり年季が入っていることもあり、床は人が歩くと揺れることに加え、軋んだサウンドもするが、それを禁止されるほどに厳しい静寂を要求されることも無く、かなり気楽なる雰囲気。音量は適度であって、クラブ~等に比較するとかなり控えめだが、アナログ盤を演奏されると、そのノイズがかなり大音量であって、CDに完全に慣れた身にとってみれば、ff(フォルティシモ)が出た時にスピーカーが飛ぶ(+さらに寝ている客が全員起立する程度のショックを与える)のでは!と思って、思わず身構えてしまうほどだが、そのノイズは一定であり(思えば当然か)、逆に雰囲気を一層盛り上げるも、聴いていたマーラーの楽曲ではそのノイズの方が大きいのではないか、と思われるくらいのバランス(ノイズは一定である一方、楽曲は音量が上下動するのでバランスは適宜変化する)もあり、ノイズ=ミュージックを聴きにいったのか、と錯覚する局面もあって、これはこれで一興。朝10時から12時間程度影営業していることから、独りで入り浸るのも悪くはないか、と思料。