こうじ神父今週の説教

日曜日の福音メッセージをお届けします。

年間第30主日(マタイ22:34-40)神に愛され、隣人に愛されて重要な掟を知る

2020-10-24 | Weblog
当ブログをお読みくださり、ありがとうございます。

(参考)実際の声を確かめながら読みたい方はこちらをクリック
↓↓説教者の意図が、より自然に伝わます。↓↓
http://ss104313.stars.ne.jp/voice/201025.mp3
(音声ファイルは、MP3形式です。再生ソフトをを用意してください。)
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こうじ神父
「今週の説教」
2020/10/25(No.1087)
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年間第30主日(マタイ22:34-40)
神に愛され、隣人に愛されて重要な掟を知る
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【期間限定】YouTubeで説教を視聴できます。チャンネル登録歓迎します。
https://youtu.be/S38boBKl7OA
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律法の専門家は、イエスを試そうとして尋ねました。 「先生、律法の中で、どの掟が最も重要でしょうか」(22・36)。自分自身への真剣な問いかけとして考えてみましょう。「わたしにとって、最も重要なことは何でしょうか」。どんな答えが出てくるでしょうか。

考えるヒントとして、これまでになくしたものを振り返ってみましょう。何か大きな損失を被った。または、大きな喪失感を味わった。そのことであなたは、もう立ち直れない、もう未来はないと思って生きてきたでしょうか。

実際には多くの人が、一から出発し直して、今は新たな気持ちで日々を歩んでいるのではないでしょうか。大きな喪失感を味わった時期があったかも知れませんが、そうした時期を乗り越えて、今を生きているのだと思います。

かつて私も、大きな損失を被ったことがありました。人によって何が大打撃かは違いがあると思いますが、たくさん残していたパソコンのデータをある時一瞬で失いました。説教の原稿、教会学校の教案、黙想会の原稿、恩人や友人に宛てて書いた手紙、出会った多くの人との記念写真。それらすべてを失い、がっかりし、怒りさえこみ上げてきました。

大きな損失を被りましたが、だからといって人生を投げ出すことはしませんでした。資料や記録や思い出は、失ってしまうことは残念ですが、それらが自分のすべてではありません。これからも新しい出会いがあるでしょうし、これまで以上に資料や記録を残すこともあり得るからです。

また、私は父を亡くしました。男性の平均寿命79歳にさえ届かない71歳でした。どうして?なぜ?現実がなかなか受け入れられませんでした。よく言われるように、ぽっかりと大きな穴が開いたような感じがしました。

愛している人を失うことは大きな損失です。でも、それでも私は前を向いて歩いています。「人生はこれで終わってしまった」さすがにそこまでの失望感を味わったわけではありませんでした。

重大な喪失感を味わって、ようやく「最も重要なこと」が見えるようになりました。私にとって最も重要なことは、これまでに失ったものの中には存在せず、違うところにあった。もっと言うと、私を立ち直らせてくれた神の中に、「最も重要なこと」があったということです。

神の中に「最も重要なこと」があったと言いましたが、別の言葉で言うと、大きな喪失感の中でも神が与えてくれた力、「前を向いて歩いていける」という力こそが、「最も重要なこと」だったのかも知れません。

なぜ、前を向いて歩き続ける力が、「最も重要なこと」と言えるのでしょうか。それは、神が与えてくれた「前を向いて歩き続ける力」が、神が私を愛し続けておられるしるしだからだと思います。

これ以上ないという喪失感を味わっても、神は私を見捨てず、愛し続けてくださった。そうであれば、最も重要な第一の掟は、神を愛し返すことです。「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くして、あなたの神である主を愛しなさい」(22・37)これが第一の掟であることに議論の余地はありません。

同じような考え方に立つと、「隣人を自分のように愛しなさい」(22・39)という掟も理解できます。もう一度前を向いて歩き続ける力を与えてくれた神の次に私にとって重要なのは隣人なのです。隣人の中には、ずっと私を見捨てず、見守ってくれた隣人が、だれにでも一人はいるものです。

例を挙げたいと思います。私個人の司祭としての活動ですが、2002年の誕生日から、日曜日の説教をメールで配信するサービス(メルマガ名「こうじ神父今週の説教」)を続けています。登録してくれた人に、毎週説教を送り続けるという活動です。

現在第1087号なのですが、相手が見えない活動はときおり不安になるものです。メールで送った説教をだれも読んでもらえず、だれからも振り向かれずに廃刊しなければならないという危険もありました。幸いにメルマガは今月まで18年6ヶ月、毎週配信できています。

なぜ、相手も見えない人に説教を送り続けることができたのでしょうか。力の源がありました。それは、欠かさず読んでくれている人がいたことです。「いつも楽しみにしています」そんなメールをもらったのです。「こんな人もいるんだなぁ」と力を頂きました。

個人的に始めた説教の配信活動を、始まりから決して見捨てず、自分のことのように思ってくれる人がいた。この経験から、第二の掟は自然に理解できるようになります。「隣人を自分のように愛しなさい」(22・39)。体験を通してイエスが、「あなたは今日まで、だれかに支えられ、歩いてくることができた。だからあなたも、隣人を自分のように愛しなさい」と呼びかけているのだと思います。「『あなたを見捨てない』そんな人になってあげなさい」と、イエスは私に期待しているのです。

自分にとって最も重要なものに気付いた時、最も重要な掟の意味が見えてきます。神をこの上なく愛することと、隣人を自分のように愛すること。この二つの掟は、「どの掟が最も重要でしょうか」と真剣に問うすべての人に十分理解できる掟なのです。

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‥次の説教は‥‥
諸聖人(マタイ5:1-12a)
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ちょっとひとやすみ
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▼「直リンクは禁止である。」しばらく悩んでいたことが納得できた。他のサーバーの画像をさまざまなブログで表示させる、しかも直接表示させるのは「禁止」だった。この数ヶ月、ひょっとしたら数年、それを理解していなかった。
▼それもそのはず、数ヶ月前までは、他社のサーバーの画像を無理して表示してくれていた。だから「これで良いのだ」と思っていたわけだ。それが表示されなくなって数ヶ月、悩んでいたのだがこれで重い腰を上げ、「ではどうすれば表示してくれるのか」を考えることになった。
▼答えは簡単なことで、自分のブログの中に画像をアップして、埋め込めばよいことだ。ただここには面倒なことがあって、ひとりでも多くの人にブログを見てもらおうと、片っ端からブログを借りまくっている。おそらくそれぞれに、該当する画像をアップしてあげなければならない。それはそれで面倒なことだ。
▼それぞれのブログに流儀もあるようで、それを理解できないブログは今後も写真が直接は閲覧できないかと思う。ご容赦願いたい。リンクのしかたが簡単なものは、対応しているつもりである。
▼今日、手話で子供達に「主の祈り」を教えた。教えるに当たり、「声が聞こえない人、声が出せない人たちもいるよね。そんな人たちと一緒にお祈りするには、何を知ってたらいいかな?」と聞いた。
▼分からないという顔だったので、ヒントを出してあげた。「ウルトラマンはその答えを知っているよ。ウルトラマンは空に飛んでいく時、何と言って飛ぶかな?」子供達はぽかんとしていた。答えは「シュワ!」

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今週の1枚
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第694回目。「フルーツイワナガ」のフルーツパフェ。おいしくてつい完食。

http://ss104313.stars.ne.jp/201025.jpg
詳細は、ホームページ:http://ss104313.stars.ne.jp/
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今週の「笑える」
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「枝を磨く」と言っているけどおそらく「技を磨く」。
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ホームページもご覧ください。
http://ss104313.stars.ne.jp/

† 神に感謝 †
コメント
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