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‥‥‥†‥‥‥‥
こうじ神父
「今週の説教」
2023/7/2(No.1244)
‥‥‥†‥‥‥‥
年間第13主日(マタイ10:37-42)
砕かれて、さらにイエスの弟子となる
‥‥‥†‥‥‥‥
司祭の黙想会に参加してきました。黙想指導をしてくださったのは福岡教区の桜井神父様で、現在手取教会と帯山教会の主任をしておられます。私が大神学生の頃ご一緒に過ごしたことがあります。カナダでの留学を終えてしばらく大神学校で教えてくださいました。
お話の中で特に印象に残ったのは、今を生きる教会は、入信の秘跡を直前に控えた求道者のような姿を備えていなければならないということです。皆さんの中に、大人になって洗礼を受けた人がいるかと思いますが、もうすぐ洗礼を受ける人たちの集まり、そんな緊張感を持った姿でいてほしいということでした。たいへん参考になりました。
7月3日にいちばん近い本日2日、トマスの霊名のお祝いを設けてくださり、感謝します。実は同じ霊名なのに長崎教区の祝日表には「トマ」「トマス」「使徒トマ」書き方が三通りあります。どれが正しいとかはないので、呼びやすい形を使ってください。
福音の学びに入りましょう。「わたしよりも父や母を愛する者は、わたしにふさわしくない。わたしよりも息子や娘を愛する者も、わたしにふさわしくない。」(10・37)この勧告は自然な家族への愛を無条件に捨てなさいというものではなくて、たとえば迫害を目の前にして、イエスをどうしても証しすべき時にそれが妨げとなってはいけないという意味で受け取ると無理がないと思います。
イエスはおよそ30年間、両親に仕えてお暮らしになりました。「御父の元にいることが当たり前」と知っておられても、ヨセフとマリアにお仕えしました。そのことと矛盾しないよう考えると、「証しすべき時」これを踏まえて考えるというのが妥当です。
ついこの前は聖ペトロ聖パウロ使徒の祭日でした。私たちの教区長中村倫明大司教様は聖ペトロの霊名をいただいています。大司教様もご自分の歩みの中で、どうしても証しすべき時が来て、父母よりもイエスを愛することを選びました。
ご存知ないかもしれませんが、中村大司教様は両親が授かったたった一人のご子息でした。司祭の中には、第一子長男や、一人っ子がほかにもいます。このような環境にあって司祭召命を選ぶということは、時が経つにつれてたいへん重い決断を迫られることになります。両親も歳を取っていくからです。司祭叙階式は、重い決断の最たるものです。司祭は、すべての人に仕えることが家族よりも優先されるからです。
司祭に叙階されると、祭壇でのミサが働きの中心です。ミサに参加するすべての人を代表して、ミサをささげます。そこにご両親が参加していても、特別なことをするわけではありません。すべての人を分け隔てなく祭儀に招くのです。聖体拝領のときも、順番通りに聖体を拝領する。それだけです。自分の親が聖体拝領の列にいる。不思議な感覚です。
浦上では叙階式ミサの終わりに両親を祝福する場面があります。本来なら、祝福を受けるのは親ではなく、子のほうかも知れません。それをでも両親は「預言者を預言者として受け入れる人は、預言者と同じ報いを受け、正しい者を正しい者として受け入れる人は、正しい者と同じ報いを受ける。」(10・41)この言葉の通りに、新司祭の祝福をうやうやしく受けるのです。
最近思うことですが、司祭叙階の時まで家族が生きて、その場を見守ることができるのは本当に幸せなことです。司祭は自分が受けたもの、叙階の恵みも含めて、イエスからいただいた「命」をすべての人にもたらす使命があります。十字架を担うこと、何よりもイエスを愛する生き方を貫くことは、両親、祖父母が「預言者を預言者として受け入れる」その中で培われていくのではないでしょうか。
ただ、司祭になってみて、中田神父が迎えたくないと思っている場面が二つあります。一つは赦しの秘跡の列に両親が並ぶことです。赦しの秘跡の時に親の声が聞こえるのはあまり想像したくありません。もう一つは、病者の塗油です。すべての信徒の赦しの秘跡、病者の塗油を私は拒みませんが、父親母親が、赦しの秘跡に並ぶことと、病者の塗油を授けることになる、その場面だけは勘弁願いたいと思っています。
そう願ってきましたが、亡くなった父には病者の塗油を授けました。赦しの秘跡は、病者の塗油を授けた時点で告白を聴くのが困難だったので経験しておりません。しかしもし、そのような場面が母親を通して巡ってきたら、どうすれば良いのか。本当に困ると思います。
よくよく考えるとこれも「わたしよりも父や母を愛する者は、わたしにふさわしくない。わたしよりも息子や娘を愛する者も、わたしにふさわしくない」を体験する大切な場面なのかも知れません。司祭もまた、つねに司祭の務めの中で永遠の祭司イエスに近づいていくからです。
赦しの秘跡は司祭にとっても自分を謙虚にさせますが、自分の家族の赦しの秘跡を通してもっと砕かれる必要があるなら、それも受け入れなければならないと思います。本音を言うと、人間的には誰かに代わってほしいくらいです。
最終的には、「自分の十字架を担ってイエスに従う」この姿が必要になるのでしょう。皆さんが、「わたしよりも父や母を愛する」その場面はいつでしょうか。「わたしよりも息子や娘を愛する」その場面はいつでしょうか。
何かしらの特別扱いが、イエスを証しすることの妨げとなりませんように。その場面を乗り越えて、もっとイエスの弟子としてふさわしくなる。もっと砕かれてイエスに従う者となる。今週の担うべき十字架といたしましょう。
‥‥‥†‥‥‥‥
‥次の説教は‥‥
年間第14主日(マタイ11:25-30)
‥‥‥†‥‥‥‥
‥‥‥†‥‥‥‥
ちょっとひとやすみ
‥‥‥†‥‥‥‥
▼「あらいごごろ」と聞いて、皆さんは何を思い出すだろうか。平戸地区でたいへんお世話になった先輩司祭に、一度で良いから喜ばれる御礼がしたいと思い、ペトロの霊名の祝いに合わせて贈り物を探していたときのこと。
▼先輩は日本酒を日頃味わう。あるときその先輩が、「日本酒の中で、『得月』はおいしいね。覚えていて損はないよ」と言っていたのを思いだした。そこでショップで検索。検索していると、「洗心」という銘柄が。
▼この「洗心」と「得月」は、送って喜ばれるに違いないと考えた。ただし、読み方を間違えたのが「あらいごころ」である。
‥‥‥†‥‥‥
今週の1枚
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第851回目。最近作った料理2品。どちらの皿も助任の一人が食べてくれた。
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† 神に感謝 †
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こうじ神父
「今週の説教」
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年間第13主日(マタイ10:37-42)
砕かれて、さらにイエスの弟子となる
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司祭の黙想会に参加してきました。黙想指導をしてくださったのは福岡教区の桜井神父様で、現在手取教会と帯山教会の主任をしておられます。私が大神学生の頃ご一緒に過ごしたことがあります。カナダでの留学を終えてしばらく大神学校で教えてくださいました。
お話の中で特に印象に残ったのは、今を生きる教会は、入信の秘跡を直前に控えた求道者のような姿を備えていなければならないということです。皆さんの中に、大人になって洗礼を受けた人がいるかと思いますが、もうすぐ洗礼を受ける人たちの集まり、そんな緊張感を持った姿でいてほしいということでした。たいへん参考になりました。
7月3日にいちばん近い本日2日、トマスの霊名のお祝いを設けてくださり、感謝します。実は同じ霊名なのに長崎教区の祝日表には「トマ」「トマス」「使徒トマ」書き方が三通りあります。どれが正しいとかはないので、呼びやすい形を使ってください。
福音の学びに入りましょう。「わたしよりも父や母を愛する者は、わたしにふさわしくない。わたしよりも息子や娘を愛する者も、わたしにふさわしくない。」(10・37)この勧告は自然な家族への愛を無条件に捨てなさいというものではなくて、たとえば迫害を目の前にして、イエスをどうしても証しすべき時にそれが妨げとなってはいけないという意味で受け取ると無理がないと思います。
イエスはおよそ30年間、両親に仕えてお暮らしになりました。「御父の元にいることが当たり前」と知っておられても、ヨセフとマリアにお仕えしました。そのことと矛盾しないよう考えると、「証しすべき時」これを踏まえて考えるというのが妥当です。
ついこの前は聖ペトロ聖パウロ使徒の祭日でした。私たちの教区長中村倫明大司教様は聖ペトロの霊名をいただいています。大司教様もご自分の歩みの中で、どうしても証しすべき時が来て、父母よりもイエスを愛することを選びました。
ご存知ないかもしれませんが、中村大司教様は両親が授かったたった一人のご子息でした。司祭の中には、第一子長男や、一人っ子がほかにもいます。このような環境にあって司祭召命を選ぶということは、時が経つにつれてたいへん重い決断を迫られることになります。両親も歳を取っていくからです。司祭叙階式は、重い決断の最たるものです。司祭は、すべての人に仕えることが家族よりも優先されるからです。
司祭に叙階されると、祭壇でのミサが働きの中心です。ミサに参加するすべての人を代表して、ミサをささげます。そこにご両親が参加していても、特別なことをするわけではありません。すべての人を分け隔てなく祭儀に招くのです。聖体拝領のときも、順番通りに聖体を拝領する。それだけです。自分の親が聖体拝領の列にいる。不思議な感覚です。
浦上では叙階式ミサの終わりに両親を祝福する場面があります。本来なら、祝福を受けるのは親ではなく、子のほうかも知れません。それをでも両親は「預言者を預言者として受け入れる人は、預言者と同じ報いを受け、正しい者を正しい者として受け入れる人は、正しい者と同じ報いを受ける。」(10・41)この言葉の通りに、新司祭の祝福をうやうやしく受けるのです。
最近思うことですが、司祭叙階の時まで家族が生きて、その場を見守ることができるのは本当に幸せなことです。司祭は自分が受けたもの、叙階の恵みも含めて、イエスからいただいた「命」をすべての人にもたらす使命があります。十字架を担うこと、何よりもイエスを愛する生き方を貫くことは、両親、祖父母が「預言者を預言者として受け入れる」その中で培われていくのではないでしょうか。
ただ、司祭になってみて、中田神父が迎えたくないと思っている場面が二つあります。一つは赦しの秘跡の列に両親が並ぶことです。赦しの秘跡の時に親の声が聞こえるのはあまり想像したくありません。もう一つは、病者の塗油です。すべての信徒の赦しの秘跡、病者の塗油を私は拒みませんが、父親母親が、赦しの秘跡に並ぶことと、病者の塗油を授けることになる、その場面だけは勘弁願いたいと思っています。
そう願ってきましたが、亡くなった父には病者の塗油を授けました。赦しの秘跡は、病者の塗油を授けた時点で告白を聴くのが困難だったので経験しておりません。しかしもし、そのような場面が母親を通して巡ってきたら、どうすれば良いのか。本当に困ると思います。
よくよく考えるとこれも「わたしよりも父や母を愛する者は、わたしにふさわしくない。わたしよりも息子や娘を愛する者も、わたしにふさわしくない」を体験する大切な場面なのかも知れません。司祭もまた、つねに司祭の務めの中で永遠の祭司イエスに近づいていくからです。
赦しの秘跡は司祭にとっても自分を謙虚にさせますが、自分の家族の赦しの秘跡を通してもっと砕かれる必要があるなら、それも受け入れなければならないと思います。本音を言うと、人間的には誰かに代わってほしいくらいです。
最終的には、「自分の十字架を担ってイエスに従う」この姿が必要になるのでしょう。皆さんが、「わたしよりも父や母を愛する」その場面はいつでしょうか。「わたしよりも息子や娘を愛する」その場面はいつでしょうか。
何かしらの特別扱いが、イエスを証しすることの妨げとなりませんように。その場面を乗り越えて、もっとイエスの弟子としてふさわしくなる。もっと砕かれてイエスに従う者となる。今週の担うべき十字架といたしましょう。
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‥次の説教は‥‥
年間第14主日(マタイ11:25-30)
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ちょっとひとやすみ
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▼「あらいごごろ」と聞いて、皆さんは何を思い出すだろうか。平戸地区でたいへんお世話になった先輩司祭に、一度で良いから喜ばれる御礼がしたいと思い、ペトロの霊名の祝いに合わせて贈り物を探していたときのこと。
▼先輩は日本酒を日頃味わう。あるときその先輩が、「日本酒の中で、『得月』はおいしいね。覚えていて損はないよ」と言っていたのを思いだした。そこでショップで検索。検索していると、「洗心」という銘柄が。
▼この「洗心」と「得月」は、送って喜ばれるに違いないと考えた。ただし、読み方を間違えたのが「あらいごころ」である。
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第851回目。最近作った料理2品。どちらの皿も助任の一人が食べてくれた。
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† 神に感謝 †