こうじ神父今週の説教

日曜日の福音メッセージをお届けします。

三位一体の主日(ヨハネ3・16-18)父なる神について

2020-06-06 | Weblog
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(参考)実際の声を確かめながら読みたい方はこちらをクリック
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http://ss104313.stars.ne.jp/voice/200607.mp3
(音声ファイルは、MP3形式です。再生ソフトをを用意してください。)
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こうじ神父
「今週の説教」
2020/6/7(No.1066)
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三位一体の主日(ヨハネ3・16-18)父なる神について
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(ミサ再開のため、現在は古いもののみ視聴可)
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三位一体の主日を迎えました。「三密」とは真逆の、父と子と聖霊の深い絆、多様性がありながら完全に一致している神秘へと、「御父」のお姿を黙想することで近づきたいと思います。与えられた朗読箇所から、「独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである」(3・16)ここを手がかりにしたいと思います。

中学生と教会学校での勉強は、司祭になってからずっと続いています。小学生のお勉強はこれまで4年間お休みしていましたが、中学生は途絶えることなく続けてきました。特にたくさんの子供達と接してきた助任司祭時代は、中学生の理解力に大きな幅があることを不思議に思っていました。

ときどき中学生は、義務教育の学校のことを話してくれます。中間試験の点数がどうだったとか、いろいろ聞かせてくれるわけですが、私が初めのうち信じられなかったのは、「30点取った」と聞いたときに、「50点満点で、か?」と確認すると、「100点満点で、です」と答える生徒がいたことでした。

私はにわかには信じられなかったのです。私自身、南山中学校の一学期の中間試験で67点を取ったのが人生で最も低い点数でした。どんなに理解できない科目でも(中学高校一貫して数学は理解できませんでした。それ以上に高校の生物は、まったく理解できませんでした)、それでも、67点以下は取りませんでした。私自身の経験がそうなのですから、100点中30点というのは、理解できなかったのです。

しかし現実は、30点どころか8点しか取れなかったという生徒もいました。どんな努力をすれば8点しか取れないのか分かりませんが、実際に目にしました。「こりゃダメだ。救いようがない。」本心はそう思って話を聞いていたのでした。

しかし、私たちが信じる三位一体の神、その父なる神は、「8点?救いようがないな」とは仰らないはずです。何せ、「独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るため」心を砕くお方だからです。私たちは「独り子を信じる者が一人も滅びないように、永遠の命を得るように」心を砕くお方を、「父なる神」と呼んでいるのです。

人間は見えるものでいろんなことを知ろうとします。点数がそうでしょうし、点数以外にも出席率とか、質問に返ってくる答えとか、感覚で分かるものを通してしか相手を知ることができません。これだと、必ず「救われない人」が出てきてしまうのです。「一人も滅びない」と言うからには、人間の物差しではない何かが、御父の手元にあるはずです。

御父にあって、私たちにない物差しとは何でしょうか。それは独り子イエス・キリストです。「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。」(3・16)御父の独り子であるイエスは、我が子を地上で十字架にかけた人々も含めて、「独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るため」人類に愛を注いでくださったのです。

独り子イエス・キリストを通して御父の愛を理解するようにと計画されましたが、独り子イエスを信じるには信じたけれども十字架につけた人々から、最後の十字架の場面で理解して自分を委ねた犯罪人まで、多種多様でした。「独り子を信じる者」の幅は、私のたとえで言えば8点の人から満点に近い人までいたのです。

それでも御父は、一人も滅びることをお望みになりませんでした。人間の努力で足りないと見るや、独り子の犠牲までいとわずに人間の救いに心を砕かれたのです。御父のあわれみ深さはどれほどでしょうか。独り子を与えてしまえばもはや何も残らないのに、それでも与えてくださったのです。

今年、かなり長い期間公式のミサを中止しました。教会学校も連動して休みました。いちばん心配しているのは堅信組です。今後コロナウィルスの第二波がやってくれば、更に堅信の秘跡の準備は追い詰められることになります。そこで堅信組に当たっている中学2年生には、「君たちが心配する必要はない。信仰宣言の祈りを口頭でも筆記でも、確実に答えられるようにしておいて欲しい」とだけ伝えました。

けいこに来て勉強できることは、現実にはもう少し増えると思います。けれども今年に限っては、「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された」(3・16)と書かれている聖書のことばに信頼したいと思うのです。まんべんなく勉強はできないかも知れない。中田神父の努力不足で、神様の前に8点と評価されるけいこの内容かも知れない。それも承知で、今年は堅信を授けてくださる司教様の前に受堅者を立たせてあげようと思っています。聖霊が、その後長い時間をかけて、子供達を教えてくれることでしょう。

「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。」この聖書の言葉が誤りない真理であるなら、理解力の程度に関係なく、独り子を信じる者は一人も滅びません。もし私たちが、信仰を表現する理解力が弱ってきて、ほとんどの祈りを忘れたとしましょう。それでも、十字架のしるしはできるだろうと思います。

万が一、十字架のしるしさえ思い出せない状態になったとしても、家族のだれかに十字架のしるしをしてもらうだけでも十分です。私たちが十字架のしるししか、信仰を表現できなくなったとしても、あなたのその十字架のしるしが三位一体の神を信じている証しです。

父と子と聖霊の神は、通常は私たちが十字架のしるしをしなければ世の人々に示すことができません。私たちは世に対して、「父と子の聖霊の神」を現す道具になれるのです。
面倒くさがって十字架のしるしをすれば、三位一体の神は人々に安っぽい神として映るかも知れない。ぜひ堂々と、あるいはゆっくりとした動作で、十字架のしるしをしてください。そうすることであなたは、どんな状況にあっても三位一体の神を現す道具になれるのです。

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‥次の説教は‥‥
キリストの聖体(ヨハネ6・51-58)
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ちょっとひとやすみ
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▼6月に入った。「イエスのみ心」の月だ。イエスの心は、御父の心だ。「独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得る」その心だ。この世界には同じ時間同じ機会が与えられても、人が理解する程度は違ってくる。更に言うと、理解するために与えられた賜物の違いは埋めようがない。
▼「逆立ちしても勝てない」と言える人を見てきた。だから自分の能力を使い切って用意できるものを神様の前に置く。それしかできることはない。「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」(マタイ22・21)私はすべての能力を使っていただいたものを神にお返しするまでだ。
▼一万タラントン借金して返す当てのない僕という話がある。ひょっとするとこれは人間すべてのことではないだろうか。返済できない人間を、父なる神は赦してくださった。それなのに人間は、他の人間に「借金を返せ」と言う。自分が抱えている負債の大きさに気づかないので、人に返せと言うわけだ。
▼私もようやく、自分が神にどれだけ負債を抱えているかを考えるようになった。だからもはや他人にとやかく言ってはならない。一万タラントンに比べれば、腰を抜かすような金額も、たいした借金ではない。もうとやかく言うのはよそう。

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今週の1枚
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第673回目。最近作っうち最大の失敗作。冷製トマトうどん。うーん、まずい。

ホームページもご覧ください。
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詳細は、ホームページ:http://ss104313.stars.ne.jp/
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今週の「笑える」
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「この布巾は標白中です」それを言うなら「漂白中」。お世話になります(笑)
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† 神に感謝 †
コメント
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