原稿を読んでいると「●●がたいへん」「●●なので大変・・・」・・・というような表現によく出会います。表記は「たいへん」または「大変」と書きますが、どうもこの「たいへん」または「大変」は使い方によってはたいへん困る表現です。なにか「たいへん」という表現ですべてを片付けてしまっているように見えるからです。なんでもかんでも「大変」で済ませていいのか、という部分があります。確かにその「たいへん」が指し示していることがらが「たいへん」なことはよくわかるのですが、どうにも扱い難い表現です。会話の中、かぎかっこ「」内で使われるのはわかるのですが、それ以外の報道記事、解説記事、論評、エッセイなどの原稿に使われていると要注意です。もっと別の表現、「たいへん」なその肝心の中身を書くことで「たいへん」だということを読者に理解してもらうようにすべきではないかと思います。
「ねんきん特別便」4万5千通がJR貨物の梅田駅倉庫に2ヵ月余りもほったらかしになっていたとのことです(朝日新聞)。いつになったら来るのかと思っていたのですが、これでは届かないはずですね。はあ~? 何やってんのん! おそらくこの中に私宛のものが入っているだろうと、これでようやく届くだろうと思って読んでいたら、なんと、社保庁発表ではこれ以外に本人に届いていない特別便が171万通あるそうです。「届いていない」と簡単に言いますが、その「届いていない」中身は何なんでしょうか? 送ったけど返送されてきた、送ったけど今回のようにどこかで行方不明になっている、あるいはまだ送っていない・・・とか。ということはまだこれからも届くか、届かないかわからないものをいつまでも待ち続けることになるのかなあ?