ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

たこ八 @岐阜県岐阜市

2019年08月17日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市の柳ヶ瀬商店街にあるたこ焼き屋「たこ八」。いつからあるかは知らないが、ずっと前からある。短髪のお母さんが1人でやっていて、いつも店の横に出したテーブルと椅子に誰かしらが座って缶ビールなどをやっている光景は空気のよう。周りは日中でも閉めてしまった店ばかりなので、この店だけポツンと残った感じ。ただこの店も現在は週末の昼間しか営業していない様子。いつも通り過ぎるだけなのでこの日は購入してみた。ひょっとすると以前に買って食べたことがあるかもしれないが記憶はおぼろげ。お母さんに告げると保温箱の中から出来上がりのたこ焼きを手渡してくれる。「横で食べるよ。」と告げるとジョッキに氷水を入れて出してくれた。

本当はビールをいきたいところだけれど乗物があるので我慢。店頭にビールとは書いてないがきっとお母さんに言えば出してくれるのだろう。たこ焼きは全部で8個。ソースも鰹節もかかっておらず、表面は揚げ焼きと言っていいくらいの感じ。箸でつまむと中はトロトロ。キャベツが少し入っているかな。シンプルに出汁の味を楽しむタイプのたこ焼き。今でこそ色々な種類のたこ焼きがあるが、昔はこういうタイプってこの地方では珍しかったんじゃないかな。中のタコも今となっては”大たこ焼”と謳うほどには大きくないけれど、演歌のインストを聴きながらサクッと美味しくいただいた。(勘定は¥500)

 


 

↓ 真砂町の忠節通り沿いにある建物(建築詳細不明)。全然古い建物ではないが、壁面高く造られた飾りが昭和っぽくて素敵。電話の看板があるのでそちら関係の建物だったのかな。

 

 


 

たこ八

岐阜県岐阜市柳ケ瀬通3-16

 

( 岐阜 ぎふ 柳ヶ瀬 やながせ たこはち 柳ヶ瀬商店街 アーケード 柳ヶ瀬名物 たこやき たこ焼 みたらしだんご 近代建築 )

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ジェラトリア・アズーロ (Gelateria Azzurro) @滋賀県彦根市

2019年08月16日 | 滋賀県

滋賀県彦根市、銀座商店街の「グリルフレーバー」で夕食を済ませ、明治創業の銭湯「山の湯」へ。夕暮れ時の歴史ある銭湯は雰囲気もひと味違う。熱めの湯でさっぱりした後に銀座商店街を歩くも、空いている店はまばら。そんな中ひときわ明るく辺りを照らしていたのは「ジェラトリア・アズーロ」。何でも”世界ジェラート大使”なる方の店らしく、店頭にも”チャンピオン”という文字が。まだオープンしてから1年ちょっとだとか。風呂上りの体をクールダウンすべく入ってみた。色々なジェラートが並んでいる。15種類ほどあったかな。注文はSingle、Double、Tripleと分かれているのでDoubleにして、味は「パイン・セロリ・リンゴのソルベ」というコンテストに入賞したというものと、「マンダリン」をお願いした。店にそのチャンピオン氏が居る訳ではなく(店長も別の方らしい)、店員のお姉さんがカップに盛り付けてくれる。

駐車場の車まで持って行くのが面倒だったので、店先のテーブルでいただくことに。こんな場所にオッサンが座って申し訳ないが、もとより銀座商店街の通りには誰も歩いていないので許してもらおう。通常値段より100円アップだという受賞作品「パイン~」は”セロリ”という自分の好物でありながらデザートでは使われにくい食材が気になった。食べてみると3素材が独立している訳ではなく融合しているので、まるでジントニックとかのカクテルを思わすような大人の味。これなかなかイイ。「マンダリン」はしっかりと濃厚な味。火照った体に落とすジェラートは何とも言えず旨いが、食べた後は余計に喉が渇くのであった。次は他の受賞作品「グランピスタチオ」をいただいてみようかな。(勘定は¥600)

 


 

↓ 2回目の「山の湯」。高い格子天井、千鳥の欄間、番台の装飾、今日はテレビも点いておらず、雰囲気は最高。熱い湯を浴びてさっぱり。

※2019年8月を以って廃業されました

  

↓ 夕暮れ時の「花しょうぶ通り商店街」の「高崎家住宅主屋(旧・川原町郵便局舎)」(昭和9年・1934・建造)を再々訪。この日はイベントに使われたようで明かりが灯っていた。入ってみたかったナ。

 

↓ 同じく「宇水理髪店」(昭和11年・1936・建造)にも再々訪。ノッペラボーの現代の建物と違って近代建築は時間帯によって表情を変えるのが素敵。通りがひっそりとしていて別の表情。

 

↓ もう陽も落ちようかという時間帯に「鳥居本駅」(昭和6年・1931・建造)に再訪。ひっそりとした可愛らしい赤帽の無人駅舎に明かりが灯るとまたいい雰囲気に。

 

 

 

 

 


 

ジェラトリア・アズーロ (Gelateria Azzurro) (※音に注意)

滋賀県彦根市銀座町4-27

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね 彦根銀座街 花しょうぶ通り商店街 ジェラート 柴野大造 ジェラート国際コンクール ピスタチオ 近代建築 国登録有形文化財 銭湯 無人駅 )

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赤ちゃん食堂 @福岡県北九州市 (※閉店)

2019年08月15日 | 福岡県

北九州市小倉での研修旅行の自由時間。「焼きうどん」発祥と言われる「だるま堂」と同じ鳥町食道街にある食堂を奥に進むと、これまたグッとくる食堂「赤ちゃん食堂」があった。創業は昭和20年(1945)ということなので、この食道街の歴史と同じ年月を過ごしてきたことになる。凄い。店の前のガラスショーケースの中には洋食のサンプルがずらりと並ぶ。特徴的な暖簾をくぐって中に入ると、カウンターのみでこじんまり。中には年配の女将さんが1人。外れた時間だったが先客は学生らしき男子が1人。壁に貼られた赤いプラスチックボードのメニューには洋食、丼物、麺類、中華と揃っていた。こちらにも”焼きうどん”が。迷いに迷ったのだが、口が洋食を求めていたので「ハヤシライス」をお願いしてみた。こういう小さい食堂のデミグラス・ソースって気になるんだな。女将さんの調理を見ていると肉と玉ねぎはその場で炒めてソースと合わせるようだ。

手際良く出来上がった「ハヤシライス」は白い平皿に盛られているシンプルな姿。とろみのあるソースはしっかりとコクがあり、旨い。炒めてから合わせてある肉にはしっかりと歯応えがあり、玉ねぎもシャクシャクとした食感が残っている。平に盛りつけられたライスはさほど多くないのでパクパクと食べていけた。こちらにはその他にもざっと眺めるだけで”ドライカレー”、”焼めし”、”かしわうどん”、”肉めし”、”チャンポン”、など気になる食べてみたいものばかり。店名の由来を訊きそびれたが、近くに住んでいたら絶対全メニュー制覇したい店だ。(勘定は¥500)

 


 

↓ 門司港近代建築散策。「九州鉄道記念館本館(旧・九州鉄道本社)」明治24年・1891・建造)。本当は奥の赤煉瓦の建物まで近寄りたかったが残念ながらタイムアップ…。

 


 

 

和洋食 赤ちゃん食堂

福岡県北九州市小倉北区魚町1丁目4-5

※令和2年7月末を以って閉店されました

 

( 北九州 きたきゅうしゅう 小倉 こくら うおまちしょくどうがい あかちゃん食堂 麺類食堂 大衆食堂 洋食 和食 中華 焼きうどん 近代建築 赤レンガ 閉店 廃業 )

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柳橋 一八 @名古屋市中村区・柳橋

2019年08月14日 | 名古屋(中村区・西区 老舗)

名駅近くの柳橋市場から納屋橋方面に向かった路地にある麺類食堂「柳橋一八」へ。ちょうど「江南本店」の裏手にあたる。創業は昭和13年(1938)頃とのこと。”一八”の屋号で表の夏暖簾にも”のれん店”とあるので、橘の本店からの暖簾分けで間違いないだろう。もちろん店内にも”のれん店”会員の店名がずらりと書かれた暖簾が掛かっていた。暑い日差しの下、店に入ると親子だろうか年配の女性2人。お母さんの方が調理を担当しているようだ。「きしめん」を”ころ”でお願いして、”麺半分”にしてもらい、「かつ丼」も”ミニ丼”にしてもらいセットに。昼に腹一杯にすると使い物にならなくなる事もあるので、こういうカスタマイズが出来るのが嬉しい。

すぐに”きしころ”が運ばれた。こちらのつゆは昨今珍しいくらいの濃い色をしている。昔はつゆの色なんて気にして食べていなかったのでおぼろげな記憶だが、小さい頃はこういう濃い色をしたつゆのきしめんがもっとあったような気がする。こちら曰く”創業時からたまりを使った昔からの名古屋の味”だとか。麺は白く(⇔透明感あり)幅や厚さは標準的。水面には、ほうれん草、揚げ、花鰹。刻みネギは別皿で置かれていた。スルスルとのど越し良く、暑い最中に啜る冷たいつゆが旨い。「かつ丼」(ミニ丼)はかつが3切れ程。最初はソースカツ丼かと見紛う感じにかつが色付いていて、とじた玉子はかつとは別にご飯の上に置かれている。このつゆの色も濃いなと思ったら”きしめんつゆをベースにしたカツ丼”だそうだ。これがまた旨い。ミニにしたのをちょっと後悔(苦笑)。ミニ丼でもナルトと三つ葉の入ったお澄ましまで付いていて満足。次も麺と丼物の両方いっちゃいそうだ。(勘定は¥850)

 

柳橋一八

愛知県名古屋市中村区名駅5-32-9

 

( 名古屋 なごや 名古屋駅 柳橋中央市場 やなぎばしいっぱち 一八 いっぱち 暖簾店 一八会 麺類食堂 大衆食堂 きしめん 丼物 味噌煮込みうどん みそ煮込 )

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Movement : BBC Radio 1 Peel Sessions 1977-1979 / Various Artists

2019年08月13日 | パンク・ニューウェーヴ

Movement : BBC Radio 1 Peel Sessions 1977-1979 / Various Artists (2011)

1977年から1979年までのちょうどパンク~ニュー・ウェーヴ期のイギリス国営放送「ピール・セッションズ」用にスタジオで録音された音源を集めたコンピ盤。あまり正確な事実関係は知らないのだが、イギリスでは国営ラジオ放送でレコード収録曲をそのまま流すのに制限があったらしく、その為にわざわざBBCのスタジオで録音した音源を流していたのがこの番組。このブログでも何度か紹介しているが、ジョン・ピール(John Peel)は海賊放送時代から有名なDJで、後にBBC専属に。人気や売上に拘らず自分の好みで無名のアーティストにもチャンスを与え、特にロンドン・パンク全盛の1977年からは、数多のパンク、ニュー・ウェーヴ系バンドを自身の番組に登場させている。もちろん今でこそ有名になったが、放送当時は海のものとも山のものとも知れない素人同然のバンドも多かったはずだ。

80年代後半にはその「Peel Sessions」の音源がアナログ12インチ盤で発売されていた(ジャケット写真下)。チープな共通アートワークで大体4曲くらい収録されていたが、12インチ45回転だったので音が良くて(曲数が少ないのでレコードの溝幅も広い)、スタジオでいじくり回していない分バンドの息遣いが伝わってくる好盤が多く、自分は結構な枚数を集めていた。その音源のコンピ盤だから、懐かしいやら嬉しいやら。初っ端のジャム(The Jam)のエッジ―なギターとぶっといベースの音だけで”あの頃”に戻れる強烈な印象が残っている。もちろん完全に後追いだったけれどハマったなァ…(遠い眼)。そんな訳で聴いたことがある音源ばかりだけれど、あの時代、あの番組ならではの溌剌とした音がぎっしりと40曲以上収録されていて、文句無し。

  

<Disc 1>

  • 1-01 The Jam – In The City
  • 1-02 Buzzcocks – What Do I Get?
  • 1-03 Generation X – Youth Youth Youth
  • 1-04 The Stranglers – No More Heroes
  • 1-05 The Adverts – Gary Gilmour's Eyes
  • 1-06 The Slits – Love And Romance
  • 1-07 XTC – Science Friction
  • 1-08 Dr. Feelgood – She's A Wind Up
  • 1-09 Tom Robinson Band – Don't Take No For An Answer
  • 1-10 Ian Dury & The Blockheads – Sex, Drugs & Rock 'N' Roll
  • 1-11 Adam & The Ants – Deutscher Girls
  • 1-12 Siouxsie & The Banshees – Hong Kong Garden
  • 1-13 The Only Ones – Another Girl Another Planet
  • 1-14 The Undertones – Get Over You
  • 1-15 The Rezillos – Top Of The Pops
  • 1-16 The Flys – Love And A Molotov Cocktail
  • 1-17 The Members – Sound Of The Suburbs
  • 1-18 Stiff Little Fingers – Alternate Ulster
  • 1-19 Skids – The Saints Are Coming
  • 1-20 The Angelic Upstarts – We Are The People
  • 1-21 The Ruts – S.U.S.
  • 1-23 John Cooper-Clarke – Reader's Wives

<Disc 2> 

  • 2-01 Penetration – Movement
  • 2-02 Monochrome Set - Goodbye Joe/Strange Boutique
  • 2-03 Wire - The Other Window
  • 2-04 Magazine - Light Pours Out Of Me
  • 2-05 Joy Division - Transmission
  • 2-06 Killing Joke - Wardance
  • 2-07 The Human League - Being Boiled
  • 2-08 Orchestral Manoeuvres In The Dark - Messages
  • 2-09 The Psychedelic Furs - Sister Europe
  • 2-10 Simple Minds - Premonition
  • 2-11 Public Image Limited - Poptones
  • 2-12 Steel Pulse - Jah Pickney (Rock Against Racism)
  • 2-13 Aswad - It's Not Our Wish
  • 2-14 UB40 - Food For Thought
  • 2-15 The Special A.K.A - Gangsters
  • 2-16 Madness - The Prince
  • 2-17 The Selecter - Street Feeling
  • 2-18 The Beat - Ranking Full Stop

amazonにて購入(¥1,080)

  • CD  (2011/9/13)
  • Disc : 2
  • Format: Import
  • Label : EMI Import

 

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門司港地ビール工房 @福岡県北九州市

2019年08月13日 | 福岡県

北九州市の研修旅行。新幹線で小倉駅に着いてバスに乗って向かったのは門司港。こちらで昼食。といっても団体行動なので先方にお任せ。入ったのは「門司港地ビール工房」。店の1階のフロアにあるいくつものテーブル席に適当に分かれて着席。取引先とはいっても初対面の知らない人も多いので席選びもぎこちない(苦笑)。企業訪問などの研修は明日なので、この日は酒がOK。昔の旅行と違って全員が酒を呑む訳ではないが、自分と同じテーブルについた人は全員ビールを注文した。4種から選べるビール、自分は復刻されたという「サクラビール」を注文。「サクラビール」とは大正2年(1913)に九州で初のビール工場である「帝国麦酒(株)」で醸造されたビールで、ここ門司港から全国へ出荷されたのだとか。

テーブルにはグリーンサラダとソーセージなどの前菜が大皿で配られ、後から門司港名物だという「焼カレー」がやってくるという案配。ただ大勢で伺っていることもありビールがなかなか来ない。我々のテーブルだけ乾杯も出来ず…。店員はあっちへこっちへと配膳で忙しいのは分かっているので何も言わないが、他のテーブルにはもう「焼カレー」が配られ始めたのでさすがに「ビールまだですか?」と催促。やっとビールが配られて乾杯を済ませるとすぐに「焼カレー」が来てしまった(苦笑)。”激熱”を謳う「焼カレー」は鉄板の上にのっているからさぞかし熱いだろうと思いきや、大して熱くない(涙)。周りを見渡すとジューッという音と湯気を立てている人も居るので、団体での食事にありがちな不運だろうナ…。「焼カレー」は上にチーズが溶けていて、フレッシュなプチトマトも入っているという変わり種。辛さは特になくパクパクと食べていけるのが逆に残念。「サクラビール」にはしっかりとした苦みとコクがあり美味しかった。重くなければ買って帰りたいんだけれど。

 


 

↓ 門司港にある「旧・門司税関」(明治45年・1912・建造、復元)◇。相当傷みが激しかったらしく、中はほとんど造りかえられていた。”ガワ”が残っただけ良しとするべきなのだろう。近代化産業遺産に指定されている。

 

 

 


 

ビアレストラン 門司港地ビール工房

福岡県北九州市門司区東港町6-9

 

( 北九州 きたきゅうしゅう 門司 もじ 門司港 クラフトビール 地ビール 焼きカレー ランチ 近代建築 門司港レトロ 近代化産業遺産 復元 )

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ニューライオン (2) @岐阜県岐阜市

2019年08月12日 | 岐阜県(岐阜)

久しぶりに岐阜市甚衛町の洋食屋「ニューライオン」へ。柳ヶ瀬方面から長良川に向かって長良橋通りを北上した先にある。この日は自転車でウロウロしていたので昼食を摂るべく店へ。片側に掘りごたつ式のテーブル席が並んでおり、奥には庭の見える小上がり席がある。この日の先客は2組。後からも数組が入ってきたが、駐車場(道を挟んだ反対側にあり)が分かりにくいので店の方に訊く人が多い。いつものように静かで落ち着いた雰囲気。給仕の娘さんに「味噌カツ定食」をお願いした。「お父さん、味噌カツ定食です。」と厨房に告げられ、すぐに油で揚げるパチパチというあのいい音が聞こえてきた。

しばらくして運ばれた「味噌カツ定食」はレタス中心のサラダ、漬物(しば漬け)と味噌汁が付いている。同じものかは分からないが、以前食べた「みそステーキ」と同様に濃い色と強い照りをした味噌がかかったカツはやや薄め。カリッと揚がったカツとやや甘めの味噌だれを口に含むと、豚肉の脂と合わさった旨味ですぐにご飯をガツガツと掻き込みたくなる。他所の土地で生まれた方にはなかなか馴染みにくいだろう甘い味噌だれは、最近でこそ”なごやめし”の範疇で随分と全国的に知名度が上がったが、ある欧米人に初めて食べさせた時には「チョコレート!」と称された。「んなバカな…、味の分からん奴らやな」と思って目をつぶって先入観を排除して口に入れてみると…「あ、なるほど…」(苦笑)。それでも不思議なもので東海地方に育つと当たり前の味にご飯を欲するおかずになり、ご飯が進むのであった。次は主人の奥様のご実家だという弥八町の「ライオン」に行ってみようかな。(勘定は¥900)

以前の記事はこちら

 

NEW LION (ニューライオン)

 岐阜県岐阜市甚衛町2

※一度閉店されましたが、弁当、惣菜の店として復活しています(令和5年8月現在)

 

( 岐阜 ぎふ ニュー・ライオン NEWLION 洋食 洋食屋 レストラン 味噌トンテキ 味噌ステーキ みそかつ定食 ランチ 弥八町ライオン 閉店 廃業 )

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しろ @福岡県北九州市 (※閉店)

2019年08月11日 | 福岡県

北九州市小倉での夜散策。何軒か廻った後に夜の街を楽しもうと更に深部へ足を延ばす。北九州の台所「旦過市場」も夜はもちろんひっそり(写真下左)。そこから脇に入ると何とも雰囲気のある路地があり、両側にお酒の店が立ち並んでいた(写真下右)。LEDの街灯が少し眩し過ぎるが、どこも窓から覗けてしまうような小さい店ばかり。その中の1軒、歴史あるバー「カクテル・しろ」に思い切って入ってみた。

 

「しろ」は外看板に小倉城らしき絵があったので”城”の事だと思われる。外からドアのカラーガラスを通して中も少し見えたが、やはり初訪のバーは緊張するもの。花や観葉植物が覆っている入口を開けて中へ。中には所狭しとフルーツや小物、グラスなどが並べられたり積まれたりしている。カオス。先客はおらず、名物バーテンダーの老齢のお母さん(御年82歳だそう)1人。カウンター席に腰掛けると目の前には無数の名刺が貼られている。チラッと見るだけで某大企業の社長や重役、某国営放送の女性キャスター、某有名芸能人、など”大物”ばかり。小倉を訪れた際に名物バーに寄っていくのだろう。メニューらしきものは何もないので、何をどう頼めば良いか分からない。とりあえず何か口に入れようと「ギムレット」を注文した。「タンカレー」と「ゴードン」のボトルを取り出したお母さんに「どっちがいい?」と訊かれたので、気分で「ゴードン」をお願いした。

出来上がった「ギムレット」で口を湿らせる。口取りは枝豆。お母さんは特にこちらに話しかけてくる訳ではないので、自分にしては珍しいがこちらから話しかけてみた。この店は創業して60年(昭和34年創業)になるのだとか。沢山あるフルーツを使ったカクテルが主だそうで(そりゃそうだろう)、何でも好きなものを言ってくれればそれに合わせて作るとのこと。これ全部使い切ることが出来るのかと不思議なくらい大量のフルーツの山の中で、グレープフルーツが一番多かったので「グレープフルーツで何かお願いします。」と注文。

特に細々と好みを訊かれる訳でも無くお母さんのカクテル作りが始まる。カットしたピンクグレープフルーツを絞り、サントリーウォッカを足してシェイク。昭和を感じさせるデコラティヴなグラスに塩を付けて注がれ「ピンクソルティドッグ」の出来上がり。まろやかな口当りで香り良く、旨い。スピーカーの調子か時々ステレオになるBGMを聴きながら(笑)美味しくいただいた。「お強いですね。」と言われたので「そうですか?」と答えると、1杯目の呑み方を見て「強くしてるんで。」とのこと。おみそれいたしました。あまりカパカパとカクテルを空けると後が怖いのでこの辺で。いい店があって、酒も肴も旨くて、こんな町に居たらダメになりそうだ(笑)。(勘定は¥2,300)

 


 

↓ 門司港近代建築巡りの続き。「三井倶楽部(北九州市旧門司三井倶楽部)」(大正10年・1921・建造)。 三井物産門司支店の社交クラブとして建てられた。平成7年(1995)に移設されているので庭や周囲は整然としている。国の重要文化財、近代産業遺産に指定されていて、現在は喫茶やレストラン、展示室などがある。裏手に隣接する建物が完全に和風なのが面白い。

 

 

 

 

 

 


 

カクテル しろ

福岡県北九州市小倉北区魚町4-2-3

 

( 小倉 こくら 旦過市場 たんがいちば バーしろ BAR カクテルバーしろ 老舗 SIRO 近代建築 門司港レトロ 三井クラブ )

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グリルフレーバー (3) @滋賀県彦根市

2019年08月10日 | 滋賀県

ある休日の夜、滋賀県彦根市のお気に入りの洋食屋「グリルフレーバー」へ。この日は「花しょうぶ通り商店街」で何かイベントがあったらしく、通りには片付けをする人達が沢山居たが、こちら「銀座商店街」は人の通りもまばら。店に入ると予想に反して4組もの先客。まだ夕飯には少し早い時間帯だったが、あちらのイベントから流れてきただろうか。いつものように生花が飾られているテーブル席に腰掛けると、他の客と談笑していた年配の給仕女性がサッと立ってお茶を用意してくれる。メニューを眺めるまでもなく選んだのは、まだ未食だった「オムライス」。ゲンゴロウさんが食べていらっしゃったブログを見て次はコレと決めていた。紙ナプキンとスプーンが用意され、ハワイアンのようなBGMを聴きながら完成を待つ。

しばらくして「オムライス」が運ばれた。店頭のサンプルではトマトソース(あるいはケチャップ)仕様だったが、実際のものはデミグラスソースがたっぷりと。脇にパセリが添えてあって色目もいい。早速スプーンを入れていく。玉子はふわっと焼かれていてある程度の厚みもある。その玉子部分と融合しているのはチキンケチャップライス。やや水分は少なめ。小さめにカットされたチキン、玉ねぎ、それにいんげんが入っているのが珍しい。それをデミソースごと口の中へ。このデミグラスソース、以前に食べた「ビーフシチュー」に使われていたものと同じだと思うが、しっかり濃い色付きだが旨味過多でなく、独特の酸味と苦味があって旨い。クセになる味。もうあっという間に全てが胃の中へ。まだまだ食べてみたいものばかりだが、喫茶使いでパフェなんか食べるのもいいかも。きっと懐かしい味に違いない。(勘定は¥660)

以前の記事はこちら (1)(2

この後の記事はこちら (4

 


 

↓ 彦根城のお堀端で緑に埋もれていたヴォーリズ建築「旧・彦根高等商業学校外国人教員宿舎」(大正13年・1924・建造)。建築当初は3棟あり、近年まで建っていた北側の棟も老朽化によって解体されたそうだ。

 

 

↓ 中央町の路地にある一般住宅(建築詳細不明)。下見板張りの洋館は応接間だろうか。

 


 

グリル・フレーバー

滋賀県彦根市銀座町4-19

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね グリルフレーバー 銀座本店 グリル 洋食 彦根銀座商店街 近代建築 ウイリアム・メレル・ヴォーリズ 滋賀大学 )

コメント (2)
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Let's Stay Together / Al Green

2019年08月09日 | ソウル・ファンク・R&B

Let's Stay Together / Al Green (1972)

1957年にメンフィスで設立された「Hi Records」。このブログでもアン・ピーブルス(Ann Peebles)を紹介したことがあったが、レーベルの雄と言えばやっぱりアル・グリーン(Al Green)。初めて聴いたのはティナ・ターナー(Tina Turner)が表題曲をカヴァーした83年頃。でもしっかりと彼を意識して聴いたのはキース・リチャーズ(Keith Richards)が初めてソロ・アルバム「Talk Is Cheap」を作った頃だから、もう30年以上も前か。キースのソロに収録された曲が明らかにアル・グリーンに影響されていると知って聴いてみた。すると歌い方からサウンドから「完コピか(笑)」と思わせるくらいの影響されっぷり。キースが出演したラジオ番組や雑誌の特集でもフェイヴァリットに挙げていたりしていた。自分は昔から好きなアーティストのルーツを探ったりするのが好きなので、当然アル・グリーンもと思ったのだが、何故かオリジナル・アルバム購入までには至らずコンピ盤止まり。やっと代表作を購入となった。

個人的にメローで甘い曲っていうのはあまり得意ではないが、表題曲からスウィートに歌い上げる彼のヴォーカルは甘いのにいやらしくなく、特徴的な歌い方(発声の仕方)も慣れてくるとクセになる。ハイ・サウンドらしい抑制されたラッパも効果的。何しろバックの演奏がいい(ハウスバンドらしい)。プロデューサーのウィリー・ミッチェル(Willie Mitchell)はその昔トランペットをやっていたらしいから、そういうのも影響しているだろうか。彼がプロデュースしたこの後の「I Can't Stand The Rain」(1974)もラッパが効いていて素晴らしい作品だが、どちらもティナがカヴァー(しかも逸品)しているんだな。

オークションにて購入(¥470)

  • CD  (1993/9/7)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Capitol
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