福岡県北九州市。団体旅行でホテルに滞在するが、今はほぼ100%が館内又は隣接レストランでのバイキング形式の朝食。自分はどこへ行っても大抵朝食チケットは利用せず(もったいないけれど…)、早朝から外に出て散歩がてら朝食の摂れる店か、何かを買える地元の店を探す。この日も朝から雨が降り続いているにも関わらず、傘をさして近代建築を愛でた後に朝食処を探した。いくつか候補があったが革靴で歩くには辛い程の雨量だったので、小倉駅前のアーケード街を通って雨を避け、辿り着いたのは24時間営業のローカルチェーン店「資さんうどん・魚町店」。店に入ると女性の店員がほとんどで、朝6時だというのに6人近くも立ち働いている。セルフじゃないんだね。客も夜遅い客なのか、朝早い客なのか何組も入っていてスゴイ。つい何時間か前まで呑み歩いていたので正直あまりお腹は減っていないが、九州のうどんは旨いので食べずに帰るのは惜しい。カウンター席に座ってメニューを眺め「かしわうどん」を注文した。
さほど待たずに運ばれた「かしわうどん」はしっかりと麺量多め。水面にはしっかりと色付いた「かしわ肉(若鶏)」がのせられている。早速うどんを手繰る。ふわっとしているのにダレていない旨い麺。やっぱり九州で食べるうどんは素晴らしいなァ。自分は東海地方で食べる温かいうどんの”やわ”な麺はあまり好まないし、かといって近年席巻している讃岐のコシの強い麺も特に欲せず、”ころうどん”ばかり食べているが、九州のうどんは温かいつゆで食べたくなる数少ないうどんだ(経験値は少ないが)。具材はかしわの他に”資”の字の入ったカマボコと刻みネギ(卓上には漬物昆布と揚げ玉が用意されている)。透き通ったつゆもしみじみと旨い。かしわ肉はこちらの少し甘い味付けで煮込まれていることもあって牛肉か豚肉の煮込みと間違えてしまいそうな食感と味。もちろんそれも旨いが、肉や具材無しでシンプルなかけうどんも味わってみたいかも。(勘定は¥550)
↓ 早朝の雨の中、足元を濡らしながら辿り着いた「BLUE BLUE KOKURA(旧・小倉警察署庁舎)」(明治23年・1890・建造)◇。「旧小倉県庁」とされていることが多いが、廃藩置県に伴い成立した”小倉県”の庁舎があった跡地に、福岡県との合併後に警察署として建てられた建物らしい(現地にあった案内板の記述ではよく分からない)。2004年までは個人医院としてと使われていたそう。現在はファッション関係の店舗。国の登録有形文化財に指定されている。
資さんうどん 魚町店
福岡県北九州市小倉北区魚町2-6-1
( 北九州 きたきゅうしゅう 小倉 こくら すけさんうどん 24時間営業 かしわうどん 近代建築 国登録有形文化財 岡田医院 聖林公司 ブルーブルー )