大正時代を起源とする北九州の台所「旦過市場(たんがいちば)」に店がある「小倉かまぼこ」(創業大正9年・1920)。市場内では他の土産を買ったので本店へ寄ってみた。旦過市場から歩いて数分の大きな通り沿いに工場と隣接した店舗がある。古い店舗を期待していたが、まだ真新しい店舗だった(市場寄りにあった旧本店の味のある建物は残念ながら取り壊されて駐車場になっていた)。店内のガラスケースの中には様々な”天ぷら”(※)が並んでいる。裏にはこの店舗専用だろう調理場があり、まさに揚げている最中。どれを選んだらいいか(どれも旨そうで)分からないが、大袈裟な箱入りでない一般客用の簡易なパックがあったので、練り物の好きな父と自分の酒肴に2セット購入した。
※こちらでは”さつま揚げ”も”天ぷら”と呼ぶ。東海地方では「はんぺん」とも呼ぶが全国的に見たらそちらの方が特殊か…。
昭和34年(1959)からあるという名物「カナッペ」はもちろん入っている。見た感じ太い春巻みたいな「カナッペ」は、すり身に玉ねぎ、人参、胡椒が入って薄い食パンで巻いて揚げてあるのだとか(説明読まなきゃ分からないが…)。でもどうして”カナッペ”?(笑)。見た目かなり重そうだが口当たりは軽く、少し効いた胡椒がいい感じ。他には「椎茸天」や「もろこし天」などが入っている。全部で10種類くらいだろうか。すり身はイトヨリダイなのだとか。総じてどれもふわっとした食感でさすがに旨い。軽いのでビールも酒もすすむこと間違いなし。(勘定は¥2,000)
↓ 楽しみにしていた小倉港からの「夜景観賞定期クルーズ」。北九州市では海岸線のほとんどに工場があるのでこうした夜景が楽しめるのだという。この日は台風接近により雨がパラつく生憎の天気だったが無事乗船することが出来た。天候のせいで遠方が霞んでいたり、雲が低かったりとクッキリという訳にはいかなかったが、「若戸大橋」(昭和37年・1962・建造◇)など巨大な建造物がライトアップで浮かび上がる景色は見もの。
↓ 若戸大橋の東詰めに建つ「ニッスイパイオニア館(旧・共同漁業ビル)」(昭和11年・1936・建造)◇。悪天候で夜間のスマホカメラではこれが限度。アンテナの立つ塔屋がある建物の前に立ってみたいなァ。
福岡県北九州市小倉北区紺屋町2-20
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