ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

グリル・フレーバー(2) @滋賀県彦根市

2019年04月08日 | 滋賀県

滋賀県彦根市周辺の散策。この日は夕方には帰る予定だったけれど「折角だから」という理由をつけて、嫁に夕飯までには帰らない旨連絡し、夜は市内で摂ってから帰ることにする(休日なので向こうは向こうで気が楽だろう)。結局朝に居た「銀座商店街」へ舞い戻った。車を停めてまず向かったのは商店街の裏手にある銭湯「山の湯」(創業明治12年!)。映画のセットかと思うような素晴らしい雰囲気の銭湯でゆっくりと汗を流した。そして歩いて向かったのは商店街の洋食屋「グリルフレーバー」。「スイス」とどちらにしようか迷ったのだが、ご高齢の大女将さんの姿を思い出してこちらに。店に入ると先客は数名。大女将さん達は端のテーブルで箸入れ作業中。厨房には以前見かけなかった若い調理人の姿が。跡継ぎかお弟子さんか…。

汗を流したので本当はビールを流し込みたいところだが、運転があるので”堪え難きを堪え、忍び難きを忍び…”(涙)。メニューを眺めながら思案。「オムライス」食べたいナ…、「カニグラタンライス」は鉄釜に入ってるのか…、などと長考の末、選んだのは「ビーフシチューセット」。横で女将さんの「いつもビーフシチューセットのあのお客さん、もう来はった?」なんて声が聞こえてきて反射的に注文してしまったのだ(笑)。ピアノ協奏曲が流れる店内で料理の出来上がりを待つ。カトラリーが置かれてまずはスープが運ばれた。「え、シチューのセットでスープ?」と意表を突かれる。しっかりと1人前の量があるコーンポタージュ。クルトンとパセリが浮いている。コーンスープを飲むのは久しぶり。これ自分の小さい頃の大好物(「あさくま」のが好きだった)。これがまたしみじみと旨い。きれいに飲み干した。

そしてしばらくすると蓋付きの耐熱皿に入った「ビーフシチュー」とライスが登場。ライスは半分の量にしてもらった。「ビーフシチュー」には牛肉の他にポテト、人参、いんげんが入っている。シチューはしっかりと濃い色、濃い味付け。酸味が強いのは上にかかったサワークリームのせいもあるだろうか。たっぷり熱々のシチューをまとった肉片を取り上げて口中へ。簡単に筋状にほぐれていく。旨い。熱いのでコップの水を飲み干すと、氷の音がカランとしただけで女将さんと作業をしていた女性(若女将?)がすぐに水を足してくれた。こういう気遣いがうれしいもの。中のポテトだけは既製品のようなクリンクルカットで味も正直今ひとつ。これが普通の茹でジャガイモだったら良かったのになァ。こちらではまだまだ食べたい物が沢山。行列の出来る「スイス」の人気も分かるが、こちらも勝るとも劣らない素晴らしい正調洋食屋ですヨ。Long live 大女将。(勘定は¥1,620)

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 ※フレーバーのマッチ

 


 

↓ 商店街の路地裏にある「山の湯」(建築詳細不明)。創業は明治14年(1879)だそう。彦根唯一の銭湯。銭湯のすぐ近くに社(やしろ)があるのがまた何とも言えない雰囲気。いつの建物か分からないが番台から何から古いまま。格天井の脱衣所には床がガラス板で下が見える凝った池庭もある。浴場は湯気抜き天井で、薬湯の壁には埋込み水槽も(魚は居るが暗くて見えない・笑)。真ん中にあるごく小さい湯舟は子供用(ちゃんと温め)なのだとか(おじいさんが入っていたけど・笑)。熱めの温度設定も好み。ツイッターがあってビックリ(笑)。

※令和19年8月末に廃業されました

  

↓ 夕闇迫る「滋賀中央信用金庫銀座支店(旧・明治銀行彦根支店)」(大正7年・1918・建造)。もう少し暗くなるとライトアップされた姿が観られるはずなのだが…。

 

 


 

 

グリル・フレーバー

滋賀県彦根市銀座町4-19

 

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