ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

招福軒 @名古屋市西区・浄心 (※閉店)

2017年08月23日 | 名古屋(中村区・西区)

「朝ラー」なんていう言葉が聞かれるようになって久しいが、実際のところ朝からラーメンを食べようなんて思うことはそうそう無いのが普通。静岡県藤枝市のように全国的にも知られている地域や、チェーン店は別として、一般的にはその土地土地でそういう”変わった”店があるのかなという程度の認知だろう。東海地方で朝ラーといってもあまり思い浮かばないが、ここ名古屋市の浄心にある「招福軒」が朝からラーメンが食べられるとは以前から聞いていたので、ある朝にひとっ走りして店へ行ってみた。

店の前に到着したのは開店時間と思われる朝8時半過ぎ(苦笑)。店の前に路上駐車している車が2台程あったので「おっ」と思ったが、まさかそんな酔狂は大勢居ないだろうと中に入ってビックリ、既にカウンター8席は満席。その後ろで4人が待っているという状況。す…凄いなー。店員は年輩の男女4名。券売機があるのでそちらで先にチケットを購入する。ご存じの方も多いかもしれないが、こちらは名古屋特有の「好来」系ラーメンの店。古い木札に品書きやスープなどの効能が書かれているのも他と同様だ。なのでメニューも「松」「竹」などと表記されている。基本のチャーシューメン「松」を購入して席が空くのを待った。この日は若い男性客が多かったが、ほとんどがご飯を添えている。好来特有の4分割のザルで麺上げをしている厨房内。絶妙な連携でラーメンを作り上げていく。麺上げの後の湯切りが特徴的で、あまりに回数が多いもんだから暇つぶしに数えてみたら、数は決まってはいないものの、だいたい35回以上だった(笑)。しばらくして呼ばれ着席。程なくして「松」が登場。

早速スープをひと口。好来らしい角の取れたまろやかで滋味深い味。なるほど好来系のラーメンなら朝でも有りかなと思わせる。麺は太縮れで、チャーシュー3枚と極太のメンマ、それに多めの刻みネギが散らされている。朝にも関わらずスルスルと入っていく麺。太いが柔らかく薄味のメンマ、昭和なチャーシューと、どの具材も好来のラーメンとして完成されている。さすがにスープは飲み干さなかったが、「朝ラー」旨かった。みんな朝から元気だなァ(ひょっとして朝帰りの帰宅前か?)。(勘定は¥800)

「総本家・好来道場」の記事はこちら

※残念ながら閉店されたそうです(2019年7月現在)

 


 

↓ 浄心駅の東を散策してみるとなかなか味のある建物が多い。特に大通り沿いの建物は看板建築らしさが充分に残っていて、見上げると楽しい。「旅館大和」(建築詳細不明・写真下左)、「ミナトヤ洋品」(建築詳細不明・写真下右)。右側の広告塔、中はどうなっているのかな。

 

↓ 「ミナトヤ洋品」と並ぶ美容室「コワフュール・ド・アルティーム浄心店」(建築詳細不明)。塗り替えて改装してあるが建物は古そう。

 

↓ 「高橋金物」(建築詳細不明)と、「長谷川靴店」(建築詳細不明)。いくつもの看板建築が建ち並ぶ。

 

↓ 「麺類食堂・角松」(建築詳細不明)と、その隣の「日の出屋」(建築詳細不明)

 

↓ そのまた隣は衣料の「大たにや」(建築詳細不明)。こういう建物は2階を見上げると発見が多い。

 ↓ すでに営業を止めてしまっている創業明治元年(1868)の和菓子屋「飴虎商店」(昭和元年・1926・建造)。名古屋市の登録地域建造物資産。

 

 


 

らーめん専門店 招福軒

愛知県名古屋市西区上名古屋3-8-13

 

( 名古屋 なごや 浄心 じょうしん しょうふくけん 好来 好来系 好来道場 ラーメン 薬膳ラーメン らーめん 中華そば 朝鮮人参酢 朝ラー 朝ラーメン 近代建築 )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

餃子センター @広島県広島市

2017年08月22日 | 広島県

広島市での呑み歩き。夜遅くになって向かったのは、その名も「餃子センター」。どうやって辿り着いたか覚えていないが(苦笑)、便利なものでスマホがちゃんと連れて行ってくれる。繁華街をフラフラと歩いて、その分かり辛い地味な店先に立ち(一度通り過ぎた)、赤い暖簾を眺めて店先に漂う中華特有の油の匂いを嗅ぐと、いい気なものでまた呑む気満々に。外からは様子が分からないので思い切って小さな入口から中に入ってみるとカウンターのみのこじんまりとした店。創業は昭和36年(1961)だとか。年輩のご夫婦(に見える)と手伝いで賄っている様子。遅い時間にも関わらずほぼ満席。かろうじて1席開いていたので座らせてもらう。活気があるなァ。瓶ビール(ドライ中瓶)と”当店自慢”と書かれた「焼餃子」をお願いする。するとすぐに山盛りの刻みネギが小鉢で目の前に。周りを見ているとこのネギをたっぷり餃子タレに絡ませて食べるのがこちら流のようだ。

効きすぎの冷房の中、しばらくして運ばれた「焼餃子」は細身でほぼ揚げ餃子といった感じ。もちろんネギをたっぷりのせて口の中へ。硬めの食感の熱々をビールで洗い流す。旨い旨い。このネギいい感じ。次は水餃子でも…と思って掲げられたメニューを眺めると、「焼めし」だけカッコ書きで”(当店自慢)”と特筆されている。…いっちゃいましょう(笑)。オヤジが鍋を振るガツンガツンという音が鳴り響き「焼めし」登場。平皿にこんもりと盛られた「焼めし」を、なぜかペラペラのプラスチックスプーンでいただく。ややしっとりめの炒め加減はなかなか好みなのだが、かなり塩胡椒辛い。いつもこんな味付けなのかな…。締めでこの塩っ辛さとたっぷりの量はやや辛く、スープで流し込むが、スープも決して薄味でなく最後はちょっと苦しかった。もう少し夜早い段階でたっぷりの餃子と一品料理、あるいはご飯ものをやっつけたかったなァ。フゥ、お腹がはち切れそう…。(勘定は¥1,700)

 


 

↓ 翌朝の「旧・元安橋中柱」(大正15年・1926・建造・移設)と、「本川小学校平和資料館(旧・本川尋常高等小学校東校舎」(昭和3年・1928・建造、部分)。設計は増田清 。この小学校では先生1人、児童1人を除いて約400人もの命が奪われたのだとか。どちらも現存する数少ない被爆建造物。

 

 


 

餃子センター (流川餃子センター)

広島県広島市中区流川町5-27

 

( 広島 ひろしま ぎょうざセンター ながれかわぎょうざセンター ギョウザセンター 中華そば ラーメン 中華料理 中国料理 ギョーザ 近代建築 原爆 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The Many Faces Of Eric Clapton / Various Artists

2017年08月21日 | ブルーズ

The Many Faces Of Eric Clapton / Various Artists (2016)

気に入っている「The Many Faces Of ~」シリーズ。調べてみるとこのMusic Brokersというレーベル、なんとアルゼンチンの会社のようだ。意外。今度はエリック・クラプトン(Eric Clapton)版を購入。他の版と同様に3枚組で、1枚目はエリック参加曲、2枚目はカヴァー曲、3枚目はルーツのブルース曲という構成になっていて、相変わらずの重箱の隅つつきが楽しい。

1-02、08、14は有名なコンピ盤「Blues Anytime Vol.1,Vol2」(写真下)から。60年代後半にイミディエイトから発売されたコンピ盤で、エリックの他、ジミー・ペイジ(Jimmy Page)、ジェフ・ベック(Jeff Beck)、ニッキ―・ホプキンス(Nicky Hopkins)、ストーンズ(The Rolling Stones)の面々という信じられない位の豪華メンバーが参加していると言われている。録音は65~67年だとか。このセッションは参加者が超の付く豪華メンバーなので色んなところで出てくるし、自分もCDで所有しているのだが、実際に聴いてみると…正直言って大して面白くない(笑)。

散らばった参加曲をまとめて聴けるのは有り難いが、他の曲も相変わらずインフォが少ないので出自や発表年がよく分からない物が入っているのがこのシリーズの難点(コアなファンならすぐ指摘出来るのだろうが…)。エリックが影響を受けたアーティストの逆カヴァーが目立つ。2-01はムンドリさんのブログでも紹介されていた「I Can't Stand The Rain」で有名なアン・ピーブルス(Ann Peebles)。3年程前に亡くなった盟友ジャック・ブルース(Jack Bruce)の演奏曲も収録されている。3枚目に入ってもよさそうなボ・ディドリー(Bo diddley)の2-04はどうしてここに?と思ったが、これは随分後年になってからの録音のよう。3枚目は言わずもがなのオリジネーター達。あまりにも有名曲ばかりだが、これらの曲を有名にしたのは間違いなくエリックや、ストーンズの連中など英国人アーティストのお陰のはず(※)。何しろこういうコンピ盤はこういう”あーだ、こーだ”が楽しい。今回のコレも間違いなくある程度のファンならお勧め。

※50年代後半まで本国アメリカではブルースは完全に表舞台から消えていて、エリックら英国人ミュージシャンの活躍によって再認識されるまで、細々と演奏活動を続けるのみだったらしい。何かの記事で読んだが、英国人によるパクリだ、搾取だ、とも揶揄されていたが、当の大御所ブルース・メンらは「あいつらが自分達の曲を取り上げてくれなかったらアメリカでは今でもペンキ塗りのままだったよ」(意訳)と意に介さなかったらしい。

 

< Disc 1 : The Many Faces >

01 How Long Blues/Come Back Baby - Pinetop Perkins feat. Eric Clapton 
02 West Coast Idea - Eric Clapton 
03 Knockin' On Heaven's Door - Arthur Louis feat. Eric Clapton 
04 Take A Trip - Toots & The Maytals feat. Eric Clapton 
05 Sending Me Angels - Jerry Lynn Williams feat. Eric Clapton 
06 On My Way To Georgia - Corky Laing feat. Eric Clapton 
07 Weeping Willow - Chris Barber feat. Eric Clapton 
08 Draggin' My Tail - Eric Clapton & Jimmy Page 
09 Good Morning Little Schoolgirl - The Yardbirds feat. Eric Clapton 
10 I Ain't Got You - The Yardbirds feat. Eric Clapton 
11 Come And Love Me - Arthur Louis feat. Eric Clapton 
12 Lonely Years - John Mayall feat. Eric Clapton 
13 Pressure Drop - Toots & The Maytals feat. Eric Clapton 
14 Freight Loader - Eric Clapton & Jimmy Page 

< Disc 2 : The Songs >

01 Tears In Heaven - Ann Peebles 
02 Strange Brew - Buddy Guy 
03 Layla - Eric Gales & Derek Trucks 
04 Before You Accuse Me - Bo Diddley 
05 Blues Power - Koko Taylor 
06 Wonderful Tonight - Otis Clay 
07 Roll It Over - Joe Louis Walker feat. James Cotton 
08 Too Bad - Pinetop Perkins feat. John Hammond Jr.& Bob Margolin 
09 Old Love - Otis Rush 
10 Crossroads - Honeyboy Edwards feat. James Cotton 
11 Sunshine Of Your Love - Jack Bruce & Hr Bigband 
12 White Room - Jack Bruce feat. Gary Moore 
13 Sitting On Top Of The World - Jack Bruce feat. Clem Clemson 
14 Desert Cities Of The Heart - Jack Bruce & HR Bigband 

< Disc 3 : The Original >

01 Ramblin' on My Mind - Robert Johnnson 
02 Worried Life Blues - Big Maceo 
03 Walkin' Blues - Son House 
04 Sitting On Top Of The World - Mississippi Sheiks 
05 Key To The Highway - Big Bill Broonzy 
06 Going Down Slow - St. Louis Jimmy Oden 
07  (They Call It) Stormy Monday - T-Bone Walker 
08 It Hurts Me Too - Tampa Red 
09 A Spoonful Blues - Charley Patton 
10 Nobody Knows You When You're Down And Out - Bessie Smith 
11 Alberta Blues - Mississippi Sheiks 
12 Cross Road Blues - Robert Johnnson 
13 I'm So Glad - Skip James 
14 Floating Bridge - Sleepy John Estes

amazonにて購入(¥1,098)

  • CD (2016/10/7)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Music Brokers Arg
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

松ノ屋 @岐阜県岐阜市 (※閉店)

2017年08月21日 | 岐阜県(岐阜)

昨年惜しくも閉店してしまった長良の老舗和菓子・甘味処「松乃屋」。主人はまだお若いのに…と思っていたら、あの「ツバメヤ」のプロデュースのもと、柳ヶ瀬にて復活するという朗報をいただいた。早速訪問したのは開店して数日経った頃(のはず)。ツバメヤの隣、店頭にはお祝いの花が並べられていた。綺麗に改装された店舗は、さすが今をときめくツバメヤという感じで、可愛らしくお洒落。前の店とのギャップを感じつつも(笑)、長くはない行列に並んだ。商品のラインナップはもなかアイス数種とばくだんアイス2種。手渡されているもなかアイスを見ると、以前のクルクルと筋の入った最中種(皮)は不採用のよう。大きさもやや小さい亀甲のような形の最中種に変わっているよう。中には(お洒落になった・笑)見覚えのある主人と、あの”まっちん”こと町野氏の姿が。折角なので新しくラインナップした「やながせアイス」を1つお願いした。

この「やながせアイス」は材料を厳選して作られたグレードアップ・ヴァージョンという位置づけなのかな。高山産のもち米100%で作られたという最中種は白く独特な形。アイスは詰めたてなので最中種の口当たりは良く、サクッとした食感が味わえる。以前の最中種と違って薄くて繊細な感じ。アイスは口解けの良さはそのままに牛乳の味がしっかり。以前と同程度なのかどうか比較出来ないが、さっぱりとした後味の良さが健在。何とか以前に近い値段が設定されているのも嬉しい。苦境に立たされた老舗の味の原型を残したまま”リ・プロデュース”するこの手法が是非成功して欲しいと思う。また近くに寄ったら他の味を楽しもう。(勘定は¥150/個)

長良の旧店舗の記事はこちらこちら

※令和元年8月現在閉店しています(製造所移転の為しばらくの間とのこと)

 

アイスクリーム 松ノ屋

岐阜県岐阜市日ノ出町1-20 ロイヤルビル1F

 

( 岐阜 ぎふ 柳ヶ瀬 柳ヶ瀬商店街 まつのや 松乃屋 新規開店 閉店 ツバメヤ アイス最中 最中アイス バクダンアイス 爆弾アイス 原爆アイス 町野仁英 まっちん )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伏見立呑おお島 @名古屋市中区・伏見 (※閉店)

2017年08月20日 | 名古屋(中区)

夜遅く錦通を歩いていた時に、もうしっかり呑んだけれど帰る前にもう少しだけ呑みたいなァと、怪しい青い光と提灯に誘われ地下街へ(写真下)。名古屋で最も古い地下街のひとつ、昭和32年(1957)に開業した「伏見地下街(長者町地下街、長者町横丁)」へ。かつては繊維関係の店が多く、だんだん廃れかけていた地下街だったが、近年多くの飲食店が次々と開店し、一躍人気が出ている全長300mほどの地下街。栄側から階段を降り、すぐのところにある「伏見立呑おお島」へ。

 

遅い時間だったがしっかりと客が入っていて、隙間を見つけてカウンターに立つ。カウンターの他にも酒ケースを利用したテーブルがいくつもあり大盛況。狭い店内でてきぱきと切り盛りしていたのは若い女性2人。まずは数多い酒の中から適当に「るみ子の酒」(三重)を注文。酒肴は沢山書き出されているが、お腹にはもうそんなに入らない。でも結局「ポテサラ」をお願いした(←喰うんかい)。

酒は単価も低いが量も少なく、小さく細いグラスに注いで渡される(100mlだとか)。久しぶりに呑む「るみ子の酒」だが味わうにはやはりもう少し量が欲しい。ただ色々試してみる向きにはちょうどいいのだろう。トロっとしたタイプのポテサラを箸に付け、チビチビとやる(だって酒は2口くらいで終わってしまうんだもの)。次に頼んだ酒は「来福」(茨城)。その位でタイムアップ。まだまだ客が入って来たので場所を譲って通路に出た。次は誰かを誘って色んなツマミを頼んでみたいナ。(勘定は¥800程)

 

伏見立呑おお島

愛知県名古屋市中区錦2-13-24 伏見地下街

 

( 伏見 ふしみ 錦 にしき 大島 おおしま ふしみたちのみおおしま 伏見地下街 伏見駅 長者町横丁 立ち飲み 立ち呑み あいちトリエンナーレ 閉店 廃業 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

権兵衛 @広島県広島市

2017年08月19日 | 広島県

広島市内で呑み歩き。大正13年(1918)創業というおでんの「権兵衛」へ。広電(路面電車)に乗って最寄りの「銀山町駅」で降り、歩いて店へ。暖簾をくぐると奥行の広いコの字カウンターがあり、その中には四角いステンレスのおでん鍋におでんダネがきちんと並べられていた。奥にもひと回り小さいおでん鍋があり、こちらは珍しい味噌おでん。東海地方であるような八丁味噌のおでんではなく、やや黄色味がかって合わせ味噌のような色。おでんダネはたっぷりの味噌に浸かっている。どれも旨そう。

椅子に腰かけ、まず酒(冷や)をお願いする。銘柄は安芸の「本州一」(梅田酒造場)。小皿を敷いた木樽のミニチュアみたいな盃で出てきた。呑み歩いていてあまりお腹には入らないが、せっかくなので味噌味のおでんを注文。聞いたことのない「やおぎも」と「すい臓」を注文した。こちらのおでんメニューはおでん鍋を上から撮った写真になっていて、それぞれのタネに名前が載せてあるアイデアもの(値段は書いてない)。分かり易いし注文し易い。この写真、自分のPCのデスクトップに飾りたいナ(笑)。小皿にのったおでんダネにはたっぷりと黒胡麻の入った味噌が絡められている(出汁のおでんにも味噌が別で付く模様)。この味噌が旨い。八丁味噌のおでんだれとは違ってマイルドな口当たり。山椒の香りもあるのはタネについているのか、味噌に入っているのか。

ちょっと冷房が効きすぎていて寒い位だったので、おでんダネの温かさが余計に旨い。店が「夏こそおでん」と謳っているので、熱くてもおでんを食べやすいように低めの温度設定にしてあるのだろう。「ぶたみみ」を追加。正直、味噌の印象が強く、それぞれのタネの様子がどうだったか覚えていない(←呑み過ぎなだけ)。何しろこの味噌を舐めているだけで酒が進む。味噌味だけでなく、澄んだ出汁の方のタネの中にもまだまだ食べてみたいものがいっぱいあったけれど、このあたりで了。次に機会があったら1軒目に来て沢山注文してみたいナ。(勘定は¥1,080)

 


 

↓ 翌朝に訪問した「旧・日本銀行広島支店」(昭和11年・1936・建造)。被爆建造物。展示博物館やギャラリーとして中も公開されているようだが、早朝だったので外観のみの観察。

 

↓ 控えめな表玄関のイオニア式オーダー(列柱・写真下左)。裏から見ると煙突らしきものが立っているのが分かる(写真下右)。

 

 


 

おでん でんがく 茶めし 権兵衛

広島県広島市中区薬研堀1-23

 

( 広島 ひろしま 薬研堀 やげんぼり ごんべえ おでん権兵衛 田楽 茶飯 居酒屋 酒場 味噌おでん 近代建築 銀行建築 原爆 遺構 日銀 にっぽんぎんこう )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

林屋茶舗 @岐阜県岐阜市

2017年08月18日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

ゲンゴロウさんのブログで教えていただいた岐阜市の「林屋茶舗」へ。店は市役所のすぐ近くにあり、過去にも何度か行き来していて、店頭に並べられた陶器を手に取ったこともあったが、こちらが夏にかき氷をやっているとは全然知らなかった。盛夏の強い日差しのもと店へ歩く。直接日差しに当たるところに居ると溶けてしまいそう。おまけにこの日は湿度も高く、拭っても拭ってもすぐに汗が垂れてきて、いつも身に着けている日本手拭いも手放せない。店の中に入ると冷たいお茶を飲んでいる先客が。少々雑多な店内は茶器などで溢れかえっている。女将さんに「かき氷(宇治金時)」をお願いして隅にある大きな木テーブルに相席させてもらった。素晴らしいお茶の香りの中でかき氷を待つ。これから氷を食べる身にとっては店内の冷房があまり効いていないのも一興。

しばらくして女将さんが「今日は暑いから氷が溶けちゃうわ」と言いながら宇治金時のかき氷を持って来てくれた。とても濃い緑色の蜜には小豆の粒がのぞいており、練乳も混ざっている。「甘過ぎたら氷を足しますので言ってくださいね」と女将さん。木の匙を入れ冷たい最初の一口を口の中へ。うん、流石にお茶屋だけあって濃いお茶の香りと苦味が素晴らしい。確かに最初は蜜がかなり甘く感じるが、だんだん下の氷と馴染んでくるといい感じに。氷は最近流行りのほどではないもののふわふわの食感で、木の匙でしっかりと蜜をかき混ぜて一気にいただいた。だんだん体の中からクールダウン。後から女将さんが持って来て下さった梅昆布茶をいただいてから勘定してもらった。こりゃ、いい。また行こう。ゲンゴロウさんの以前の記事を読み返していたら、外の品書きに「特選宇治氷(最上級のお濃茶使用)¥1,000」とある。どんなのか気になるけど今もあるのかな。今度はお茶も買ってみようかな。(勘定は¥500)

この後の記事はこちら

 

林屋茶舗

岐阜県岐阜市神田町1-10-2

 

( 岐阜 ぎふ 林屋 はやしやちゃほ はやしや茶舗 かき氷 カキ氷 かきごおり 宇治金時 抹茶 )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

50 Years On Video (DVD) / The Rolling Stones

2017年08月17日 | DVD

 

50 Years On Video (Black Edition) (2DVD) / The Rolling Stones (2013)
50 Years On Video (Red Edition) (2DVD) / The Rolling Stones (2013)

ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の50年の歴史の中からプロモ映像を中心にたっぷりと収録した海賊盤DVD2枚組の2種、計4枚を購入。「Black Edition」の方は60年代から80年代の映像を、「Red Edition」はそれ以降を収録している。2013年に50周年を迎えた際にオフィシャルで発売しても良さそうな企画なのに、いつだってブラック・マーケットの方がファンの気持ちを代弁しているという典型的な例。80年代にはオフィシャルで「Video Rewind」というPVを含んだVHSの小作品があり、不完全収録でありながらもそこに出てくる細切れの映像を”舐めるように”観ていたファン(※自分です)にとっては、現在ネット上で見きれない程の量の映像が出回っているのは嬉しくはあるものの、やっぱりまとめて観たいし、出来ればハイクオリティで観たい。そんな欲求を8割がた叶えてくれるDVDだ。

オフィシャルではないけれど、どの映像もVHS時代が信じられないような綺麗な映像で、充分満足出来るもの(西新宿には随分投資したなァ…)。同じ曲のPVでも、自分が観たことがなかった別ヴァージョンも収録されていたりして再発見もあった。60年代のPVは本当に当時の物か、それとも近年になってから編集されたものかよく分からないが、ストーンズのPV音源は、オフィシャルで発表されたヴァージョンと違うことも多いし、特に70年代なんかは演奏はレコードと変わらないが、ミック(Mick Jagger)のヴォーカルは別録り、生録りなんていうのも多かったので、ある意味貴重だし、こうして集まっているととても便利。

ライヴ映像の方はオフィシャルで発売されたもののダイジェストだったり、50周年記念にネット上で様々なところから発表されたものが中心だったりして、あまりこれはと思う映像は無さそうだが、短いトレーラーなどは集めるだけでも大変なので有り難い。アーカイヴ映像の発掘などフットワークが軽くなって毎年何らかの映像作品が発売されるようになったストーンズだが、こうした一番基本的な映像集がオフィシャルで発売されていないのはやっぱり寂しい。今からでもこういう海賊盤を駆逐するような作品を(ネットではなく)フィジカル作品で発売してくれないだろうか。

オークションにて購入(¥1,993)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

タンドゥール @名古屋市中村区・名駅

2017年08月17日 | 名古屋(中村区・西区)

他所から来るとその分かりづらさに面食らうという名駅の地下街。確かにそれぞれに名前は付けられているものの、自分がどの辺りを歩いているかが分かるにはちょっと時間が必要かも。その中でもあまり店舗の入れ替わりが激しくなく、昭和の雰囲気を色濃く残した「ミヤコ地下街」。外れなので他の地下街(といっても繋がっていますが)と比べて人通りがやや少ない。ここに随分と前からあるカレーの店「タンドゥール」へ。創業は昭和53年頃(1978※諸説有)とのことなのでこの種の店としては相当古い。以前は同じ名駅の違うビルにあったんだとか。店はカウンター席のみで、年輩の女性が1人で切り盛りしている(交代制らしい)。壁に掛かった黒電話が渋い。食事どきともなると地下街の他の店は待ちが出ていることも多いが、こちらはスッと入ることが出来るので使いやすい店だ。

基本的にメニューは「インドカレーとご飯」と「野菜サラダ」しかなく、カレーは辛さが甘口、中辛、辛口の3種。この日は「辛口」で注文した。すぐに福神漬けとスプーンが用意され、グレービーボートに入ったカレーと、横長のステンレス平皿にのったご飯が置かれた(以前はターメリックライスが選べたと思ったが、この日は訊かれなかった)。古いカレー屋には珍しく、小麦粉っぽくないカレーで、粘度も無く、かと言ってサラサラでもない。水を使わずに炒めた玉葱とトマトジュース、それに20種以上のスパイスを加えて数日かけて作るんだとか。硬めに炊かれたご飯の上にカレーをかけ、混ぜながらいただく。爽やかな辛さとじわっとくる旨み。大袈裟でない複雑なスパイスの香りもよく、旨い。今でこそインドカレーも様々な地方のものが食べられ、エスニック料理の垣根も低くなったが、これをずっと昔から提供しているなんて凄い。3周廻って最先端って感じ。辛さは調節してもらえるので、次はもう少し辛くしてもらおうかな。(勘定は¥750)

この後の記事はこちら

 

タンドゥール

愛知県名古屋市中村区名駅4-9-10 ミヤコ地下街

 

( 名古屋 なごや 名駅 めいえき 名古屋駅 なごや駅 タンドウール インドカレー カレー カレーライス エスニック料理 都地下街 )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

源蔵本店 @広島県広島市

2017年08月16日 | 広島県

取引先との宴会が終わり、速攻で外出。営業時間内に辿り着けるか分からなかったが、慣れない訪問先の路面電車で「猿猴橋(えんこうばし)町駅」まで行き、訪れてみたかった酒場「源蔵本店」へ(写真は暖簾を仕舞った後に撮影)。ラストオーダーが9時頃のはずなので、何とか間に合った。早速中に入るとほぼテーブルが埋まる盛況。小さい子供を連れた家族連れも居てとても賑やか。意外と広い土間の奥のテーブル席が空いていたので腰かけて、給仕のお兄さんに酒(「酔心・生酒純米酒」ブナのしずく・写真下)をお願いする。酒肴に「小いわし刺身」を頼むも「まだ入っていない」とのこと。「今日は〆さばがいいですよ」と勧め上手なお兄さんにノッてそれをもらう。このお兄さん、酒を持って来てくれた時も「チェイサー要りますか?」と水を持って来てくれたり、1人の自分を見て「新聞読みますか?」と持って来てくれたりと、とても気が利く。サラリと言ってくれるのも嬉しい。これだけでこちらの気分は上々だ。

お兄さんの言葉通り「〆さば刺身」は鮮度良く、浅い絞め具合でとても良い。追加したのは「鳥もつ煮」。こちらはかなり濃いめの味付け。キンカンはスライスされている。他に運ばれていく酒肴を見てもどれも旨そうだ。広島カープのテレビ中継を見ながらデイリースポーツを拡げて(笑)、しばし広島市民気分になりつつ少しの時間を楽しんだ。どんどんやりたいが涙の(店の)タイムアップ。すでに暖簾は中に仕舞われているので長居は出来ない。後ろ髪を引かれる思いで勘定してもらった。もっと時間があればなァ…。でもほんの少しでもこの”いい酒場”の空気を感じられただけでも幸せ。次に広島へ行くことがあっても絶対に寄ってみたい。(勘定は¥2,080)

 


 

↓ 前日の昼間に地元ガイド付きで訪れた「原爆ドーム(旧・広島県物産陳列館)」(大正4年・1915・建造)。その時は人でごった返していて、とても静かに思いを馳せる雰囲気でなかったので、翌日早朝にホテルから歩いて改めて訪れてみた。前日とは全く違う静謐な空気が漂う原爆投下から72年経過したドームの下で、しばしその重い歴史を考える。合掌。

 

 

 


 

 

大衆食堂 源蔵本店

広島県広島市南区猿猴橋町5-18

 

( 広島 ひろしま 猿猴橋 えんこうばし 源蔵 げんぞう げんぞう本店 市電 路面電車 居酒屋 大衆酒場 大衆食堂 近代建築 原爆ドーム 平和記念公園 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする