広島市内で呑み歩き。大正13年(1918)創業というおでんの「権兵衛」へ。広電(路面電車)に乗って最寄りの「銀山町駅」で降り、歩いて店へ。暖簾をくぐると奥行の広いコの字カウンターがあり、その中には四角いステンレスのおでん鍋におでんダネがきちんと並べられていた。奥にもひと回り小さいおでん鍋があり、こちらは珍しい味噌おでん。東海地方であるような八丁味噌のおでんではなく、やや黄色味がかって合わせ味噌のような色。おでんダネはたっぷりの味噌に浸かっている。どれも旨そう。
椅子に腰かけ、まず酒(冷や)をお願いする。銘柄は安芸の「本州一」(梅田酒造場)。小皿を敷いた木樽のミニチュアみたいな盃で出てきた。呑み歩いていてあまりお腹には入らないが、せっかくなので味噌味のおでんを注文。聞いたことのない「やおぎも」と「すい臓」を注文した。こちらのおでんメニューはおでん鍋を上から撮った写真になっていて、それぞれのタネに名前が載せてあるアイデアもの(値段は書いてない)。分かり易いし注文し易い。この写真、自分のPCのデスクトップに飾りたいナ(笑)。小皿にのったおでんダネにはたっぷりと黒胡麻の入った味噌が絡められている(出汁のおでんにも味噌が別で付く模様)。この味噌が旨い。八丁味噌のおでんだれとは違ってマイルドな口当たり。山椒の香りもあるのはタネについているのか、味噌に入っているのか。
ちょっと冷房が効きすぎていて寒い位だったので、おでんダネの温かさが余計に旨い。店が「夏こそおでん」と謳っているので、熱くてもおでんを食べやすいように低めの温度設定にしてあるのだろう。「ぶたみみ」を追加。正直、味噌の印象が強く、それぞれのタネの様子がどうだったか覚えていない(←呑み過ぎなだけ)。何しろこの味噌を舐めているだけで酒が進む。味噌味だけでなく、澄んだ出汁の方のタネの中にもまだまだ食べてみたいものがいっぱいあったけれど、このあたりで了。次に機会があったら1軒目に来て沢山注文してみたいナ。(勘定は¥1,080)
↓ 翌朝に訪問した「旧・日本銀行広島支店」(昭和11年・1936・建造)◇。被爆建造物。展示博物館やギャラリーとして中も公開されているようだが、早朝だったので外観のみの観察。
↓ 控えめな表玄関のイオニア式オーダー(列柱・写真下左)。裏から見ると煙突らしきものが立っているのが分かる(写真下右)。
おでん でんがく 茶めし 権兵衛
広島県広島市中区薬研堀1-23
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