ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

亀広良 @名古屋市西区・浄心

2017年08月26日 | 名古屋(中村区・西区)

茶道が盛んな名古屋には付きものの和菓子屋。数ある名店のうち、5年程前に閉店してしまった錦の老舗「亀末廣」(※明治時代に京都亀末廣からの暖簾分け)から暖簾分けされた唯一の店「亀広良」へ初訪問。創業は昭和30年(1955)とのこと。どの辺りに店があるのか全然知らなかったのでスマホに誘導してもらい店へ。店は城北の住宅街の中にあり、建物もまだ新しい。店の前に車が2台ほど停められる。店の向かいには銭湯やコメダ珈琲があり何だかのんびりとした感じ。店に入ると落ち着いた中にキリッとした雰囲気がある。自分は亀末廣には入ったことがなかったので、伝承されている菓子を何かひとつ頂きたいナと思っていた。ショーケースに並ぶ菓子の数々を眺める。有名な菓子「うすらひ」は季節限定で外れているので夏季限定の「夏の霜」、それに涼やかでとても可愛らしい「華氷」、それに「最中」を、丁寧な物腰だが気さくに話しかけてくれる主人に”おうち使い”でお願いした。

家に帰って嫁と抹茶を点てていただく(といっても自分がジャジャッと適当にやりましたが…)。「夏の霜」は箱に入っており、開けてみるとなるほどど菓子の名前に合点がいく。箱一面の和三盆に氷餅が散らされていて、慎重に切り出してみると間にこし餡が挟まれている。ものすごく手が込んでいるけれど、とてもシンプルな姿。これだけ色々いただいていても和菓子の名前や材料には全く疎いので何と表現したらいいか分からないが、落雁の部分はカチカチでなく、ほろっとした口当たりで、かなり甘いが濃厚なこし餡との食感の対比が面白い。「華氷」は箱を開けるとキラキラとした色とりどりの四角い半透明な寒天が薄紙でキャンディーのように包んであり、口に入れると表面は薄い氷砂糖で、まさに冷たくない氷のよう。面白い菓子があるんだなァ。「最中」は最中種が菊の形。艶の良いつぶ餡でこれも旨い。なかなかついでの無い場所だが次は「うすらひ」と「茶三昧」目当てにまた行こうっと。(勘定は¥2,000程)

 

 


 

↓ 名古屋城の西北の堀端にある「筋違橋(すじかいはし)」(昭和8年・1933・建造・写真下左)。戦前の鋼方丈ラーメン構造は極めて珍しいのだとか。端から南東を眺めると名古屋城の「西北隅櫓(清洲櫓)」(写真下右)。

 

 


 

京菓子司 亀広良 (亀廣良)

愛知県名古屋市西区上名古屋1丁目9-26

 

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