ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

総本家 好来道場 @名古屋市千種区・吹上

2014年10月11日 | 名古屋(千種区・守山区)

昔はラーメン不毛の地なんて呼ばれていたような気もする名古屋だが、よく考えてみると色々特徴のあるラーメンがある。台湾ラーメン、スガキヤラーメン、ベトコンラーメン、玉子とじラーメン、台湾まぜそば、重油ラーメン(笑)、など。その中に「好来系」と呼ばれるラーメンがあって、このお店「総本家・好来道場」が元祖となっている。ただこのお店は昭和34(1959)年の開店以降何度も閉店~再開を繰り返しているそうで、現在の名前「好来道場」になったのは2005年からなのだとか(参考)。系統の店で食べた事はあるが、こちら総本家は営業時間が極端に短く(昼の11時~14時までの3時間)、なかなか来ることが出来なかったので初めての訪問。店は商店のほとんど無い住宅地の中にあり、通りを挟んだ所に駐車場も用意してある。車を停めて店の中へ。

他に無い独特な意匠の店。いわゆる昔の中華料理店とも違う。中に入ると右側にカウンターと厨房。左側に待ちスペースというスタイル。一応ひとつだけテーブルもあるけれど使われていないよう。席数の多くないカウンターはすでに満席。待ち席に座ろうとすると、カウンターの中から呼ばれ、丁寧な物腰で先に会計を済ませるように声をかけられた。券売機でない先払いスタイル。カウンターの端の切符売り場みたいな場所で、基本の「松」を注文して札を渡された。こちらはメニューも独特で、「松(基本)」「竹(メンマ多し)」「寿(チャーシュー多し)」「大竹(めんメンマ多し)」…のようになっている。テーブルの上に置いてある店の名刺(ショップカード)には「らーめん専科」「限定80名様」「売り切れ御免!」「一日3時間営業の店」なんていう文字が…。

しばらくしてカウンターに呼ばれ着席。調理は男性2人、給仕は女性1人で行っている。4つに区切られた独特な茹でザルに麺が入れられた。しばらくして「松」が登場。なみなみと注がれたスープにチャーシューが4枚とざっくり大きめのメンマがのっている。スープは薄濁りで、啜ってみるととてもマイルドな口当たり。特にすごい特徴のあるスープではないんだけれど、何ともやさしい旨味がある。麺は太ストレート。こういう滋味深い味のラーメンには珍しいかも。メンマの食感は思った通りシャキッとしている。こちら好来系は「薬膳系ラーメン」と括られることもあるのだが、なるほど普通だと体に悪そうなラーメンが、ここではなんとも体に良さそうな気さえしてくる。客層も家族連れをはじめとして、お年寄りの方が多いのが頷ける。食べ進み、目の前に置かれた「高麗人参酢」を少しまわしかけて、さっぱりとしたスープもたくさんいただいた。現在の主流である濃厚で旨味が過剰な味には飽きてしまったので、歳をとってくるとこういうラーメンにグッとくるなァ。(勘定は¥900)

総本家 好来道場

愛知県名古屋市千種区春岡通6-1-16

(好来 こうらい こうらいどうじょう 総本家好来 総本家好来道場 好来本店 好来総本家)


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