あまり話題にはならない事が多いが、官庁街の建物にはたいていそれぞれ食堂がある。職員が多いし官舎なので当然だろうがトレーの上にプラスチック容器なんて所も多く、品書きも無難な所が多いのでわざわざ食べに行きたいと思わせる所は多くない。そんな中にあって「ん?」と引っ掛かったのがここ、愛知県庁の東側にある名古屋国税局の「名古屋第二国税総合庁舎喫茶室」。洋食メニューがあって、しかも「特大盛」などという「役所の食堂に必要か?(笑)」と思わせる設定のメニューがあるというのだ。行って確かめねばなるまい。
全然馴染みの無い国税総合庁舎の建物(写真上)に入り、まず警備員が横に立つ正面の受付で「食堂を利用する」旨を告げて用紙に記名をし、「食堂等利用者」と書かれた赤丸のバッヂをもらい、胸に付けて暗い階段を地下へ進む。すると何とも素っ気ない食堂が現れた。さすがに”第二庁舎”ともなると他の官庁舎と違いこじんまりとしたスペース。まだ昼になったばかりの時間で先客は居なかったが、給仕が2人、調理人も2人居るところをみるとやはり昼食時は混雑するのだろう。
メニューはドリンクやサンドイッチを除くと、鉄板スパ、ピラフ、カレーライス、ハヤシライスの4本立てのよう。どの品にも「普通」「大盛」、そしてやはり「特大盛」(!)が設定されていて、写真を見るとかなり凄い盛りになっている。なぜ官庁の食堂で、なぜ地味な国税局の第二庁舎で…。こんなの職員が食べたら午後から使い物にならないだろうに(笑)。その中に”合わせ技”で面白そうな「カニカレー」なるものがあったので注文。怖いのでもちろん量は「普通」で。UCCの赤いコーヒーポットに入った水(笑)と共に、まずマヨネーズで和えたスパゲティーのサラダが運ばれた。ぽってりとしていてこれもちょっと量が多い。
そして奥の厨房で声を上げながら(笑・調理人のクセ?)炒められたカニピラフにカレーが注がれて登場。楕円の深皿に盛られたピラフの半分位にカレーがかけられている。添えてあるのは福神漬。普通盛りだけどしっかりとした量がある。これじゃ「大盛」や、さらに「特大盛」なんて大変なことに…。まずピラフの側を掘削。カニ缶のほぐし身(たぶん)が入っていてしっかりと風味もあり、旨い。玉子もたっぷり入っている。そしてカレーをひと口。少し辛味がある程度で食べ易いもの。それぞれを楽しんだ後にカレーを決壊させて一緒にいただいた。想像通りの味だが旨い。これで充分お腹はいっぱいになったけれど、いつか「特大盛」を目の前にしてみたい誘惑にかられる…。次は鉄板スパか、ピラフ単体か。それを「特大盛」に…。(勘定は¥600)
↓ 「名古屋市役所本庁舎」(昭和8年・1933・建造)◇。これで現在3代目の庁舎なのだとか。3年程前に「愛知県庁本庁舎」と共に国の重要文化財に指定されている。
↓ 地味な「愛知県庁本庁舎」と比べて大理石をふんだんに使って凝った意匠。玄関ホールも天井こそ低いものの見事だ。この大理石は国会議事堂の余材で作られた「小桜」という貴重な物だそう。
両翼100mもあるという長く真っ直ぐな廊下(写真下右)。映画やドラマの撮影でもよく使われるのだとか。↓
↓ 陶製タイルによって装飾された2階の中央廊下(写真下左)。まっすぐ行くと議場入口へ。ここだけ他とデザインが違う。
名古屋第二国税総合庁舎喫茶室(名古屋国税局第二総合庁舎喫茶室)
愛知県名古屋市中区三の丸3-2-4
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