瑞穂区の名鉄・堀田駅の構内に「名店街」と呼ばれる商店街がある。ある日曜日の昼にそこへ行ってみた。近辺はお世辞にも賑わっているとは言い難く、近所にある大型ホームセンターだけは車がひっきりなしに吸い込まれていたが、駅の周りは人影もまばら。これが平日だとどうか知らないが、案内の矢印に従って歩みを進めてみても延々とシャッターの閉まった店舗あるいは店舗跡が続く。看板の跡からすると昔はここに「喫茶ボンボン」もあったんだね。
そんな中にほぼ唯一開いていた店が洋食の「キッチンコーチャン」。昭和の店らしさいっぱいのシャンデリアのぶら下がる店内は少し暗めの照明。ご夫婦で賄っていらっしゃるようだ。先客は調理服を着た人が数人。近くの別の飲食店に勤めている人だろうか。席の紙ナプキンの入ったスタンドに「ハンバーグランチ」「カレーライス」「串カツカレー」の3種が貼り付けてあったので、中から「串カツカレー」をお願いした。”カツカレー”でいいのになぜ”串カツ”なんだろうと引っ掛かったのだ(笑)。奥様は「中スポ(中日スポーツ)要ります?」とスポーツ新聞を持って来てくれた。時折響くゴーッという電車の音と、日曜昼の定番「NHKのど自慢」をBGMに新聞をめくっていると「串カツカレー」が運ばれた。
「串カツカレー」は楕円の深皿に入っている。紙ナプキンの巻かれたスプーンが添えられていて、カレーの上には肉片が3切れ程入った串カツが1本のせられている。早速スプーンを入れてみる。カレーは小さめに切られた野菜がたっぷりと入ったポテっとした感じのカレー。辛さはほとんど無くやさしい味付け。カツはロース肉だろうか少し硬めの肉が揚げられている。もちろん合わない訳はないが、なぜ串カツなのかは分からないまま(笑)。少しソースをたらしたくなるようなカレーでスイスイと胃袋の中に納まった。次は「ハンバーグ」か「カニコロッケ」か。それとも中身の気になる「コーチャンピラフ」か(←こういう名前のに惹かれるんだよなァ…)。(勘定は¥700)
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キッチン コーチャン
愛知県名古屋市瑞穂区新開町28-26
※耐震工事に伴い、令和4年2月末を以って閉店されました
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