河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

CKCトリビア(ハムストリングは膝伸筋)

2009-01-15 | CKCトリビア
結論から先に書くと、CKCにおけるハムストリングは膝を伸展し、地面を後方へしっかりと蹴る役割を果たしているのではないかと考えている。

Blaimontらは、膝屈曲60度までの範囲ではハムストリングのレバーアームは股関節が膝関節より大きいため、ハムストリングの収縮時によって膝関節屈曲よりも股関節伸展の方が勝り、結果として膝伸展が起こる、すなわちCKCではハムストリングは膝伸展筋として作用すると推論した。

我々はCKCのような多数の筋群が同時に働く運動で、特定の筋肉がどのような作用を果たしているかを調べるために、筋電気刺激を応用している。
つまり、CKCの出力を計測できる環境下で特定の筋肉に筋電気刺激を与えてその作用を見るのである。
これまでのところ、股関節の角度にかかわらず、膝屈曲60度まではBlaimontらが記載しているように膝伸展作用が見られた。
さらに、ハムストリングの作用で膝伸展作用が起こるときは、踵方向に出力することが分かっている。

従来短距離選手が速く走るのにハムストリングはすばやく膝を屈曲して腿をかき上げるのに重要などと言うことが言われていたが、私はそうではなくて下肢全体で地面を蹴ったとき、ハムストリングが発達していればいるほど後方へ蹴るのに有利なのだと思う。
後方へ蹴る力が強ければそれだけ前方への推進力が生じるので早く走れるのである。
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