河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

科研費の季節

2012-09-15 | 大学
まだまだ暑い日が続くが、次第次第に秋の気配が感じられるようになってきた。
受験生だった頃からの長い習慣で、秋風が吹き始めるとさあそろそろ頑張らねばという気持ちになる。

大学教員になってからは秋は科研費申請書を書く季節である。
最近は科研費を取り仕切る日本学術振興会も、インターネットの活用で科研費の申請は電子申請で非常にスピーディーに処理している。
毎年、9月1日にはきっちりと科研費の公募の掲示がネット上にアップされる。
また、交付決定も4月1日には決定されるようになった。

何でもあまりにもスピーディーに進行するので、ちょっとついて行けない。
そろそろ申請の準備を始めなければならない。

最近は学務が結構負担になっており、科研の申請や研究も少し億劫になってきているのだが、今回掲載された「私と科研費」のコラムには少し勇気づけられた。
今回は猪口 孝 新潟県立大学学長がコラムを書かれているのだが、何と猪口先生は科研費をもらって本格的な自分の研究が行えるようになったのは50歳代半ばからだという。

以下引用

『私にとって科学研究費は50歳代半ばから始まった。これは20年間の長い日照りの後の慈雨のように大変ありがたかった。
若い時に少額の科学研究費をもらっても大規模なデータ作りは無理だろうから、神が合理的な按配をしてくれたのだろうと思っている。
(中略)
このような科学研究費は私にとって天使のようなものであった。すごく待たされたような気もするが、それが良かったのだろう。
学者の被引用数を示すグーグル・スカラーやその他の指標があるが、日本在住の政治学・国際関係論の分野で1990年代から2000年代、そして2010年代と殆ど継続的に私は他の追随を許さない、圧倒的な数を記録している。
天使は待たせることで、その有り難みを強く感じさせることができる。』

50歳を過ぎても科研費を得て大きな成果を上げることができるのだという前例があるというのは非常に勇気づけられる。
もちろん、そのためには若い頃からの気の遠くなるような努力があったからこそだろうが。
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