マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

オペラ座の怪人

2007-06-29 12:42:58 | 舞台
劇団四季の「オペラ座の怪人」は1988年の日成劇場を皮切りに、全国でロングラン上演を繰り返しているヒット作です。
私は2002年の京都劇場の公演を見たことがあります。

それまで、ミュージカルをとはご無沙汰でしたが、とても感動したことを覚えています。

2004年にはジェラルド・バトラー主演で映画化されています。

そして、今回の大阪公演、友達の尽力で前から5番目のセンター付近に座席が取れ、わくわくしながら見に行きました。

私はこのミュージカル、本当に好きだなあ。
まず、ストーリーがいい。
構成がいい。

最初のオークションのシーン、不気味な感じで音楽もなくはじまり、ラウル・シャニュイ子爵 が落札するオペラ座のいろいろな品物。
そして最後に紹介される、豪華なシャンデリア。
観客が、つり上げられていくシャンデリアに気を取られていると、舞台は歌劇アイーダを模した「ハンニバル」のお芝居のリハーサル中。

それも、劇場主が大金持ちにオペラ座を譲るために案内していて、舞台の中の世界も雑然としている。
みんなの気持ちが散漫になって、落ち着かない。

そこに持ち上がるファントムの噂。
プリマドンナの降板とクリステイーヌの抜擢。
どんどん物語は進んでいきます。
観客は付いて行くのに必死。

この一連の流れが落ち着くのが、クリスティーヌの初舞台が無事終わるところ。
幼なじみのラウルが楽屋に来て、クリスティーヌを誘いますが、クリスティーヌは謎の声に導かれて地下室へ。

ここに流れる名曲「オペラ座の怪人」。
舞台装置の仕掛けにも驚きながら、主人公たちと一緒にオペラ座の地下の湖へと導かれていきます。

とにかく、曲がいい。
「Angel of Music」「Music of the Night 」「All I Ask of You 」「Masquerade/Why So Silent...? 」など。
全部いいです。
ロイド・ウェバーが当時の恋人サラ・ブライトマンにオマージュして作った作品と言われています。
ウェーバーは怪人と自分を重ねていたとか。

コンプレックスやその裏返しの傲慢さ、残忍さ、嫉妬、うらはらの純粋さなど、誰もが持っている弱さを怪人は見事に体現してくれます。
ウェーバーならずとも、心当たりは誰にもあるでしょう。

クリステイーヌは「顔の醜さではない、心の醜さ」と言いますが、でも、醜い顔には耐えられないよ。
それでも、怪人はクリスティーヌとラウルを許し、こつ然と姿を消します。
何処へー。
怪人の行く末を思うと、あはれが募ります。
愛されたかっただけなのに…。
これは、すべての恋する人たちに当てはまる思いではないでしょうか。

昨日、友達が「怪人は、ずっと地下にいる人だから、色白だし線も細いのよ」と教えてくれました。
そうすると、映画の怪人役のジャラルド・バトラーはイメージが違っていましたね。
容姿だけではなく、体力や生い立ち、その他の何もかもに自信がないから、怪人に成り果ててしまった男の悲劇だったのね。納得…。

今回、さらに感動して、ますますこのミュージカルが好きになりました。
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300 <スリーハンドレッド>

2007-06-27 19:43:19 | 映画ー劇場鑑賞
ー300 <スリーハンドレッド>ー
2007年 アメリカ ザック・スナイダー監督 ジェラルド・バトラー 、レナ・ヘディ 、デヴィッド・ウェンハム 、ドミニク・ウェスト 、ミヒャエル・ファスベンダー 、ヴィンセント・リーガン 、トム・ウィズダム 、アンドリュー・プレヴィン 、アンドリュー・ティアナン 、ロドリゴ・サントロ 、マリー=ジュリー・リヴェス 、スティーヴン・マクハティ 、タイロン・ベンスキン 、ピーター・メンサー

【解説】
『シン・シティ』でも知られるフランク・ミラーのグラフィック・ノベルを基に、スパルタの兵士300人がペルシアの巨大軍と戦う姿を描いたアクション超大作。監督は『ドーン・オブ・ザ・デッド』のザック・スナイダー。屈強なスパルタの王レオニダスを『オペラ座の怪人』のジェラルド・バトラーが演じる。色彩のバランスを操作し、独特の質感になるよう画像処理を施した斬新な映像美とともに、屈強な男たちの肉体美も見どころとなっている。

【あらすじ】
紀元前480年、スパルタ王レオニダス(ジェラルド・バトラー)は、ペルシアの大王クセルクセス(ロドリゴ・サントロ)から服従の証を立てるよう迫られる。そこで、レオニダス王が取った選択肢は一つ。ペルシアからの使者を葬り去り、わずか300人の精鋭たちとともにペルシアの大群に立ち向かうことだった。 (シネマトゥデイ)

【感想】
残酷、内容がない、アラブへの偏見がある、エグイとか、いろいろ批判されているみたいですが、「シンシティ」みたいと言われて見たら、それなりに楽しめました。



劇画調だし、これほど鍛えられた男の裸が、こんなにたくさん並んだことも、かつてないんじゃないでしょうか。
スパルタ王レオニダスのジェラルド・バトラーもかっこいいと思いました。
ただのボディビルダーではなく、闘える体に見えました。

私は、長い長い戦闘シーンを、子供の頃に読んだ「義経物語」と重ねて見ていました。
戦争で必要なのは、戦略と有能なトップと鍛えられた戦士だなあ、なんて。

疑問だったのは、レオニダスは何を守るために闘ったのかな、ということ。
議会はセロンの言いなりで、勝っても負けても、彼が受け入れられるはずはないようでしたもの。
もともと生きて帰る気のないような、王妃との別れでした。
国家の体制のなかで、王と議会、神職者の関係が、もうひとつわかりにくかったと思いました。

確かに、アジア全部を敵に回した感じはしました。
でも、主役はギリシャ人だし、一応「テルモピュライの戦い」を下敷きにしているようなので、まあ、アリかなと思いましたが。
醜い人は心も醜い、という描き方も、問題があると言えばそうかなあ。

どこをとっても、所詮は作り物の極地という映画なので、わかりやすいということでよしとしましょう。
私は、この手の映画はもっともらしい理屈を付けない方がいいと思います。
あくまで、映像、視覚で勝負。
観客に考えさせたら、負けです。
その点、この映画は成功していたと思いました。

ペルシャ王クセルクセス(ロドリゴ・サントロ)には驚きました。
あの、ラブアクチュアリーの色男が、こうもなってしまうかと。
でも、隠しきれないセクシーさもありましたね。

一番美味しいとこを持って行ったのが、デヴィッド・ウェンハム、「ロードオブザリング」のファラミアでした。
相変わらず、いい男でした。

映像の完成度は高いし、技術も確か。
娯楽映画としては、十分だと思いました。
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ゾディアック

2007-06-26 10:06:43 | 映画ー劇場鑑賞
ーゾディアックー
2006年 アメリカ デヴィッド・フィンチャー監督 ジェイク・ギレンホール 、マーク・ラファロ 、ロバート・ダウニー・Jr 、アンソニー・エドワーズ 、ブライアン・コックス 、イライアス・コティーズ 、クロエ・セヴィニー 、ドナル・ローグ 、ジョン・キャロル・リンチ 、ダーモット・マローニー 、リッチモンド・アークエット 、ボブ・スティーヴンソン 、ジョン・テリー 、ジョン・ゲッツ 、キャンディ・クラーク 、フィリップ・ベイカー・ホール 、ジェイソン・ワイルズ 、マット・ウィンストン 、ザック・グルニエ 、アダム・ゴールドバーグ 、ジェームズ・レグロス 、クレア・デュヴァル 、ポール・シュルツ 、ジョン・レイシー 、エド・セトレキアン 、ドーン・リー 、ペル・ジェームズ 、リー・ノリス 、ジョエル・ビソネット 、トーマス・コパッチ 、バリー・リヴィングストン 、クリストファー・ジョン・フィールズ

【解説】
アメリカ犯罪史上最も危うい連続殺人鬼と言われる“ゾディアック・キラー”を題材にした話題作。ゾディアックに関わり、人生を狂わされた4人の男たちの姿を描く。監督は『セブン』のデビッド・フィンチャー。『ブロークバック・マウンテン』のジェイク・ギレンホールが、事件の謎を追い続ける風刺漫画家を演じる。徹底したリサーチを基に練り上げられたサスペンスとしても、4人の男たちの生き様をリアルにつづった人間ドラマとしても楽しめる。

【あらすじ】
1969年、自らを“ゾディアック”と名乗る男による殺人が頻発し、ゾディアックは事件の詳細を書いた手紙を新聞社に送りつけてくる。手紙を受け取ったサンフランシスコ・クロニクル紙の記者ポール(ロバート・ダウニーJr)、同僚の風刺漫画家ロバート(ジェイク・ギレンホール)は事件に並々ならぬ関心を寄せるが……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
この事件はアメリカでは有名なのでしょうね。
前半の事件をなぞっていく過程がとても退屈でした。
あれだけの情報量を短時間で理解するのは至難の業です。

後半は、ロバート(ジェイク・ギレンホール)が、家族も家庭も捨てて、事件の解明にのめり込んでいく様を描いて、面白かったです。

ポール(ロバート・ダウニーJr)がこの事件を世に出した仕掛人なのに、結局は身を持ち崩してしまうのが惜しいです。

捜査担当から、事件に翻弄されたストーキー刑事(マーク・ラファロ)のお人好しな感じがよかった。
ロバートのことを迷惑がっているのに、話を聞いてあげたりする、人間的な面が好感が持てました。

初動捜査に甘さがあったんじゃないかな?
筆跡鑑定も、血液鑑定、DNA鑑定など、そもそも信頼に足るサンプルなのかしら?と疑問に思いました。

日本にも未解決事件がたくさんあって、そういうものに関わってしまった人たちのなかには、ロバートの気持ちがわかる人もいるでしょうね。

結局犯人が分からず、未解決事件なんだから当たり前ですが、観客もイライラ感を募らせて劇場を放り出される結果となります。
何を見所と考えるか…。
一緒に見た夫は「長い映画やなあ」と不満げでした。
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イノセント・ボイス 12歳の戦場

2007-06-26 10:01:00 | 映画ーTV
ーイノセント・ボイス 12歳の戦場 ー
2004年 メキシコ ルイス・マンドーキ監督 カルロス・パディジャ 、レオノア・バレラ 、ホセ・マリア・ヤスピク 、ダニエル・ヒメネス・カチョ 、グスタボ・ムニョス 、オフェリア・メディナ

【解説】
激しい内戦で多数の犠牲者や亡命者を出した、1980年代の中南米エルサルバドルの内情を描いた戦争ドラマ。無名の俳優オスカー・トレスが少年時代の体験をつづった脚本を、メキシコ出身のルイス・マンドーキ監督が映像化。むごたらしい戦争の悲惨さや無意味さを母子のきずなを絡めて語り明かす。主人公の少年に3000人の中から選ばれたメキシコの少年カルロス・パディジャ。軍隊徴収直前の微妙な少年の心理を自然体の無垢な演技で表現している。

【あらすじ】
1980年代、中南米エルサルバドル。政府軍と反政府ゲリラ組織が血で血を洗う内戦を繰り広げている中、11歳の少年チャバ(カルロス・パディジャ)は、父親が家を出たため、母親と妹弟を守らなければならなかった……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
チャコが病気で苦しんでいる間は、なかなかしんどそうな映画は見られなかったので、そろそろちゃんと見ていかなくては。
ということで、この作品。

この子役たち、いったいどういう子たちなのかしら。
あの悲しそうな目、どういう演技指導をしたらできるのか?
しかも、主人公チャバを演じたカルロス・パディジャ、ただものじゃない、すごいわあ。

内戦激しいエルサルバドルの市街。
チャバはお母さんとお姉さんと弟と暮らしている11歳の男の子。
お父さんは、家を出て海外へ行ってしまった。
チャバは長男として、家を守る自覚がある。

でも、そこは子供、遊びに夢中になって帰りが遅れ、お母さんに叱られることもたびたび。
お母さんは、生活の疲れと内戦で神経の休まる暇がない。

それなのに、内戦は激化するばかり。
子供たちは12歳になると、まるで拉致されるように学校へ軍隊が来て徴兵されてしまう。
これでは、市民から支持されるわけはない。

お母さんの弟はゲリラ軍に身を投じている。
チャバもゲリラ軍に誘うが、お母さんはきっぱり断る。
チャバはなんとしても守りたいと思う。
でも、どうやって…。

学校も銃撃戦に巻き込まれ、それに加担したと言って、神父さんまでリンチにあう。
もはや、どこにも安全な場所はない。
田舎のおばあさんの住む村に身を寄せるが、そこにも徴兵のための兵隊が現れる。

屋根の上にぺたんと寝て、隠れる子供たち。
夜通し星を数えて過ごす。

一番辛かったのは、チャバのお誕生日のシーン。
みんながサプライズパーティーを開いてくれるのですが、ろうそくは11本しか立てていない。

内戦のなかでも、子供たちは無邪気に逞しく生きているところが悲しい映画です。
どんな状況でも遊びを考えだすし、あわい初恋もある。
子供にはここしか生きるところがない。

生き残ったチャバは国外へ脱出し、オスカー・トレスとなって脚本を書き、この作品を世に送ったわけですが、まだ世界にはチャバのような子がたくさんいるかと思うだけで、胸が痛くなります。

子供たちが無邪気に笑っていられる世の中が、一日でも早く来ますように。
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チャコの思い出

2007-06-25 12:24:16 | Weblog
6月20日午前1時15分頃、私たちの大切な宝物、チャコがお星様になりました。
チャコを可愛がってくださった人たちのために、チャコの追悼を書きたいと思います。

今から11年前に、チャコは生まれました。
お母さんはビーグルのミッキー、5匹兄弟の一番お姉さんでした。
 生まれて間もなくのチャコとお母さんのミッキー。チャコは、お母さん似ね。

【ミッキーの飼い主で、チャコを取り上げてくださったかよさんが、チャコを我が家に連れてきた下さった時に、チャコの写真とともに下さったお手紙】
1996.10.6 夜中の2時頃生まれました。
一番最初に産声をあげ、その元気な声で、私は飛び起きました。
体重は280グラムでした。
1ヶ月後の11月5日には900グラムになっていましたよ。
ドッグフードも食べれるようになりましたが、まだ、お母さんのお乳を求めて走り回っています。
しばらく大変だと思いますが、よろしくおねがいします。

 我が家へ来た頃のチャコ

今だから言いますが、この時住んでいたマンションは犬を飼ってはいけないマンションでした。
お手紙にあるように、チャコが我が家へ来た当時は、ほんと大変でした。
夜はずっと泣いているし、家具やスリッパ、靴までも噛みちぎるし、しつけのできない甘い飼い主の私たちは、チャコに振り回されっぱなしでした。
でも、これは、チャコのせいばかりではないね。
私たちが甘やかしたせいです。

思春期を迎えた末っ子の次男が、難しくなっていた時期でした。
チャコの効果はてきめん、チャコは家族の潤滑油として、大切な存在になったのでした。

チャコとの幸せな生活は、永遠に続くと思っていました。
それなのに…
去年の秋から、ただの脂肪腫と思っていたものが変化し、結局癌になったようでした。

 今年のお正月

最初の出血のときはパニックになりました。
「チャコが死ぬ!!」って恐怖でした。
でも、癌だと覚悟が決まってから、できるだけチャコがしんどくないように、そして、みんなの生活のペースも変えないように、平常心でいようと心がけました。

チャコは今年の5月の始めからすごく悪くなったのですが、出血や痛みにも耐え、何度も復活してくれました。

タイトルにある写真が、亡くなる12時間ほど前の写真です。
なんと、穏やかに私を見つめていることでしょう。
自分の死期を悟り、私のことを忘れまいとみていてくれたのだなあ。
生涯で一番かわいい顔だと思います。

さて、この夜中にチャコは静かに息を引き取りました。
次男は宵の口からチャコについてくれていたし、夫も間に合いました。
口を閉じさせてあげて、目を閉じさせてあげたら、まるで眠っているようでした。

自分の使命を知っていたのでしょう。
次男の成長を見届け、どんなに酔っぱらって夜遅くても、1日2回の散歩を欠かさなかった夫の帰りを待っての最期でした。

20日は水曜日で、週に一度長男が帰って来る日でした。
さらに不思議なのは、東京で働いている長女が大阪へ出張で帰って来る日だということでした。
次男も、水曜日はたいていクラブで食事は外になるのですが、この日は遅くなりましたが家で食事をしました。
チャコのお陰で、図らずも家族が揃うこととなったのです。

チャコの亡骸をみんなに見てもらって、ごちそうとワインでチャコを送りました。
3人兄弟が揃うなんて珍しいことなので、たくさん写真を撮りました。
涙のない、楽しいお弔いでした。

私は最後の夜もチャコのそばで寝ました。
まるで、眠っているとしか思えないチャコでした。
亡骸でも側に置いておきたいと思いました。

 最後の夜

【私から子供たちへのメール】
21日午前10時半頃、チャコを火葬場に運んで行きました。職員のみなさんは手慣れた感じで丁寧に応対してくれました。今ごろチャコの魂は肉体から離れお母さんのミッキーが待つ天国へ旅だったことでしょう。家族が集まってチャコを送れて良かったね。この家族、私の誇りです。ありがとう。

【長男からのメール】
大したことはしてやれなかったが、チャコは幸せにあの世へ旅立ったことでしょう。

【娘からのメール】
チャコもきっと幸せな一生やったかな。うちも帰れてよかった。チャコが呼んだとしか思われへんね。

チャコは、天国へ旅立ちました。
病気になったことは、ほんとうに不運なことでしたが、チャコは家族の絆そのものだったし、絆の大切さを私たちに教えてくれたと思います。

チャコに会えてよかった。
チャコがうちの子になってくれて、本当によかった。

チャコを可愛がってくださった皆様に、心からお礼を申し上げます。
ありがとうございました。



しばらくこうしてチャコを忍ぼうと思います。
敷いてあるのは、チャコが我が家に来た時にくるまれていた、ミッキーとミニーがキスをしている柄のバスタオルです。
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スキャナー・ダークリー

2007-06-25 11:53:41 | 映画ーDVD
ースキャナー・ダークリーー
2006年 アメリカ リチャード・リンクレイター監督 キアヌ・リーヴス 、ロバート・ダウニー・Jr 、ウディ・ハレルソン 、ウィノナ・ライダー 、ロリー・コクレイン

【解説】
SF作家フィリップ・K・ディックのベストセラー小説を『スクール・オブ・ロック』のリチャード・リンクレイターが映画化。ドラッグに汚染されきった近未来のアメリカを舞台に、自身もドラッグにおぼれる覆面麻薬捜査官の現実と妄想が入り混じる旅が描かれる。主演は『イルマーレ』のキアヌ・リーヴス。リンクレイターの過去作『ウェイキング・ライフ』でも見られた、実写映像にデジタル・ペインティングを施す刺激的なアニメ映像が見どころ。

【あらすじ】
アメリカのカリフォルニア州オレンジ郡郊外、覆面麻薬捜査官のボブ・アークター(キアヌ・リーヴス)は、終わることのない不毛な麻薬戦争を繰り広げていた。自分もドラッグ中毒であるにも関わらず、ドラッグ仲間のジム・バリス(ロバート・ダウニーJr.)らの監視を行っていたが、ある日、上司から自分自身に対する監視せよとの不可解な指令を受け……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
映像の実験的な感じと、内容はうまく調和していると思うけど、内容が複雑で理解するのに時間がかかるのが難点。



フィリップ・K・ディックの世界に精通している人なら、この世界にすぐに入っていけるのでしょうか。

舞台は近未来というにもすぐの、7年後。
アメリカでは深刻な「物質D」という麻薬が蔓延していた。
ボブ・アークター(キアヌ・リーブス)は平凡で退屈な家庭生活を捨て、潜入捜査官としてジャンキーたちと共同生活を送っていた。
しかし、彼も「物質D」に心身ともに冒されていく。
が、それも当局が意図した捜査の一環であった。

監視され、ぼろぼろになっても利用される人の悲哀。
盗聴や監視カメラ以上、人の営みをスキャナーされる恐怖。
人間を内側から壊していく麻薬の恐怖。
そして、孤独と敗北。
この作品のテーマには、作り物と笑っていられない怖さがありました。

ロバート・ダウニーJr.がよかった。
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ダンジョン&ドラゴン

2007-06-25 11:46:17 | 映画ーDVD
ーダンジョン&ドラゴンー
2000年 アメリカ コートニー・ソロモン監督 ジェレミー・アイアンズ 、ジャスティン・ホウェリン 、マーロン・ウェイアンズ 、ゾーラ・バーチ 、リチャード・オブライエン 、ブルース・ペイン 、ゾー・マクラーレン

【解説】
「マトリックス」のジョエル・シルヴァー製作総指揮によるファンタジー・アドベンチャー。これが初監督作品となるコートニー・ソロモンが魅了されたRPG“ダンジョン&ドラゴン”を執念の映画化。VFXを駆使したリアルで迫力ある映像が見どころ。魔法を操る貴族メイジが支配するイズメール王国では平民たちは奴隷のような扱いを受けていた。そんな国状を憂いた若き女王サヴィーナは自ら操るゴールデン・ドラゴンとともに、邪悪な宰相プロフィオンに立ち向かうのだが……。

【感想】
ゲームが元の作品のようですが、いままで見てたファンタジー映画のいろいろな場面をつなぎ合わせた感じは否めません。

あまり見所のない作品でした。
なぜ、見たの?
という話ですが、「エラゴン」の時に、ジェレミー・アイアンズが同じような話に出演しているということをどこかで読んで、興味を持ったのです。
「エラゴン」の方が良かったです。
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あるスキャンダルの覚え書き

2007-06-22 11:00:36 | 映画ー劇場鑑賞
ーあるスキャンダルの覚え書きー
2006年 イギリス リチャード・エアー監督 ジュディ・デンチ 、ケイト・ブランシェット 、ビル・ナイ 、アンドリュー・シンプソン 、トム・ジョージソン 、マイケル・マロニー 、ジョアンナ・スキャンラン 、ショーン・パークス 、エマ・ケネディ 、シリータ・クマール 、フィル・デイヴィス 、ウェンディ・ノッティンガム

【解説】
美しい美術教師と、彼女に執拗(しつよう)な関心を抱くオールドミスの教師とのスキャンダラスな関係を描く心理スリラー。アメリカで実際に起こった女教師の事件を基に作られた小説を、『アイリス』のリチャード・エアーが映像化した。二大オスカー女優のジュディ・デンチとケイト・ブランシェットが、火花散る演技対決を繰り広げる。孤独な年配女性の屈折した愛情が、徐々に明らかになっていくストーリー展開に引き込まれる。

【あらすじ】
ロンドン郊外の中学校で歴史を教える初老のバーバラ(ジュディ・デンチ)は、若く美しい新任の美術教師シーバ(ケイト・ブランシェット)に興味を抱く。家族も親しい友人もおらず、飼っている猫だけが心のよりどころだったバーバラは、シーバとの友情に固執するようになる。しかし、ある日、シーバの秘密を知り……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
宣伝文句は女教師の生徒との性的関係がテーマのようでしたが、実際は違いました。
孤独な中年の女教師の孤独が妄想を作り出し、弱い女を支配しようとする心理劇でした。

その中年女教師バーバラにジュディ・デンチ、弱い女教師シーバにケイト・ブランシェット、その年の離れた夫にビル・ナイ。
この二人のオスカー女優のガチンコ対決は見物でした。
この映画でも昨年のアカデミー賞に主演女優賞ジにュディ・デンチ、助演女優賞にケイト・ブランシェットがノミネートされていました。

作品はバーバラの心理状態にしぼって、92分間に凝縮してまとめてありました。
作り方もうまいと思いました。

シーバは自分の恩師だったビル・ナイと、不倫から結婚。
思春期の娘とダウン症の障害を持つ息子と暮らしている。
イギリス映画らしく、上流階級という言葉で表現されている。

そんな彼女が美術の教師として、労働者階級の子が多く通う高校に赴任してくる。
息子もいい学校に入学して、やっと自分の時間もでき、家庭に閉じこもっていてはダメだというので、社会復帰を果たしたのだ。
そこには、いわゆるオールドミスのベテラン教師、バーバラがいた。

バーバラは友達もなく孤独な毎日を、日記を書くことで埋めている。
心に喜びを感じた日は、金の★のシールを貼る。

シーバに関心を示すバーバラ、一方のシーバもベテラン教師であるバーバラに信頼を寄せ、家族を紹介する。

ある日、バーバラはシーバが15歳の教え子と性的な関係を持っている現場を見てしまう。
シーバの弱みをにぎって、喜ぶバーバラ。
ここからが、女優ジュディ・デンチの独壇場です。

こうして人はストーカーになっていくんだなあ、とぞっとしました。
お風呂に入りながら、語られるバーバラの心情。
とても説得力がありました。

一方のケイトも負けてはいません。
ものごとに流されやすい弱い女性の役だけど、最後追いつめられて自分を爆発させるシーンは見所です。

若い妻を支えようとして支えきれなかった夫の心情も、なかなかせつない。
ビル・ナイもよかったです。

心の闇は深い。
この作品は一方的にどちらかが被害者というのではなく、どちらの立場の人間にも原因と結果があるということを丁寧に描いてあり、秀作でした。

バーバラが飼い猫の安楽死を獣医に頼むシーン、ちょうどこの日に愛犬を亡くしたばかりの私にはぐっとくるものがありました。
こういうシチュエーションにならなくてよかった。
変なところでほっとしました。
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プレステージ

2007-06-18 10:57:49 | 映画ー劇場鑑賞
ープレステージー
2006年 アメリカ クリストファー・ノーラン監督 ヒュー・ジャックマン 、クリスチャン・ベイル 、マイケル・ケイン 、スカーレット・ヨハンソン 、パイパー・ペラーボ 、レベッカ・ホール 、デヴィッド・ボウイ 、アンディ・サーキス 、エドワード・ヒバート 、サマンサ・マハリン 、ダニエル・デイヴィス[役者] 、ジム・ピドック 、クリストファー・ニーム 、マーク・ライアン 、ロジャー・リース 、ジェイミー・ハリス 、ロン・パーキンス 、リッキー・ジェイ 、モンティ・スチュアート

【解説】
クリストファー・プリーストの人気小説を、『メメント』のクリストファー・ノーラン監督が映画化した壮大な人間ドラマ。かつて友人同士だった男たちが、奇術によって運命を狂わせていく様をスリリングにみせる。互角の実力を持つマジシャン役を『X-メン』シリーズのヒュー・ジャックマンと、『バットマン ビギンズ』のクリスチャン・ベイルが熱演。それぞれに趣向を凝らしたトリックで相手を追い詰めていく過程に興奮する。ヒロイン役にふんするスカーレット・ヨハンソンの魅惑的な衣装にも注目。

【あらすじ】
若く野心に満ちたロバート(ヒュー・ジャックマン)とアルフレッド(クリスチャン・ベイル)は、マジシャン(マイケル・ケイン)の助手をしていた。ある晩、舞台の事故でロバートの妻が亡くなったことが原因で二人は敵対するようになる。その後、彼らは一流のマジシャンとして名声を得るが、その争いは次第に激しさを増す。 (シネマトゥデイ)

【感想】
内容のすべてがマジックとサスペンスになっているので、このレビューはとても書きにくいです。
単なるネタバレ紹介とはいかない作品。
そのへんが、クリストファー・ノーラン作品らしいと言えるでしょうか。
「この映画の結末は決して誰にも言わないで下さい。」と言われても、言えないし、言いたくないなあ。

 稀代の天才マジシャン、アンジャー(右=ヒュー・ジャックマン)とボーデン(左=クリスチャン・ベイル)。
この二人の演技対決が見物です。
それにからむマジックショーの裏方・カッター(マイケル・ケイン)。
この物語の案内人といったところでしょうか。
彼が、いろんなヒントを言うのですが、私はそのひとつ「マジックには犠牲がつきものだ」という言葉に興味をもって見ました。

アンジャーの妻がマジックの本番中に水死する、そこから二人の悲劇が始まりました。
家族のいる幸せそうなボーデンをかいま見たときから、アンジャーの復讐心は燃え上がります。
マジックのライバルから、憎い仇へと憎しみはますます募り、科学者ニコラ・テスラ(デヴィット・ボウイ)と出会い、彼のマジックはさらに過激さを増していくのです。

「マジックには犠牲がつきものだ」
アンジャーもボーデンもその通りの生き様。
でも、世の中には、「出世には犠牲がつきものだ」とか「仕事には~」とか「恋愛には~」「人生には~」がまかり通っています。
私はこの映画に、そういう皮肉なメッセージを感じました。

彼らは、いったい何を犠牲にして、何を得たのでしょうか。
ボーデンはたったひとつの大切なものを守ったと言えるのでしょうか。

マジックの末のあまりに大きな代償、と言わざるを得ないと思いました。

マジックの種明かしを期待して見たら、がっかりしますよ。
そういう映画ではないから。
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クリムト

2007-06-18 10:06:12 | 映画ーDVD
ークリムトー
2006年 オーストリア/フランス/ドイツ/イギリス ラウル・ルイス監督 ジョン・マルコヴィッチ 、ヴェロニカ・フェレ 、サフロン・バロウズ 、スティーヴン・ディレイン 、ニコライ・キンスキー 、サンドラ・チェッカレッリ 、ポール・ヒルトン 、エルンスト・ストッツナー 、アグライア・シスコヴィッチ

【解説】
19世紀末のオーストリアに実在した天才画家クリムトの、時代を先取りした作品と彼の人生を描いたファンタジー。死の床にある男が自分の人生のハイライトを回想する。クリムトを迫真の演技でみせるのは、『リバティーン』のジョン・マルコヴィッチ。その愛弟子役には『イーオン・フラックス』のニコライ・キンスキーがふんしている。実際クリムトがデザインした衣装を再現したドレスや、世紀末の香り漂う豪華な内装に魅せられる。

【あらすじ】
1918年、グスタフ・クリムト(ジョン・マルコヴィッチ)は脳卒中で倒れ、病院に運ばれる。稀代の画家を見舞うのは弟子のエゴン・シーレ(ニコライ・キンスキー)だけ。混濁(こんだく)した意識の中、彼は自らの人生を回想していた。1900年、保守的なウィーンでクリムトの描く裸婦はスキャンダルとなったが、パリでは絶賛され……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
以前、クリムトの金箔の作品は、日本の技術が生かされているというTVの特集を見たことあったので、人とその生涯という面で興味があったのですが、この作品はまったく違っていました。

梅毒に冒され死の床にあるクリムト(ジョン・マルコヴィッチ)を弟子のシーレ(ニコライ・キンスキー)が見舞っています。

そうして始まる、たぶんクリムトが死を直前にして回想しているのであろう、現実と幻想が交錯する世界。
なかなか難解です。
このころの、ヨーロッパ画壇の状況も知らないし、クリムトやシーレについても知識がないので、よけい難しく感じました。

もし、そういう理屈を抜きでいいなら、美しい映像だけを楽しめば良い映画なのかも知れません。
女性のファッションや室内の豪華さ。
裸体のモデルたちの美しさ。
芸術と隣り合わせにある死の匂いの甘美さーというような。
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