マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ビッグ・アイズ

2015-10-31 08:54:04 | 映画ーDVD

ービッグ・アイズーBIG EYES

2014年 アメリカ 106

監督=ティム・バートン キャスト=エイミー・アダムス (マーガレット・キーン)クリストフ・ヴァルツ (ウォルター・キーン)ダニー・ヒューストン (ディック・ノーラン)ジョン・ポリト (エンリコ・バンドゥッチ)クリステン・リッター(ディーアン)ジェイソン・シュワルツマン(ルーベン)テレンス・スタンプ(ジョン・キャナディ)

 

【解説】

世界中でブームとなった絵画シリーズをめぐり、実在の画家マーガレット&ウォルター・キーン夫妻が引き起こした事件の行方を描く伝記作品。妻が描いた絵を夫が自分名義で販売し名声を手にしていたことから、アート界を揺るがす大スキャンダルへと発展していく。監督は、自身もBIG EYESシリーズのファンであるティム・バートン。マーガレットに『アメリカン・ハッスル』などのエイミー・アダムス、夫ウォルターをオスカー俳優クリストフ・ヴァルツが演じる。

 

【あらすじ】

1950年代から1960年代にかけて、哀愁漂う大きな目の子供を描いた絵画「BIG EYES」シリーズが世界中で人気を博す。作者のウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)は一躍アート界で有名人になるものの、何と実際に制作していたのは内気な性格の妻マーガレット(エイミー・アダムス)だった。自身の感情を唯一表現できるBIG EYESを守るため、マーガレットは自分が描いたという事実の公表を考え……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ティム・バートン監督作品ですが、ティム監督色というのはあまり濃くなかった気がしました。

そういう意味では普通な感じ。

 

とにかく、胡散臭さの良く似合うクリストフ・ヴァルツの独壇場という感じの作品でした。

エイミー・アダムスもうまいしね。

役者に助けられた部分が大きいんじゃないかな?

 

まず、マーガレット(エイミー・アダムス)が娘を連れて最初の夫から逃げ出すシーンから始まります。

職探しをするが、女が子供を育てながら働くというシステムが社会にない時代。

街頭で似顔絵を描き始めます。

なぜか、どの作品も大きな目が特徴に。

 

その才能に気が付いたのがウォルター・キーン(クリストフ・ヴァルツ)。

自分も絵を描くものの、才能がないのは自覚している様子。

でも、絵で成功するのが夢のようです。

 

マーガレットに近づいて、結婚。

彼女の絵を売ろうと努力します。

やがて買い手が付いたときに、「それは自分が描いた」と、サインもキーンと入れます。

マーガレットも抗議しようとしますが、ウォルターに「女の描いた絵なんか売れるか」と言われ、受け入れます。

 

そこから、マーガレットは自分の娘にも秘密で絵を描き続けることに。

名声を得たウォルターは、絵をポスターやカードにして売り始めます。

いまでは当たり前のことですが、これが始まりなんですね。

 

マーガレットは、偽りの人生に耐えられなくなり、すべてを投げ出してハワイに渡ります。

宗教と出会い、自分を取り戻すために裁判をして、ウォルターに勝訴。

卑劣なウォルターの所行が世間にしれ、ウォルターは世の中から忘れられて行きます。

 

マーガレットは生きるのに不器用な人で、ウォルターに出会わなければ、絵の才能にも気づかれなかった気がします。

ウォルターは反対に器用すぎる人で、たいていの人からは信用されないような人。

 

この二人が起こした化学反応のような事件。

才能があるということと、売れることとのギャップを感じた作品でした。

 

何度も言いますが、クリストフ・ヴァルツの演技が素敵です。

嫌みな人間をこんなにチャーミングに演じられるなんて、すごい。

 

ソロモンの偽証前篇・事件 後篇・裁判

2015-10-31 08:46:38 | 映画ーDVD

ーソロモンの偽証前篇・事件 後篇・裁判ー

2015年 日本 121

家督=成島出 原作=宮部みゆき キャスト=藤野涼子 (藤野涼子)板垣瑞生 (神原和彦)石井杏奈 (三宅樹理)清水尋也 (大出俊次)富田望生(浅井松子)前田航基(野田健一)佐々木蔵之介(藤野剛)夏川結衣(藤野邦子)永作博美(三宅未来)黒木華(森内恵美子)田畑智子(佐々木礼子)塚地武雄(浅井洋平)市川実和子(垣内美奈絵)森口瑤子(神原歩美)木下ほうか(楠山教諭)島田久作(河野良介)津川雅彦(小林修造)余貴美子(上野校長)松重豊(北尾教諭)小日向文世(津崎正男)小野真千子(中原涼子)

 

【解説】

人気作家・宮部みゆきのベストセラーを実写化した、ミステリー2部作の前編。ある中学校で起きた不可解な生徒死亡事件と、その真相を暴こうする女子生徒が開く学校内裁判の行方を追い掛ける。監督を務めるのは、『孤高のメス』などの成島出。『超高速!参勤交代』などの佐々木蔵之介、『小さいおうち』などの夏川結衣、『八日目の蝉』などの永作博美といった実力派が結集、大規模オーディションを敢行して舞台となる中学校クラスの生徒役33人を選出。

 

【あらすじ】

 

前篇

クリスマスの朝、雪に覆われた中学校の校庭で柏木卓也という14歳の生徒が転落死してしまう。彼の死によって校内にただならぬ緊張感が漂う中、転落死の現場を目にしたという者からの告発状が放たれたことによってマスコミの報道もヒートアップ。さらに、何者かの手による殺人計画の存在がささやかれ、実際に犠牲者が続出してしまう。事件を食い止めようともせず、生徒たちをも守ろうとしない教師たちを見限り、一人の女子生徒が立ち上がる。彼女は学校内裁判を開廷し、真実を暴き出そうとするが……

 

後篇

被告人大出俊次(清水尋也)の出廷拒否により校内裁判の開廷が危ぶまれる中、神原和彦(板垣瑞生)は大出の出廷に全力を尽くす。同様に藤野涼子(藤野涼子)も浅井松子(富田望生)の死後、沈黙を続ける三宅樹理(石井杏奈)に証人として校内裁判に出廷するよう呼び掛ける。涼子は柏木卓也(望月歩)が亡くなった晩、卓也の自宅に公衆電話から4回の電話があったと知り……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

宮部みゆきの原作は読んでいません。

でも、映画だけでも楽しめましたよ。

 

前篇は…

柏木卓也という生徒が、学校の屋上から転落死しているのを、同級生の藤野涼子(藤野涼子)と野田健一(前田航基)がみつけた。

柏木は長期欠席者だった。

 

そこに、匿名の目撃情報があり、大出俊次(清水尋也)とその仲間たちが突き落としたと書かれていた。

その文書がマスコミと担任の森内(黒木華)に届けられたが、森内はそれを破り捨てたと言われ、大騒ぎになって行く。

 

学校内が大荒れになって行くなか、藤野涼子は真相究明に乗り出す。

その手段が校内裁判を開くというものだったので、ますます騒ぎが大きくなる。

 

後篇は校内裁判の様子。

裁判官、検事、弁護人も中学生が勤め、一般公開で行われる裁判の様子を克明に描いていました。

 

前篇はイジメもあり、傍観もあり、少し嫌な雰囲気ですが、後篇は空気が一変し、自分たちの問題として取り組んでいる様子が好感を持てました。

 

それを見守る大人たちや、高校生たちの真剣な取り組みに、変わっていく大人たちも見所でした。

 

やがてたどり着く真実は、それほど驚くべきものでもなかったのですが、解明することによって前に進めた当事者たちの表情が清々しかったです。

 

一般から選ばれた中学生たちが、とてもよかったです。

なかなか面白かったですよ。

 


キングスマン

2015-10-23 11:14:41 | 映画ー劇場鑑賞

ーキングスマンーKINGSMAN: THE SECRET SERVICE

2014年 イギリス 129

監督=マシュー・ボーン 原作=マーク・ミラー キャスト=コリン・ファース (ハリー・ハート)マイケル・ケイン (アーサー)タロン・エガートン (ゲイリー・エグジー・アンウィン)マーク・ストロング (マーリン)ソフィア・ブテラ(ガゼル)サミュエル・L・ジャクソン(リッチモンド・ヴァレンタイン)マーク・ハミル(アーノルド教授)

 

【解説】

『英国王のスピーチ』などのオスカー俳優コリン・ファースを主演に迎え、『キック・アス』などのマシュー・ヴォーン監督がメガホンを取って放つ痛快スパイアクション。世界を股に掛けて秘密裏に活躍するスパイ機関所属の主人公が、最強の敵相手に奮闘する姿が描かれる。『サイダーハウス・ルール』などのマイケル・ケインや、『パルプ・フィクション』などのサミュエル・L・ジャクソンらが共演。エレガントな小道具やウイットに富んだ会話はもとより、切れ味のいい怒とうのアクションに見ほれる。

 

【あらすじ】

ロンドンにある高級スーツ店「キングスマン」は、実はいかなる国の干渉も受けない屈指のエリートスパイ集団だった。ブリティッシュスーツを小粋に着こなす紳士ハリー(コリン・ファース)もその一人で、日々極秘任務の遂行に務めていた。そんなある日、仲間が何者かに暗殺され、彼は街で不良少年エグジー(タロン・エガートン)をスカウトする。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品は、スパイ映画、特に007の旧シリーズがお好きな人にはたまらない作品じゃないでしょうか?

スパイ映画になじみのない人でも、「キック・アス」のマシュー・ボーン監督、マーク・ミラー原作で、マンガのように楽しめる作品。

ただ、人がどんどん死んでいくし、そのシーンがとても派手だし凝っているので、このへんは賛否が分かれるかもしれませんね。

 

B級作品をA級のキャストで、大掛かりに仕上げたという感じ。

とても贅沢でした。

 

劇場内には爆笑もあったし、くすくす笑いもあり、特に若い人は見終わって「面白かった、すかっとした、映画ってこうでなくちゃ」と言っていたので、痛快娯楽アクション作品と言えると思いました。

 

スパイの新人訓練で、一人の新人を死なせてしまった指導者のハリー(コリン・ファース)は、そのことが忘れられないでいた。

 

ロンドンにある高級紳士服店「キングスマン」、その隠し扉を開けると高度なスパイ組織の本部だった。

新人を要請することになり、ハリーは亡くなった部下の息子エグジー(タロン・エガートン)をスカウトする。

エグジーは最終テストまで残るが、愛犬を撃ち殺すと言う課題をクリアすることができなかった。

 

一方、超大富豪のヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)は、携帯端末のシムカードを使った世界征服を企んでいた。

シムカードにウィルスを仕込んで人々を凶暴にして殺し合いをさせ、世界人口を半分にする計画。

 

ハリーを失ったエグジーはマーリン(マーク・ストロング)とともにヴァレンタインの本部に乗り込み、計画の阻止を図る。

そして、囚われていたプリンセスを助け出した。

 

エグジーの父がランスロットと呼ばれていたし、最後はお姫様を(ちょっと下品ではあるけど)助け出すし、さすがイギリス、騎士道なんだ、と思いました。

そういえば、「紳士とは」とか「マナーとは」とかいうセリフがあって、ことのほかイギリスにこだわっていることがわかる作品でした。

 

このシーン。

傘1本でこれだけの人数を一瞬でやっつけてしまいます。
そして、ラストにも同じシチュエーションが。

英国紳士のコリン・ファース、いつみてもスーツが似合っています。 


ワイルド・スピードSKT MISSION

2015-10-23 11:10:55 | 映画ーDVD

ーワイルド・スピードSKT MISSIONFURIOUS 7/FAST & FURIOUS 7

2015年 アメリカ 138

 

監督=ジェームズ・ワン キャスト=ヴィン・ディーゼル (ドミニク・トレット)ポール・ウォーカー (ブライアン・オコナー)ドウェイン・ジョンソン (ルーク・ホブス)ミシェル・ロドリゲス (レティ)ジェイソン・ステイサム(デッカード・ショウ)

【解説】

高級車や名車が続々と登場し、迫力満点のカーアクションが繰り広げられるヒットシリーズの第7弾。ヴィン・ディーゼル演じるドミニクら、すご腕ドライバーにしてアウトローの面々が、東京、アブダビ、ロサンゼルスといった世界各地を舞台に壮大な戦いに挑む。メガホンを取るのは、『ソウ』シリーズなどに携ってきたジェームズ・ワン。オリジナルメンバーに加え、ジェイソン・ステイサム、カート・ラッセル、トニー・ジャーがシリーズに参戦する。スリリングな展開はもちろん、故ポール・ウォーカーの勇姿も必見。

 

【あらすじ】

巨大な犯罪組織を率いていたオーウェン・ショウ(ルーク・エヴァンス)一味を撃破し、彼から恋人レティ(ミシェル・ロドリゲス)を取り戻したドミニク(ヴィン・ディーゼル)。ロサンゼルスへと戻った彼は、相棒のブライアン(ポール・ウォーカー)や妹のミア(ジョーダナ・ブリュースター)らと平穏な毎日を過ごしていた。しかし、オーウェンの兄である特殊部隊出身の暗殺者デッカード(ジェイソン・ステイサム)が復讐(ふくしゅう)を開始し……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

映画友達が絶賛していましたが、ワイルドスピードシリーズを見ていないし、ポール・ウォーカーのファンでもないので、DVD鑑賞になってしまいました。

今回は、ホームビデオのちょっと大きめのスクリーンで友達と見たので、迫力満点の鑑賞会となりました。

 

私みたいな車音痴の人には、もったいないような映画ですよね。

 

いろんなシーンが素晴らしく、笑っちゃうほどのカーアクション。

これでも死なないブライアンが、生身のポール・ウォーカーは、2013年11月30日に、交通事故で亡くなってしまうのですね。

40歳でした。

 

そのニュースを聞いた時は、1映画ファンとしてとてもショックでした。

この作品を見ていると、出演者やスタッフも、とてもショックだったことが伝わってきました。

 

ポールはこの作品の製作中に亡くなったので、製作はしばらく延期され、ポールの出演シーンにも撮り残しがあったので、ポールの弟やCGで埋めたそうです。

 

出演者たちも悲しみを隠して、この作品のために全身全霊を傾けたようですね。

 

そして、最後の敵ボスがジェイソン・ステイサム。

これでこの作品が締まった気がしました。

 

私もこのシリーズを最初から見たいと思います。

惜しい俳優さんがまた一人、亡くなってしまいましたね。

残念です。

 

神様はバリにいる

2015-10-23 11:06:40 | 映画ーDVD

ー神様はバリにいるー

2014年 日本 107

 

監督=李闘士男 キャスト=堤真一 (アニキ)尾野真千子 (照川祥子)ナオト・インティライミ (杉田)菜々緒 (香奈)玉木宏(リュウ)

 

【解説】

ハウツー本「出稼げば大富豪」をベースに、バリ島に暮らす日本人大富豪が独自の人生哲学で周囲の人々の人生を変えていくさまを描いた人情コメディー。『デトロイト・メタル・シティ』などの李闘士男監督がメガホンを取り、怪しい雰囲気漂う風貌でありながら周囲からの信望の厚い男を堤真一が怪演する。共演には『そして父になる』などの尾野真千子、『幕末高校生』などの玉木宏、初めて本格的な演技に挑戦するミュージシャンのナオト・インティライミらがそろう。

 

【あらすじ】

婚活ビジネスが失敗に終わり借金を抱えた祥子(尾野真千子)は、訪れたバリ島で日本人の金持ちであるアニキ(堤真一)と知り合う。何となく怪しい雰囲気を持つアニキだったが、現地の人々からは厚い信頼を寄せられていた。祥子は再起を図るためアニキのもとで金持ちになるための人生哲学を学ぼうとするが、あまりに型破りな教えに疑念を抱くようになり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

堤真一さん、「俺はまだ本気出してないだけ」も面白かったけど、こちらもぶっ飛びキャラで面白く拝見しました。

 

日本で事業に失敗し、バリへは自殺も考えてきた祥子(尾野真千子)が、バリで大富豪になったアニキ(堤真一)と知り合い、再建の指南を受けるというもの。

 

ストーリーは単純ですが、バリの景色や色彩が素敵な作品でした。

キャストも良かったと思いました。

 


パレードへようこそ

2015-10-20 12:29:10 | 映画ーDVD

ーパレードへようこそーPRIDE

2014年 イギリス 121分 

 

監督=マシュー・ウォーチャス キャスト=ビル・ナイ (クリフ)イメルダ・スタウントン (ヘフィーナ)ドミニク・ウェスト (ジョナサン)パディ・コンシダイン (ダイ)ジョージ・マッケイ(ジョー)ベン・シュネッツァー(マーク)アンドリュー・スコット(ゲシン)ジョセフ・ギルガン(マイク)フェイ・マーセイ(ステフ)

 

【解説】

ストライキ中の炭鉱労働者支援に立ち上がったロンドンのLGSM(ゲイとレズビアンの活動家たち)の若者たちと、ウェールズの炭鉱労働者の交流をつづる感動作。イギリスのマーガレット・サッチャー政権下で起きた実話が、1980年代の名曲をバックに描かれる。監督は、第63回トニー賞にて監督賞を受賞したマシュー・ウォーチャス。出演には『ラブ・アクチュアリー』などのビル・ナイ、『ヴェラ・ドレイク』などのイメルダ・スタウントン、『サンシャイン/歌声が響く街』などのジョージ・マッケイらがそろう。

 

【あらすじ】

マーガレット・サッチャー政権下の1984年夏、ロンドン。炭鉱労働者のストライキの報道を見たマーク(ベン・シュネッツァー)は、彼らを救済すべく仲間たちと募金活動をすることに。しかし、ゲイとレズビアンの活動家グループであるマークたちが必死でかき集めた支援金を受け入れる炭鉱団体はなかった。それでもマークたちはめげず、労働者たちに直接寄付金を渡すためロンドンからウェールズへ向かう。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

原題は「PRIDE」。

確かに、この作品はプライドをかけて闘った人々の物語でしたよ。

 

イギリスには炭坑労働者の作品、しかもいい作品が多いですね。

ちょっと思い出すだけでも「リトル・ダンサー」「ブラス!」など。

「フル・モンティ」も似ていると思いましたが、あれは鉄鋼業でした。

 

とにかく、テーマは深刻なのに、ユーモアと皮肉で味付けされていて、感動作が多いです。

これもそのひとつ。

 

この作品は、サッチャー政権下の1984年に起こった炭坑労働者の長きにわたるストライキと、その支援に乗り出したゲイグループの交流の記録。

実話だそうです。

 

19歳のジョー(ジョージ・マッケイ)は、自分がゲイであることを両親にも隠して調理し学校に通っている。

ある日、ゲイのデモがあり、こっそり参加した。

そこで、マーク(ベン・シュネッツァー)やマイク(ジョセフ・ギルガン)、ゲシン(アンドリュー・スコット)やジョナサ(ドミニク・ウェスト)やステフ(フェイ・マーセイ)たちと出会う。

マークの発案で、ストライキに突入している炭坑夫たちの支援のため、募金活動を始めた。

しかし、ゲイということで寄付を受け取ってくれる相手がいない。

 

マークたちは炭坑の労働組合を1件1件電話をかけまくるが、どこも断られていた。

でも、ウェールズにある組合が受け入れてくれると返事かあり、その代表のダイ(パディ・コンシダイン)が彼らに会いにきた。

寄付金額が大きかったことや、マークたちの真面目な活動を信頼したダイは、ウェールズの炭坑の街へと、彼らを招待した。

 

しかし、炭坑夫たちの抵抗は思ったより大きく、なかなか打ち解けられない。

でも、自らもゲイであることを隠して生きてきたクリフ(キャスト=ビル・ナイ)や、婦人部長を務めるヘフィーナ(イメルダ・スタウントン)はじめ女性たちが努力してくれて、マークたちの運動も広がって行く。

 

労働争議が長引き、生活に苦労が出てきた労働者たちと社会的に差別されていたゲイが共闘するところがこの映画の見所。

抑圧されているものどうし、共闘できるはずですが、偏見が人々を隔ててしまいます。

それを乗り切るのは人間愛。

お互いが信頼しあうしかないのですね。

 

ゲイが市民権を得られず、エイズがまだ不治の病と恐れられていた時代。

女性の発言権がまだまだなかった時代。

マイノリティたちを取り巻く問題の数々が、うまくまとめられてありました。

 

主要人物たちのその後の話も織り込んであって、見終わった後、ほっとする作品でした。

お薦めです。

 


マイ・インターン

2015-10-15 12:19:57 | 映画ー劇場鑑賞

ーマイ・インターンーTHE INTERN

2015年 アメリカ 121

 

監督=ナンシー・マイヤーズ キャスト=ロバート・デ・ニーロ (ベン)アン・ハサウェイ (ジュールズ)レネ・ルッソ(フィオナ)

 

【解説】

ロバート・デ・ニーロとアン・ハサウェイというオスカー俳優が共演を果たしたヒューマンドラマ。年齢・性別・地位も違う男女が出会い、徐々に友情を育んでいく過程を描く。メガホンを取るのは『ハート・オブ・ウーマン』『恋するベーカリー』などで知られるナンシー・マイヤーズ監督。高級ブランドからカジュアルスタイルまで網羅したファッションはもとより、女性にエールを送る物語に夢中になる。

 

【あらすじ】

ジュールズ(アン・ハサウェイ)は、ファッションサイトを経営・管理する会社のCEOとして充実した日々を過ごしていた。仕事と家庭を両立するパーフェクトな女性像そのものの彼女はまさに勝ち組だったが、ある日、試練が訪れる。同じころ、シニアインターンとして、40歳も年上のベン(ロバート・デ・ニーロ)がジュールズの会社に来ることになり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ほぼ3ヶ月ぶり、本当にご無沙汰致しまして、申し訳ありません。

こんなに更新が遅れても、毎日100名ほどの方が私のブログに訪れて下さって、ありがとうございました。

 

娘の第2子出産のための里帰り、母の米寿のお祝い、次男の結婚式など、人生のお目出度事のイベントが次々と来て、私はそのいずれもの中心人物だったので、大変忙しい毎日を送っていました。

 

ようやく落ち着き、好きな映画にどっぷり浸かりたい心境です。

映画館には行けませんでしたが、DVDはコンスタントに見ていましたので、ゆっくりとアップしていきたいと思っています。

 

こんな拙いブログですが、今後ともよろしくお願いします。

 

前置きが長くなりました。

久々の映画鑑賞はこれ!「マイ・インターン」です。

 

レディースデイとあって、若い女性で満員の映画館。

やっぱり劇場鑑賞はわくわくします。

 

ジュールズ(アン・ハサウェイ)は一人でネットで洋服を売るサイトを立ち上げ、さまざまなアイデアで会社を急成長させてきたやり手の社長。

ワンマンであることと、会社の急成長にいろんなことが追いつかないことで、行き詰まりを感じていた。

 

会社は、社会貢献の一環としてシニア社員を採用することにした。

そこへ応募してきたのがベン(ロバート・デ・ニーロ)。

 

ベンは長年連れ添った妻を亡くし、定年となった。

それでも、太極拳やヨガをやり、ゴルフや読書、中国語教室にも通い、貯まったマイレージで世界を旅して、自分を前向きに奮い立たせてきた。

でも、何かが足りない。

そこで目に入ったのがシニア社員募集のチラシ。

 

応募して採用され、ジュールズ付きのインターンとなる。

初め、ジュールズはベンことを社会貢献の一環だとしか考えていなくて、仕事に役立てようとは思わない。

 

ベンがジュールズの運転手が飲酒しているのを見て、代わりの運転手になったところから二人は接近し始める。

 

初めからうまくいっていたとは言えない。

朝迎えにきたベンを夫が家の中に引き入れて、娘とおしゃべりする様子を見ただけで、うっとうしい、自分に近づき過ぎ、と拒否反応を起こす。

 

でも、ベンの配慮ある言動が次第にジュールズの心を開かせ、真の友情が芽生えて行くというお話です。

 

そう、テーマは友情。

尊敬しあえる人々の間に育つ友情のお話。

そこには年齢も性別も関係ないのですね。

 

人生って、成功しても悩みがいっぱい。

ジュールズなんて、その典型。

ママ友のやっかみは、彼女を勝ち組だと思うからでしょう。

でも勝てば勝っただけ、人には言えない悩みが蓄積されて行くのかも。

 

特に、身近な人とうまくやって行くことの難しさ。

ことを荒立てて、ケンカしたくないですものね。

映画のように、本音をうまく伝えられて、いつもハッピーエンドで終わったらいいのになあって、思いますよね。

 

見終わった後、とてもハッピーになる作品です。

お薦めです。