マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ピックアップ・アーティスト

2006-07-31 11:15:29 | 映画ーTV
1987年 ジェームズ・トバック監督 モリー・リングウォルド 、ロバート・ダウニー・Jr 、デニス・ホッパー 、ダニー・アイエロ 、ミルドレッド・ダンノック

【解説】
街角の“ピックアップ"で出会った男女の恋の行方を描く。

【あらすじ】
糖尿病のおばあちゃん(ミルドラレッド・ダノック)とふたり暮らしで家主からはアパートの家賃を請求されているジャック・ジェリコ(ロバート・ダウニー)は小学校の先生をしながら、ナンパのプロを自認している。ある日彼は、ディスコで見かけたランディ(モリー・リングウォルド)に心ときめかすが、町の顔役マイク(ブライアン・ハミル)も彼女に目をつけ、手下のアロンゾ(ハーヴェイ・カイテル)を通してしつこく迫っていた。

【感想】
ビックアップ=つまりひっかけ、ナンパの映画です。
ナンパばっかりしている男が、謎の美女に惚れてしまって、彼女を酔いどれでギャンブル好きのオヤジや、やくざから救い出すお話。
ロバート・ダウニー・Jrに惹かれてみました。
ストーリーは目新しくないけど、役者がうまいので楽しめるラブコメディです。



ロバート・ダウニー・Jrは私の大好きなTVドラマ「アリーmyラブ」で知りました。
アリーにとっては本物のパートナーとなるはずだったのに、突然破談になって物語から消えてしまいました。
ロバート・ダウニー・Jr自身にトラブルがあったようです。麻薬所持で逮捕。
その後も何度か逮捕歴があるようです。

この作品が彼の初主演作品で、この後「チャーリー」でアカデミー賞にノミネートされています。
「アリー~」で見た時は、とてもハンサムなのに、どここか寂しげで影のある感じが素敵でした。
この作品では、ナンパばかりしているけど、おばあちゃん孝行だったり、純情なところもある憎めない青年役です。
本来実力派なのだから、もっと活躍してほしいと思います。
「グッドナイト&グッドラック」で元気な姿を見て、うれしかったです。

ヴィゴ・モーテンセンまつり(2本)

2006-07-29 11:35:24 | 映画ーTV
ヴィゴ・モーテンセンについて

1958年10月20日、米国・ニューヨーク州マンハッタン生まれ。
オランダ人の父とアメリカ人の母を持ち、ニューヨークに生まれる。少年時代をマンハッタンで過ごすが、両親と共に世界各地を転々とし、アルゼンチン、ベネズエラ、デンマークでも数年を過ごす。6ヶ国語を流暢に話す。
ニューヨークに戻って演技を学び、舞台俳優として1982年デビュー。映画デビューは1985年。その後、デンゼル・ワシントンとジーン・ハックマンと共演した『クリムゾンタイド』('95)、ケビン・スペイシーの初監督作品『アルビノ・アリゲーター』('96)、マイケル・ダグラスとグィネス・パルトロウと共演した『ダイヤルM』('98)などの話題作に小さいながらも印象的な役柄で登場し確かな演技力と不思議な雰囲気で注目を集め、ついに『ロード・オブ・ザ・リング』でのアラゴルン役でブレイクした。2002年には「ピープル誌」で最も美しい50人の1人に選ばれた。
その他にも、テレビ番組やテレビアニメの声優、ブロードウェイの舞台でも活躍している。

その1ーインディアンランナー


1991年アメリカ ショーン・ペン監督・脚本 デビッド・モース ヴィゴ・モーテンセン サンディ・デニス ヴァレリア・ゴリノ デニス・ホッパー パトリシア・アークエット チャールズ・ブロンソン ベニチオ・デル・トロ

【解説】
俳優S・ペンの脚本・監督による第一回作品。実直に生きるパトロール警官の兄ジョーと、はぐれ者の弟フランク。対照的な兄弟であるその弟が、ベトナムの戦場から還ってきた。精神を病んでしまった彼は、以前にも凶暴性を増して理由なき凶行に走る。しかし道を踏み外した肉親を見捨てるわけにはいかない兄のジョーは、なんとか彼の心の内を探ろうとするが……。

【感想】
噂に聞いていたヴィゴのすっぽんぽん。でも、テレビ録画だったので、ぼかしがかかっていました。
やっぱりテーマはベトンナムから帰った人の心の傷と、生命の誕生でしょうか。
すごい出産シーンもぼかしがかかっていました。
とにかく、人間性を疑うヴィゴの暴力。しかも、反省も後悔もない。
兄の思いも恋人の思いも届かない。
新しい命の誕生さえも、彼の不安を煽り、暴力へと駆り立てるだけ。
1991年らしい作品でした。

ヴィゴの裸目当てにレンタルもしたいと思います。
チャールズ・ブロンソンは穏やかな父親役で出演していました。
めちゃめちゃいい雰囲気。
ベニシオ・デル・トロが出ていた場面は見逃したようです。

その2-バニシングポイント/激走2000キロ
1996年 チャールズ・ロバート・カーナー監督
ヴィゴ・モーテンセン ジェイソン・プリーストリー クリスティーン・エリス  スティーヴ・レイルズバック ロドニー・A・グラントピーター・マーニック  ジーノ・シルヴァ ジョン・ドゥー ポール・ベンジャミン  ジェームズ・G・マクドナルド キース・デヴィッド
劇場未公開・ビデオ発売

【感想】
ご存知、1971年の「バニシング・ポイント」のリメイクです。
ヴッゴはめっちゃかっこいいんだけど、もとの作品にストーリーを後付けしたような仕上がりなので、元の作品を知っているものにとっては、理屈っぽさが鼻についてすんなりと入っていけない作品でした。
旧作の、あの理不尽な世の中に対する憤りのようなエネルギーが感じられなかった。
理屈のないところが、観客を引きつけた映画でしたね。
それに比べちゃうから、やや残念。

ジャイアントピーチ

2006-07-29 11:25:03 | 映画ーDVD
1996年 ヘンリー・セリック監督 ロアルド・ダール原作 ティム・バートン制作 
ポール・テリー 、ジョアンナ・ラムレイ 、ミリアム・マーゴリーズ 、ピート・ポスルスウェイト 、リチャード・ドレイファス

【解説】
巨大な桃に乗った少年の冒険を描いた、ファンタスティックな長編ストップモーション・アニメーション。「チキ・チキ・バンバン」などの映画脚本でも知られる作家ロアルド・ダールの童話『おばけ桃の冒険』(評論社刊)を、「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」の監督ヘンリー・セリックと製作ティム・バートンのコンビが映画化。冒頭とラストに実写映像を導入することで、本編のファンタジー色を強調することに成功している。総勢130人にも上るチームが2年にわたる緻密な作業を重ねた、昔ながらのストップモーション・アニメーションとCGIやデジタル効果など最新テクノロジーとを組み合わせた映像が魅惑的。

【あらすじ】
英国に住む9歳の少年ジェームズ・ヘンリー・トロッター(ポール・テリー)は、優しかった両親がサイに襲われて亡くなってからというもの、性悪な二人の叔母スパイカー(ジョアンナ・ラムリー)とスポンジ(ミリアム・マーゴリーズ)に引き取られて冷たい仕打ちと山ほどの仕事に耐える日々。彼の夢は、父がよく「夢がかなう場所」と言っていたニューヨークに行くこと。ある日、ジェームズは見知らぬ老人(ピート・ポスルスウェイト)から緑色に輝く不思議なものをもらうが、うっかり実のならない桃の木の幹にこぼしてしまう。すると桃には実がなり、どんどん大きくなって直径6mもの巨大な桃に成長した。欲の深い叔母たちは桃の見物料でひと儲け。ジェームズは近寄ることさえ禁じられたが、好奇心と空腹から桃をひと口かじると、桃の中に引き込まれてしまった。(ここよりアニメになる)そこには、陽気なムカデ(声/リチャード・ドレイファス)、ミステリアスな美人グモ(声/スーザン・サランドン)、臆病なミミズ(声/デイヴィッド・シューリス)、優しいテントウムシのおばさん(声/ジェーン・リーヴス)、音楽家のキリギリス(声/サイモン・カラウ)、ちょっとボケてる土ボタル(声/ミリアム・マーゴリーズ)と、6匹の人間大の虫がいた。彼らを乗せたまま桃は海へと転がり、ジェームズたちは一路ニューヨークを目指す。

【感想】
検索したレビューには「幼稚」とか「幼稚園以下向き」とか書かれていましたが、私は、とても気に入りました。
大人の鑑賞にもたえる、いい作品だと思いました。
親を亡くした子供は、ハリー・ポッターもそうだけど、本当によるべない存在です。
主人公のジェームズも両親を亡くし、意地悪なおばさん二人にこき使われていました。
両親は「ジェームズ」と慈しんで呼んでくれたのに、今は、名前も呼んでもらえない。
「My name is James」と歌う歌がとても悲しい。
実写から人形が動くストップモーション・アニメーションへ。
この手法は「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」が有名ですが、この映画もキャラクターのかわいらしさがよく表現されていました。
動くパペットは魅力的です。
クモの複眼もセクシーで素敵でした。

とにかく、とても凝っています。
作り手たちの細かい愛情が感じられて、見ていてとてもいい気持ちです。
最後はファミリーとなって、ニューヨークで成功するというラストもほっとしました。
「ナイトメア」みたいに毒がないから、評判があまりよくないのかなあ。
こういう、心温まるファンタジーもいいと思いますよ。

美しい人

2006-07-27 11:57:33 | 映画ー劇場鑑賞
2005年 ロドリゴ・ガルシア監督 キャシー・ベイカー 、エイミー・ブレネマン 、エルピディア・カリーロ 、グレン・クローズ 、スティーヴン・ディレイン、ダコタ・ファニング、ウィリアム・フォークナー、リサ・ゲイ・ハミルトン、ホリー・ハンター、ジェイソン・アイザック、ミゲル・サンドヴァル、シシー・スペイセク、ロビン・ライト・ペン、エイダン・クイン


第1話サンドラ

【解説】
ロカルノ映画祭で作品賞と主演女優賞をW受賞したオムニバス・ドラマ。登場する9人の女性たちの愛をめぐる9つの物語を、ワンシーン・ワンカットでリアルに描き出す。監督は『彼女を見ればわかること』の名匠ロドリゴ・ガルシア。同作にも出演したグレン・クローズ、『舞台よりすてきな生活』のロビン・ライト・ペンら豪華女優陣が各エピソードの主人公として登場する。誰もが抱える孤独感や希望を描き上げた監督の手腕に注目したい。


第2話ダイアナ

【感想】
各映画評で絶賛の作品、見てきました。
とにかく、女優たちの演技がすごい。一瞬に変わる表情を見ているだけで、人生の重みを感じます。


第3話ホリー

ひとつひとつの話は、ありふれた日常です。
ドラマティックに展開することはありません。
いろんな女性を中心に、人生の折々に見る風景です。
ある人は、受刑者で、娘のために模範囚となって早く出所するために努力しているけど、娘を前にすると、激情的な性格を抑えきれない。
ある人は、深夜のスーパーでもと恋人に会い、昔と変わらぬ会話をするが、お互いに違う相手との違う生活がある。
ある人は、父親との長年の確執を解消するために、決心して実家を訪れ、その苦しみを父親にぶつける。
ある人は、お金持ちの友人夫婦を訪ねて、自分たちも幸せな家庭を夢見るけど、お互いを傷つけ合うことしかできない。
ある人は、脳梗塞の父と、その介護に疲れた母の架け橋となって、なんとか家庭の形を崩さないために踏みとどまる。
ある人は、別れた夫の妻葬儀に出席して、元夫の愛を受け入れる。
ある人は、夫との生活に疲れ、愛人とのアバンチュールに踏み切ろうとするが、娘を思い出し、愛人のもとを去る。
ある人は、乳ガンの手術を控えていて、とてもナーバスになっていて、夫に当たり散らすが、夫は穏やかに受け入れ、やがて彼女は安心して、眠りにつく。
ある人は、幼くしてなくなった娘を思い、お墓参りをする。

激情をぶつける、哀しみを受け入れる、ふいに感情が襲う、安心するなど、その瞬間の女性の輝き、本当にうまく表現されていました。
たくみな演出と俳優人の実力の深さを感じる映画でした。


第4話ソニア


第5話サマンサ

エンドタイトルにエイダン・クインの名前を発見して、あれ、どこに出ていた?と思いました。
第7話の不倫相手だったのですが、ちょっと太ったのか、なかなかわかりませんでした。
第1話の主人公は、ブレイブでジョニーの奥さん演じていたエルピディア・カリーロ 。
第1話と第3話に出てきたミゲル・サンドヴァルは「ブロウ」にも出ていました。
第8話のキャシー・ベイカーもシザーハンズで競演していたし、ジョニーのゆかりの人がたくさん出ていて、楽しかった。


第6話ローナ


第7話ルース

あと、第2話と第4話に出てきたジェイソン・アイザックはルシウス・マルフォイだ!!「スウィートノーベンバー」にも出ていると書いてあったので、誰かと思ったら、従妹が調べてくれました。シャーリーズの友達のゲイの人だって。大発見でした!!

どの女優さんもすごい演技力だったけど、最も感動したのはグレン・クローズとダコタちゃんのエピソードでした。はじめは孫娘とお墓にピクニックに来ている女性かと思っていましたが、急にグレンの表情が悲しみに変わり…。監督の意図と違う解釈をしてしまいましたが、悲しみの表現力にはぐっときました。


第8話カミール

第8話のキャシー・ベイカーのエピソードもよかった。身近に乳ガンで手術をした人もいるので、人ごととは思えませんでした。

第9話マギー

炎のメモリアル

2006-07-25 16:27:39 | 映画ーTV
2004年 ジェイ・ラッセル監督 ホアキン・フェニックス 、ジョン・トラヴォルタ 、ジャシンダ・バレット 、ロバート・パトリック 、モリス・チェスナット

【解説】
レスキューに命を捧げる消防士たちの人生を描いた感動大作。主演はホアキン・フェニックスとジョン・トラヴォルタ。監督は『マイ・ドッグ・スキップ』のジェイ・ラッセル。人命救助に人生を捧げた消防士の姿をリアルに描いたヒューマン・ドラマ。

【感想】
男らしい、男の中の男の映画でした。
窮地に陥った消防士が、思い出を語る。
でも、結局彼は炎の中で自分の運命を知り、炎の中で死んで行きます。
あまりに悲しい、あまりに美しい物語でした。
ファイアーマン、気高い仕事です。
主人公をホアキンが好演。
トラボルタもかっこよかったです。

プロ野球SANYOオールスター第1戦

2006-07-21 22:35:24 | スポーツ
1回の表、ピッチャー川上、バッター新庄。川上がバックネット直撃の大暴投、それに怒った新庄がベルトの電光を光らせるとそこには「Never mind whatever I do. Fan is my treasure」の文字が!!バットもレインボーカラー。



さらに、日ハムの森本はピッコロ大魔王の仮面。
そんなこんなのサービス満点でゲームが始まりました。
里崎、青木、岩村のホームランもあったけど、一番ファンが喜んだのは、我が阪神タイガースの新守護神藤川球児君のストレート勝負だったのではないでしょうか。



まず、カブレラがかすりもしないで三振。続く小笠原は、何球かバッドに当てたけど、最後は三振。
最後は横浜のクルーンが159キロで最後の打者フェルナンデスを打ち取りました。
試合結果は、全セが3-1で全パを敗りました。
今年のオールスターはとても楽しめました。

旅するジーンズと16歳の夏

2006-07-21 22:32:12 | 映画ーDVD
2005年 ケン・クワピス監督 アンバー・タンブリン 、アレクシス・ブレーデル 、アメリカ・フェレーラ 、ブレイク・ライヴリー 、ジェナ・ボイド

【解説】
アメリカを始めとして世界中でベストセラーとなった「トラベリング・パンツ」を、TVや映画で幅広く活躍するケン・クワピス監督が映画化したひと夏の成長物語。4人の少女たちには『ザ・リング』のアンバー・タンブリン、『シン・シティ』のアレクシス・ブレーデルらフレッシュな面々が勢ぞろい。年頃の女の子の微妙な心理状態を、体当たりで演じきった。また、68か所ものロケ地で撮影された映像が、作品の開放感を倍増させている。

【感想】
これは、みんなに見てもらいたいいい映画でした。
16歳の夏、人生の始まりって16歳の夏くらいから始まるのではないでしょうか。
それまでは、親への依存度が大きいような気がします。
さて、振り返って、私の16歳の夏、きっと退屈して過ごしていたのでしょう。何も思い出せない…汗!
この4人組の16歳の夏に魔法をかけたのはどの娘にもフィットするジーンズ。

ティビーは16歳の女の子らしく、何にでも腹を立てて、いつも不満顔。
映画を撮るのが趣味。
ひとり故郷に取り残されてバイトしかすることがないので、周りの負け犬たちのドキュメンタリーを撮ることにした。
そこに現れた12歳の小生意気な少女ベイリー。うざいんだけど、妙に気になる…。

リーナはおじいちゃんのいるギリシャへ。
おばあちゃんは英語を話すけど、おじいちゃんや従妹たちは英語はダメ。
でも、素晴らしい景色をいっぱいスケッチしたい。
その日も海辺でスケツチしていたら、夢中になって海に落っこちて、ジーンズの裾が改訂の何かに引っかかって、すんでのところで溺れそうに…るそれを助けてくれたのがアテネの大学に通う青年。でも、彼の家とリーナの家には確執があって、二人の恋は禁断の恋となる。

ブリジットは母親を自殺という形で亡くし、父親は彼女にまで心を閉ざしたまま。この夏も追い払われるようにメキシコのサッカー合宿へ。彼女はその寂しさから、早く大人になろうと、コーチへひたむきにアタックして行く。

カルメンは母と別れた父に会うためにサンタカロライナへ。
でも、そこで待っていたのは、父とその再婚相手と連れ子たちだった。
スペイン系のカルメンとは全然違う、金髪の新しい家族たち。とまどうカルメン。結婚式にも参列してほしいと言われる。
しかもパパは新しいママの言いなり。カルメンの居場所なんて、ここにはなかった。

少女たちは、傷つきながらそれぞれ大きく成長する。
そして、今まで以上に友情の支えを実感すると言う内容でした。
いままでも子供から大人への成長物語は数多くあったけど、これは、少女を扱っているけど、普遍的なテーマをみごとに表現していると思いました。

特典に、ティビーのドキュメンタリーが収録されていたけど、最後に、負け犬にしか見えなかった大人たちが、それぞれ大変な人生を生きているということに気がついたティビーがいました。
一番成長したのはティビーだったと思います。

あらしのよるに

2006-07-21 22:30:29 | 映画ーDVD
2005年日本 杉井ギサブロー監督 中村獅童 、成宮寛貴 、竹内力 、山寺宏一 、林家正蔵[9代目]

【解説】
小学4年生の国語の教科書に採用された、絵本を映画化した話題作。オオカミとヤギの間に生まれた奇妙な友情物語に、切なさと笑いが絶妙なバランスで込められている。『キャプテン翼』『タッチ』を監督した、日本アニメ界の大御所として知られる杉井ギサブローが監督を務める。また、オオカミの声は中村獅童、ヤギの声は成宮寛貴が務めたことでも話題になっている。すべての世代に真の友情や心と心のふれ合いの大切さについて問いかけた作品。

【感想】
前半は甘っちょろくて子供向きだなあ、と思っていました。でも、後半に入ると、なかなかスリリングで、泣かせるセリフもあり、評判が良かった理由もわかりました。
実際、私は泣いてしまったんですが。
ただ、登場人物、いやキャラクターが少なくて、単調なのはしかたがないと思いました。
景色などはすごく丁寧に書き込まれてあったし、テーマもはっきりしていたので、とてもわかりやすい作品に仕上がっていました。
残念だったのは、最後、記憶喪失とか、それを取り戻すキーワードとか。
ちょっと安易だなあ、と思ってしまいました。

M:i:III

2006-07-20 10:13:55 | 映画ー劇場鑑賞
2006年 J・J・エイブラムス監督 トム・クルーズ 、フィリップ・シーモア・ホフマン 、ヴィング・レイムス 、マギー・Q 、ジョナサン・リス=マイヤーズ

【解説】
トム・クルーズが製作と主演を兼ね、名作TVドラマ「スパイ大作戦」をリメイクした人気スパイ・アクションのシリーズ最新作。第3弾となる今作は、TV界出身の新鋭J.J.エイブラムズが監督に抜擢され、絶体絶命の危機の中でミッションを遂行する敏腕スパイ、イーサン・ハントの活躍を描く。『カポーティ』でアカデミー賞の主演男優賞に輝いたフィリップ・シーモア・ホフマンが、トムを罠にハメる悪役を怪演している点も見逃せない。

【感想】☆ネタバレありです☆
「スパイ大作戦」のテーマ曲を聞くと、わくわくしてしまいます。
毎週テレビドラマを楽しみに見ていたからね。
だから、やっぱり映画館に見に行ってしまう。
テレビと違って、毎回誰が裏切っているのか、と考えちゃうのが、ちょっと嫌な感じなんだけど、3回目ともなれば、慣れました。

今回は、大ワルに今年のオスカー俳優、F・S・ホフマン、というのも興味がありました。
今回のチームも、なかなかよかったんじゃない?
マギー・Q はきれいだし、セクシーだし。
ジョナサン・リス=マイヤーズ、「うつ依存症の女」で見たばかりだったので、こんなハンサムで若かったの?って、親しみを込めて見ていました。
いい子だ!!

デイヴィアン(ホフマン)の誘拐シーンなんか、テレビの頃の爽快さを思い出させてくれました。
あの頃より、ずっと進化していますね。
マスクを作るとこも見られたし、声までコンピューターで作っちゃうのね。
TVドラマでは変装の名人、ローラン(マーティン・ランドー)の役割でしたね。
きゃあ、懐かしい!!

スーパーカーも惜しみなく爆破。いいねえ。
そして、かっこよく去って行く。



ここからが映画らしいところ。
ディヴィアンはどこまでもワル。
きっと、IMFに内通者がいて、情報が漏れたのでしょう。
護送中のデイヴィアンが奪還されてしまう。
しかも、愛する妻が拉致されて、救出に向かったイーサン(トム・クルーズ)も捕らえられてしまう。
二人の運命や如何に!!

絶体絶命の愛するヒロインを助けに行くのが、いつだってヒーローの役目。
私は、こういうオーソドックスな作り方、気に入りました。
トムも体を張ってがんばっていたね。
満足しました。

私は「うつ依存症」の女

2006-07-17 22:46:21 | 映画ーDVD
2001年 エーリク・ショルビャルグ監督 エリザベス・ワーツェル原作 
クリスティーナ・リッチ ジェイソン・ビッグス アン・ヘッチ ミシェル・ウィリアムズ ジョナサン・リース・マイヤーズ ジェシカ・ラング ルー・リード

【解説】
音楽ライターとしてそのキャリアをスタートさせた作家エリザベス・ワーツェルのベストセラー自伝的小説に基づき、うつ病を持つ少女のスキャンダラスな生活を正面から描いた作品。主演は「アダムス・ファミリー」で存在感をアピールし、「バッファロー'66」、「耳に残るは君の歌声」などで大人の女優としてスクリーンに強い印象を残したクリスティーナ・リッチ。彼女は、共同制作者として脚本の書き直しや監督選出にも参加している。監督は、1997年「不眠症 オリジナル版-インソムニア-」で監督デビューを飾り、高い評価を得たエーリク・ショルビャルグ。

【あらすじ】
1986年、若くしてすでにライターとしての才能を高く評価されている少女リジー(クリスティーナ・リッチ)は、念願の名門ハーバード大学に入学。彼女は美しく魅力的で才能にもあふれ、その未来は誰の目にも明るく開かれているように映っていた。しかし、彼女がハーバード大学に持ち込んだ大きな荷物は、タイプライターやスーツケースだけではなかった。夫と別れた母親(ジェシカ・ラング)からの異常なまでの期待、ほとんど途絶えてしまっている父親との微妙な関係、そして、自分の身体を傷つけてしまう「うつ」の症状…。それでも入学当初は全てがうまくいっているように見えた。ルームメイトのルビー(ミッシェル・ウィリアムス)と仲良くなり、大学の権威ある賞を受賞し、ローリング・ストーン誌からは表彰され、パーティではドラッグも男も覚えた。だがそんなある日、リジーの悪ノリから親友ルビーとの関係が壊れてしまう。また、幼い頃に別れた父親の突然の訪問が拍車をかけ、リジーの精神はさらに不安定になっていく。いつしか彼女は「うつ」とドラッグに身を沈めることとなった。仲間たちは精神科医のスターリング(アン・ヘッシュ)の元にリジーを連れて行くが、一向に回復に向かわない。母親が大学に呼び出された頃には、既にボロボロの状態で、リジーは文章もろくに書けなくなっていた。そんな娘を母親は「なんのために苦労して育てたのか!」と、激しく責め立てるばかりだった。リジーは精神科医や母親から逃げるように、テキサスに帰省中の恋人レーフ(ジェイソン・ビッグス)に救いを求める。しかし、それでも苦しみから逃れることなどできないと、リジー自身が誰よりも良く分かっていた。「うつ」と闘うのは、自分自身なのだから。感情のコントロールができず、周囲の人を傷つけ、自分自身も傷つけるリジーの狂気じみた行動が続いてゆく。彼女は「うつ」の淵から立ち直ることができるのか……

【感想】
「うつ」を訴える人は確実に増えています。
直接の知り合いにはいなくても、友達の友達とか、知り合いの誰かとか…。
でも、「うつ」を映画化するのはとても難しいと思いました。
なにしろ、人間の内面の問題でしょう。行動や言動だけでは計り知れません。
主人公のリジーにしたって、こんな環境の人はたくさんいるはずで、リジーのように美貌も才能も知性も持った人は、むしろ羨望の的でしょう。
でも、そうはいかないのが、「うつ」のしんどさです。しかも、愛する人を傷つけずにはいれません。
そこを映像でどう表現し、観客を納得させるか、そこが映画の正否の分かれ目だと思いました。
まず、その「うつ」で勝負しようと考えた勇気に1票です。
クリスティーナが共同制作でがんばったことにも1票かなあ。
このクリスティーナは痩せて、とてもきれいでした。
ジェシカ・ラングはやっぱりうまい。
娘をまともに育てたかっただけなのに、それが一番難しいという母親をうまく演じていました。
この物語は80年代で、抗精神薬が現れた頃の物語ですが、それが普及している今も、「うつ」に苦しむ人が絶えないというのは、なにか、このストレス社会に問題があるのでしょう。