マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

サンシャイン・クリーニング

2009-07-31 09:50:02 | 映画ー劇場鑑賞
ーサンシャイン・クリーニングーSUNSHINE CLEANING
2008年 アメリカ
クリスティン・ジェフズ監督 エイミー・アダムス(ローズ・ローコウスキ)エミリー・ブラント(ノラ・ローコウスキ)ジェイソン・スペヴァック(オスカー・ローコウスキ)メアリー・リン・ライスカブ(リン)クリフトン・コリンズ・Jr(ウィンストン)エリック・クリスチャン・オルセン(ランディ)ケヴィン・チャップマン(カール)スティーヴ・ザーン(マック)アラン・アーキン(ジョー・ローコウスキ)

【解説】
2006年アカデミー賞2冠に輝いた『リトル・ミス・サンシャイン』のプロデュースチームが手掛ける心温まる人間ドラマ。人生の負け組だった姉妹が新しいビジネスを通して成長し、ぶつかり合いながらもきずなを深めていく様子を繊細(せんさい)につづる。『魔法にかけられて』のエイミー・アダムスが生活に疲れた姉を好演。その妹を『ジェイン・オースティンの読書会』のエミリー・ブラントが演じている。誰もが観た後少しだけ笑顔になれる元気印の感動作。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
シングルマザーのローズ(エイミー・アダムス)は、ハウスキーパーの仕事をしながらオスカー(ジェイソン・スペヴァック)を育てている。彼女の妹(エミリー・ブラント)はいまだにアルバイト生活をしながらの実家暮らし。ある日、息子が小学校を退学になったのをきっかけに、姉妹は事件現場のクリーニングというヤバそうな仕事を始める。(シネマトゥデイ)

【感想】
思いっきり前向きにがんばっているシングルマザー、姉のローズ(エイミー・アダムス)と、思いっきり後ろ向きでだらだらしている妹のノラ(エミリー・ブラント)。
でも、どちらの人生もうまくいかないという点では同じだった。
そこに、どんな商売をしてもうまくいかない、ついていない父親(アラン・アーキン)がからんでいきます。



「リトル・ミス・サンシャイン」で助演男優賞を獲得したアラン・アーキン、ここでも、深みのあるセリフをたくさん聞かせてくれます。

ローズが自分を励ます言葉、「私は強い、私はパワフル、私は勝者」
それを言っている時点で、負けてるって思うけど。

★ネタバレ

 ローズ

ローズは、高校時代チアリーダーのトップで、誰もが憧れる学園のスターだった。
恋人は、バスケットボール部キャプテンのマック(スティーヴ・ザーン)。
ところが、マックが結婚相手に選んだのは同級生のヘザー。
息子のオスカー(ジェイソン・スペヴァック)の父親は明かされないが、刑事になったマックとの不倫観関係は続いていた。

ローズの息子オスカーは、問題行動を起こす子供で、公立小学校では面倒が見切れないと言われる。
私学に入れるにはお金がない。
困ったローズは、マックの言っていた殺人現場の掃除屋「バイオハザードクリーニング」を、ノラと一緒に始めた。
会社の名前が「サンシャインクリーニング」。

ローズが電話で「はい、サンシャインクリーニングです!」というのは、素敵です。
明るい未来が開けそうな感じ。

実際、滑り出しは順調でした。
クリーニングのグッズを売っている店のウィンストン(クリフトン・コリンズ・Jr)のアドバイスで、技術も知識も豊富になってきた。

 ノラ

でも、ノラの方は仕事に集中しているわけではなかった。
仕事中にも、亡くなった人の思いをすくい取ってしまい、それに引きずられてしまう。
そして、近づいたリンを傷つけ、嫌われてしまった。

さらに、別の仕事でクリーニングの最中、残された祭壇に火をつけ、猫に気を取られているうちに、その家を燃やしてしまい、ローズの会社に大きな損害を与えてしまう。

怒り狂うローズ。
でも、元はと言えば、無理な依頼をローズが受け、ノラに先に行かせ、自分は高校時代の友達のベビーシャワーに行きたかったからなんです。
しかも、それは惨めな結果に…。

この家族には、ある出来事が不幸の影を落としていたのです。
それは、二人の母親が自殺したこと。
幼かった二人は、死体を発見したが、とても幼かったノラにはその記憶も母の記憶もない。
女優だった母が、たった一言のセリフをいう映画も、見たことがありませんでした。
母の触ったものを宝箱に入れて、寂しくなったら取り出してみる。
そこから、成長できないでいるのです。

たぶん、ローズは、そんなノラをかばって守ってきたので、こんなにがんばる人になったのでしょう。
ノラも、ローズに甘えきっていたのでしょう。
依存関係にある姉妹のようにみえました。

この辺は、「インハーシューズ」のテーマに似ていました。

ラストは、さすがの終わり方です。

でもー、なにひとつ問題は解決されていないどころか、ローズは借金を返済しないとダメだし、ノラはやっと一人で歩く決心をしたばかり。

ひとつ、よかったことは、ローズとウィンストンが近しい感じになったことかなあ?
さらには、ローズにはオスカーがいるし、ノラには子猫がいるしね、なんとかやっていけるでしょう。

この姉妹の不幸の元凶は、お母さんの自殺です。
人の親になったからには、ゆめゆめ、自分で命を絶つなんてバカなことはしないように。
母親の命は、あなただけの命ではありません。
子供は、あなたが生きる指針なんですよ。



人生に乾杯

2009-07-31 09:45:20 | 映画ー劇場鑑賞
ー人生に乾杯ーKONYEC
2007年 ハンガリー
ガーボル・ロホニ監督 エミル・ケレシュ(エミル)テリ・フェルディ(ヘディ)ユーディト・シェル(アギ)ゾルターン・シュミエド(アンドル)

【解説】
幸せをつかみ取るために強盗となった老人とその妻の逃避行を描き、本国ハンガリーで熱い支持を集めたハートウォーミング・ストーリー。年金だけでは暮らしていけず、借金取りに追われる毎日となった老夫婦が、高齢者に冷たい世間に怒りを覚えて次々と強盗を重ねていく。出演は『反恋愛主義』のユーディト・シェルら。ハンガリーの現状に疑問を投げかけ、解決すべき社会問題を浮き彫りにしながら、心温まる展開で魅せる珠玉の一作。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
運命的な出会いを経て結婚し、今や81歳となったエミル(エミル・ケレシュ)と70歳のヘディ(テリ・フェルディ)の老夫婦。恋に落ちていた頃のことなどすっかり忘れた二人は、年金だけでは暮らしていけず、借金取りに追われる毎日の中、出会いのきっかけだった思い出のダイヤのイヤリングも借金のカタに取られてしまう。(シネマトゥデイ)

【感想】
面白かったー!!
なんで邦題を「老人には明日はない」にしなかったんだろう。
この作品、「ボニーとクライド」を絶対意識しているでしょう?

こちらのエミルとヘディにも、恋ら落ちた瞬間がありました。
なかなかロマンティックでドラマチックだったんです。

でも…当年とってエミル81歳、持病はギックリ腰!!
ヘディは70歳、持病は糖尿病。
老人住宅で年金生活です。

でも、生活は苦しい。
月々の家賃の払いにも事欠く有様。
借金取りに、ヘディの大切なダイアモンドのイヤリングまで取られてしまって、エミルは、怒った!!

愛車のチャイカを運転して、トカレフを握りしめ、実行しちゃったのが銀行強盗。
このへんは、旧ソ連を意識した作りです。
最初は、警察に協力したヘディも、夫への愛を取り戻し、全面協力します。

それがテレビ報道されると、世論は完全に二人の味方。
被害者までがかばいだし、高齢者は二人を指示するデモを始め、模倣犯まで出る始末。

一方、二人を追う刑事夫婦にも、夫婦の危機が訪れていて、果たして、この逃避行の結末は?

この結末には少し疑問が残ったので、DVDになったら、もう一度確かめたいなあと思うんですが、ラストは「バニシングポイント」も彷彿するような、すごい爆発シーンでした。
かなり、想像力が必要だけど、低予算でがんばって作っているのでしょうから、ここは、観客ががんばらないと!!

ハンガリーの老人問題も深刻なようですね。
ハンガリーは戦後ソ連の衛星国で共産主義だったのが、1989年に共産党の一党独裁をやめて平和に体制を転換し、共和国となって生まれ変わったそうです。
きっと、まだ過渡期で、経済的にはしんどいこともあるのでしょう。

でも、日本でも、年金問題は深刻です。
他国の作品と笑って片付けるわけにはいきませんでした。

ゆったりしているけど、笑える映画でした。

二人は「見たことがない」海を目指しているようでしたが、そういえば、ハンガリーは内陸の国ですね。

パーフェクト・ワールド

2009-07-30 16:46:21 | 映画ーDVD
ーパーフェクト・ワールドーA PERFECT WORLD
1993年 アメリカ
クリント・イーストウッド監督 ケヴィン・コスナー(ブッチ・ヘインズ)クリント・イーストウッド(レッド・ガーネット)T・J・ローサー(フィリップ・ペリー)ローラ・ダーン(サリー・ガーバー)

【解説】
63年テキサスを舞台に、犯罪者と幼い少年の心の絆を描いたヒューマン・ドラマ。刑務所を脱走したブッチと相棒は、フィリップという八歳の少年を人質にとって逃避行をつづけていた。だが相棒が少年をレイプしようとしたとたん、ブッチは相棒を射殺してしまう。それ以来フィリップは、死んだ父の姿をブッチに重ねて見るのだった……。イーストウッド、コスナーによるの顔合わせが話題を呼んだ一作。(allcinema ONLINE)

【感想】
「グラン・トリノ」を見て、この映画も見たいと思いました。

ケヴィン・コスナーが演じる、凶悪犯罪者で脱獄囚ブッチ。
それを追う、因縁の警察官レッドにクリント・イーストウッド。
イーストウッドが監督ですが、かなり自分を抑えた演出。

ブッチは、囚人仲間と一緒に刑務所を脱獄するのに成功した。
相棒は、極めて危険な殺人鬼。
住宅街に紛れ込み、早朝、朝食の用意をしていた主婦に襲いかかった。
近所の人が気づき、助けに入るが、ブッチは8歳の少年フィリップを人質に取って、逃走した。

指令を受けたレッドはFBIのスナイパーや犯罪心理学者のサリー(ローラ・ダーン)らと、市長のキャンピングカーに乗って追いかけるが、なかなか捕まらない。

ブッチは、フィリップに乱暴しようとした相棒を撃ち殺し、何度も車を乗り換えながら逃走を続けて行く。

フィリップは、父親不在で、「エホバの証人」という宗教を持ち、ハロウィンやクリスマスを禁じられている家庭の子供でした。
ブッチとフィリップは、心を通わせ、次第に家族のようになっていきました。

ある夜、泊めてもらった民家で、ブッチは祖父が孫をたたくのを目撃して怒りだし、その祖父を撃ち殺そうとした。
しかし、フィリップが銃を取り上げ、ブッチに発砲した…

いい映画でした。
最悪の脱獄囚ブッチにも、最後の最後に良心のかけらが残っていたこと。
人を思いやる心を取り戻せたこと。

レッドは、ブッチが少年犯罪を犯した時、劣悪な環境の家庭に返すよりは、と思って送った少年院でしたが、ブッチは更正できず、犯罪者常習者に成り果てたのでした。
そんなブッチをいまでも案じて、最後まで彼の人間性を信じ続ける警察官のレッド。
彼の思いは、こんどこそ、届いたのかなあ?

ブッチをある意味父親のように慕い、それでもブッチを撃つことで人を救った幼いフィリップの揺れる心理描写が、すごく切なかったです。

この映画は、父性を問う映画だと思いました。

フィリップのように、父親不在の家庭。
フィリップは、犯罪者でも、ブッチをし塩屋のように慕ったのでした。
そして、ブッチの父親のように、子供を虐待し、自分の慰み者のようにしか考えていない父親。

でも、ブッチは、たった1通、アラスカから送られた父のハガキを大切にしていたんです。
そして、希望がなくなった後も、夢の土地ーアラスカを目指したのでした。

ブッチとフィリップの間には友情さえ芽生えていました。
お互いがお互いを思いやる心。
それは、年齢も超えてしまうということが、よくわかりました。

「グラン・トリノ」にも通じる、世代や人種や宗教を超える友情や人との関わりについて、イーストウッドの熱いメッセージが伝わってくるようでした。

サン・ルイ・レイの橋

2009-07-28 17:38:32 | 映画ーDVD
ーサン・ルイ・レイの橋ー
2005年 アメリカ/スペイン
マリー・マクガキアン監督 ロバート・デ・ニーロ  キャシー・ベイツ  ハーヴェイ・カイテル  ガブリエル・バーン  F・マーレイ・エイブラハム 

【解説】
ソーントン・ワイルダーのピューリッツァー賞受賞作を、ロバート・デ・ニーロほか豪華スター共演で映画化したエピックサスペンス。サン・ルイ・レイ橋の落下事故時、偶然その場に居合わせた犠牲者5人にまつわる因縁を調査するひとりの聖職者を描く。

【感想】
スペイン領ペルーのリマで起きた、サン・ルイ・レイの橋が落下して、5人の犠牲者が出た。
それを間近で見ていたジュニパー修道士(ガブリエル・バーン)が、亡くなった人には何か神の意思があるのではないかと、6年の歳月をかけて犠牲者のそれまでの人生わ調べたものを書物に著したが、教会はこの書物を異端の思想ではないかということで告発し、異端審問界が開かれた。

検察の役目をしているのが大司教(ロバート・デ・ニーロ)。
裁判官はペルーの副王(F・マーレイ・エイブラハム )。
犠牲者はモンテマヨール公爵夫人(キャシー・ベイツ)、公爵夫人の侍女で修道女のペピータ、劇団長のアンクル・ピオ(ハーヴェイ)と女優ペリチョーレの息子ハトメ、そして、修道院育ちの双子で、兄を亡くして一人ぽっちになったエステバンの5人。
この人たちすべてにかかわっていたペリチョーレがいた。

しかし、裁判は修道士を異端と断罪、彼は火あぶりの刑を受け、書物も焼かれてしまった。

大事故が起きたときに、その災害に遭った人と遭わなかった人、なにが運命の分かれ道だったんだろうと、考えてしまうことがあります。
でも、それが異端審問となると、ちょっと付いていけません。
日本人にはわかりにくいテーマだと思いました。

でも、この豪華キャスト。
私には、かなり退屈な映画でしたが、犠牲者が運命に導かれるように橋を渡りだすシーンはなど、見所はたくさんありました。

ライト君

2009-07-26 10:47:34 | Weblog

チャコが亡くなってから、もう2年が経ちました。

私の妹が「犬が欲しい」と言い出して、ネットでいろいろ探しているうち、A-dog life(宇治市)というブリーターさんと出会いました。

妹と会いにいったら、ミニチュアダックスフントの双子がいて、妹はその一匹に決めて連れて帰ってきました。



私は、残された兄弟の子犬が気になって仕方がありませんでした。
家に帰って、夫と次男に報告したら、夫は「チャコであんなに懲りたのに…」と乗り気ではありません。
次男は、「僕は飼いたいけど、仕事があるので、昼間や当直の日は面倒みてほしいなあ」ということで、結論が出ませんでした。

今回は無理かなあ、と思っていたら、金曜日の夜中に、夫が「次男の犬と言うことなら、僕も異論はない」と折れたので、次の朝、急遽A-dog lifeさんに連絡し、引き取りにいくことになりました。

かくて、姉妹で双子の犬を飼うということになりました。

これが我が家のライト君です。


ブロークンイングリッシュ

2009-07-25 09:33:37 | 映画ーDVD
ーブロークンイングリッシューBROKEN ENGLISH
2007年 アメリカ/フランス/日本
ゾーイ・カサヴェテス監督 パーカー・ポージー(ノラ・ワイルダー) メルヴィル・プポー(ジュリアン) ドレア・ド・マッテオ(オードリー・アンドリュース) ジャスティン・セロー(ニック・ゲーブル) ピーター・ボグダノヴィッチ(アーヴィング・マン) ティム・ギニー(マーク・アンドリュース)ジーナ・ローランズ(ヴィヴィアン・ワイルダー・マン)

【解説】
結婚適齢期を迎えた女性の気持ちをリアルかつロマンチックに描く等身大のラブストーリー。監督はジョン・カサヴェテスを父に持ち、本作がデビューとなるゾーイ・カサヴェテス。自分を愛してくれる相手に出会えない30代の独身女性ノラを『ブレイド3』のパーカー・ポージーが繊細(せんさい)な魅力で演じる。都会のリアリティーとおとぎ話のようなロマンチシズムをミックスさせた展開が味わい深い。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
ニューヨークのホテルでVIP対応係を務める30代独身のキャリアウーマン、ノラ(パーカー・ポージー)。母親のヴィヴィアン(ジーナ・ローランズ)からは結婚のことを心配されるものの、男性と付き合えば失敗ばかり。日に日に人生の不安を膨らませていくノラは、ある日、フランス人男性のジュリアン(メルヴィル・プポー)と出会う。(シネマトゥデイ)

【感想】
私も年頃の娘を持っている母親ということもあり、世の中の「婚活」という言葉に無関心ではいられない今日この頃ですが、この映画を見ると、ニューヨークでも同じような事情なんだなあと思いました。

30歳を過ぎたノラ(パーカー・ポージー)は、ホテルのVIP担当者として、そつなく仕事をこなしていた。
私生活では、母やそのまわりの大人から「恋人はいるの?」などと、好奇の目で見られている。
一方、結婚5年目で子供がいない親友のオードリー(ドレア・ド・マッテオ)は、早くも倦怠期を迎えていた。

ゾーイ・カサヴェテス監督の母であり、本作品でもノラの母親を演じているジーナ・ローランズは劇中「最近の若い子は選択肢が多すぎて混乱している」と言います。
私も、選択肢が多いことはけっこうなことですが、頭の中だけで考えすぎて、最初の第一歩が踏み出せないでいるような気がします。

ノラの戸惑いぶりはひどいです。
イケメンの俳優とデートして、甘い言葉とお酒に誘われてベッドイン、それで付き合っていると勘違いして傷つくのです。

運命の人のジュリアン(メルヴィル・プポー)に出会っても、今度は傷つくのが怖くてキスもできない。
ジュリアンについていく勇気もなく、うじうじしている自分に切れて、仕事までやめてしまう。

そうして、オードリーとやってきたパリ。
ここでのできごとが、ちょっとわからなかったのですが、オードリーは夫との生活の大切さに気づき、やり直そうとニューヨークに帰っていきます。

ノラは、しばらくパリに残り、ホテルのバーで出会った初老の男性(ピーター・ボグダノヴィッチ)から珠玉の言葉をもらいます。
「恋は魔法だけど、そんなにたくさん奇跡は起こらない。まず、自分自身の中に愛と幸せを見つけないと」

いつの時代でも、幸せになるためのキーワードはこれだと思いました。
自分を知り、自分を愛すること。
恋ができない、愛が見つけられないのは、自分を理解し、愛していないからなのですよ。

ノラに訪れた奇跡。
ありえない、とは思いましたが、それでも、ノラの幸せを願わずにはいられない気持ちになりました。


ハリー・ポッターと謎のプリンス

2009-07-24 10:54:04 | 映画ー劇場鑑賞
ーハリー・ポッターと謎のプリンスーHARRY POTTER AND THE HALF-BLOOD PRINCE
2008年 イギリス/アメリカ
デヴィッド・イェーツ監督 J・K・ローリング原作  ダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター) ルパート・グリント(ロン・ウィーズリー) エマ・ワトソン(ハーマイオニー・グレンジャー) ジム・ブロードベント(ホラス・スラグホーン) ヘレナ・ボナム=カーター(べラトリックス・レストレンジ) ロビー・コルトレーン(ルビウス・ハグリッド) ワーウィック・デイヴィス(フィリウス・フリットウィック) マイケル・ガンボン(アルバス・ダンブルドア) アラン・リックマン(セブルス・スネイプ) マギー・スミス(ミネルバ・マクゴナガル) ティモシー・スポール(ピーター・ペティグリュー) デヴィッド・シューリス(リーマス・ルーピン) ジュリー・ウォルターズ(ウィーズリー夫人) ボニー・ライト(ジニー・ウィーズリー) マーク・ウィリアムズ(アーサー・ウィーズリー) ジェシー・ケイヴ(ラベンダー・ブラウン) フランク・ディレイン(トム・リドル(16歳)) ヒーロー・ファインズ=ティフィン(トム・リドル(11歳)) トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ) イヴァナ・リンチ(ルーナ・ラブグッド) ヘレン・マックロリー(ナルシッサ・マルフォイ) フレディ・ストローマ(コーマック・マクラーゲン)

【解説】
J・K・ローリング原作による世界的ベストセラー小説「ハリー・ポッター」シリーズの映画版第6弾。主人公ハリー・ポッターと仲間たちが、邪悪なヴォルデモート卿との最終決戦に向け、彼の弱点や過去を探る。監督は、前作に続いてデヴィッド・イェーツが続投する一方、ダンブルドアの旧友役として『アイリス』の名優ジム・ブロードベントら新キャストも登場する。最終章に向けて続々と明らかになる謎や新たな展開に注目。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
ヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)の支配力が強大になっていくなか、ハリー(ダニエル・ラドクリフ)とダンブルドア校長(マイケル・ガンボン)は、ヴォルデモートの防御を解く手がかりを探るため、極めて重要な情報を握っているダンブルドアの旧友で元同僚ホラス・スラグホーン(ジム・ブロードベント)を学校に迎え入れる。(シネマトゥデイ)

【感想】
映画を見終わって、複雑な気分でした。
映画としては面白かったと思うけど、原作は一番暗い巻ですから、何を語って、何を省略するかー?悩ましいところでしょう。

ハリー・ポッターシリーズは毎回監督が違うのが特徴で、1作目「賢者の石」、「秘密の部屋」はクリス・コロンバス、「アズガバンの囚人」はアルフォンソ・キュアロン、「炎のゴブレット」はマイク・ニューウェル、「不死鳥の騎士団」はデヴィッド・イェーツでした。
この「謎のプリンス」は、終わりのはじまりともいうべき章です。
前作からのイェーツ監督が、次の「死の秘宝 前遍・後編」も含めて監督をするようです。
統一性の問題から言って、喜ばしいことだと思いました。

原作が暗いというところを補おうとしたのか、本編の大部分は主人公たち、ハリー、ロン、ハーマイオニーの恋愛問題に裂かれています。
それはそれで、ちっとも不愉快ではないのですが、肝心の「謎のプリンス」か誰なのかという観客の疑問に、きちんと答えているとは思えませんでした。

「謎のプリンス」の候補は、ハリーとヴォルでモートですが、観客を惑わすことさえ諦めたかのような作り方でした。
小さいときのトム・リドルを演じているのは、レイフ・ファィンズの甥だそうですが、肝心のレイフ・ファインズの出番がありませんでした。
いいんかな?
幼い頃のスネイプも見てみたかったわ。

この映画のラストでは、重要人物が意外な形で死んでしまいます。
原作を読んでいる人には、スネイプ先生とダンブルドア校長のやりとりは、たまらないものがありますが、原作を読んでいない人は、どう感じたのでしょう。

スネイプ役のアラン・リックマン、いいです!!

 大きくなったね!!

今回、私の一押しはロンです。
ルパート・グリントは背も高くなって、コメディーもこなせる役者に成長していました。

ハリー役のラドクリフ君だけが、背が伸びない感じですが、うちの長男と重なるところもあって、ついつい贔屓してしまいます。
ジニーとのツーショットもいいですよ!!

ハーマイオニーのイメージが少し違う感じです。
あんな、ジーパン姿なのかな?
スカートじゃないことはわかるけど、おしゃれも興味がなさそうだけど、あんなそっけない男の子みたいな格好とは思えないんだけどなあ。
髪はふわふわでかわいいのになあ。

などなど、不満も多々あるのですが、原作は読んでストーリーは知っているし、映画は映画で楽しめたし、なんだか、たくさん得するような、うれしいシリーズです。

「死の秘宝」は2010年11月と2011年10月にわけて公開されるようです。
長く楽しめそうで、ファンにはうれしいニュースですね。

NINAGAWA 十二夜

2009-07-23 11:13:02 | 舞台
ーNINAGAWA 十二夜ー
原作=シェイクスピア 翻訳=小田島雄志 脚本=今井豊茂 演出=蜷川幸雄
斯波主膳之助/獅子丸実は琵琶姫=尾上菊之助 織笛姫=中村時蔵  右大弁安藤英竹=中村翫雀  大篠左大臣=中村錦之助  麻阿=市川亀治郎  役人頭嵯應覚兵衛=坂東亀三郎  従者久利男=尾上松也  海斗鳰兵衛=河原崎権十郎  従者幡太=坂東秀調   比叡庵五郎=市川團蔵  舟長磯右衛門=市 段四郎  左大弁洞院鐘道=市川左團次  丸尾坊太夫/捨助=尾上菊五郎

【解説】
原作はシェイクスピアの喜劇。「十二夜」とは、キリスト生誕の日から数えて12日目、1月6日に当たります。東方の3博士がキリストの誕生を祝うために現れた夜のことです。シェイクスピアの時代、1601年から2年にかけて初演されたと言われていますが、当時のエリザベス朝の宮廷では、クリスマスを祝うフェスティバルが開かれていて、ちょうど十二夜の夜に上演されたという説があるそうです。
3年前、この演目と歌舞伎が出会い、「NINAGAWA 十二夜」として誕生し、2009年にはロンドン公演が実現し、今回の大阪公演はその凱旋公演となりました。

【あらすじ】
 航海中、嵐に遭い、難破して双子の兄斯波主膳之助(しばしゅぜんのすけ)(菊之助)と離ればなれになってしまった琵琶姫(菊之助)は、舟長の磯右衛門(段四郎)の助けで、男装して獅子丸と名乗り、大篠左大臣(おおしのさだいじん)(錦之助)に小姓として仕えはじめます。
 大篠左大臣は、大納言家の織笛姫(おりぶえひめ)(時蔵)に想いを寄せています。しかし、姫は左大臣の愛に見向きもしません。その上左大臣の使者である獅子丸に一目惚れしてしまいます。その獅子丸、すなわち男装の琵琶姫は、ひそかに左大臣を恋い慕っているものの、男の姿ではどうにもなりません。
 いっぽう織笛姫の叔父の左大弁洞院鐘道(さだいべんとういんかねみち)(左團次)は、何かと小うるさい家老の丸尾坊太夫(まるおぼうだゆう)(菊五郎)に目の敵にされています。坊太夫が姫に心を寄せていると知った洞院(とういん)は、恋人の腰元麻阿(まあ)(亀治郎)、右大弁安藤英竹(うだいべんあんどうえいちく)(翫雀)らと日ごろの仕返しにと一計を企み、その計画にまんまとはめ、坊太夫は散々な目に遭ってしまいます。
 その騒動の最中、嵐の中、海賊に助けられ、九死に一生を得た主膳之助が現われます。獅子丸と瓜ふたつの主膳之助の出現に、織笛姫、大篠左大臣、獅子丸の恋の思惑が絡んで、周囲は大混乱。さて恋の行方は―。(歌舞伎美人ウエブサイトより)

【感想】
原作がシェイクスピアなので、登場人物の名前が凝っています。
主役のシザーリオが獅子丸、オリビアが織笛姫というように。

舞台装置も衣装も大掛かりで、歌舞伎らしく息をのむような美しさです。
歌舞伎に様式に当てはめながら、運命に翻弄される主膳之助と琵琶姫(尾上菊之助の二役)と、織笛姫(中村時蔵)と大篠左大臣(中村錦之助)の恋模様に、いろんな思惑の人物が加わって、複雑なストーリー展開が楽しめました。
美しい舞踊や回り舞台、花道など、見所は満載で、笑いっぱなしの楽しい舞台でした。
明瞭でわかりやすいセリフで、はらはらどきどき、退屈する暇はありませんでした。

数年前の顔見せで、菊之助君の花魁・揚巻姿を見たときは、その夜の夢に出てくるほどの衝撃でした。
そのとき、男性が女形を演じる意味が私なりに得心できた気がしました。
それほどまでの、美しさでした。

今回の菊之助は、男に化けている女性、小性として使えている身でありながら、その主に思いを寄せているのに、自分は女だと明かせない苦悩を演じていました。
さらに、その恋しい男が思いを寄せる女性に、使いとして、主の気持ちを伝えにいくと、その女性から自分への思慕を打ち明けられるーというとても複雑な役でした。
声も変えて、仕草もかえて男と女がめまぐるしく変わりました。すごい!!

獅子丸を取り巻く人々には、菊之助君の父である菊五郎さんが、丸尾坊太夫で徹底的に痛めつけられる役と、捨助という道化役を演じていました。
また、市川左團次 、中村翫雀もいい味を出して、展開をさらにややこしくして楽しませてくれました。

また、亀二郎さんが麻亜というクセのある女中を演じて、たくさん笑いを取っていました。
「二月花形歌舞伎」ですっかりお気に入りになった亀二郎さんでしたが、今回もすごく楽しかったです。

私は、運良く前から3番目の席で、役者さんの表情が手に取るように見えましたが、後ろの席で見た人は、舞台が見渡せて、それもとても楽しめたと言っていました。

私ももう一度、後ろの席から見たいけど、27日が千秋楽なので、難しいでしょうね。

結婚式

2009-07-22 09:35:20 | Weblog
三連休の中日に、長男の結婚式がありました。

まだ、梅雨明けもしないのに、雨はどうなのかしら?
暑さが厳しいときに、着物を着るお客様はたいへんだろうなあ。
身内だけの披露宴って、みなさん、退屈しないかしら?

いろいろ不安がいっぱいで、当日を迎えましたが、まず、お天気が大丈夫でした。



写真は、チャペルの前のウエディングベルを鳴らそうとしている新郎新婦です。
ここは中庭なので、雨が降ったらウエディングベルは無理だったでしょう。
天の神様に感謝です。

披露宴も、司会は次男、乾杯の音頭は本人という、ほんとうに気取りのないものでしたが、それもよかったと、お客様たちに好評だったようで、ほっとしました。

汗だくになるかと思った留袖も、娘や姪の振り袖も、ホテルの空調のお陰で、最後まで快適でした。

チャペルでは、花嫁の入場で感激して、涙が溢れました。

披露宴でも、お客様一人一人がスピーチして、二人を思う祝福の温かい言葉に、何度も胸が熱くなりました。

自分たちらしい式を企画して実行した二人を頼もしく思い、感動しました。
この二人なら、これからも力を合わせて人生を切り開いていくことでしょう。

私も、陰ながら二人をサポートしたいと思います。


トランスフォーマー/リベンジ

2009-07-17 09:40:44 | 映画ー劇場鑑賞
ートランスフォーマー/リベンジーTRANSFORMERS: REVENGE OF THE FALLEN
2009年 アメリカ
マイケル・ベイ監督 シャイア・ラブーフ(サム・ウィトウィッキー)ミーガン・フォックス(ミカエラ)ジョシュ・デュアメル(レノックス)タイリース・ギブソン(エップス)ジョン・タートゥーロ(シモンズ捜査官)

【解説】
トランスフォーム(変身)する金属生命体同士の、人類を巻き込んだ戦いを描き大ヒットを記録したSFアクション大作の続編。今回は前作の1億5,000万ドルの2倍にあたる製作費が投じられ、アメリカのみならず、ロンドン、上海、エジプトなど世界各地を舞台に物語が展開していく。監督は前作に引き続きマイケル・ベイが担当。シャイア・ラブーフをはじめ、前作の主要キャストも続投する。驚きの極限まで突き進んだビジュアル・エフェクトなど、前作をはるかに上回る壮大なスケールが見どころだ。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
オートボットとの壮絶な戦いの末に敗北したディセプティコンが、新たな仲間を率い、より凶悪になって復活。ディセプティコンの新たな侵略計画は、現存するオートボットたちの総力をはるかに上回る巨大なトランスフォーマー、“デヴァステーター”やメガトロン以上に凶悪な“フォールン”を擁するものだった……。(シネマトゥデイ)

【感想】
「トランスフォーマー」はうちの長男が幼い頃大好きだったおもちゃのこと、ですよね。
だから、第1部が公開されたときは、私が見るより長男が喜ぶんじゃないかと思いました。

友達がDVDを見せてくれて、ストーリー性もいいし、主人公との絡みもいいので、気に入り、今回もすごく遅れちゃったけど、劇場で見てきました。

さらに、パワーアップでしたね。
トランスフォーマーたちも、個性的でますます面白くなっていました。

特に、今回はオプティマスが前半で死ぬと言うこともあり、後半の活躍の中心はジョン・タトゥーロ演じるシモンズに移っていくところなんか、憎らしい展開でした。
「チャーリーとチョコレート工場」のウンパルンパさんが、あんなところで出て来るなんて、びっくり!!

ただ、トランスフォームする瞬間が早すぎて、なにがどうトランスフォームしたのか、よくわからないのが残念でした。
もう少しゆっくり、見せてもらいたかったなあ。

シャイア・ラブーフはうまいし、ミーガン・フォックスはどんどんセクシーになるし、出演者もそれぞれいい感じです。

この作品は、3部作です。
最終章も楽しみにしたいと思います。