ー黄金を抱いて跳べー
2012年 日本
監督=井筒和幸 原作=高村薫 キャスト=妻夫木聡(幸田弘之)浅野忠信(北川浩二)桐谷健太(野田)溝端淳平(北川春樹)チャンミン(モモ(チョウ・リョファン))青木崇高(キング)中村ゆり(北川圭子)田口トモロヲ(山岸)鶴見辰吾(末永)西田敏行(ジイちゃん(斉藤順三))
【解説】
日本推理サスペンス大賞に輝く高村薫のデビュー小説を、『パッチギ!』シリーズなどの井筒和幸が実写化したクライム・ムービー。万全の警護システムが敷かれた銀行地下金庫からの金塊強奪に挑む男たちと計画の思わぬ行方を、息詰まるタッチで活写する。『悪人』の妻夫木聡、『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』の浅野忠信、『BECK』の桐谷健太、『釣りバカ日誌』シリーズの西田敏行、東方神起のチャンミンなど、豪華な顔ぶれが結集。裏切りや疑心が交錯する物語に加え、計画の推移を綿密に追ったディテールにこだわった描写も必見。
【あらすじ】
裏社会の住人相手の調達屋として生きる幸田(妻夫木聡)は、大学の同級生だった北川(浅野忠信)からある計画を持ち掛けられる。それは大阪市の銀行が誇る、コンピュータを駆使した完璧な防犯システムが施された金庫から240億円相当の金塊を強奪するというものだった。システムエンジニアの野田(桐谷健太)、北川の弟・春樹(溝端淳平)、爆破のプロでスパイでもあるモモ(チャンミン)、元エレベーター技師のジイちゃん(西田敏行)というメンバーで金庫に挑む幸田たちだったが、彼らの意外な過去や裏切りが浮上し……。(シネマトゥデイ)
【感想】
Yahoo映画のレビューを読んだら、すごく賛否が別れていて、私はどうかなあと半信半疑で見ましたが、かなり面白かったです。
私は井筒監督と合うのかもしれないなあ。
原作があるので、原作ファンが失望しているのかもしれませんね。
私は未読なので、映画として楽しめました。
見終わって思ったのは、この映画の骨は、幸田(妻夫木聡)とモモ(チャンミン)のなぜか引かれ合う人間関係。
モモは始めに兄を殺し、幸田は父親の自殺した姿を見る。
こういうところにも、彼らの運命の厳しさを表現していたのかなあと思いました。
それに絡んでくるのが北川(浅野忠信)が犯罪に入れ込む異常さ。
最後は妻子が死んで、ますます狂気に囚われていく様が面白かったです。
これは、金塊強奪が目的というより、狂気のゲームを人生の目的にしてしまった男たち、生きる目的を見失った人たちという感じでした。
そこのところが、なんとも刹那的でぐっときました。