マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

チャーリーとパパの飛行機

2008-03-24 16:18:13 | 映画ーDVD
ーチャーリーとパパの飛行機ー L'AVION
2005年 フランス セドリック・カーン監督 イザベル・カレ(カトリーヌ)ロオ・ボツァリス(チャーリー)
ヴァンサン・ランドン(ピエール)ニコラ・ブリアンソン(グザビエ)アリシア・ジェマイ(メルセデス)

【解説】
大好きな父の死に直面した少年チャーリーが、父からの最後のプレゼントとともに奇跡を巻き起こす感動のファンタジー。ベルギーのバンド・デシネ(コミック)の人気シリーズを基に、少年が父の死を受け入れるまでの喪失と冒険を描く。監督は『ロベルト・スッコ』のセドリック・カーン。心温まるストーリーと、最も難航を極めたチャーリー少年役を演じた、ロメオ・ボツァリスの愛くるしい瞳と大人顔負けの繊細(せんさい)な演技に注目。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
パパ(ヴァンサン・ランドン)からのクリスマスプレゼントを楽しみにしていたチャーリー(ロメオ・ボツァリス)だが、期待していた自転車ではなく、手作りの白い模型飛行機をプレゼントされてがっかりする。そんな中、パパが突然の事故で死んでしまい、ママ(イザベル・カレ)とチャーリーは途方に暮れる。(シネマトゥデイ)

【感想】
これは、パパの死をテーマにしているけど、決してお涙頂戴映画ではありません。
泣いてしまいますけど。

パパは軍隊のパイロットで、こよなく家族を愛している。
とりわけ、一人息子のチャーリーを。

でも、チャーリーはまだ6歳。
パパにお願いしたクリスマスプレゼントは自転車。
だって、チャーリーは小さい幼児用の自転車しか持っていなくて、友達のスピードについて行けないのですもの。

クリスマスの夜、眠らないで待っていたのに、パパがくれたのは大きな真っ白な飛行機。
もう、がっかり。

パパも、チャーリーの喜ぶ顔を見たくて、一生懸命作ったのに、がっかり…

お誕生日に自転車を買ってもらう約束をしたけど、パパは事故で死んでしまいました。

でも、チャーリーにはパパの死の意味が分かりません。

飛行機を抱いて眠っていると、とても不思議なことが起こります。
パパに会わなくちゃ。
この飛行機がパパと会わせてくれるんだ。
幼いチャーリーは一生懸命飛行機に語りかけます。

そして、奇跡が。

ファンタジーだけど、子供向けじゃありません。
父を失った人すべてに、見てもらいたい映画です。
空を見上げて、亡き父に語りかけたくなる作品でした。

28日後…

2008-03-24 16:02:25 | 映画ーDVD
ー28日後…ー28 DAYS LATER...
2004年 イギリス/アメリカ/オランダ
ダニー・ボイル監督 キリアン・マーフィ(ジム)ナオミ・ハリス(セリーナ)クリストファー・エクルストン(ヘンリー少佐)ミーガン・バーンズ(ハンナ)ブレンダン・グリーソン(フランク)レオ・ビル(兵士ジョーンズ)リッチ・ハーネット(ミッチェル伍長)スチュワート・マッカリー(ファレル軍曹)ノア・ハントレー(マーク)

【解説】
怒りを抑制する薬を開発中のとある霊長類研究所。ある夜、精神を冒し即効性の怒りを発するウィルスに感染している実験用チンパンジーが、侵入した動物愛護活動家たちによって解放されてしまう。その直後、活動家の一人がチンパンジーに噛まれて豹変、仲間に襲い掛かる…。28日後。交通事故で昏睡状態に陥っていたバイク・メッセンジャーのジムは、ロンドン市内の病院の集中治療室で意識を取り戻す。ベッドから起き廊下をさまようジムだったが、院内にはまったく人の気配がなかった。人の影を求めて街へ飛び出したジムは、そこで驚くべき光景を目にする…。(allcinema ONLINE)

【感想】
こういう作品を気に入ってしまうと、私はホラーがきらいとは、いよいよ言えなくなったなあ。
「サイレントヒル」に続き、気に入ったホラーの登場です。

最初のチンパンジー研究所の暴力をあつかっニュースフィルム、嫌だなあと思いながら見始める。
過激派に襲われる研究所ーありがちだなあ、つまんなそう…と思っていると、場面は一気に28日後…

真っ裸で男性が横たわっている。
ICUの病室。
ほんと、真っ裸。
俯瞰の遠目で、よくわからない。
彼が、街に出ると、そこは廃墟。
「HELLO」

彼はジム(キリアン・マーフィ)。
事故に遭い、意識不明で病院にいたらしい。
その間に世界は、殺人病原菌に襲われ、殺しあいの果て、滅びたらしい。
ここからは生き残りを探して、町を彷徨う、ゾンビに襲われ、セリーナ(ナオミ・ハリス)やハンナ親子(ブレンダン・グリーソン・ミーガン・バーンズ)と出会う。

そして、たどり着いた軍隊の基地で、まださらに過酷なサバイバルを繰り返す。
ある意味、ゾンビより人間の方が怖いぞというメッセージでしょうか。

監督が「シャロウ・グレイブ」「トレインスポッティング」のダニー・ボイル。
暴力の描き方がうまいなあ。
また、ハードな映画に戻ってきたのか?

そして主演がキリアン・マーフィ。
彼のブルーのクールな瞳、なんとも忘れられない知的な輝きです。
そして、きれいな裸体も何度か披露してくれています。

「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのナオミ・ハリスは、ナイスバディで登場です。

いい監督といい役者が揃えば、ホラーだってこんなに面白いということかなあ。

このDVD、劇場版とはラストが違っているのです。
劇場で見た人も、DVDで見てね、というメッセージでしょうか?
私は、劇場で見ていないから、いきなりハッピーエンドのラストでしたが、劇場版は悲劇。

私はDVDの方が好きです。
「HELL」から「HELLO」へ、これで完結だと思いました。

ホラー嫌いな人にも見て欲しいなあ。


潜水服は蝶の夢を見る

2008-03-21 20:50:04 | 映画ー劇場鑑賞
ー潜水服は蝶の夢を見るーLE SCAPHANDRE ET LE PAPILLON
2007年 フランス/アメリカ ジュリアン・シュナーベル監督
ジャン=ドミニク・ボビー原作 マチュー・アマルリック(ジャン=ドミニク・ボビー)エマニュエル・セニエ(セリーヌ・デスムーラン)マリ=ジョゼ・クローズ(アンリエット・デュラン)アンヌ・コンシニ(クロード)パトリック・シェネ(ルパージュ医師)ニエル・アレストリュプ(ルッサン)オラツ・ロペス・ヘルメンディア(マリー・ロペス)ジャン=ピエール・カッセル(リュシアン神父/店主)イザック・ド・バンコレ(ローラン)エマ・ドゥ・コーヌ(ウジェニー)マリナ・ハンズ(ジョゼフィーヌ)マックス・フォン・シドー(パピノ)

【解説】
ファッション誌「エル」の編集長として活躍する人生から一転、脳梗塞(こうそく)で左目のまぶた以外の自由が効かなくなってしまった男の実話を映画化。原作は主人公のジャン=ドミニック・ボビー自身が20万回のまばたきでつづった自伝小説。『夜になるまえに』のジュリアン・シュナーベルが監督を務めている。主人公を演じるのは『ミュンヘン』のマチュー・アマルリック。シリアスな展開の中に温かいユーモアが味わえる一方、独特の映像美も堪能できる感動の実話だ。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
昏睡(こんすい)状態から目覚めたものの、左目のまぶた以外を動かすことができないエル誌編集長ジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)。意識ははっきりしているにもかかわらず言葉を発することができない彼に、言語療法士のアンリエット(マリ=ジョゼ・クローズ)はまばたきでコミュニケーションを取る方法を教える。(シネマトゥデイ)

【感想】
2007年度のカンヌ国際映画祭監督賞と、ゴールデングローブ外国映画賞受賞作品です。
もっともっと賞をもらってもいいと思える、上質な作品でした。

人生の絶好調で、エルの編集長ジャン=ドーは脳梗塞を起こし、思いもかけない病人になってしまいます。
全身マヒで、動かせるのは左目だけ。
でも、頭はしっかりしています。
思考することも、思い出すことも、認識する力も、全く変わっていないのです。
ロックト・インシンドロームと呼ばれる珍しい病気でした。
その絶望ー簡単に想像がつきますね。
彼の境遇を考えただけで、涙が出そうになります。

その彼が、生きる意味を見いだして、20万回のまばたきで綴った奇跡。
自らも画家であるジュリアン・シュナーベルが、見事な映像を添えて、彼の人生を芸術にしました。

潜水服に閉じ込められて、身動きできない人間と自分を客観視することで、モンスターと化した我が身にもユーモアを与えます。
そして、蝶となり美しい夢を綴っていくのです。
「記憶と想像力がある」
蝶が羽化するように、ジャン=ドーの魂が飛び立っていく、旅をする、空間も時空も超えていく。

彼の努力と知性に、とても感動します。
それに加えて、彼に心を寄せ、支えた人たちのことも丁寧に描かれていました。
やはり、人間って素晴らしい!!
生きてるって素晴らしい!!と言いたくなりました。

 ジャン=ドーの家族

3人の子供をもうけながら、結婚もせず、いまは別居中の妻(当然、妻でしょう!!)、セリーヌ(エマニュエル・セニエ)。
彼が愛人のことを忘れられないことに腹を立てながらも、よき理解者として寄り添います。
愛人と妻がどう違うか、よくわかったわー。(怒!!)

3人の子供たち。
特に、長男は自分と一緒の時にお父さんが倒れたので、さぞショックが大きかったでしょう。
初めてあったとき、泣きじゃくる姿が痛々しかった。

子供たちとの別れはいつも、ジャン=ドーの視界も涙で曇ります。

年老いた父親。
「君と僕はよく似ている、君は肉体に閉じ込められ、僕は老いてアパートのなかに閉じ込められている」
泣きながらでも、ユーモアと優しさを忘れない、ジャン=ドーは彼の息子だということがよくわかりました。

 言語療法士のアンリエッタ。

素晴らしいのは病院のスタッフたち。
理学療法士のマリーと言語療法士のアンリエット。
アンリエットは、ジャン=ドーにコミュニケーションの方法を教え、偏見を持つことなしに、誠心誠意尽くしてくれます。
彼女との最初の会話で「死にたい」と綴り、彼女にこっぴどく叱られるジャン=ドー。
彼女の気持ちがストレートに伝わって、私も泣いてしまいました。

(宗教に誘うのは、余計なお世話だったかも)

そして、自分の物語を根気よく書き留めてくれたクロード(アンヌ・コンシニ)。
彼女なしには、この本も映画もありませんでした。

お見舞いにきてくれる人たちも温かい。
不幸な事件に巻き込まれた過去を持っていても、励ましにきてくれる人。
健康だったときと同じ気持ちで付き合ってくれる友人。

 出版された本をジャン=ドーに見せているクロード

彼は、この本が出版されて10日目に合併症で亡くなったそうです。
でも、いい人生です。
他の誰にもまねのできない、彼だけの、オリジナリティとイマジネーションと愛に満ちた人生でした。

ダージリン急行

2008-03-21 20:41:27 | 映画ー劇場鑑賞
ーダージリン急行ーTHE DARJEELING LIMITED
2007年 アメリカ
ウェス・アンダーソン監督 オーウェン・ウィルソン(フランシス・ホイットマン)エイドリアン・ブロディ(ピーター・ホイットマン)ジェイソン・シュワルツマン(ジャック・ホイットマン)アンジェリカ・ヒューストン(パトリシア・ホイットマン)アマラ・カラン(リタ)カミーラ・ラザフォード(アリス)
ウォレス・ウォロダースキー(ブレンダン)イルファン・カーン ビル・マーレイ ナタリー・ポートマン

【解説】
魅惑的なインドを舞台に、大人に成り切れない3兄弟が列車での旅を繰り広げるヒューマン・コメディー。監督は『ライフ・アクアティック』のウェス・アンダーソン。主人公の3兄弟をアンダーソン監督の盟友オーウェン・ウィルソン、『戦場のピアニスト』のエイドリアン・ブロディ、『マリー・アントワネット』のジェイソン・シュワルツマンが演じている。とぼけた笑いと温かい感動に満ちた、アンダーソンならではの作品世界が魅力だ。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
父の死をきっかけに別々の道を歩みはじめ、それぞれの人生で悩み迷っていたホイットマン家の3兄弟、フランシス(オーウェン・ウィルソン)、ピーター(エイドリアン・ブロディ)、ジャック(ジェイソン・シュワルツマン)。あるとき、事故で九死に一生を得たフランシスは、兄弟のきずなを取り戻すため、弟たちをインド旅行に誘う。(シネマトゥデイ)

【感想】
ウェス・アンダソン監督の待望の作品。
私はこの監督の世界観が好きなんだなあ。
なんといってもおしゃれですよね。

今回は、心配していたオーウェンの元気な姿も見られる!と思ったら、事件の前のフィルムのようです。
でも、聞くところによると、次の作品も決まったらしいので、とにかくよかった!!

さて、この作品、前座(?)に「ホテルシュバリエ」という小作品がくっついています。
ジェイソン・シュワルツマン、ナタリー・ポートマン主演。
黙っていないくなった恋人を追って、ナタリーが「ホテルシュバリエ」にやってきます。
パリの高級ホテルのスウィートで長逗留の彼の元へ。
1幕もののお芝居みたいでした。
ナタリーのヌード、素敵ですよ。
ファッション雑誌の表紙みたい。
ほんと、素敵。

さて、本編は乗り遅れそうな電車に乗れなかったビジネスマン(ビル・マーレイ)と乗ることに成功したピーター(エイドリアン・ブロディ)から始まります。
電車の2部屋続きとはいえ、狭いコンパートメントには、ピーターの弟のジャック(ジェイソン・シュワルツマン)、飲み物を買いにいっていた長男フランシス(オーウェン・ウィルソン)も遅れて顔を出します。
フランシスの顔は包帯で覆われています。
いろんな言い訳をしていましたが、弟たちとあまりに違う顔だからかな?なんてちょっと勘ぐってしまいました。
いい男なんだよねー、オーウェン。

この兄弟、なにげにお金持ち。
お父さんの残したルイヴィトンの旅行鞄セット、イニシャル入りてすごく素敵。

 こういうスリーショットだけで、なんかおかしくて笑っちゃいます。

しきりやの長男、神経質な次男、マイペースな末っ子。
父親の葬式にも顔を出さなかった、インドにいる母親を訪ねる、スピリチュアルな旅のはずなのですが、仲の悪い兄弟は、すぐに子供のように喧嘩して、とうとう列車から降ろされてしまいました。

そこから歩いて旅を続けようとするのですが、なんといっても荷物が重そう。
全部でいくつあったっけ、旅行鞄。

ある事件から、この兄弟の旅が一転します。
まさに、スピリチュアルな旅へと変身します。
目からウロコがとれて、目が覚めたという感じです。

音楽もいいし、兄弟を追って運ばれるたくさんの荷物もいい感じです。

涙の再会とはいきませんが、母と会い、安らかな眠りにつく3人。
結局、自由人の母は兄弟を捨てて行ってしまいましたが、兄弟はまた、ダージリン急行に乗って、こんどは荷物を放り出して、三人の旅を続けるのでした。お・わ・り

音楽もいいんです。

インドへも行ってみたいなあ。
スピリチュアルな旅ができるかもしれません。

団塊ボーイズ

2008-03-19 09:20:33 | 映画ー劇場鑑賞
ー団塊ボーイズー WILD HOGS
ウォルト・ベッカー監督 ジョン・トラヴォルタ(ウディ)ティム・アレン(ダグ)マーティン・ローレンス(ボビー)ウィリアム・H・メイシー(ダドリー)マリサ・トメイ(マギー)ジル・ヘネシー(ケリー)レイ・リオッタ(ジャック)ケヴィン・デュランド M・C・ゲイニー ドミニク・ジェーンズ ピーター・フォンダ

【解説】
2007年 アメリカ 人生に行き詰った中年男4人組が、愛車のハーレーでアメリカ横断の旅に出るロードムービー。『ヘアスプレー』のジョン・トラヴォルタ、『サンタクローズ』のティム・アレン、『バッドボーイズ』のマーティン・ローレンス、『ファーゴ』のウィリアム・H・メイシーが主人公の4人組を演じる。愛すべきオヤジたちのジタバタぶりが共感を呼び、アメリカでは1億ドル突破の大ヒットを記録。トラヴォルタら人気俳優たちのコメディー演技にも注目だ。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
実業家のウディ(ジョン・トラヴォルタ)、歯科医のダグ(ティム・アレン)、執筆業に励むボビー(マーティン・ローレンス)、パソコンのスペシャリスト、ダドリー(ウィリアム・H・メイシー)。閑静な住宅街に暮らす彼らは、実は人生に煮詰まっている状態だった。そこで、彼らは日常を忘れ、愛車のハーレーで旅に出るが……。(シネマトゥデイ)

【感想】
まさに「団塊」世代の夫を誘っての鑑賞となりました。

だだっ広い映画館に、お客さんは7人くらい、私以外は全部男性でした。

ダイエット中で、息子にも相手にされない歯医者のダグ(ティム・アレン)、仕事を休んで執筆業に励んでいるが、妻や娘たちにはバカにされているボビー(マーティン・ローレンス)、妻に逃げられたショックで破産してしまったウディ(ジョン・トラヴォルタ)、コンピュータースペシャリストなのに、まったくもてないオタクのダドリー(ウィリアム・H・メイシー)。

この現実を打開するため、ウディの強い意志で4人は大陸横断のバイクツーリングに出かけたのだか…。

まあ、展開が読める感じで、邦題のようにダサイおっちゃんたちが、自分たちの青春を取り戻していく映画です。

私の不満は、あまりに言い古されたこと以外、出てこなかったこと。
結局、ずっとダサかったこと。

「男っていつまでも子供だなあ」って言って欲しいのでしょうか?

私の周りには、(ダンナもふくめて)夢のある男性がいっぱいいるので(ホンマ、ホンマ)、この映画は少し、遅れている感じがしました。

あのピーター・フォンダ!!の登場はかっこよかった。
みんな、もっとかっこいい団塊をめざして~!!

おばさんからの熱いお願いです。

いつか眠りにつく前に

2008-03-13 10:16:45 | 映画ー劇場鑑賞
ーいつか眠りにつく前にーEVENING
2007年 アメリカ/ドイツ
ラホス・コルタイ監督 クレア・デインズ(アン・グラント)トニ・コレット(ニナ)ヴァネッサ・レッドグレーヴ(アン・ロード)パトリック・ウィルソン(ハリス・アーデン)ヒュー・ダンシー(バディ・ウィッテンボーン)ナターシャ・リチャードソン(コンスタンス)メイミー・ガマー(ライラ・ウィッテンボーン)アイリーン・アトキンス(夜勤看護師)エボン・モス=バクラック(リュック)バリー・ボストウィック(ウィッテンボーン氏)メリル・ストリープ(ライラ)グレン・クローズ(ウィッテンボーン夫人)

【解説】
人気作家スーザン・マイノットのベストセラー小説を、豪華アカデミー女優陣の競演で映画化した感動作。死の床で自身の人生を振り返る女性と、そんな母の知られざる過去に触れて自分たちの人生を見つめ直す娘たちの姿を描く。監督は映画『マレーナ』の撮影監督で知られるラホス・コルタイ。若き日のヒロインに映画『スターダスト』のクレア・デインズ。2大オスカー女優ヴァネッサ・レッドグレーヴとメリル・ストリープが、それぞれの実の娘と共演しているのも見どころだ。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
死の床にある老婦人アン(ヴァネッサ・レッドグレーヴ)を2人の娘たちが見守る中、熱にうなされたアンは娘たちの知らない男性の名前を何度も口にする。そんな中、アンの記憶は1950年代のある出来事へとさかのぼっていく。親友の結婚式のため、海辺の町を訪れた彼女は運命の恋に落ちるが、その恋は取り返しのつかない悲劇を引き起こす。(シネマトゥデイ)

【感想】
いやはや、こんなに豪華な女優競演の映画って、めったにないでしょう。
なんという贅沢。

あらすじは上にある通り、死の床に苦しむ老婦人の一夜の夢物語のようなお話と、それを見守る娘二人という作品です。

老婦人アンにヴァネッサ・レッドグレーヴ、その長女が実の娘でもあるナターシャ・リチャードソンとトニ・コレット。
若い日のアンにクレア・デインズ。
その親友ライラにメイミー・ガマー。
メイミーはメリル・ストリープの実の娘で、あとでメリル・ストリープも現在のライラとして、かなりの老けメイクで出てきます。
これは、娘の映画だからやってくれたのでしょうね。

 メリル・ストリープ(左)とヴァネッサ・レッドグレーヴ

ライラの母にグレン・クローズ、夜間看護婦にベテラン女優のアイリーン・アトキンスが扮しています。

アンはうわごとで「ハリス」と呼び、「私は、過ちを犯したの。私とハリスが、バディを殺してしまったの…」と。
二人の娘には心当たりのない名前。
母にも、母になる前の人生があったことつきつけられて、娘たちは動揺を隠せません。

けれども、作品の終わりに「人生に過ちなんてないのよ」と穏やかに告げて旅立っていきました。

女の人生が凝縮されたような、とてもいい映画でした。
この映画を見て、いろんなことを考えると思います。
思い出すこともたくさんあるでしょう。
あえて、内容は書かないことにします。

この映画を見て、思い出されたことが2つありました。

私のおばあちゃんも亡くなる前に「のぶさんはどうしてる?」と何度も繰り返していました。
おばあちゃんの妹に聞いたら、のぶさんは、おばあちゃんのいいなづけだったのに、親同士が喧嘩して破談になった人だそうです。
のぶさんはすでに亡くなっているということでした。
おばあちゃんは認知症になってから、この初恋の人の名前ばかりを口にして、おじいさんの名前は出てきませんでした。
おじいさんが生きていたら、傷ついていたかもしれません。

父は亡くなる2・3日前、私に「帰してください、明日結婚式なんです」と言いました。
いろんなことを口走っていたし、その意味がわからなかったので、まだ、母には伝えていません。

この映画を見て、父は生涯で一番幸せだった日を思い出していたのかも知れないなあ、と思えてきました。

ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習

2008-03-13 10:07:29 | 映画ーDVD
ーボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習ー BORAT: CULTURAL LEARNINGS OF AMERICA FOR MAKE BENEFIT GLORIOUS NATION OF KAZAKHSTAN
2006年 アメリカ ラリー・チャールズ監督 サシャ・バロン・コーエン(ボラット・サカディエフ)ケン・ダヴィティアン(アザマート・バガトフ)ルネル(ルネル)

【解説】
全米で大ヒットを記録し、ゴールデン・グローブ賞で主演男優賞を受賞した一方で、製作にまつわる訴訟も続出しているシニカルコメディ。人気コメディアンのサシャ・バロン・コーエン演じる主人公ボラットが、アメリカ大陸横断の旅を繰り広げる。監督は『ボブ・ディランの頭のなか』のラリー・チャールズ。アメリカを痛烈に皮肉った過激な内容と、ゲリラ撮影を終始敢行したというサシャ・バロン・コーエンの体当たりパフォーマンスは必見。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
アメリカ文化をリポートする番組を作るため、カザフスタンからニューヨークにやってきた国営テレビの突撃レポーター、ボラット(サシャ・バロン・コーエン)。ある日、ホテルで『ベイウォッチ』の再放送を見た彼は、パメラ・アンダーソンに一目惚れ。彼女を自分の妻にするため、ロサンゼルスへ向かう。(シネマトゥデイ)

【感想】
私は、こういうタイプのドタバタコメディは大の苦手なんです。
差別ネタ、下ねた、汚いことで笑わせる人は大嫌い。
シニカルも嫌い…。

そういうことの大好きな長男が、まず席を立ちました。
「この笑いのツボはわからん、面白くない!!」

でも、私と夫はにやにやしてしまいます。
居心地悪いんだけど、面白い!!
なぜかなあ、と思いながら、結局最後まで見て、めちゃめちゃ面白かったんです。

この映画の評判で、サシャ・バロン・コーエンの名前を知りました。
「スウィーニー・トッド~」にも出演していましたね。
まじめな、役者さんです。

でも、この作品で彼が演じているボラットという人物は、筆舌に絶する人物です。
ユダヤ人を特別差別して、女性蔑視、すぐ裸になるし、同性愛者なんてとんでもないという人。

この人がアメリカ文化をリポートして、自国に伝えようという、カザフスタンのテレビ局の企画なんだけど、ニューヨークのホテルで、深夜放送で見た女優さんに一目惚れして、彼女と結婚するためにアメリカ大陸を横断して会いにいくことにします。
旅行に目的が途中で変わってしまったけど、ボラットはまったく気にしません。

旅の途中には、ジプシーを差別、熱烈なキリスト教信者、セレブな食卓、一流ホテルなどを強烈に皮肉ります。

ボラットのいいところは、吸い取り紙のようにアメリカ文化を受け入れていくところ。
それについては、何のためらいもありません。
カリフォルニアに着く頃には、ユダヤ人差別の意識も亡くなり、同性愛者も友達です。
この素直さも笑いどころです。

フリーセックスにはもともと寛大だから、売春には始めから肯定的。
最後は黒人の娼婦を連れて帰って、奥さんにしてしまう!?

監督は「ボブ・ディランの頭の中」を作った人。
そうなんだ!!なっとくだなあ。
あれも、無政府っぽい作品だった。

カザフスタンの人さえ怒らなかったら、この映画はすごく面白いんだけど、カザフスタンやその周辺の国の人たち、いかがですか?

とにかく、こういう映画を作って大ヒット、ゴールデングローブ賞主演男優賞を取らせるんだから、アメリカってすごい、懐が深いと感心してしまいます。

あれ、訴訟もあるの?
そまあ、そうでしょうね、世の中、これを冗談と言えない人もいるでしょう。

うんうん!!わかった☆
いいとか悪いとかじゃなく、偏見ってどんなものかをみせてくれる映画なんだ☆
そう考えると、奥が深いかも!!

サシャ自身もユダヤ系なんだって。
うーん、それが一番言いたいとこかもね。

アメリカを売った男

2008-03-12 18:38:32 | 映画ー劇場鑑賞
ーアメリカを売った男ーBREACH
2007年 アメリカ
ビリー・レイ監督 クリス・クーパー(ロバート・ハンセン)ライアン・フィリップ(エリック・オニール)ローラ・リニー(ケイト・バロウズ)デニス・ヘイスバート(ディーン・プリザック)カロリン・ダヴァーナス(ジュリアナ・オニール)ゲイリー・コール(リッチ・ガーセス)キャスリーン・クインラン(ボニー・ハンセン)ブルース・デイヴィソン(ジョン・オニール)

【解説】
20年以上もアメリカの国家機密をソ連のKGBに売り渡していた実在のFBI捜査官のスパイ事件を映画化したポリティカル・サスペンス。国も組織も巧妙に裏切り続けた犯人を逮捕するまでの2か月間を追う。『ボーン・アイデンティティ』などの名優、クリス・クーパーがわるがしこい捜査官を怪演。『クラッシュ』のライアン・フィリップとの演技合戦のほか、人間の深い心の闇に踏み込んで行く思いもよらないストーリー展開に興奮する。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
野心家の若きFBI訓練捜査官オニール(ライアン・フィリップ)は、ある日上司のバロウズ(ローラ・リニー)に呼び出される。彼はFBIのナンバーワン特別捜査官、ロバート・ハンセン(クリス・クーパー)とともに新設される“情報管理部”で仕事をするよう指令を受ける。だが、実際の彼の任務はハンセンの行動を逐一上司に報告することだった。(シネマトゥデイ)

【感想】
この映画に描かれた事件は実話で、しかも、2001年!すごく最近じゃありませんか!!
知らなかったなあ。

下っ端で、早く出世がしたいと切望している野心家のエリック(ライアン・フィリップ)は、ある日上司のバロウズ(ローラ・リニー)に呼び出されて、ある指令を受ける。
それは、破廉恥な性倒錯者であるロバート・ハンセン(クリス・クーパー)の部下となって、彼を四六時中見張って逐一報告しろというもの。

任務についてハンセンを観察するが、信心深く、妻と家庭を大切にする真面目な生活態度。
異常行動は見えてこない。
それどころか、職務に忠実に永年取り組んできた結果が、この窓際のような仕打ちか、と不遇を吐露する様子に、エリックは同情さえ覚えてしまう。
若くてまっすぐな性格の彼には、ベテランの尊敬すべき人間に思えてくるのだった。
ハンセンを裏切っている辛さから、もう限界だとバロウズに訴えた時、初めてハンセンの正体が知らされた。

☆ネタバレ
驚愕するその罪の深さ。
彼は、20年もの長きに渡り、実に巧妙にソ連に機密を売ってきた人物だった。
少なくとも、50人のアメリカの2重スパイがKGBの手によって処刑されたと言う。
内部に裏切り者がいると発覚したのもつい最近、それどころか、彼は内定をしていた部署の責任者だったし、逮捕できるだけの証拠も残されてはいない。
彼は定年間近、このまま裏切り行為が闇に葬られるかどうかは、エリックの任務のでき如何にかかっていたのでした。

さて、そこからのエリックとハンセンの騙し合い化かし合いが、見どころです。

一見印象の薄いライアン・フィリップが、老練なクリス・クーパーと演技対決。
派手さはありませんが、緊張感はいっぱいで、はらはらどきどき楽しめました。
クーパーも初の主演とあって、気合いが入っていました。
ライアンの顔から、甘さが消えていました。
あら、リース・ウィザースプーンとは去年離婚しているのね。

結局、ハンセンは逮捕され、今は終身刑を受けて独房にいるそうです。

エリックは彼の逮捕をきっかけに、FBIを辞め弁護士となったそうです。
彼のあの機転と弁舌のうまさなら、いい弁護士になっていることだと思いました。

アレックス・ライダー

2008-03-12 18:22:42 | 映画ーDVD
ーアレックス・ライダーーSTORMBREAKER
2006年 イギリス/アメリカ/ドイツ
ジェフリー・サックス監督 アレックス・ペティファー(アレックス・ライダー)ユアン・マクレガー(イアン・ライダー)ミッキー・ローク(ダリアス・セイル)ビル・ナイ(アラン・ブラント)ミッシー・パイル(ナディア・ヴォール)アリシア・シルヴァーストーン(ジャック・スターブライト)サラ・ボルジャー(サビーナ・プレジャー)
アンディ・サーキス(ミスター・グリン)ダミアン・ルイス(ヤッセン・グレゴヴィッチ)ソフィー・オコネドー(ジョーンズ夫人)

【解説】
イギリスでシリーズがベストセラーとなった「アレックス・ライダー」の映画化。英国諜報機関MI6にスカウトされた少年が、IT実業家の陰謀を明かすためのミッションを遂行するスパイアクション。少年スパイ役でいきなり主演デビューを果たしたアレックス・ペティファーは、日本でもファンが増えそうなルックスの美少年。アクション監督・ドニー・イェンの指導の下で挑戦した、本格的なアクションは必見。(シネマトゥデイ)

【あらすじ】
両親を亡くしたアレックス・ライダー(アレックス・ペティファー)は、一緒に住んでいた叔父(ユアン・マクレガー)の交通事故死をきっかけに、叔父は銀行員ではなくMI6の諜報員で自分がスパイになるべく、武道や語学を仕込まれていたと知る。MI6にスカウトされたアレックスは、叔父の追っていたミッションを引き継ぐことになり……。(シネマトゥデイ)

【感想】
公開当時は「主人公のアレックスがかわいい」って、評判が良かったですよね。

ユアン・マクレガーが出ると思っていたら、すぐいなくなるので、ユアンファンはご用心です。

14歳の中学生が英国諜報部員になる?
「ここはホグワーツ?」には笑えました。

確かに、アレックス君はかわいいけど、演技はイマイチかな?
でも、脇が結構個性派ぞろい。
ビル・ナイ、ミッキー・ローク、アンディ・サーキスもセリフが少ないのが不気味な感じで出ています。
ミッシー・パイル(チャーリーとチョコレート工場)、ソフィー・オコネドー(ホテル・ルワンダ)とかね。

ドニー・イェンがアクション指導?そんなにすごいアクションとも思いませんでしたが。

ザ・ダーク

2008-03-12 18:19:39 | 映画ーTV
ーザ・ダークー THE DARK
2005年 アメリカ ジョン・フォーセット監督 ショーン・ビーン(ジェームズ)マリア・ベロ(アデル)グウェニス・ペティ モーリス・ローヴ リチャード・エルフィン

【解説】
海辺を散歩中に姿を消してしまった娘を捜索する母親が謎の少女に出会い、娘を救う為いつしか過去の忌まわしき事件と伝説にとらわれていくさまを描いたサスペンス・ホラー。(allcinema ONLINE)

【感想】
いかにも!というタイトルですが、怖いのは雰囲気だけで、脅かし効果も薄くって、怖がりの私は助かったのですが。

見ているうちに、母親がいなくなった娘を捜すということで、「サイレントヒル」を思い出してしまいましたが、そうなると、この作品は不利でしたね。
「サイレントヒル」みたいにぶっちぎれてないからね。

マリア・ベロのお母さんとショーン・ビーンのお父さん。

お父さんが優し過ぎで、お母さんが頑張り過ぎ。
謎を教えてくれるダビドも、お約束のように死んでしまうし。
ウエールズの断崖絶壁に立つ呪われた家ーとか、不吉な羊ーとか、アイテムは揃っているのに、惜しいなあ。