ー王になった男ーMASQUERADE
2012年 韓国 131分
チュ・チャンミン監督 イ・ビョンホン(光海君/ハソン)リュ・スンリョン(ホ・ギュン)ハン・ヒョジュ(王妃)キム・イングォン(卜部将)シム・ウンギョン(サウォル)チャン・グァン(チョ内官)キム・ミョンゴン(パク・チュンソ)
【解説】
『G.I.ジョー』などへの出演により、国際派スターの仲間入りをした韓国の俳優イ・ビョンホンが初挑戦した時代劇。朝鮮時代の韓国を舞台に、陰謀渦巻く宮中で王の影武者を務める平民の男が少しずつ民のことを思いやる本当の王として尊敬を集めるようになる過程を映し出す。監督を務めるのは『拝啓、愛しています』のチュ・チャンミン。一人二役で暴君と道化師を見事に演じ切ったイ・ビョンホンの演技力の高さに脱帽。
【あらすじ】
1616年、暴君の悪名高き朝鮮第15代王の光海君(イ・ビョンホン)は権力争いの渦中にあり、常に暗殺の危機にさらされていた。そんな折、彼とそっくりの容姿を持つ道化師ハソン(イ・ビョンホン)が王の影武者として宮中に上がることになる。重臣たちは、何とかして身分の低い平民であるハソンを王に仕立て上げようと画策するが……。(シネマトゥデイ)
【感想】
この作品は、実に面白い!!
こういう作品を見ると、韓国の映画はレベルが高いと思う。
いまや、ハリウッドにも進出したイ・ビョンホンが、暴君とその影武者を命じられた道化の二役を演じているが、うまいの一言。
韓国が嫌い、と言う人にも見てもらいたい。
私も韓国の歴史は全く知らないけど、宮廷の様子や貴族の暮しぶり、日本や中国との関係にもちらりと触れていて、韓国に興味を持つきっかけになるかもしれません。
1616年、李氏朝鮮の第15代国王光海君(イ・ビョンホン)は自らの命を狙う資格を極度に恐れていた。
側近のホ・ギュン(リュ・スンリョン)に命じて影武者を捜させた。
場末の安宿で道化をしている男ハソン(イ・ビョンホンの二役)を見つけ出し、宮廷に連れて来た。
そのころ、王は毒を盛られて虫の息に。
ホ・ギュンは王の病気を隠し、ハソンを王の影武者にして、この窮地を乗り切ろうとする。
ハソンとホ・ギュン、ハソンと王妃(ハン・ヒョジュ)、ハソンとサウォル(シム・ウンギョン)、ハソンとチョ内官(チャン・グァン)、ハソンと卜部将(キム・イングォン)など、1対1の関係が興味深い。
困難な局面を、ハソンのキャラクターと化学反応を起こした人間関係が運命を切り開いて行く。
そこがとてもスリリングだし、魅力的です。
光海君は実在の王で、江戸幕府とも1609年に和議を結んでいます。
1623年にクーデターを起こされ、失脚し廃位されています。
このお話の1616年を調べたら、徳川家康が亡くなった年でした。
歴史って、この頃でもグローバルに微妙に影響しあっているので、朝鮮史も徐々に勉強して行きたいと思いました。
こういう作品にめぐり逢えると、歴史的興味もぐっと増しますね。
素晴らしい!!