マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1

2010-11-25 15:50:08 | 映画ー劇場鑑賞

ーハリー・ポッターと死の秘宝 PART1HARRY POTTER AND THE DEATHLY HALLOWS: PART I

2010年 イギリス/アメリカ

デヴィッド・イェーツ監督 JK・ローリング原作 ダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター)ルパート・グリント(ロン・ウィーズリー)エマ・ワトソン(ハーマイオニー・グレンジャー)ヘレナ・ボナム=カーター(べラトリックス・レストレンジ)ロビー・コルトレーン(ルビウス・ハグリッド)トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ)レイフ・ファインズ(ヴォルデモート)ブレンダン・グリーソン(アラスター・マッド-アイ・ムーディ)リチャード・グリフィス(バーノン・ダーズリー)ジョン・ハート(オリバンダー老人)ジェイソン・アイザックス(ルシウス・マルフォイ)ヘレン・マックロリー(ナルシッサ・マルフォイ)ビル・ナイ(ルーファス・スクリムジョール)ミランダ・リチャードソン(リータ・スキーター)アラン・リックマン(セブルス・スネイプ)マギー・スミス(ミネルバ・マクゴナガル)ティモシー・スポール(ピーター・ペティグリュー)イメルダ・スタウントン(ドローレス・アンブリッジ)デヴィッド・シューリス(リーマス・ルーピン)ジュリー・ウォルターズ(ウィーズリー夫人)ボニー・ライト(ジニー・ウィーズリー)

 

【解説】

JK・ローリングが手掛けた世界的ベストセラー・ファンタジー小説の映画化シリーズ第7弾にして最終章。前・後編2部作となる第7章では、宿敵ヴォルデモート卿の復活により世界中に闇が立ち込める中、17歳になったハリーが最後の冒険に向けて動き出す。監督は、シリーズ第5作と第6作に続き、デヴィッド・イェーツが担当。ダニエル・ラドクリフをはじめ、おなじみのキャストが登場する。前・後編にわたり展開するハリーとヴォルデモート卿との最後の戦いは、必見だ。

 

【あらすじ】

17歳に成長し、ホグワーツ魔法魔術学校の最終学年7年生となったハリー(ダニエル・ラドクリフ)。親友のロン(ルパート・グリント)とハーマイオニー(エマ・ワトソン)と共に、宿敵ヴォルデモート卿の魂が宿った分霊箱捜しの旅に出るが、すぐには見つからず、困難な旅の中で仲間割れが起きてしまう。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

いよいよ始まりました。

ハリー・ポッターの最終章。

去年、原作が届いた時の感動が甦ります。

 

といっても、ストーリーは覚えていても、ディーテイルは忘れているので、忘れたまま見に行くのがこつです。

あいまいな記憶の方が映画は楽しめます。

 

公開されたばかりなので、あまり多くは書けません。

今回は、長年親しんだ登場人物たちが、命の危険にさらされ、さらに命を落とす者が出るという過酷な物語です。

 

友情だけを頼りに、旅に出るハリーとハーマイオニーとロン。

ヴォルでモードの復活を阻止するために、ヴォルでモードの魂を入れて隠されている分霊箱を探し出し、破壊しなければならないのです。

保護者のように頼っていたダンブルドアを亡くし、3人だけで…。

 

7つある分霊箱のうち、一つはハリーがそうとは知らない頃に「秘密の部屋」で破壊したとム・リドルの日記です。

もう一つは指輪に隠されていたものをダンブルドアがすでに破壊しました。

3つ目は、前回「謎のプリンス」の章で、ハリーとダンブルドアが手に入れたロケットですが、すでにRABという謎の人物が盗んだあとでした。

これで、手がかりはほとんどありません。

たとえ見つけたとしても、破壊する方法は見当もつきません。

 

それでも、愛する人を守るため、3人は旅立ちました。

青春の孤独なさすらい。

この描写が延々と続くのですが、退屈はしません。

3人の苦しみがせつせつと胸に響きます。

でも、絆はますます強くなるようです。

 

ここまでの、長い道のりを思うと、最後の試練はあまりにも過酷ですが、3人がたくましく成長した姿にも感動します。

 

こんなふうに、俳優とキャラクターがともに成長する姿を見られる作品は、とても珍しいのではないかなあ。

3人だけではなく、ジニーや双子の兄弟、ネビルやルーナ、ドラコさえもとても親しい感じがします。

 

パート2がとても楽しみに思える終わり方でした。

 

また、本を読み始めました。

 

 

ドビーが活躍します。

 

こんなシーンもあります。


殺人の追憶

2010-11-25 15:28:08 | 映画ーDVD

ー殺人の追憶ーMEMORIES OF MURDER

2003年 韓国

ポン・ジュノ監督  ソン・ガンホ(パク・トゥマン)キム・サンギョン(ソ・テユン)パク・ヘイル(パク・ヒョンギュ)

 

【解説】

実際に起きた未解決連続殺人事件をテーマにした衝撃サスペンス。韓国で560万人を越える動員数を記録。事実を基に綿密に構成された脚本と緊迫感あふれる映像で、犯人を追う刑事たちの焦燥感が身近に迫る。東京国際映画祭アジア映画賞受賞。主役は『シュリ』『JSA』で知られる、韓国の名優、ソン・ガンホ。田舎町の少々、愚鈍な刑事を演じるため、体重を10kg増やし役作りした。監督・脚本は『ほえる犬はかまない』のポン・ジュノ。

 

【あらすじ】

19861023日、農村で若い女性の変死体が発見される。地元の刑事パク(ソン・ガンホ)は地道な取り調べを始めるが、現場は大勢の見物人で荒らされ、なかなか証拠がつかめない。やがて、第ニの事件が起きてしまう。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

「グエムル -漢江の怪物-「母なる証明」のポン・ジュノ監督作品。

この作品は、韓国で500万人を動員した大ヒット作だそうです。

 

噂に違わず、面白い映画でした。

ほんと、よくできていました。

 

この題名から、もっと暗くて猟奇的な映像かと疑っていたので、見るのが遅くなってしまいましたが、とんでもない。

エンタメとして大成功の作品でした。

 

1986年から1991年にかけて起きた未解決事件で、10人の犠牲者を出した華城連続殺人事件を元にした戯曲の映画化だそうです。

 

この1986年という時代背景が重要です。

当時は全斗煥政権下で、反政府活動も数多く行われ、その治安のために刑事事件の捜査や犯罪の抑止という警察の職務が軽視されていたという世情も描かれています。

 

そして、科学捜査に対しても知識が乏しく、技術も進んでいない。

取り調べは、暴力や拷問に頼り、自白を強要します。

でも、マスコミは日に日に批判を強め、刑事たちは追いつめられていくという物語です。

 

☆ネタバレ

のどかな田園風景が広がる地方都市で、連続殺人事件が起こった。

地元の刑事パク(ソン・ガンホ)は捜査に駆けつけるが、野次馬が多く現場保存もままならない状態。

 

彼は彼なりに容疑者を割り出し、知恵遅れの青年を逮捕して取り調べを始める。

 

ソウルから一人の刑事が赴任してきた。

ソ刑事は(キム・サンギョン)は、パクの行き当たりばったりで乱暴な捜査を批判し、独自のプロファイリングによる捜査を始める。

 

雨の夜、決まって同じ曲をラジオ番組にリクエストする男(パク・ヘイル)がいることを突き止めるが、それ以上の証拠が出て来ない。

 

そしてまた雨の夜に殺人事件が起こった。

刑事たちはいらだち追いつめられていく。

 

映像もきれいし、すごく印象に残るカットの連続だし、始まりも、展開もラストも、すごくいいです。

この監督、すごいなあ。

 

特典についていた予告編では、「黒澤の孫は日本ではなく、韓国にいた」と書いてありました。

確かに…と感心しました。

 


クロッシング

2010-11-21 12:58:18 | 映画ー劇場鑑賞

ークロッシングーBROOKLYN'S FINEST

アントワーン・フークア監督 リチャード・ギア(エディ)イーサン・ホーク(サル)ドン・チードル(タンゴ)ウェズリー・スナイプス(キャズ)ウィル・パットン(ホバーツ副署長)エレン・バーキン(スミス捜査官)

 

【解説】

『ザ・シューター/極大射程』のアントワーン・フークア監督による、心揺さぶられるクライム・サスペンス。ニューヨークの犯罪多発地区ブルックリンに身を置く3人の刑事たちが、それぞれのやり方で正義を貫く姿を圧倒的な迫力で見せる。『アメリア 永遠の翼』のリチャード・ギア、『デイブレイカー』のイーサン・ホーク、『アイアンマン2』のドン・チードルら豪華な役者が集結。立場の異なる男たちのストーリーが交錯する、ドラマチックな展開にのめり込む。

 

【あらすじ】

1週間後に退職予定の警官エディ(リチャード・ギア)は、犯罪が日常茶飯事のニューヨークのブルックリンで20年以上働いてきた。一方、麻薬捜査官で家庭的なサル(イーサン・ホーク)は、妻と5人の子どもたちのために、新居を購入するための資金に困っていた。そして潜入捜査官タンゴ(ドン・チードル)は、危険な任務に嫌気が差しており……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品は、ニューヨーク、ブルックリンの3人の警官の話です。

もっと、3人が絡んで話が進むのかと思ったら、3人は同じ署に所属しているというだけで、あまり絡みはなく、オムニバスといっていいくらいでした。

原題は「BROOKLYN'S FINEST」ブルックリンの警官。

これで良かったと思うけどね。

クロッシングというより、すれ違ったくらいでしたから。

 

 

まず、あと1週間で定年を迎える老警官のエディ(リチャード・ギア)。

一人暮らしで、弾の入っていない拳銃を持ち、とにかく目立たず、無事にを第一に考えてここまで来たようです。

その彼に新人指導の仕事が回ってきた。

彼は、サボータージュともとれる日常で新人に接するが、一人は配置換えを申し出て、最後は殉職。

二人目も、事件に巻き込まれ、少年を殺してしまった。

とにもかくにも、定年を迎えたエディはなじみの娼婦に結婚を申し込むが、断られ、自殺を決意するがー。

 

 

次に、麻薬捜査官のサル(イーサン・ホーク)。

経験なカソリック教徒で、たぶんそのためでしょう、5人の子供がいて、さらに妻(リリ・テイラー)のお腹には双子が宿っていました。

家は手狭で、妻はシックハウス症候群で苦しんでいました。

 

不動産屋が物件を紹介して、手付金の納付期限が迫っているのに、サルはお金の工面ができず、焦っていた。

 

 

最後は潜入捜査官タンゴ(ドン・チードル)。

長い間、麻薬組織に潜入している。

お金持ちにはなったが、妻とは離婚。

私生活がめちゃめちゃになる、危険な職務にかなり嫌気がさしていた。

 

そんなある日、刑務所に入っていた組織のボス、キャズ(ウェズリー・スナイプス)が出所してきた。

スミス捜査官(エレン・バーキン)は、タンゴの昇進の引き換えに、キャズを取引に引き込んで逮捕、組織の壊滅を命令した。

すでに、キャズと人間的な交流が芽生えていたタンゴは苦しむ。

 

☆ネタバレ

3人は運命の夜、スラムにある公団住宅に引き寄せられるように集まって来る。

 

エディは、誘拐されて麻薬を打たれて売春させられている少女を追って。

退職してから芽生えた正義感に引きずられるかのように。

 

サルは、職務上で知った麻薬のアジトへ単独で乗り込み、大金をせしめるために。

 

タンゴは、キャズを殺した組織の裏切り者に復讐するために。

 

サルとタンゴは射殺されます。

死にたかったはずのエディが生き残り、正義を貫く形で終わりました。

なんか、複雑な思いが残る映画でした。

 

映画の冒頭に、サルとタレコミ屋との会話で、善と悪についてのセリフがありますが、あれがテーマなのでしょう。

タレコミ屋は無情にもサルに銃で撃たれてしまいますが。

 

「人生は、より善かより悪かだけ」

3人の警官は、自分の中の「より善なるもの」のために行動するのですが、待っているのは銃による恐怖と死。

そこにはなんの理由もなく、ただ死があるだけ。

ああ、怖い。

 

ニューヨークがこの映画のようなところなら、ちょっと行く気にはならないですね。

 


運命のボタン

2010-11-21 12:55:27 | 映画ーDVD

ー運命のボタンーTHE BOX

2009年 アメリカ

リチャード・ケリー監督・脚本 リチャード・マシスン原作  キャメロン・ディアス(ノーマ・ルイス)ジェームズ・マースデン(アーサー・ルイス)フランク・ランジェラ(アーリントン・スチュワード)

 

【解説】

ボタンを押せば大金が手に入るが、代わりに見知らぬ誰かが死ぬという究極の選択を迫られた夫婦の運命を描くスリラー。『アイ・アム・レジェンド』の原作者リチャード・マシスンの短編小説を基に、『ドニー・ダーコ』のリチャード・ケリー監督が不条理な世界を作り上げた。主演はキャメロン・ディアス、『スーパーマン リターンズ』のジェームズ・マースデンとフランク・ランジェラが共演。100万ドルの大金か他人の死か、人間のモラルに迫る究極の選択の行方から目が離せない。

 

【あらすじ】

ある日の朝、ノーマ(キャメロン・ディアス)とアーサー(ジェームズ・マースデン)夫妻の元に、赤いボタン付きの装置が入った箱が届く。夕方、謎めいた男がノーマを訪ね「このボタンを押せば100万ドルを手に入れられるが、代わりに見知らぬ誰かが死ぬ。考える猶予は24時間」と驚くべき提案を持ちかける。二人は迷いながらもボタンを押してしまうが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

結論から言えば、「なに~この映画~」でした。

 

ある日の朝早く、ノーマ(キャメロン・ディアス)とアーサー(ジェームズ・マースデン)夫妻の家に、赤いボタンのついた黒い箱が届いた。

「アーリントン・スチュワード(フランク・ランジェラ)が午後5時に来る」と書いたメッセージカードが付いていた。

 

☆ネタバレ

ノーマは高校の先生。

この日、生徒の一人がノーマの足の悪い理由をからかい、ノーマは失われた足の指を見せる。

そして、身障者として受けていた生活保護費を打ち切られると告げられた。

 

アーサーは宇宙飛行士を目指している技師だが、自信のあった選考にもれた。

 

そして夕方、約束通りアーリントン・スチュワードがやってきた。

顔面左半分がえぐられてみにくい傷跡が残っていた。

彼は「赤いボタンを押せば100万ドルが手に入る。しかし、知らない誰かが死ぬ」と言って帰っていった。

 

ノーマはアーサーと話し合っている途中、運命のボタンを押してしまった。

そのあと、彼らに思いもよらない災難が次々と降りかかる。

 

結局、スチュワードは宇宙人で、地球人をマインドコントロールしていくというお話で、アーサーとノーマの夫婦も、いろんな謎かけや事実を知らされたりもするけど、運命には逆らえなかったという悲劇的な終わり方でした。

 

ノーマがサルトルを教える教師というのが、不条理劇を示す前ふりになっていたともいえそうですが、結末は不条理とばかりいえない感じでした。

妻の命と息子の将来。

で、息子の将来を選んだわけなのですが、これって世の中の不条理の命題かなあ?

なににしても、答えがあったら不条理とはいわないんじゃないかなあ?

 

それにしても、目の前に具象として置かれた運命のボタン、という設定はかなりわくわくしましたが、顛末は……でした。

 


ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ

2010-11-16 09:07:00 | 映画ー劇場鑑賞

ーノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつーNOWHERE BOY

2009年 イギリス/カナダ

サム・テイラー=ウッド監督  アーロン・ジョンソン(ジョン・レノン)アンヌ=マリー・ダフ(ジュリア・レノン)クリスティン・スコット・トーマス(ミミ・スミス)デヴィッド・スレルフォール(ジョージ伯父さん)デヴィッド・モリッシー(ボビー)トーマス・ブローディ・サングスター(ポール・マッカートニー)サム・ベル(ジョージ・ハリスン)

 

【解説】

1950年代のリバプールを舞台に、厳格な伯母と奔放な実母との間で葛藤(かっとう)する、ザ・ビートルズに入る前のジョン・レノンの青春を描く伝記ドラマ。ジョンを演じるのは、『シャンハイ・ナイト』のアーロン・ジョンソン。ザ・ビートルズの前身バンド、ザ・クオリーメンや、ジョンが影響を受けたエルヴィス・プレスリーなどのアメリカンロックの貴重な名曲の数々と共に、二人の母の愛の間で孤独を深める若きジョンの真実の物語がつづられる。

 

【あらすじ】

1950年代のリバプール、伯母ミミ(クリスティン・スコット・トーマス)と暮らすジョン・レノン(アーロン・ジョンソン)は、反抗期真っ最中の問題児だった。ある日、近所に実母ジュリア(アンヌ=マリー・ダフ)がいることを知ったジョンは、普通とは違う境遇を受け入れられず、行き場のない孤独に打ちひしがれてしまう。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

昨年9月に訪れた「ジョン・レノン・ミュージアム」。

今年の930日に閉館してしまったのですね

 

あの時に知ったビートルズの歴史。

ジョンの二人のお母さん。

 

この作品はジョンの、ビートルズになる前の物語。

 

高校生の頃のジョン(アーロン・ジョンソン)は、教室や学校の枠に納まりきれないやんちゃ坊主。

不良というのではないけど、勉強をさぼり、怠け、友達と喧嘩して、ガールフレンドをからかって、大人たちには反抗する、いわゆる普通の思春期まっただ中のある少年という感じです。

 

☆ネタバレ

人と違っているのは、ミミ伯母さんとジョージ夫婦(クリスティン・スコット・トーマス、デヴィッド・スレルフォール)に育てられているということ。

実母のジュリア(アンヌ=マリー・ダフ)には会うことも許されていませんでした。

 

ある日、音楽好きのやさしい伯父さんが急死してしまいます。

お葬式に姿を見せた母。

伯父さんのいなくなった家で、厳しい伯母さんと向き合った時、ジョンの心に実の両親への思慕が芽生えたようです。

眠っていた母を慕う気持ちが呼び起こされたというべきでしょうか?

 

学校で問題を起こし、停学になったジョン。

厳しいミミ伯母さんには言い出せず、ジュリアを訪ねる。

 

ジュリアは現在の夫のボビー(デヴィッド・モリッシー)と娘二人と暮らしていた。

ジュリアは喜び、ロックンロールとバンジョーを教える。

 

しかし、事実がミミに知られ、迎えにきたミミに向かってジョンは「ジュリアと暮らす」と言ってしまう。

でも、ジュリアの家にはジョンの居場所はなかった。

 

二人の母の間で、心が引き裂かれそうになるジョン。

その気持ちを、音楽にぶつけていく姿がとてもせつない。

そんな中で、冷静なポール(トーマス・ブローディ・サングスター)と出会い、純粋に音楽と向き合っていく。

二人の才能は相乗効果を上げて、バンドの評判も上がっていった。

 

ジュリアの奔放な性格が招いた生い立ちの真実を知り、ミミの愛故の厳しさも理解したジョン。

ジュリアとミミも元の仲の良い姉妹に戻り、ジョンとの関係も良好となった矢先、ジュリアは交通事故で亡くなってしまいます。

 

ジョンは新しいビートルズを率いて、ハンブルグで活動を開始することを決心しました。

独立をミミに告げるジョンの誇らしげな顔。

受け入れるミミ。

ジョンが成長した証です。

 

こうして、ジョンは二人の母の愛を糧に、ジョン・レノンとなったのです。

 

二人の母の演技が素晴らしいです。

ストイックなミミと、情熱的なジュリア。

二人は反目し合いながらも、愛し合っていたんだなあと思いました。

そして、この二人の母に愛されたジョン。

 

ミミ伯母さんがしっかり愛情を注いで育てたから、ジョンがあるのだと思いました。

ミミ伯母さんも、なさぬ仲だからこそ、ことさら厳しく育てたのでしょうね。

なんと深い愛でしょう。

 

エンドロールで流れる、「マザー」

感動しました。

泣くよ。

 

ポール・マッカートニー役のトーマス・サングスターは、「ラブ・アクチュアリー」でリアム・ニーソンの息子役をしたあの可愛い男の子。
先日「ナニー・マクフィー~」を見て、長男役をしていたので、大きくなったなあ、と思っていたら、いきなりティーンエージャー役。

でも、顔が全然変わっていないので、かなりびっくりしました。

 

ジョンのファンの夫と一緒の鑑賞でしたが、彼は「知っていることばかりだったけど、ジョンが似ていたなあ」と感心しきりでした。

 


マチェーテ

2010-11-15 11:00:23 | 映画ー劇場鑑賞

ーマチェーテーMACHETE

2010年 アメリカ

イーサン・マニキス 、ロバート・ロドリゲス監督 ロバート・ロドリゲス 、アルヴァロ・ロドリゲス脚本 ダニー・トレホ(マチェーテ)ジェシカ・アルバ(サルタナ)ロバート・デ・ニーロ(マクラフリン議員)スティーヴン・セガール(トーレス)ミシェル・ロドリゲス(ルース)ジェフ・フェイヒー(ブース)ドン・ジョンソン(ヴォン)シェー・ウィガム(スナイパー)リンジー・ローハン(エイプリル)チーチ・マリン(パードレ)

 

【解説】

クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスによる『グラインドハウス』内で流れた偽の予告編を基に、ロドリゲスが長編映画として製作したエロとバイオレンス満載のB級アクション。ナイフの使い手、マチェーテが元メキシコ連邦捜査官の職と妻子を失い、アメリカで陰謀に巻き込まれ、宿敵と相まみえる激闘を描く。ロドリゲス監督作品ではおなじみの俳優ダニー・トレホを主演に、ジェシカ・アルバやロバート・デ・ニーロやリンジー・ローハンなど豪華競演陣がB級映画に溶け込み、手に汗握るエンターテインメント作品に仕上がった。

 

【あらすじ】

すご腕のメキシコ連邦捜査官マチェーテ(ダニー・トレホ)は、正義感の強さがあだとなり、麻薬王トーレス(スティーヴン・セガール)に妻子を惨殺されてしまう。3年後、テキサスに現れたマチェーテは極右の上院議員マクラフリン(ロバート・デ・ニーロ)の暗殺を依頼されるが、わなにはまったことから暗殺犯として追われる身となり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

「グラインドハウス」2部作

デス・プルーフinグラインドハウス

プラネット・テラーinグラインドハウス

で、フェイクの予告編として入っていた「マチェーテ」。

予告編としては、とてもいい出来だったからでしょう、ロバート・ロドリゲスが本編として撮り上げました!!

 

「グラインドハウス」好きの私としてはほっておけないでしょう。

と言うことで、劇場に見に行きました。

 

この作品も、賛同者は少ないでしょうが、私のツボでした。

 

始めの何分か、物語の導入ですが、観客を試すような残酷シーンがどどどどっと続きます。

全裸の美女も!!

わあ、すごい!!

ぎゃあ!!

という感じで一気に来ます。

ここで、ダメな人はもうダメやねー。

 

☆ネタバレ

どっからどう見てもアンタ悪人でしょうと思うマチェーテ(ダニー・トレホ)が主人公。

 

 

マチェーテには鉈(ナタ)の意味もあります。

マチェーテお得意の武器は、ナタと言うことも暗示される名前です。

このお話はオープニングシーンで、トーレス(スティーヴン・セガール)に殺された妻のための復讐劇です。

 

火をかけられた家に瀕死で横たわっていたマチェーテが、どういう方法で窮地を脱出したのかはわかりませんが、舞台はメキシコからアメリカのテキサス、メキシコとの国境近くの町に移ります。

 

不法移民の取り締まりに捜査官のサルタナ(ジェシカ・アルバ)が張り込んでいます。

見張っているのは、ルース(ミシェル・ロドリゲス)が経営するタコス屋のトラック。

サルタナは、ルースが密入国を助ける組織のリーダー「she」ではないかと疑っています。

 

その辺りに不審な男がうろうろするようになりました。

くだんのマチェーテです。

 

マチェーテに声をかけ、仕事を持ちこんだ男がいました。

違法移民に厳しい法律を作ることを公約して、再選を目指すマクラフリン議員(ロバート・デ・ニーロ)の側近ブース(ジェフ・フェイヒー)から、依頼された仕事の内容は、マクラフリン暗殺。

 

でも、これには裏がありました。

マクラフリン暗殺未遂で追われるハメになったマチェーテ。

警察ばかりではなく、マクラフリン+ブースの一派、マクラフリンと密入国者狩り仲間のヴォン(ドン・ジョンソン)一派、ブースと闇で麻薬の取引をしているトーレスまでがメキシコから乗り込んできて、束になってマチェーテの命を狙って襲ってきます。

 

その逃亡中、ルースに助けられます。

サルタナもマチェーテの過去を知り、彼を信じて助けてくれます。

兄である神父のパードレ(チーチ・マリン)や、ブースの妻や溺愛している娘のエイプリル(リンジー・ローハン)なども巻き込んで、最後は激しい銃撃戦となっていきます。

 

銃撃戦もさることながら、ジェシカ・アルバ、リンジーローハンという今をときめく女優さんたちが、すっぱりと脱いで、すばらしい裸体を披露してくれます。

女の私も大感動。

 

悪人は極悪で、マチェーテは美女にもてもて(ありえへ~ん!!)。

クライマックスに近づくに連れて、興奮度は倍増していきます。

最後は、げらげら笑って見ていました。

 

エイプリルが尼僧姿で機関銃を撃ちまくるシーンは、「セーラー服と機関銃」を思いだしました。

 

 

そして、この美女ぞろいの中でも、救急車から銃撃戦場に降り立ったルースの勇士。

めちゃかっこよかったです。

 

 

こうしてこの作品でも、ロバート・ロドリゲス監督は、私を一度も飽きさせることなく、エンディングへと導いてくれました。

ああ、面白かった!!

 

ヴォン役のドン・ジョンソンは「特捜刑事マイアミ・バイス」などのスターですが、「ワーキングガール」のメラニー・グリフィスとは2度に渡って結婚離婚を繰り返した仲。

メラニー・グリフィスと言えば、現在アントニオ・バンデラスのおくさんですから、こういうややこしい人間関係も含めて、ロドリゲス組と言うわけなのでしょうか?

ちょっと、トリビアでした。

 

ドン・ジョンソン

 

メラニー・グリフィスとアントニオ・バンデラス夫妻


K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝

2010-11-10 10:26:02 | 映画ーDVD

K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝ー

2008年 日本

監督=佐藤嗣麻子 原作=北村想 キャスト=金城武(遠藤平吉)松たか子(羽柴葉子)國村隼(源治)高島礼子(菊子)本郷奏多(小林芳雄)益岡徹(浪越警部)今井悠貴(シンスケ)鹿賀丈史(謎の紳士)仲村トオル(明智小五郎)要潤 串田和美 嶋田久作 小日向文世 大滝秀治 松重豊 木野花

 

【解説】

江戸川乱歩の小説に登場するダークヒーロー、怪人二十面相の真相に迫るアクション・エンターテインメント。北村想の「完全版 怪人二十面相・伝」を原案に、「アンフェア」などを手掛けた佐藤嗣麻子監督が現代風のアレンジで映像化した。主人公を『レッドクリフ Part I』の金城武が好演するほか、ヒロインを松たか子、明智小五郎を仲村トオルが熱演。 ALWAYS 三丁目の夕日』のスタッフによるノスタルジックな映像美も見もの。

 

【あらすじ】

極端な格差社会の架空の都市帝都では、富裕層のみを狙い、美術品や骨董品を鮮やかに盗み出す“K-20”こと怪人二十面相が世間を騒がせていた。ある日、サーカスの曲芸師・遠藤平吉(金城武)は、財閥令嬢・葉子(松たか子)と名探偵・明智小五郎(仲村トオル)との結納の儀に潜入して写真を撮ってくる依頼を引き受ける。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ハリウッド映画をすごく意識して作られたのではないでしょうか?

ALWAYS 三丁目の夕日』のスタッフと聞けば、どことなくノスタルジックな背景でした。

 

日本が第2次世界大戦に参戦することを免れて、違う未来を歩んできたという設定。

華族制度が残り、身分による格差社会となっています。

貧富の差はますます激しい社会です。

その中で暗躍する怪人20面相。

明智探偵(仲村トオル)が、私の知っているヒーローではなく、どことなく暗く冷たい。

小林君もイメージが違いました。

 

主人公は貧しいサーカスの青年遠藤平吉(金城武)。

頬に傷のある謎の紳士(鹿賀丈史)が平吉を訪ねて、明智と羽柴葉子(松たか子)の婚約式の写真を撮ってくるように依頼する。

しかし、それは罠で、平吉は怪人20面相の汚名を来て投獄されてしまった。

 

☆ネタバレ

平吉は牢屋から助け出されるが、助けたのはサーカス仲間の源治(國村隼)。

源治は盗賊団の首領という裏の顔も持っていた。

怪人20面相も極めたという盗人修行の本を平吉に渡し、平吉はその本に従って修行して、盗人に必要な術を体得した。

 

怪人20面相に誘拐されそうになった葉子を助けた平吉は、彼女に証人になってもらって身の潔白をはらそうとするが、葉子の世間知らずにあきれ果て、けんか別れしてしまう。

葉子も、貧しい孤児がたくさんいることを知り、社会の矛盾に気がつき、自分のやれることはないかと考え始める。

 

仲直りした平吉と葉子は、葉子の祖父が隠したテスラの技術を軍からも怪人20面相の魔の手からも守ろうと協力するのでした。

 

物語の前半は、かなり退屈でした。

設定は面白かったんだけど、葉子があまりになにも知らなさすぎで、しらけました。

貧しさの描き方も、ちょっとワンパターンだったし。

平吉のサーカスのシーンも獄中のシーンも長かった。

 

でも、後半は次第にテンポが良くなっていって、アクションも面白かった。

どんでん返しの後のどんでん返しも面白かった。

 

でも、ハリウッドや中国のアクションを見慣れている目には、スピード感やストーリーのひねり方も少し物足りなかったなあ。

あと少し、なにかを盛り込んで欲しかったです。

 

鹿賀丈史とか、嶋田久作 小日向文世 大滝秀治 松重豊など、クセのある役者さんを揃えているんだから、もう少し使いようもあったんじゃないかなあ。

惜しいなあ。

 

國村隼さんは最後まで主人公に絡んで、とても面白かったです。


グリーン・ゾーン

2010-11-09 08:36:42 | 映画ーDVD

ーグリーン・ゾーンーGREEN ZONE

2010年 フランス/アメリカ/スペイン/イギリス 

ポール・グリーングラス監督 マット・デイモン(米国陸軍上級准尉/MET隊隊長 ロイ・ミラー)グレッグ・キニア(国防総省/情報局 クラーク・パウンドストーン)ブレンダン・グリーソン(CIA マーティン・ブラウン)エイミー・ライアン(ウォール・ストーリト・ジャーナル記者 ローリー・デイン)ハリド・アブダラ(フレディ)ジェイソン・アイザックス(米国陸軍少佐 ブリッグス)

 

【解説】

『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイタム』のマット・デイモンとポール・グリーングラス監督が、3度目のタッグを組んだサスペンス・アクション。イラク中心部のアメリカ軍駐留地域グリーン・ゾーンを舞台に、大量破壊兵器の所在を探る極秘任務に就いた男の決死の捜査を描く。共演には『リトル・ミス・サンシャイン』のグレッグ・キニア、『ハリー・ポッター』シリーズのブレンダン・グリーソンらが顔をそろえる。銃撃戦などのアクション・シークエンスを手持ちカメラで活写した臨場感あふれる映像は圧巻。

 

【あらすじ】

ロイ・ミラー(マット・デイモン)と彼の部隊は、砂漠地帯に隠された大量破壊兵器の行方を追う極秘任務に就くが、国防総省の要人によって手掛かりを奪われてしまう。国防総省の動きを不審に思った彼は、同じ疑念を抱いていたCIA調査官ブラウン(ブレンダン・グリーソン)と共闘することに。部隊を離れ単独で調査を開始し、執ような妨害工作に苦しみながらも謎の核心に迫っていく。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイタム』のマット・デイモンとポール・グリーングラス監督のコンビが再び組んで、こんどはイラク戦争の裏側に迫ります。

前作品はフィクションですが、この作品は、事実も織り交ぜることになるので、はてさて、いかに?と興味深いところです。

 

結論から言うと、アクション作品、戦争作品としては、とても面白いです。

臨場感も緊張感もかなり面白い。

でも、私たちはイラクに大量破壊兵器がなかった、イラク戦争に大義がなかったということを知っているわけです。

 

私はこの映画本来のアクションの面白さは認めつつも、イマイチのめり込んでみることはできませんでした。

 

破壊された町、逃げ惑うイラクの人々、略奪する人々、銃を向けられて青ざめる人々、さまざまなイラクの人の顔や町の風景が映し出されます。

フセインの独裁国家だったとはいえ、きれいな町並みが広がり、高速道路が縦横に張り巡らされていたであろう、かつての麗しの都バグダット。

人々の営みがあった町です。

土煙の立つ、ぼろぼろの町を見ると心が痛いです。

 

グリーンゾーンと呼ばれる、かつてはフセインの宮殿。

いまは、連合軍の基地です。

ここだけは、戦争のかげりも見せない、平和な高級ホテルのようです。

大きなプールがあり、ビキニの美女たちが戯れています。

まるで、戦場とは思えない光景です。

 

ここで繰り広げられる、人間模様がなかなか面白いです。

軍人、役人、CIA、ジャーナリスト。

いろんな人の思惑が交差しています。

 

☆ネタバレ

ロイ・ミラー(マット・デイモン)と彼の部隊は、砂漠地帯に隠された大量破壊兵器の行方を追う極秘任務に就くが、部下の命を危険にさらして、探しても探しても大量破壊兵器は出て来ない。

そのうちにミラーは、国防総省からもたらされる情報が、正しくないのではないかと疑い始める。

 

大量破壊兵器探しの最中、イラク人で英語の話せるフレディ(ハリド・アブダラ)と知り合い、フセインの側近が秘密会合を開いているという情報を得る。

フレディの指し示すお屋敷に手荒く踏み込み、重要人物を確保するが、その人物を別のアメリカの部隊に奪われてしまう。

 

国防総省内部の陰謀とみたミラーは同じ疑念を抱いていたCIA調査官ブラウン(ブレンダン・グリーソン)と、その陰謀の主役パウンドストーン(グレッグ・キニア)の秘密に挑むが…。

 

グレック・キニアが、嫌みな悪役をユーモラスに演じています。

でも、彼一人に悪役を押し付けていいのかなあ?

 

CIA調査官役のブレンダン・グリーソン、戦場にいるCIAにしては、ちょっと太り過ぎじゃないかなあ?

あまり役に立たなそう。

 

敏腕ジャーナリスト役のエイミー・ライアンも線が細い感じ。

彼女なら簡単に手玉に取られそう。

 

そういうことも含めてのキャスティングだとしたら、すごいと思う。

 

イラク人のフレディのセリフがいちいち胸に突き刺さります。

「自分たちの方があんたたちより、より真剣にこの国のことを考えているんだ。自分たちの国だもの」

言葉にしたら、あたりまえのことなのに、他国に翻弄されるイラク人。

本当に気の毒です。

 

こんなに第3者的な感想でいいのか、と自分が嫌になるくらい、無力感を感じます。

 

いまも、解決されないイラク戦争。

乗り込んでいって、他人の国を破壊し続けた国連軍、どう始末を付けるつもりなのでしょうか。

 

日本も国連で賛成に回った国だし、みんなでどうにかイラク再生の道を探さないとなあ…。

それも、軍隊や戦争という方法ではなく。

ああ、難しい。

 

誰や、戦争始めた人…。もう!

救いようのない、泥沼です。


コララインとボタンの魔女

2010-11-09 08:32:40 | 映画ーDVD

ーコララインとボタンの魔女ーCORALINE

2009年 アメリカ

ヘンリー・セリック監督・脚本 声の出演=ダコタ・ファニング(コラライン)テリー・ハッチャー(ママ)ジョン・ホッジマン(パパ)イアン・マクシェーン(ボビンスキー)ドーン・フレンチ(ミス・フォーシブル)ジェニファー・ソーンダース(ミス・スピンク)キース・デヴィッド(黒ネコ)ロバート・ベイリー・Jr(ワイビー)

 

【解説】

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の鬼才、ヘンリー・セリック監督が手掛けるダークで幻想的なアニメーション。世界中で愛されている同名のファンタジー小説を映画化し、パラレルワールドに迷い込むヒロインの冒険と成長を生き生きと描く。ちょっと生意気な主人公の声を担当するのは名子役、ダコタ・ファニング。1コマごとに人形やセットを動かしつつ撮影するストップモーションアニメを、さらに3Dにした驚異の映像を目に焼き付けたい。

 

【あらすじ】

コララインは両親と新しい街に引っ越して来るが、二人とも仕事が忙しくてちっとも自分にかまってくれず不満に思っていた。一人で外出すると、ワイビーという少年が黒猫と共にどこからともなく現れ、また姿を消す。コララインは退屈しのぎに築150年のアパートの探検を始め、その最中にレンガで封印された小さなドアを発見する。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品、3Dで劇場で見たかったなあ。

『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』の鬼才、ヘンリー・セリック監督作品。

ストップモーションアニメです。

 

このストップモーションアニメという手法、すごく手がかかるみたいですね。

それだけに手作り感が素敵です。

 

まず、お人形が解体されて再生されるオープニング。

人形が解体されるシーンは、かなり不気味です。

怖い感じ。

再生されたお人形は、主人公のコララインにそっくりです。

 

☆ネタバレ

古びたピンクハウスというアパートにコララインと両親は引っ越してきました。

両親は多忙、コララインは孤独。

「千と千尋の神隠し」を思いだします。

 

退屈で孤独なコララインは、家の中に秘密の扉をみつけました。

扉の向こうのトンネルの先には、パラレルワールドが広かっていて、偽物のママとパパに会います。

二人は両親にそっくりですが、目がボタンです。

二人は、コララインの言うことをよく聞いてくれました。

 

でも、偽物のママの正体は魔女。

コララインの魂を取って目をボタンで封印しようとします。

 

ご近所の風変わりな住人も巻き込んでの悪夢の世界。

なかなか面白いです。

ヘンリー・セリックの独壇場という感じの作品でした。

 

孤独な女の子が、悪夢の世界で成長して、両親との付き合い方を学ぶという、「千と千尋~」に似たテーマだなあと思いました。

 


秋の近江路をドライブしました。

2010-11-06 09:19:10 | 旅行
ようやく秋晴れが続く、よいお天気ですね。
秋の近江路をドライブ旅行しました。
まだ、紅葉には早いのですが、あちらこちらに秋が感じられて、のんびりしました。
宿の食堂から見た琵琶湖
朝食です。
宿の人から案内していただいた清瀧時徳源院に行きました。
これは、三重塔です。
このお寺は、京極氏の菩提寺です。
京極氏の源流は、宇多源氏とも言われ、近江にあり、佐々木氏と呼ばれていました。
鎌倉時代に佐々木信綱は4人の息子に近江を分けて継がせました。
その4男の氏信が京極氏の始祖と言われています。
このお寺は氏信の創建した寺で、氏信の法号、清流殿から称したものです。
春には美しい花を咲かせる道誉桜。
足利尊氏に仕えた佐々木道誉の名前がついています。
道誉は法名で、佐々木高氏、または京極高氏で、5代目に当たります。
「太平記」には婆娑羅大名の代表格として登場します。
和歌や連歌、立花、茶道、香道を好み、今の能楽に通じる大和猿楽の庇護者でもありました。
来年のNHKの大河ドラマに決まった「江ー姫たちの戦国」で描かれる舞台にも近いお寺です。
大河ドラマの主人公「江」は浅井三姉妹の末娘で、豊臣秀忠の正妻になる人ですが、真ん中のお初が嫁いだのが京極高次です。
戦国時代、高次は織田信長に仕えるが、信長が明智光秀に討たれてからは、光秀の陣営に入り、光秀が討たれた後、豊臣秀吉に追求されるが、妹が側室となることで許され、秀吉の大名となる。
関ヶ原の戦いでは、最初は西軍にいるが、途中寝返って、東軍に入り、その武勲を認められて若さ城主となりました。
高次の死後、出雲へ国替えとなるが、城主が急死したために、甥が跡継ぎと認められたが、讃岐丸亀に国替えとなった。
この丸亀のお殿様高豊が、領地の一部とこのお寺の周りの土地を交換して寺の復興を計りました。
三重塔を建て、点在していた先祖のお墓を集めたというこことです。
その数なんと、30基以上。
自分の代だけでなく、子々孫々供養できるようにと、寺の領地も確保しましたが、明治維新で土地制度も改革されてしまいました。
しかも、京極家は多の大名と同じく明治維新で神道に宗旨替えされたそうで、それ以来、この寺では京極家のお葬式もお墓も作られることはなくなってしまいました。
でも、京極家の当主は現在もいらっしゃって、年に一度一族郎党があつまりお墓参りをなさるそうです。
その時は、いつもは静かなこのお寺も賑やかになると、住職さんが美しいお庭を見ながら教えてくださいました。
少し色づき始めている徳源院のお庭。
次に訪れたのが、石田三成と豊臣秀吉が初めて会った「観音寺」。
本堂と鐘楼。
今にも動き出しそうな、ユーモラスな灯籠もありました。
これが三成ゆかりの井戸。
なぜか季節外れのあじさいが…。
観音寺の入り口。うしろは伊吹山。
きれいですね。
池の中には大きな鯉、枝にはセキレイが甲高い声で飛び回っていました。
足下には雨蛙も。
なんとも素敵な里山の風景でした。