ー007 スペクターーSPECTRE
2015年 イギリス/アメリカ 148分
監督=サム・メンデス キャスト=ダニエル・クレイグ (ジェームズ・ボンド)クリストフ・ヴァルツ (フランツ・オーベルハウザー)レア・セドゥ (マドレーヌ・スワン)ベン・ウィショー (Q)
【解説】
長い間人々をとりこにしてきた大ヒット作『007』シリーズで、ダニエル・クレイグが4度目のジェームズ・ボンドを体当たりで演じたアクション大作。前作同様サム・メンデス監督がメガホンを取り、新たなる敵スペクターとボンドの死闘を描く。ボンドガールを『サイの季節』などのモニカ・ベルッチと、『アデル、ブルーは熱い色』などのレア・セドゥというイタリアとフランスを代表する美女が熱演。苦悩するボンドの葛藤はもとより、明らかになる彼の幼少期の秘密に期待。
【あらすじ】
ボンド(ダニエル・クレイグ)は、少年時代の思い出が詰まった生家“スカイフォール”で焼け残った写真を受け取る。彼はM(レイフ・ファインズ)が止めるのも無視して、その写真の謎を解き明かすため単身メキシコとローマを訪れる。死んだ犯罪者の妻ルチア(モニカ・ベルッチ)と滞在先で巡り合ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を確信する。(シネマトゥデイ)
【感想】
ダニエル・グレイグがジェームズ・ボンド演じたシリーズの第4作目。
今回は、わりと明るい感じで、ストーリー展開も単純、登場人物もスッキリ描かれていて、なかなか見やすい、面白い作品だったと思いました。
始まりはメキシコ・シティーで開催されている「死者の日」のお祭りの中で繰り広げられるアクションや爆発シーン。
ボンド(ダニエル・クレイグ)はスキアラという男を追って、メキシコに来ていた。
スキアラを殺し、彼のしていた指輪を奪った。
このお祭りはロバート・ロドリゲス監督の「レジェンド・オブ・メキシコ」でも出てきましたね。
ロンドンのMI6本部に戻ったボンド(ダニエル・クレイグ)は、このときの混乱の責めを負い、M(レイフ・ファインズ)から謹慎を命じられた。
M(レイフ・ファインズ)
前作で燃えたボンドの実家「スカイフォール」で焼け残ったものを持ってボンド宅を訪れたマニーペニー(ナオミ・ハリス)に、亡くなった前任のM(ジュディ・デンチ)からビデオレターが届いていることを明かす。
マニーペニー(ナオミ・ハリス)
そこには「スキアラを殺してその葬式に行け」と言う命令が。
マニーペニーが持って来たスカイフォールの遺物の中に、焼け残った写真があった。
そこに映っていたのは、ボンドの育ての親とその息子だった。
ボンドは謹慎命令に背いてスキアラの葬式に。
スキアラの未亡人(モニカ・ベルッチ)の命を助け、秘密会議のことを聞き出した。
スキアラの未亡人(モニカ・ベルッチ)
秘密会議にまんまと忍び込んだボンドだったが、首領のオーベルハウザー(クリストフ・ヴァルツ)に見破られ、逃げ出す。
そして鍵を握る人物ミスター・ホワイトを訪ねるが、彼はオーベルハウザーが仕掛けたタリウム中毒で瀕死の状態だった。
ミスター・ホワイトから娘の命を守ることと引き換えに、「アメリカンの謎を娘から聞け」と言われたボンドは、マドレーヌ・スワン(レア・セドゥー)を訪ねた。
マドレーヌ・スワン(レア・セドゥー)
しかし、ここにも追っ手が。
一度は敵にさらわれたマドレーヌをボンドが取り戻す。
☆ネタバレ
Q(ベン・ウィショー)ガ分析したスキアラの指輪や、やマドレーヌの情報から、世界征服を企むスペクターと言う組織の名前がわかった。
Q(ベン・ウィショー)
マドレーヌのお陰で、謎の言葉「アメリカン」は人の名前ではなくホテルの名前だということがわかった。
ミスター・ホワイトがよく泊まっていた部屋に、隠し部屋があり、そこにスペクターの本部の座標が隠されていた。
マドレーヌとボンドはスペクターの本部に乗り込むが、オーベルハウザーの計略にかかり、囚われる。
そしてオーベルハウザーは、ボンドの育ての親の息子だと言うことがわかり、因縁話が語られる。
オーベルハウザーは、父の愛情がボンドに映ったのを嫉妬して、父も殺し、自分も死んだものにして、「エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド」として悪の組織「スペクター」を牛耳っていたのだ。
ブロフェルドの名前の復活は34年ぶりだそうです。
スペクターという名称を巡っても、原作者のイアン・フレミングと制作側とで訴訟になったこともあったそうなので、古くからのファンにはなかなか感慨深い復活ではないでしょうか。
ラストははらはらどきどきのマドレーヌ救出劇。
マドレーヌも世界も救って、ジェームズ・ボンドはMI6をやめ、アストン・マーチンに乗ってマドレーヌとともに走り去ります。
エンドロールには「ジェームズ・ボンドは戻ってくる」と書いてありましたが、さあ、どうなるのでしょうねー。
私はハッピーエンドで終わって、とても満足でしたよ。
亡くなったM(ジュディ・デンチ)の指令に忠実に従順に動くボンド。
前作「スカイフォール」のボンドガールはMだったんだなあとしみじみ。
そして今回のレア・セドゥー。
ボンドとの相性抜群じゃないですか?
彼女と一緒にいられるなら、スパイをやめてもいいでしょう。
私にとっては、超満足な作品となりました。