マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

007 スペクター

2015-12-21 11:28:38 | 映画ー劇場鑑賞

007 スペクターーSPECTRE

2015年 イギリス/アメリカ 148

監督=サム・メンデス キャスト=ダニエル・クレイグ (ジェームズ・ボンド)クリストフ・ヴァルツ (フランツ・オーベルハウザー)レア・セドゥ (マドレーヌ・スワン)ベン・ウィショー (Q)

 

【解説】

長い間人々をとりこにしてきた大ヒット作『007』シリーズで、ダニエル・クレイグが4度目のジェームズ・ボンドを体当たりで演じたアクション大作。前作同様サム・メンデス監督がメガホンを取り、新たなる敵スペクターとボンドの死闘を描く。ボンドガールを『サイの季節』などのモニカ・ベルッチと、『アデル、ブルーは熱い色』などのレア・セドゥというイタリアとフランスを代表する美女が熱演。苦悩するボンドの葛藤はもとより、明らかになる彼の幼少期の秘密に期待。

 

【あらすじ】

ボンド(ダニエル・クレイグ)は、少年時代の思い出が詰まった生家スカイフォールで焼け残った写真を受け取る。彼はM(レイフ・ファインズ)が止めるのも無視して、その写真の謎を解き明かすため単身メキシコとローマを訪れる。死んだ犯罪者の妻ルチア(モニカ・ベルッチ)と滞在先で巡り合ったボンドは、悪の組織スペクターの存在を確信する。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ダニエル・グレイグがジェームズ・ボンド演じたシリーズの第4作目。

今回は、わりと明るい感じで、ストーリー展開も単純、登場人物もスッキリ描かれていて、なかなか見やすい、面白い作品だったと思いました。

 

始まりはメキシコ・シティーで開催されている「死者の日」のお祭りの中で繰り広げられるアクションや爆発シーン。

ボンド(ダニエル・クレイグ)はスキアラという男を追って、メキシコに来ていた。

スキアラを殺し、彼のしていた指輪を奪った。

 

このお祭りはロバート・ロドリゲス監督の「レジェンド・オブ・メキシコ」でも出てきましたね。

 

ロンドンのMI6本部に戻ったボンド(ダニエル・クレイグ)は、このときの混乱の責めを負い、M(レイフ・ファインズ)から謹慎を命じられた。

 M(レイフ・ファインズ)

前作で燃えたボンドの実家「スカイフォール」で焼け残ったものを持ってボンド宅を訪れたマニーペニー(ナオミ・ハリス)に、亡くなった前任のM(ジュディ・デンチ)からビデオレターが届いていることを明かす。

 マニーペニー(ナオミ・ハリス)

そこには「スキアラを殺してその葬式に行け」と言う命令が。

 

マニーペニーが持って来たスカイフォールの遺物の中に、焼け残った写真があった。

そこに映っていたのは、ボンドの育ての親とその息子だった。

 

ボンドは謹慎命令に背いてスキアラの葬式に。

スキアラの未亡人(モニカ・ベルッチ)の命を助け、秘密会議のことを聞き出した。

  スキアラの未亡人(モニカ・ベルッチ)

秘密会議にまんまと忍び込んだボンドだったが、首領のオーベルハウザー(クリストフ・ヴァルツ)に見破られ、逃げ出す。

そして鍵を握る人物ミスター・ホワイトを訪ねるが、彼はオーベルハウザーが仕掛けたタリウム中毒で瀕死の状態だった。

ミスター・ホワイトから娘の命を守ることと引き換えに、「アメリカンの謎を娘から聞け」と言われたボンドは、マドレーヌ・スワン(レア・セドゥー)を訪ねた。

  マドレーヌ・スワン(レア・セドゥー)

しかし、ここにも追っ手が。

一度は敵にさらわれたマドレーヌをボンドが取り戻す。

 

☆ネタバレ

Q(ベン・ウィショー)ガ分析したスキアラの指輪や、やマドレーヌの情報から、世界征服を企むスペクターと言う組織の名前がわかった。

 Q(ベン・ウィショー)

マドレーヌのお陰で、謎の言葉「アメリカン」は人の名前ではなくホテルの名前だということがわかった。

ミスター・ホワイトがよく泊まっていた部屋に、隠し部屋があり、そこにスペクターの本部の座標が隠されていた。

 

マドレーヌとボンドはスペクターの本部に乗り込むが、オーベルハウザーの計略にかかり、囚われる。

そしてオーベルハウザーは、ボンドの育ての親の息子だと言うことがわかり、因縁話が語られる。

オーベルハウザーは、父の愛情がボンドに映ったのを嫉妬して、父も殺し、自分も死んだものにして、「エルンスト・スタヴロ・ブロフェルド」として悪の組織「スペクター」を牛耳っていたのだ。

 

ブロフェルドの名前の復活は34年ぶりだそうです。

スペクターという名称を巡っても、原作者のイアン・フレミングと制作側とで訴訟になったこともあったそうなので、古くからのファンにはなかなか感慨深い復活ではないでしょうか。

 

ラストははらはらどきどきのマドレーヌ救出劇。

マドレーヌも世界も救って、ジェームズ・ボンドはMI6をやめ、アストン・マーチンに乗ってマドレーヌとともに走り去ります。

 

エンドロールには「ジェームズ・ボンドは戻ってくる」と書いてありましたが、さあ、どうなるのでしょうねー。

私はハッピーエンドで終わって、とても満足でしたよ。

 

亡くなったM(ジュディ・デンチ)の指令に忠実に従順に動くボンド。

前作「スカイフォール」のボンドガールはMだったんだなあとしみじみ。

そして今回のレア・セドゥー。

ボンドとの相性抜群じゃないですか?

彼女と一緒にいられるなら、スパイをやめてもいいでしょう。

 

私にとっては、超満足な作品となりました。

 


スター・ウォーズ/フォースの覚醒

2015-12-19 09:04:58 | 映画ー劇場鑑賞

「スター・ウォーズ」が帰ってきました。

初日見てきました。

 

新しい3部作の第1章。

ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル)、レイア・オーガナ(キャリー・フィッシャー)、ハン・ソロ(ハリソン・フォード)、チューバッカ、R2-D2、C-3POなど、懐かしいメンバーが活躍してくれます。

特に、ハンソロとチューバッカ、ミレニアムファルコンの活躍は胸が躍ります。

ストームトルーパーやBB-8などの新キャラ登場!!
BB-8はころころ動いて愛くるしいです。 

新たなヒロイン、レイ(レイジー・リドリー)、かわいいし、強い。

ダースベイダーを継ぐ男、カイロ・レン(アダム・ドライバー)とは何者か?

 

かなり面白いですよ。

エピソード4に戻った感じ。

今はご報告だけにしておきます。

みなさん、映画館へ見に行きましょう。

そして、見た後に語り合いましょう。


リライフ

2015-12-15 10:46:40 | 映画ー劇場鑑賞

ーリライフーTHE REWRITE

2014年 アメリカ 107

 

マーク・ローレンス監督 キャスト=ヒュー・グラント (キース・マイケルズ)マリサ・トメイ (ホリー・カーペンター)ベラ・ヒースコート (カレン・ギャブニー)JK・シモンズ (ハロルド・ラーナー学科長)

 

【解説】

『ラブソングができるまで』のヒュー・グラントとマーク・ローレンス監督が4度目のタッグを組んだ人間ドラマ。田舎の大学でシナリオ講座を受け持つことになった落ち目の脚本家が、映画を愛する生徒たちとの交流を通してやる気を取り戻していくさまを描く。『セッション』で鬼教師を演じオスカーに輝いたJK・シモンズが涙もろい学科長という対照的な役柄を好演するほか、作中のキーパーソンとなるシングルマザーにオスカー女優マリサ・トメイがふんする。

 

【あらすじ】

かつてアカデミー賞を受賞するも、15年間鳴かず飛ばず状態の脚本家キース(ヒュー・グラント)は、破産寸前で妻子にも逃げられる始末。人生どん底の彼は郊外の大学でシナリオコースの講師を引き受けるが、乗り気でなく不真面目に振る舞う。しかし、子育てしながら復学したホリー(マリサ・トメイ)をはじめ真剣な生徒たちの情熱に接するうちに、鬱屈(うっくつ)したキースの心に変化が生じ……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

これもひどい邦題。

主人公が脚本家なのでタイトルが「リライトTHE REWRITE」。

「書き直す」なのでペーソスとユーモアが生まれるのに、「生き直す」では重た過ぎるでしょう。

 

本編中にも、脚本は何回も書き直しを要求されるというセリフも出てきます。

かなりこだわったタイトルだと思います。

 

ヒュー・グラントのダメ男再生映画。

これまで何本もありましたよねー。

でも、この作品もなにげなく、いいですよー。

私は大好き。

 

「間違いの楽園」でアカデミー賞まで撮った脚本家のキース(ヒュー・グラント)。

一躍ハリウッドの成功者となったが、その1本だけで後は鳴かず飛ばず。

妻にも見限られ、妻はその後「間違いの楽園」の監督と再婚。

惨めな思いを引きずっている。

一人息子とも疎遠に。

 

新作を制作会社に持ち込むが、丁寧に断られて終わり。

生活費も底をつき、電気も止められてしまった。

 

エージェントからビンガムトンという地方の大学の脚本講座、非常勤講師の口がかかり、車と住むところも用意するというので働くことにした。

というより、そこしか行くところがなかったのだ。

 

ビンガムトンのハンバーガー屋で女子学生カレン(ベラ・ヒースコート)と知り合い、そのままベッドイン。

これがのちのち災いの種となる。

 

大学に行くと、学科長のラーナー(JK・シモンズ)が気をきかせて、生徒たちに短いシナリオを書かせていた。

このなかから生徒10人を選ぶようにと言われる。

 

キースはシナリオを読まずにフェイスブックで学生たちをチェック。

美女8人と少しオタクっぽい男の子2人を選んだ。

もちろん、お気に入りのカレンもそのなかにいる。

 

最初の授業で「提出したシナリオを1部にして3部まで書き上げ、1年後の授業で会いましょう」と1年間の休講を言い渡した。

 

教授たちのパーティでは、ジェーン・オースティンの権威のウェルドン教授(アリソン・ジャネイ)に、オースティン批判をして大顰蹙を買う。

非礼を詫びに行って、授業の態度も批判されて、授業を通常通り行うことに。

 

また、学生のホリー(マリサ・トメイ)にシナリオを呼んでないことを見破られ、弱みを握られて授業に参加させることにした。

ホリーはもとダンサーだが、シングルマザーで二人の女の子を育て、働きながら学学生だ。

 

キースと11人の学生のシナリオの授業が始まった。

始まってしまえば、そこは本職。

授業にのめり込み、個性的な学生たちと刺激的な授業が展開されて行くことに。

 

☆ネタバレ

カレンとの情事が大学にバレそうになる。

生徒との恋愛は大学の規律違反で、バレたら即退職。

あわてたキースはカレンと別れようとするが、カレンは承諾しないし、遠ざけると嫌がらせをしてきた。

 

大学側はウェルドン教授からの告発で審問会を開くと言い出す。

ラーナー学科長は、ウェルドン教授に謝罪することを進めるが、キースは、しっぽを巻いて退散しようとする。

 

キースは学生たちに脚本を教えているうちに「間違いの楽園2」を書き上げていた。

そして、学生の中のクレムという男子学生に才能を見いだし、制作会社の人たちと会えるように計らった。

 

「間違いの楽園2」は他の人が他の視点で脚本を書くことになり、クレムの作品は採用となった。

 

キースは時代が動いたのを感じ、自分はビンガムトンに戻る決心をする。

 

この作品、会話がとても素敵です。

よく練られていると思いました。

 

映画の話もふんだんに出てきて、とても楽しい。

「マット・デイモンが宇宙に飛び出す映画の企画…」、本当にあったのですね。

映画館を出たら大画面で予告編をやっていました。

 

「ジョナ・ヒルとチャニングテイタムで映画」なんて、「ジャンプ・ストリート」のこと?

そんなにヒットしてないと思うけどなあ。

 

嘘も真も、ホラ話も面白い。

 

そして、自分と息子のデリケートなお話。

泣かせる。

 

それにしても、ヒュー・グラントが18歳の息子がいる役なんて…。

確かに、落ち着いてきたよね。

 

というわけでこの作品、とっても気に入りました!

 

マリサ・トメイがとてもチャーミング。

目の下の皺まで魅力手です。

 

「セッション」の鬼教授JK・シモンズが、家族思いの人情味溢れる学科長に。

 

黄金のアデーレ 名画の帰還

2015-12-06 09:33:41 | 映画ー劇場鑑賞

ー黄金のアデーレ 名画の帰還ーWOMAN IN GOLD

2015年 アメリカ/イギリス 109

監督=サイモン・カーティス キャスト=ヘレン・ミレン (マリア・アルトマン)ライアン・レイノルズ (ランディ・シェーンベルク)ダニエル・ブリュール (フベルトゥス・チェルニン)ケイティ・ホームズ (パム・シェーンベルク)ジョナサン・プライス

 

【解説】

ナチスに奪われた世界的に有名なグスタフ・クリムトの名画を取り戻すため、オーストリア政府を相手に返還訴訟を起こした女性の実話を基に描いた人間ドラマ。肖像画のモデルとなった女性のめいで、戦争に運命を翻弄(ほんろう)された実在の主人公をオスカー女優ヘレン・ミレンが好演する。彼女とタッグを組む弁護士に、『[リミット]』などのライアン・レイノルズがふんし、『ラッシュ/プライドと友情』などのダニエル・ブリュールらが共演。『マリリン 7日間の恋』などのサイモン・カーティスがメガホンを取る。

 

【あらすじ】

アメリカ在住の82歳のマリア・アルトマン(ヘレン・ミレン)は、グスタフ・クリムトが描いた伯母の肖像画で第2次世界大戦中ナチスに奪われた名画が、オーストリアにあることを知る。彼女は新米弁護士ランディ(ライアン・レイノルズ)の助けを借り、オーストリア政府に絵画の返還を求めて訴訟を起こす。法廷闘争の一方、マリアは自身の半生を振り返り……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

おっと、この邦題、これじゃネタバレやねー。

この名画が主人公の手に戻るかどうか、そこがお楽しみなのに。

 

クリムトの名画「WOMAN IN GOLD」、もともとは「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像」というタイトルだった。

アデーレは、現在82歳でアメリカでブティックを経営しているマリア・アルトマン(ヘレン・ミレン)の伯母。

オーストリアで若くして亡くなった。

 

アデーレの夫は、マリアの父の兄で、砂糖の事業で成功し大金持ちになったが、子供がなく、マリアたちの一家と一緒に暮らしていた。

この名画は、伯父が伯母をモデルにクリムトに描かせた肖像だったのだ。

 

さて現在のアメリカ。

マリアの姉が亡くなった。

遺品の中に、この名画のことで伯母が残した遺書があるはずと、書かれてあった。

折しも、オーストリア政府が、第二次世界対戦下でナチスに略奪された財産を、持ち主にかえすという国家をあげてのキャンペーンが始まった。

 

マリアは、友人の息子で新米弁護士ランディ(ライアン・レイノルズ)の力を借りてその絵を取り戻せないかと考えた。

でも、あまりに辛い思い出ばかりの祖国オーストリア。

マリアは、ユダヤ人だったので、財産を没収され、軟禁された。

ナチスの目を盗んで、夫とともに命を賭けて逃げてきたのだった。

飛行機のチケットは二人分しかなく、両親は残り、そして二度と会うことはかなわなかった。

 

ランディは勤めたばかりの弁護士事務所に頼んで、オーストリアへ調査に出かけた。

迷っていたマリアも同行することに決めた。

 

オーストラリアで協力してくれる人も見つかった。

フベルトゥス・チェルニン(ダニエル・ブリュール)。

父がナチスの党員だったことに衝撃を受け、迫害された人のために尽くそうとする人。

 

チェルニンの計らいで、博物館で伯母アデーレの遺書が見つかった。

「この絵を国立美術館に寄付する」と書かれてあった。

でも、これは戦前のこと。

母国に裏切られるなんて思っていなかったはず。

マリアは憤る。

 

ところが、伯父がクリムトに絵の代金を支払った領収書も出てきて、絵の持ち主は伯父ということになる。

伯父は戦後、スイスで亡くなり、遺言には全財産をマリアたち姉妹に贈ると書かれていた。

 

やはり、マリアは正統な相続人だ。

 

しかし、オーストラリア政府は狡猾だった。

いろんな手を使って妨害し、訴訟費用が絵の価値に比例するということで、マリアの手に負えない金額を提示してきた。

 

マリアは再び祖国に裏切られ、傷心のまま帰国した。

 

オーストリアを訪れたことがランディの闘志に火がついた。

ランディの祖父は高名な作曲家・指揮者だったが、やはりユダヤ人ということで祖国を追われたのだ。

 

ランディはアメリカからオーストリアを訴えるという暴挙に出た。

 

☆ネタバレ

ランディは粘り、とうとうマリアも今度はランディを応援するためにオーストリアに渡り、スピーチした。

 

審問会でマリアは勝ち、伯母の肖像画はマリアの元に戻った。

オーストリア政府は「ひざまずくからこのまま美術館においてくれ」と懇願するが、マリアはきっぱり断った。

 

マリアは勝った。

でも、マリアの心は晴れなかった。

両親を残して祖国を去らざるを得なかったという事実があまりにも辛く、悔恨の思いは増すばかりだった。

 

この話は真実の物語で、マリアは90歳以上長生きされたそうです。

アデーレの肖像画は今もニューヨークの画廊にあって、誰でも見られるそうです。

 

ナチスの政策で、ユダヤ人たちは迫害され、大量に殺戮され、悲劇に見舞われました。

そのことが元でイスラエルが建国されたのですが、今はその歴史が中東の不安定要素となり、戦争が続いています。

 

フランスで起こったテロもショッキングな出来事ですが、列強国の空爆から逃げてくるシリア難民の問題も深刻。

ナチスがユダヤ人を迫害するという暴挙に出なかったら、イスラエルの建国がなかったら、今の世の中はどうなっていたのだろう。

 

歴史は切れ目なく続いていて、それぞれに原因があり、それぞれの結果があるはず。

ひとつひとつ分析できて解決していれば、こんなふうにはならなかったかも。

 

でも、それぞれの問題が解決する前に予測できない事態が連続して起こり、めまぐるしく展開して積み重なって行く。

報復、恨み、憎しみ、負の連鎖が止まらない。

いまでは、それはこんがらがった毛糸以上にもつれ絡み合って、どんどん複雑になり、解決の糸口すら見えなくなっている。

解決のために、どこまで歴史を戻してやり直せばいいのだろうと、暗い気持ちになります。

 

この作品を見て、今の混乱の原因を作ったナチスは、残虐行為以上に罪深いと思いました。

 

ヘレン・ミレンが最高の演技です。

プティックの女主人という設定なので、衣装もお見事。

着こなしも素晴らしいです。

 

お薦めです。