マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

教授のおかしな妄想殺人

2016-06-27 11:24:45 | 映画ー劇場鑑賞

ー教授のおかしな妄想殺人ーIRRATIONAL MAN

2015年 アメリカ 95

 

脚本・監督=ウディ・アレン キャスト=ジェイミー・ブラックリー (ロイ) ホアキン・フェニックス (エイブ) パーカー・ポージー (リタ) エマ・ストーン (ジル)

 

【解説】

『ミッドナイト・イン・パリ』など数々の傑作を生み出してきた巨匠ウディ・アレン監督が、人生における不条理さを独自の考えのもとに描いたブラックコメディー。人生とは何かがわからなくなった哲学教授が奇妙な生きがいを見つけたことで、生きる喜びを取り戻していくさまをつづる。犯罪計画に新たな生きる目的を見いだす主人公には、アレン監督とは初タッグとなるホアキン・フェニックス。彼に恋心を抱く女子大生を、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』などのエマ・ストーンが演じる。

 

【あらすじ】

アメリカ東部の大学。孤独で気力のない哲学科の教授エイブ(ホアキン・フェニックス)は、ある日不快な判事についての話を聞く。自分がその判事を殺害するという完全犯罪を妄想した途端、よどんでいた彼の人生は鮮やかに色づき始める。一方、エイブのことが好きな教え子ジル(エマ・ストーン)は、教授が奇妙な殺人妄想に夢中になっているとは知らず、恋心を募らせていくが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ここ10年くらいのウディ監督はハズレがないと思っている私。

この作品も面白かったですよ。

ウディ・アレン+怪優ホアキン・フェニックス+ウディ監督の新しいミューズ、エマ・ストーン、のお答えは?

花丸!!

 

小さな町の小さな大学に新しく赴任して来た哲学教授のエイブ(ホアキン・フェニックス)は、赴任前から伝説やうわさ話には事欠かない。

現実のエイブはというと、鬱状態で死に取り憑かれ、生気をなくしている。

 

でも講義はすばらしく、女子大生のジル(エマ・ストーン)は魅力を感じて積極的に近づいていく。

エイブもかわいい教え子がお気に入りだが、それ以上深入りする気はない。

 

ある日二人は食事していたレストランで、不利な判決の出そうなシングルマザーの話を盗み聞きしてしまった。

その判決を出しそうな判事は、すこぶる評判が悪い。

 

☆ネタバレ

エイブは、世のため人のためと、その判事の殺人を思いつき、周到に計画を練り始めます。

生気のなかった目には情熱が蘇り、活力も溢れ、精力ももりもり!

 

綿密な計画を立て、とうとう完全犯罪を成し遂げてしまったのです。

 

でも完全犯罪は難しい。

ジルに見抜かれ、無実の人間が逮捕されることとなり、ジルから自首を強要されてしまいます。

さて、エイブのとった結末とは?

 

やはり今乗りに乗っているホアキンの存在感がすごいです。

初めはお腹の出たやる気のない中年教授。

学生たちの冗談に乗っかって、ロシアンルーレットをやる悪ふざけのシーンでは、引いてしまいそうになるくらい狂気だった。

 

それが殺人計画を思いついたとたん、生き生きと楽しげに。

ジルに真相を暴かれてからは、陰湿な殺人鬼へと変わっていきます。

音楽とかでなんとかウディ色に緩和したかったのでしょうが、ホアキンの映画になってしまった感じでしたね。

 

私は面白かったですよ。

 


パリ3区の遺産相続人

2016-06-27 10:20:30 | 映画ーDVD

ーパリ3区の遺産相続人ーMY OLD LADY

2014年 アメリカ,イギリス,フランス 107

監督=イスラエル・ホロヴィッツ キャスト=ケヴィン・クライン (マティアス・ゴールド) クリスティン・スコット・トーマス (クロエ) マギー・スミス (マティルド・ジラール) ステファーヌ・フレス (フランソワ・ロワ)

 

【解説】

『ワンダとダイヤと優しい奴ら』などのケヴィン・クラインと『ハリー・ポッター』シリーズなどのマギー・スミスらが共演し、パリを舞台に家族の再生をつづる感動のドラマ。亡き父からパリのアパートを相続した男性が、そこに住む老婦人と娘と生活するうちに亡き父の思いを知っていく様子を描く。『いちご白書』『さらば青春の日』などの脚本家イスラエル・ホロヴィッツが、ブロードウェイで上演された自身の戯曲を自らメガホンを取り映画化。アカデミー賞受賞俳優陣の競演が見どころ。

 

【あらすじ】

他界した父親が持つパリ・マレ地区のアパートを相続するため、ニューヨークからパリにやって来たマティアス(ケヴィン・クライン)。マティアスは物件を売った金で、借金を返そうと思っていた。しかし、フランスの不動産売買制度「ヴィアジェ」によって、アパートに住む老婦人マティルド(マギー・スミス)が死ぬまでは部屋の売却は難しく、さらに彼女に年金を支払い続けなければならないことを知らされる。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

パリ3区はパリ市のほぼ中央に位置し、マレ区とも呼ばれ、歴史ある貴族の館がたち並ぶ地区らしいですね。

つまりは一等地。

そこにあるアパートを父から遺産相続したマティアス(ケヴィン・クライン)。

彼は、アメリカ人の57歳。

なにをやってもうまくいかず、アメリカの住居を引き払ってやって来た文字通りの無一文。

長らく疎遠だった父からの遺産が、このアパートとフランス語の本と金時計。

このアパートを売って借金を返し、新たな生活をと考えてパリにやって来た。

 

ところがそのアパートを訪ねると老婦人マティルド(マギー・スミス)が住んでいて、フランス特有の不動産売買制度「ヴィアジェ」によって、このアパートをマティアスの父に売ったと言う。

「ヴィアジェ」は売った人に買った人から月々決まった額を支払うと言うもの。

個人年金みたいな感じかなあ。

そのお金がバカにならない金額。

無一文のマティアスには支払い能力すらない。

マティルドが亡くなれば支払い義務は終わり、正式にマティアスの所有となるわけだが、マティルドは92歳だがいたって健康。

余命は計り知れない。

 

行くところが無いマティアスは、とりあえずそのアパートの1室に居候。

そこにはマティルダの娘クロエ(クリスティン・スコット・トーマス)も一緒に住んでいて…。

 

☆ネタバレ

マティルダとマティアスの父は、ただの不動産の取引相手というだけではなかったのです。

二人は結婚する前からの恋人同士で、お互いが別々の人と結婚した後も愛人関係が続いていたというからびっくり。

つまりマティアスはマティルダの老後の面倒も引き継いだわけです。

マティアスとクロエの年が近いことから、二人は兄妹?と余計な心配も増えて。

 

マティルダは自分の人生にすごく自信を持っていて、夫と愛人を持つ自分に肯定的でしたが、マティアスの母親がそれを苦に自殺したとか、マティアスもクロエも愛情に飢えて孤独で犠牲を強いられる人生を送って来たとか、いろいろな現実の辛さを知らされる結果となりました。

 

恋愛に寛容なフランスらしい内容なのでしょうが、「俺の愛をわかってくれー」といわんばかりの遺産を残した父の思いやいかに?

身勝手な愛は周りの人たちを傷つけるよね。

 

ただ、マティアスとクロエは、理解しあえる伴侶にようやくめぐり会えたというラストになっていました。

よかったねと言いたいけど、人生をやり直すには遅過ぎるね。

 

ちょっとやるせない内容の作品でしたが、パリの町並みのただきれいだけじゃない生活感のある風景が良かったし、なんといっても役者さん3人の芸達者ぶりがとても魅力の楽しい作品でした。

 

サウスポー

2016-06-21 11:41:45 | 映画ー劇場鑑賞

ーサウスポーーSOUTHPAW

2015年 アメリカ/香港 124

 

監督=アントワーン・フークワ キャスト=ジェイク・ギレンホール (ビリー・ザ・グレート・ホープ) フォレスト・ウィテカー (ティック・ウィルズ) レイチェル・マクアダムス (モーリーン・ホープ) ナオミ・ハリス (アンジェラ・リヴェラ)

 

【解説】

愛する妻がこの世を去り、娘とも引き離され全てをなくしたボクシングの元世界チャンピオンが、再び頂点を目指し娘との絆を取り戻すため奮闘するドラマ。どん底からの再起を図る主人公を、『ナイトクローラー』などのジェイク・ギレンホールが体当たりで演じる。共演にはオスカー俳優フォレスト・ウィテカー、『007』シリーズなどのナオミ・ハリス、『スポットライト 世紀のスクープ』などのレイチェル・マクアダムスら実力派が集結。監督を、『トレーニング デイ』などのアントワーン・フークアが務める。

 

【あらすじ】

怒りを力に変える過激な戦闘スタイルのボクサー、ビリー・ホープ(ジェイク・ギレンホール)は、試合にまつわるいざこざが原因で妻を亡くす。生きる気力をなくした彼は世界チャンピオンの座から転落し、まな娘とも離れ離れになってしまう。全てをなくしたビリーはアマチュアボクサーのトレーナーを務めるティック(フォレスト・ウィテカー)の協力を得て、栄光と娘の信頼を取り返すため再起を図る。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

王道を行くボクシング映画という感じでした。

私は文句なしだなあ。

見てよかったです。

 

ディフェンス知らずのボクサー、ビリー・ホープ(ジェイク・ギレンホール)。

孤児の施設で育ったが、いまやチャンピオンとなり、やはり同じ施設で育った美しく理解ある妻モーリーン(レイチェル・マクアダムス)と、利発な娘レイラと暮している。

 

ところが、大事なパーティの場でライバルのエスコバル選手といざこざを起こしてしまい、そのどさくさに発砲事件があり、最愛のモーリーンが流れ弾に当たり、ビリーの腕の中で息を引き取ってしまう。

 

ビリーの生活は荒れ、お金も底をつき、マネージャーが組んだ試合にもふがいなく敗れ、とうとうボクサーとしてはやっていけなくなった。

 

娘の保護者としても失格とされ、娘は施設に。

娘からも信頼をなくし、どん底状態。

 

自分がかつて対戦して唯一信頼できると思うトレーナー・ティック(フォレスト・ウィテカー)のボクシングジムの扉を叩き、彼の指導を乞う。

 

そしてとうとう、因縁のライバル・エスコバルとの試合ができるまでになった。

 

☆ネタバレ

フォレスト・ウィテカーが丹下段平に見えたら、ジェイクがジョーに見えてきました。

「あしたのジョー」ファンの私はわくわくしてみていました。

 

それだけじゃなく、すべての判断をモーリーンに頼っていたビリーの一人立ちの物語でもあって、ティックにとっても、ビリーが希望に変わる物語でした。

 

ビリーの姓がホープ=希望というのも象徴的だなあ。

 

世界全体がなくしそうな希望。

この作品は、すごく個人的なお話ですが、大きな目で見れば希望がメインテーマだと思いました。

 

モーリーンを撃ったのは誰かーということには脇目もふれなかったことは、この映画の成功につながったとは思いますが、私は犯人を知りたかったなあ。

 

勝手に考えていることだけど、あのマネージャーが怪しくない?

彼はまだまだ大きな試合をビリーにさせたがっていたけど、モーリーンが渋っていたでしょ?

モーリーンが邪魔だと思って取り巻きの誰かに殺させたんじゃないかなあ。

 

「ナイトクローラー」では煮ても焼いても食えない男を演じていたジェイク。

今回は単純故に純粋な男を、素晴らしい肉体美で演じてくれました。

すごいわ、ジェイク。

 
ラスト、娘の信頼を取り戻したビリー。

イマジン

2016-06-21 11:30:48 | 映画ーDVD

ーイマジンーIMAGINE

2012年 ポーランド,ポルトガル,フランス,イギリス 105

 

監督=アンジェイ・ヤキモフスキ キャスト=エドワード・ホッグ (イアン) アレクサンドラ・マリア・ララ (エヴァ)

 

【解説】

ポーランドの新鋭アンジェイ・ヤキモフスキが監督を務め、リスボンを舞台に視覚障害者の男女の淡い恋を描くラブストーリー。盲目の子供たちを導こうとする教師と、彼に影響されて心を開く女性と心の交流を細やかに映す。『もうひとりのシェイクスピア』などのエドワード・ホッグが勇敢な教師を演じ、ヒロインを『ラッシュ/プライドと友情』のアレクサンドラ・マリア・ララが好演。音を通して世界を知る主人公たちの姿や、カフェでの冒険に心が躍る。

 

【あらすじ】

ある日、イアン(エドワード・ホッグ)はリスボンにある視覚障害者たちのための診療所を訪れる。彼はインストラクターとして、診療所の盲目の子供たちに反響定位を伝授するための授業を行う。一方、隣室で引きこもっている女性エヴァ(アレクサンドラ・マリア・ララ)は、目が見えないにもかかわらずつえなしで動けるイアンに興味を持ち……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品、すごいですよ。

主役もヒロインも盲人という設定です。

意欲作です。

 

舞台はリスボンの盲学校。

盲目だが杖も使わずにやって来たイアン(エドワード・ホッグ)は、新任の教師。

うっすら見えるとかうのではなく、両目が義眼だ。

「反響定位」という技術を教えるためにやってきた。

前任校ではクビになったらしい。

 

盲学校に併設されている修道院の寮に部屋を与えられた。

隣はやはり盲目で引きこもりがちなエヴァ(アレクサンドラ・マリア・ララ)。

イアンはエヴァの気を引くために、針金で鳥の餌をついばむ音を出したり、植木鉢の土をまいて餌をまく振りをする。

 

授業では、生徒たちに指を鳴らしたり舌打ちをしたりして物体の存在を知ったり、コップに水を注ぐ練習をした。

生徒たちは、たくさんのいたずらを仕掛けたり、イアンが見えているんじゃないかと疑ったりしながらも、イアンと親しくなっていく。

 

☆ネタバレ

見所はイアンやエヴァや生徒の一人が、町に出て行くシーン。

盲人にとって、町は危険がいっぱいです。

イアンは五感をフル回転させ、歩道と車道の違いが感覚や音の違いでわかり、車のスピードや間隔を計ってすたすたと歩くことができます。

エヴァと出かけた時は、無事にカフェに着き、エヴァはイアンが席を立った間に、隣に座っていた男の人から声をかけられました。

 

港から大型の客船が出入りしているというイアンを疑った生徒と、一緒に港へ海を見に行くシーンはとてもスリリング。

カメラアングルも巧みで、目が見えないと言うのは、本当に怖いことだと実感しました。

 

イアンの顔がいつも傷だらけなのも納得が行くほど、イアンは挑戦的。

そこが魅力だけど、結局イアンは校長から危険人物だと言われ、失職してしまいます。

 

でもイアンの勇気はエヴァの前進への第1歩を引き出します。

イアンを追って町に出て行ったエヴァ。

果たして二人は会えるのでしょうか?

 

二人が別々のテーブルに座っているカフェから、大型の客船が横切って行くのが見えました。

美しいラストでした。

 


岸辺の旅

2016-06-21 11:19:28 | 映画ーDVD

ー岸辺の旅ー

2015年 日本/フランス 128

 

監督=黒沢清 原作=湯本香樹実 キャスト=深津絵里 (瑞希) 浅野忠信 (優介) 小松政夫 (島影) 村岡希美 (フジエ) 蒼井優(松崎朋子) 

 

【解説】

『アカルイミライ』がパルムドールにノミネートされた経験もある黒沢清監督が、湯本香樹実が2010年に上梓した小説を映画化。3年間行方をくらましていた夫がふいに帰宅し、離れ離れだった夫婦が空白の時間を取り戻すように旅に出るさまを描く。脚本は『私の男』などで知られる宇治田隆史が黒沢監督と共同で担当。『踊る大捜査線』シリーズなどの深津絵里と、『バトルシップ』、『マイティ・ソー』シリーズなどでハリウッド進出も果たした浅野忠信が夫婦愛を体現する。

 

【あらすじ】

3年間行方不明となっていた夫の優介(浅野忠信)がある日ふいに帰ってきて、妻の瑞希(深津絵里)を旅に誘う。それは優介が失踪してから帰宅するまでに関わってきた人々を訪ねる旅で、空白の3年間をたどるように旅を続けるうちに、瑞希は彼への深い愛を再確認していく。やがて優介が突然姿を現した理由、そして彼が瑞希に伝えたかったことが明らかになり……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

予告編ではいい感じだったのに、あまりよくわからない作品でした。

死者と旅する。

ホラーなのかファンタジーなのか…?

 

ピアノ教師として暮している瑞希(深津絵里)のもとに、ある日突然、3年間行方不明になっていた夫・優介(浅野忠信)が死者となって帰って来て、自殺したことを告げる。

そして、旅に誘う。

瑞希は驚くが受け入れる。

死者となってでも、自分のところに帰って来てくれた夫のことが、嬉しかったのでしょうね。

でも、なんか唐突すぎないか?

 

そこからつまづいているから、自分が亡くなっていると自覚がない新聞屋さん(小松正夫)、亡くなった妹とのわだかまりを持って生きている中華料理屋の女将さん(村岡希美)、死者である夫に取り憑かれている妻(奥貫薫)などのエピソードがすんなり入ってきませんでした。

 

彼女は夫の失踪も自殺も理解できたんだろうか。

この旅で、彼女は生きる希望を持てたのかなあ。

 

私だったら、理由も告げずに失踪したまま自殺した夫が、幽霊の姿でも帰って来たら、恨み言も言うけど、嬉しくもあるだろうなあ。

瑞希はきっとそうだっただろうし、旅に誘われたらロマンティックな気分にもなっただろう。

でも、連れ歩かれたところがあれだし、存在感あるリアルな愛人(蒼井優)のことも知って、最後まで死者に付き合えただろうか?

 

なんだかもやもやの残った作品でした。

 

デッドプール

2016-06-08 11:32:27 | 映画ー劇場鑑賞

ーデッドプールーDEADPOOL

2016年 アメリカ 108

監督=ティム・ミラー キャスト=ライアン・レイノルズ (デッドプール/ウェイド・ウィルソン) モリーナ・バッカリン (ヴァネッサ) エド・スクライン (エイジャックス/フランシス) TJ・ミラー (ウィーゼル)

 

【解説】

『[リミット]』などのライアン・レイノルズを主演に迎え、マーベルコミックスの破天荒ヒーローを実写映画化したアクション。人体改造により人並み外れた治癒能力と不死身の体を手にした主人公が、ジョークを口にしつつ暴れまくる姿を描く。共演は『トランスポーター イグニション』などのエド・スクライン。現実世界とフィクションの境を越えて、観る者を自分の世界に引き込む風雲児の活躍に胸が高鳴る。

 

【あらすじ】

ウェイド・ウィルソン(ライアン・レイノルズ)は、以前は優秀な特殊部隊の傭兵(ようへい)として活躍していたが、今は悪者を気まぐれに痛めつけては金を稼いでいる。すっかり正義のヒーロー気取りの彼は恋人との結婚も決まり幸福の絶頂にあったが、いきなり末期ガンだと診断される。とある組織にガンを根治できると聞いたウェイドは、彼らに同行して人体実験を受ける。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ライアン・レイノルズ=ヒーローとくれば、あれ、あったよね。

そうそう「グリーンランタン」。

あれ、こけちゃったの?

あの作品で、彼はブレイク・ライブラリーと結婚したんじゃなかったっけ?

 

こちらは全世界でもなかなかの評判のようで、よかったです。

 

デッドプールは「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」に登場していたね。

確か、口を縫われていた!!

思い出したわ。

 

ということで、「X-MEN」シリーズのスピンオフです。

随所にX-MENの話題が出てきます。

細かいところまでお見逃しなく。

 

コミックが原作だけど、おとな向き。

血もドバー、セックス表現も結構過激。

セリフもかなり強烈でした。

 

でも、ストーリーはわりと正道を行く感じ。

デッドプール自身が愛の物語と言っていましたが、本当でしたよ。

 

おまけのラストは「フェリスある日突然に」のパロディですって。

続編があるみたいに言っていたけど、決まっていないそうです。

 

すかっと楽しいアクション作品です。

 

君が生きた証

2016-06-08 11:22:46 | 映画ーDVD

ー君が生きた証ーRUDDERLESS

2014年 アメリカ 105

 

監督=ウィリアム・H・メイシー キャスト=ビリー・クラダップ (サム) アントン・イェルチン (クエンティン) フェリシティ・ハフマン (エミリー) セレーナ・ゴメス (ケイト)

 

【解説】

『ファーゴ』などで独特の存在感を放つ名優ウィリアム・H・メイシーの初監督作。銃乱射事件で死んだ息子の遺(のこ)した楽曲を自らが歌っていこうとする父親と、その曲に心打たれたミュージシャン志望の青年が、音楽を通じて再生していくさまを描く。主演のビリー・クラダップは、彼とバンドを組む青年役のアントン・イェルチンと一緒に、実際に歌とギター演奏を披露。そのほか『スプリング・ブレイカーズ』などのセレーナ・ゴメス、メイシー監督の妻フェリシティ・ハフマンらが脇を固める。

 

【あらすじ】

銃乱射事件で息子がこの世を去りすさんだ生活を送るサム(ビリー・クラダップ)は、別れた妻から息子が遺(のこ)した自作曲のデモCDを渡される。その曲を聴き息子のことを何も知らなかったことに気付いたサムは、遺品のギターを手に息子の曲を場末のライブバーで演奏する。その演奏に魅了された青年のクエンティン(アントン・イェルチン)はサムを説得し、年の離れた2人でバンドを結成するが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

高校で起きた無差別銃乱射事件。

大手広告代理店に勤めるサム(ビリー・クラダップ)は、大きな商談をまとめたのが嬉しくて、その事件の少し前に息子に電話して、「授業なんかさぼって、ランチをしよう」と誘ったのに、息子はすっぽかした。

その息子の学校で事件は起き、彼はその場にいて、亡くなった。

 

サムは酒浸りになり仕事を辞め、妻(フェリシティ・ハフマン)とも離婚、家も出て、2年後にはペンキ塗りの仕事をしながら、自分のヨットに寝泊まりしながら生活をしている。

ヨットハーバーの管理人からもマナーが悪く嫌われているが、サムは相変わらず酒浸りで、周りの人になんの配慮もしない。

 

元妻が、再婚して不妊治療で産んだ赤ちゃんとともに、亡くなった息子の遺品を持ってやってきた。

見るのも辛い息子の遺品。

捨てることも考えたが、彼の自作の楽曲を書いたノートをみつけ、ギターや音源とともに持ち帰る。

ギターを弾きながら息子の曲を歌ってみる。

 

仕事仲間に誘われて素人が飛び入りで参加できるライブハウスに行き、1曲歌ったみた。

亡くなった息子くらいの青年クエンティン(アントン・イェルチン)がその曲に感動し、一緒にバンドを組もうと誘って来た。

 

誘ったわりには上がり性のクエンティン、それでもドラムに彼の友達も入り、始めてのライブは大成功だった。

店のマスター(ウィリアム・H・メイシー)からは土曜日にレギュラーで入ってくれと要望された。

 

とうとうアマチュアバンドとしてコンサートにも出場が決まった、がー。

 

☆ネタバレ

亡くなった息子のガールフレンド(セレーナ・ゴメス)が現れ、「恥知らず、私は名前を変えて、ようやく世間に出て来られるようになったのに」といい、とうとうクエンティンやバンド仲間に真実を告げた。

 

実は、サムの息子は被害者ではなく、加害者だったのだ。

6人もの人が亡くなっていた。

 

サムは、黙っていることでクエンティンを傷つけたことを後悔し、ようやく息子の事件に向き合う決心をする。

事件現場に行き号泣するサム。

 

そして、クエンティンが新しいバンドで再出発するのをみとどけ、ヨットとプラスアルファで、親しい楽器店の主人(ローレンス・フィッシュバーン)から楽器店の権利を譲り受けて、サムも新しい一歩を踏み出そうとしている。

 

ライブハウスで乱射事件犯人は自分の息子だと告白し、息子が作った歌を歌い始めた。

 

このお話の中でどうしても納得がいかないのは、そんないい歌を作る人が人を殺めることができるんだろうか、という疑問が残ったところでした。

自殺はあっても殺人はないんじゃないかなあと、思うんですよね。

 

でも、それはさておき、なかなかの意欲作でした。

原題の「RUDDERLESS」、舵がない船という意味でバンドの名前ですが、まさにサムを表しています。

ヨットで生活しているけど、どこかへ行くわけではない。

みんなに嫌われながらもそこにいるしかない。

 

そしてそのヨットを手放し、自分の足で歩こうとしているのですが、きっと難しいでしょうね。

事件を起こした子供の親の責任ってどこまでかわかりません。

 辛い気持はびんびん伝わりましたが、だからって誰も許す気持にはならないでしょう。

被害者の親なんて、一生無理ですよね。

 

息子の動機についても何も語られていませんでした。

サムの妻は「病気だった」と言っていました。

でも、それではダメですよね。

 

ウィリアム・H・メイシーといえば、私は「ER緊急救命室」で知ったのですが、「ファーゴ」でも、味のある夫役でしたよね。

今回共演のフェリシティ・ホフマンは彼の奥様だそうですが、彼女も「トランスアメリカ」でいい演技をしていました。

 

アントン・イェルチンは、最近では「スター・トレック」などで有名ですが、私は「チャーリードートレットの男子トイレ相談室」からの注目です。

彼の経歴を見たら、「アトランティスのこころ」で子役をしているのですね。

すごい経歴でした。

 

あと、ローレンス・フィッシュバーンとか、メイシー監督の人脈でしょう、脇が充実していました。

 


スノーホワイト/氷の王国

2016-06-01 11:50:27 | 映画ー劇場鑑賞

ースノーホワイト/氷の王国ーTHE HUNTSMAN WINTER'S WAR

2016年 アメリカ 114

 

監督=セドリック・ニコラス=トロイアン キャスト=クリス・ヘムズワース (ハンター・エリック) シャーリーズ・セロン (ラヴェンナ) エミリー・ブラント (フレイヤ) ニック・フロスト (ニオン)

 

【解説】

世界的に有名なグリム童話「白雪姫」をアレンジした『スノーホワイト』の続編。前作で白雪姫たちに滅ぼされたはずの邪悪な女王ラヴェンナの妹で、より強大な魔力を持つ氷の女王フレイヤが登場し、激しいバトルが展開する。ラヴェンナ女王役のシャーリーズ・セロン、エリック役のクリス・ヘムズワースが続投し、氷の女王役のエミリー・ブラント、女戦士役のジェシカ・チャステインらが新たに参加。前作にも携わったセドリック・ニコラス=トロイアンがメガホンを取る。

 

【あらすじ】

邪悪な女王ラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)の妹フレイヤ(エミリー・ブラント)は、ある悲しい出来事をきっかけに心を閉ざし、氷を自在に操る魔力に目覚める。そして姉の元を離れ、北の地で新たな氷の王国を築く。フレイヤは、さまざまな場所から集めてきた子供に対し、想像を絶する訓練を行い、軍隊を作り上げていった。そこで育った戦士のエリック(クリス・ヘムズワース)とサラ(ジェシカ・チャステイン)は、互いに惹(ひ)かれ合っていたが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この作品、3部作の2作目だったはずだけど、今回、スノーホワイトはほとんど出演せず。

なんでも、前作でクリスティン・スチュアートとルパート・サンダース監督の不倫が発覚し、大幅に改変したとか。

ちょっと、興味が冷めますね。

 

お話は前作ラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)が滅びるところから数十年遡ったところから始まります。

昔々ある国に、ラヴェンナとフレイヤ(エミリー・ブラント)という美しい姉妹のお姫様がいました。

激しい気性で魔力を使う姉のラヴェンナに比べて、妹のフレイヤは賢く控えめで魔力はありませんでした。

 

フレイヤは恋をし、子供を宿し産みました。

ところがある夜、悲劇が起こりました。

恋人が赤ちゃんを焼き殺したのです。

フレイヤは怒り、恋人を氷に変えて破壊しました。

フレイヤの中で眠っていた魔力が目を覚ましたのです。

フレイヤは北の国へ行き、氷で覆い、氷の城に閉じこもりました。

 

周辺国へ侵略しては氷で凍てつかせ、子供たちを奪って来て自分の軍隊として訓練しました。

その中に、前作にも出て来たエリック(クリス・ヘムズワース)がいたのです。

 

成長したエリックは同じ兵士のサラ(ジェシカ・チャステイン)と禁断の恋に落ちますが、フレイヤに見つかり、怒りを買って引き裂かれます。

 

☆ネタバレ

エリックは川に捨てられ、スノーホワイトの国へと流れ着き、スノーホワイトを助けて、ラヴェンナを滅ぼしたという前作へと通じています。

 

ここの部分は省き、スノーホワイトの国では魔法の鏡が盗まれたということで大騒ぎ。

ウィリアム王子からエリックに、それを取り戻すようにとの命令が出ました。

この盗難は森の奥に住むゴブリンの仕業で、追いかけている途中で暴漢に襲われ、それを助けてくれたのがサラでした。

エリックはサラが死んだと思っていましたが、それはフレイヤが見せた幻影で、牢屋に閉じ込められていたのを脱獄して来たと言います。

 

でも、サラはエリックの裏切りを許してはいませんでした。

ともに魔法の鏡を探しますが、見つかったとたん、フレイヤが現れ、サラとともに北の国へ鏡を持ち帰りました。

 

エリックはサラを追って氷の国に忍び込みます。

鏡からラヴェンナが蘇り、再びフレイヤを支配しようとしていました。

 

フレイヤの心は揺れますが、赤ちゃんを殺したのがラヴェンナということがわかり、みんなでラヴェンナを再び滅ぼしました。

 

フレイヤの心の中の氷も解け、子供たちも解放され、めでたしめでたし。

 

まあ、つつこみどころは満載ですが、おとぎ話なのでこんなもんかなあ、と見ていました。

 

魔女たちが美しいし、火の演出、氷の演出がよかったです。

ドワーフたちとの道行きも楽しい。

  エリックとサラとドワーフたち

でも、既視感は免れませんねー。

いつかどこかで見たような、聞いたようなことばかり。

 

肝心のスノーホワイトも出て来ないしね。

 

エリックもわりと弱いしね。

 

何に心を躍らせたらいいのか、ちょっとね。

 シャーリーズ・セロンは美しい。

 

アメリカン・ドリーマー理想の代償

2016-06-01 11:43:56 | 映画ーDVD

ーアメリカン・ドリーマー理想の代償ーA MOST VIOLENT YEAR

2014年 アメリカ 125

監督=JC・チャンダー キャスト=オスカー・アイザック (アベル・モラレス) ジェシカ・チャステイン (アナ・モラレス) デヴィッド・オイェロウォ (ローレンス検事) アレッサンドロ・ニヴォラ (ピーター・フォレンテ)

 

【解説】

『マージン・コール』『オール・イズ・ロスト ~最後の手紙~』などのJC・チャンダーが放つ社会派ドラマ。1980年代初頭のニューヨークを舞台に、オイルビジネスに参入した実業家夫妻が、何者かの策略によって窮地に立たされる姿を追う。主人公夫妻にふんする『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』などのオスカー・アイザック、『ゼロ・ダーク・サーティ』などのジェシカ・チャステインらが出演。さまざまな思惑が交錯する石油ビジネスの実態に加え、全編を貫く緊迫感あふれるタッチにも圧倒される。

 

【あらすじ】

1981年のニューヨーク。モラルを無視したつぶし合いが平然と行われている石油業界に乗り込み、公明正大なビジネスを経営理念に掲げた会社を夫婦で立ち上げたアベル(オスカー・アイザック)とアナ(ジェシカ・チャステイン)。全財産を投げ打って事業拡大に必要な土地の購入に取り掛かるが、それを待っていたかのようにオイルの強奪、脱税の嫌疑といった思わぬ問題が降り掛かってくる。アベルたちの悪評が広がり、銀行の融資も絶たれ、アナとの仲も揺らぎだす。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

原題は「もっとも暴力的な年」とでも訳すのでしょうか?

でも、邦題の「アメリカン・ドリーマー」もわからなくはありません。

 

1981年のニューヨーク。

移民から身を起こし、一代で石油の会社を立ち上げて、成功したアベル(オスカー・アイザック)。

豪邸を買い、貯蔵タンクを持つための用地買収という新たなステージに上がろうとしている。

妻のアナ(ジェシカ・チャステイン)はギャングの娘だが、アベルの右腕として経理を担当している。

 

用地買収のための手付金には、有り金全部を投入した。

 

そこに、アベルの会社の輸送トラックが何者かに狙われ、乗っ取られ、石油を盗まれるという事件が続発した。

さらに、アベルの会社には当局から内偵が入り、脱税を疑われていた。

ローレンス検事(デヴィッド・オイェロウォ)は、アベルの手腕を認めながらも、立件を考えていた。

 

自衛のためにトラック運転手に銃を持たそうと顧問弁護士のアンドリュー(アルバート・ブルックス)らはいうが、アベルは理想を曲げない。

そんな中、トラックが再び襲われ、トラック運転手は内緒で手に入れた銃を発砲し、自らも逃走する。

 

アベルは運転手を見つけ出し、出頭させるが、そこでも運転手は逃げ出す。

 

ローレンス検事はアベルを脱税で起訴し、発砲騒ぎも手伝って、銀行は融資を断って来た。

 

アベルは個人のつてを使い、金策に走るが資金が足りない。

そんななかで、トラックを襲った現場に遭遇。

犯人を追いかけて捕まえ、石油盗難のからくりにたどりつく。

そして業界の悪を揺さぶり、お金も返してもらうがまだ足りないかった。

とうとう、友人だがマフィアのピーター(アレッサンドロ・ニヴォラ)に借金を頼みにいくことにー。

 

☆ネタバレ

実は、アナは創業当時から二重帳簿をつけて裏金を作っていた。

こういうときのためだという。

アベルは怒り狂うが、結局一夜明けて気が変わり、その裏金で用地買収の契約がで完了した。

 

そこに逃げた運転手がやってきて、家族をアベルに託して銃で自殺してしまう。

 

アメリカへ渡って来たとき、彼とアベルは同じ夢を見たはずですが、成功したアベルと破滅した運転手の違いは何だったんだろうと考えさせられます。

 

買収に成功したアベルのそばにローレンス検事もやって来て、起訴について柔軟な姿勢を示し始めました。

 

清濁を合わせ飲んだような形で終わったこの作品。

これがアメリカン・ドリームか、というのもわからなくはありませんでした。

 

理想を追求しようとするアベルと、ギャングの娘という生い立ちのアナ、二人はいいコンビだったのかもしれません。

これからはわかりませんけどねー。

 

地味な作品だけど、最近脂がのっているオスカー・アイザックとジェシカ・チャステイン。

見応えはありました。

 


ハイネケン誘拐の代償

2016-06-01 11:39:33 | 映画ーDVD

ーハイネケン誘拐の代償ーKIDNAPPING MR. HEINEKEN

2014年 ベルギー/イギリス/オランダ 95

 

監督=ダニエル・アルフレッドソン キャスト=ジム・スタージェス (コル・ヴァン・ハウト) サム・ワーシントン (ヴィレム・ホーレーダー) ライアン・クワンテン (ヤン・カット・ブラート) アンソニー・ホプキンス (フレディ・ハイネケン)

 

【解説】

1983年にオランダで起きた世界的ビール会社「ハイネケン」の経営者誘拐事件を映画化した実録サスペンス。『ミレニアム』シリーズなどのダニエル・アルフレッドソン監督が、エミー賞を受賞したジャーナリスト、ピーター・R・デ・ヴリーズのベストセラー本を基に、身代金の行方など謎多き事件の真相に迫る。素人誘拐犯一味を翻弄(ほんろう)する人質ハイネケンに、名優アンソニー・ホプキンス。犯行グループのメンバーには、ジム・スタージェス、サム・ワーシントンらがそろう。

 

【あらすじ】

1983年、世界的に著名なビール会社「ハイネケン」のフレディ・ハイネケン会長(アンソニー・ホプキンス)が何者かに誘拐され、高額の身代金が要求される。巨大組織による犯行の線も考えられていたものの、犯人たちは犯罪に手を染めたこともない幼なじみ5人組だった。計画は順調に進んでいたはずだったが、次第に人質であるハイネケンの威圧的な言動に振り回され、誘拐犯たちの計画に狂いが生じ始める。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

予告編では、ハイネケン氏が誘拐犯たちに「自分にはお金があるが、友達がいない。君たちには仲間がいる」みたいなことを言っていたので、そういう人生訓みたいな話かと思ってみましたが、アンソニー・ホプキンスの見せ場は少なかった。

ちょっと残念。

 

主演はジム・スタージェス、サム・ワーシントンで、こちらも期待できそうだったんですが。

 

建設会社を共同経営する4人の若者たち。

事情がよくわからなかったのですが、自分たちのビルが不法占拠されていて、そのビルが銀行から融資を受けるための担保にならない。

そこで4人は不法占拠している人たちを力ずくで追い出そうとして、反対に警察に捕まってしまう。

 

とうとう倒産か、と言うところで思いついたのが大富豪ハイネケン氏の誘拐。

コル(ジム・スタージェス)と彼の実の弟を入れた5人で犯行に及ぶ。

 

そもそも、コルの妻の父はハイネケン氏の会社で働いていて、旧知の間柄。

コルの妻の兄が共同経営者のヴィレム(サム・ワーシントン)という人間相関図。

 

コルたちは家族を巻き込まないよう、誰も殺さないように綿密に計画を立てたはずだったが。

 

結局、なぜ当局にバレたか謎のまま、仲間割れし、逃走し、誘拐されたハイネケン氏と運転手は当局の手で無事に解放されました。

 

犯人たちの顛末も最後にテロップで出てきますが、ホンマかいな、という内容でした。

 

途中から焦点がぼけて来て、老獪なハイネケン氏の活躍もなく終わってしまった印象でした。

なんか、もったいなく、物足りない感じでした。