マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ジャケット

2006-05-31 18:56:40 | 映画ー劇場鑑賞
2005年 ジョン・メイバリー監督 エイドリアン・ブロディ 、キーラ・ナイトレイ 、クリス・クリストファーソン 、ジェニファー・ジェイソン・リー 、ケリー・リンチ、ダニエル・クレイグ、ブラッド・レンフロ

スティーヴン・ソダーバーグとジョージ・クルーニー共同プロデュースによる新感覚サスペンス。時空を超えて謎の死の真相を探る男女を、オスカー俳優エイドリアン・ブロディと、『プライドと偏見』のキーラ・ナイトレイが熱演。さらに名優クリス・クリストファーソン、『マシニスト』のジェニファー・ジェイソン・リーら実力派が脇を固める。映画、MTVなど多方面で活躍するジョン・メイブリーが監督を務め、独創的で陰影に富んだ映像世界を創りあげた。

ジャケットって、あれだったのね。
なるほど。
でも、最初に引き出しに入れられた時、見ている私もぞっとしました。
最悪の拷問だと思いました。
だれでも、気が狂うのではないかなあ。
あのベッカー医師の「犯罪者は人間ではない」という考えの元で行われる実験的治療、本当に怖かった。
こちらに人の狂気を見ました。

EIGAのサイトで「バタフライ」に似ていると指摘があったことも、納得しました。
サスペンスか恋愛ものか、そういう議論もあったけど、うーん、私は怖かったし、サスペンスかなあ。

エイドリアン・ブロディが最初に子供な近づいて行って、にっこりした瞬間撃たれるシーン、あの笑顔で彼の主役は成功でしたね。
キーラもこの映画を取りに行っただけあって、良かったと思いました。

でも、いろいろ謎が残りました。
ダニエル・クレイグのルーディのお墓もあったけど、なにか示唆する映像はあった?
看護士デーモンもなぜ患者になっていたの?
若い医者も死んだと言っていたけど、理由は言っていたっけ?
ヒッチハイクで乗せてくれた青年は、最後の方のシーンで殺されたということ?
ラストシーン、キーラの方は未来が変わってうまくいったということはわかったけど、エイドリアンはそのまま2007年にいられるのかしら?

もう一度見ないとダメかなあ。
これもDVDになったら、いろんな結末がついて来るのかしら。

グッドナイト&グッドラック

2006-05-31 18:24:09 | 映画ー劇場鑑賞
2005年アメリカ ジョージ・クルーニー監督 デヴィッド・ストラザーン 、ジョージ・クルーニー 、ロバート・ダウニー・Jr 、パトリシア・クラークソン 、レイ・ワイズ

“放送の良心”としてアメリカ国民に愛された、エド・マローの生き様を描いた本格社会派ドラマ。“マッカーシー”批判と呼ばれる歴史的事件を背景に、時の権力者に立ち向かった男たちの真実の物語。エド・マロー役には『L.A.コンフィデンシャル』のデヴィッド・ストラザーンがふんし、その相棒役には本作が監督2作目でもあるジョージ・クルーニーが務める。マッカーシーを含む当時の映像を実際に使うために、全編を白黒で撮影したことで、作品に重厚感と臨場感が加わっている。


この映画の時代背景は、ちょうど私の生まれた頃です。
日本に「信教と思想の自由」を謳った憲法を押し付けたアメリカに、こういう時代があったとは、少なからずショックでした。
レッドパージ、いわゆる「赤狩り」。
かつて、エリア・カザンやチャップリンも巻き込まれたと聞いてはいました。
でも、こんなに深刻だったなんて。
先日の天声人語にもマローのことは取りあげられてていました。
偉大なジャーナリストだったのですね。
この映画を見ていて、高校時代ジャーナリスト志望だったことを思い出しました。

冒頭のマローの「耳の痛い話をします」で始まる演説、本当に耳の痛い話です。
これは1958年の演説らしいけど、今の日本にも当てはまります。
いや、今の日本のTVの実情にぴったりです。
アメリカはさらに深刻でしょう。
9.11以来の狂気とも言える過剰防衛、後世の人は、この時代をどうみるでしょう。
マローならば、どういう切り口で臨んだか。

この作品で、クルーニーを少し見直しました。
お父さんがニュースキャスターをしていたというだけあって、こだわりが伝わってきました。
監督としても十分実力を発揮していると思いました。
主演のデヴィッド・ストラザーン、うまかった。
アカデミー賞ノミネートも納得です。
ほんもののマローは、あんな風にいつも煙草をくわえて、足を組んでキャスターをしていたのでしょうか。
お国柄と時代を感じました。
私の好きなロバート・ダウニー・Jrもいい感じで出ていました。
しかし、この時代、アメリカでも社内恋愛がご法度なんて驚きでした。

白黒の作品で大成功と思いましたが、一部字幕が見えづらい箇所がありました。
白いワイシャツの上に白い文字が来たら見えないよね。

レディダルタニアン 新三銃士

2006-05-31 17:54:26 | 映画ーDVD
2004年 スティーヴ・ボーヤム監督 ジェラール・ドパルデュー 、マイケル・ヨーク 、ナスターシャ・キンスキー 、スージー・エイミー 、ジョン・リス=デイヴィス

文学史上、不朽の名作であるアレクサンドル・デュマの「三銃士」をベースに、ダルタニアンの娘・ヴァレンタイン、三銃士の息子たちといった次世代の英雄たちが活躍するオリジナルストーリー!
ジェラール・ドパルデュー、ナスターシャ・キンスキー、マイケル・ヨーク、ジョン・リス=デイヴィス・・・名優たちの共演も必見!美しき最強のヒロイン、息を飲むストーリー展開、手に汗握るアクションシーンの連続・・・エンタテインメントの要素を凝縮したユーザー垂涎の一本は<ヒロイン>アクション史上に新たな歴史を刻む!

 1660年、フランス。スペインとの戦争が長引く中、フランス宮廷ではルイ14世とマザラン枢機卿の権力闘争が激しさを増していた。 ルイはスペイン王女と結婚し平和を取り戻したいと考え、一方、戦争で私腹を肥やすマザランはその動きを阻止するために王女の誘拐を狙っていた。その頃、銃士を夢見てパリにきたダルタニアンの娘、美人剣士ヴァレンタインは同じく三銃士の息子たちとともにフランス全土を揺るがす、巨大な陰謀に立ち向かっていく・・・!

今年の1月に「三銃士/四銃士」を見たばかりだったけど、マイケルヨークが同じダルタニアン役。
ただし、今回主人公のヴァレンタインの父として。
物語は、三銃士たちが引退して、まだ未熟な二世たちが登場します。
その一人がダルタニアンの娘。
三銃士に志願するも、けんもほろろに断られます。
しかし、ルイ14世の出生を巡って、陰謀の渦に巻き込まれながらも、王への中世を尽くし、囚われていた花嫁を救ってめでたし、めでたしとなります。
前半は、ちょっとだらだらしているけど、本編に入れば展開も早くなります。
見所は1世、2世入り乱れてのチャンバラ。
結局は枢機卿の失脚までは至りませんでした。
いつの時代も悪は滅びずでしょうか。
「一人は全部のために、全部は一人のために」の決め台詞で幕となります。

この時代を背景にした浅田次郎の「王妃の館」という本を思い出しました。
フランスとスペインの間の戦争をやめさせるため、ルイ14世がスペイン王女と結婚したというお話が出てきます。
こちらでは愛人マリーが身を引くも、お腹に跡継ぎがあり、パリの片隅で無事に育つというものでした。
笑いあり涙ありのどたばた喜劇ですが、日本人のわけありツアー対王妃の館の悲劇、そのギャップが面白い作品でした。

明日の記憶

2006-05-30 09:05:21 | 映画ー劇場鑑賞
2005年日本 堤幸彦監督 渡辺謙 、樋口可南子 、坂口憲二 、吹石一恵 、水川あさみ

第18回山本周五郎賞を受賞した荻原浩の同名長編を原作に、『トリック』や『ケイゾク』の堤幸彦監督が映画化した人間ドラマ。若年性アルツハイマー病に侵された男と、ともに喪失を乗り越えようとする妻の夫婦の情愛をたおやかに描く。互いを受け止め合い、痛みを共有する熟年夫婦を渡辺謙と樋口可南子が好演。人を愛することの根源的な意味を問いかける重厚なテーマを、ソフトな語り口でつづる堤監督の演出手腕が冴え渡る感動作。渡辺謙がエグゼクティブプロデューサーとして制作にも関わっている。

夫と見に行った。
広告代理店に勤める、49歳の部長。率先してチームを引っ張り、部下の信頼も厚い。
仕事はアブラにのっている49歳。
私生活では、専業主婦の妻と、もうすぐ出産と結婚式を控えている幸せ一杯の娘。
人生の絶頂期にその病気はやってきた。
若年性アルツハイマー病。

及川ミッチーの医者から宣告を受けるシーン、私が切れそうだった。
実際にこういうシーンにあった時は、私があばれて、夫がなだめるんじゃないかなあ、と思った。
あとで、夫と話し合っても、彼はあのシーン、いい医者だと評価していた。
わたしは、謙さんと一緒、「病名をつけて喜んでいるのだろう」と思った。
あのあとの屋上のシーンで救われました。
人間味を感じると、心も落ち着きます。

樋口可南子さんの妻が良かった。
見終わって、夫が「あんな妻が欲しい」とつぶやいていました。
わたしだって発病したらあんな人にそばにいてもらいたい。

きれいごとすぎるんじゃないかという思いもありますが、俳優さんもうまいし、脚本もいい。
日本映画にしてはとてもテンポよく話が進んで行きました。
見終わった後もとてもさわやかで、涙で終わらなくてよかった。
見ている間は大粒の涙がぽろぽろでました。
夫はもっと泣いていました。
彼はとても涙もろくなっているので、泣かせる映画を嫌うのですが、これは気に入ったようでした。

音楽も効果的に使われていたし、いまのところナンバー1映画です。

ラファエル・ナダル

2006-05-27 18:51:19 | スポーツ
明日から、全仏オープンテニスが始まります。
私のお気に入り、ラファエル・ナダル君を紹介します。

ラファエル・ナダル(Rafael Nadal, 1986年6月3日 - )は、スペイン・マジョルカ島出身の男子プロテニス選手。
2005年の全仏オープン男子シングルスで4大大会初優勝を飾った。左利き。身長185cm、体重85kg。
彼のおじはサッカー元スペイン代表DF(ディフェンダー)のミゲル・アンヘル・ナダルであり、ラファエルも12歳まではサッカーで有望選手だったという。そこからテニスを職業に選び、2001年に15歳でプロ入りした。2005年のシーズンに急成長を始める。全仏オープンでは準決勝で世界1位のロジャー・フェデラーを破り、決勝ではアルゼンチンの伏兵マリアノ・プエルタに競り勝って、「19歳2日」の若さで初優勝を達成。全仏オープンでの初出場・初優勝は1982年のマッツ・ビランデル以来となり、大会でも4番目の年少記録。10代の男子テニス選手が4大大会で優勝したことも、1990年の全米オープンに「19歳28日」で優勝したピート・サンプラス以来15年ぶりの快挙であった。
全仏オープン後の4大大会は不本意な早期敗退に終わり、ウィンブルドンは2回戦でギレス・ミュラー(ルクセンブルク)、全米オープンは3回戦でジェームズ・ブレーク(アメリカ)に敗れた。
しかし2005年度はATPツアーで年間「11勝」を挙げ、そのうち「ATPマスターズシリーズ」(男子テニスツアーで、4大大会に次ぐ大規模なトーナメント群。年間9大会を指定)ではモンテカルロ、ローマ、カナダ、マドリードの4大会で優勝した。
2006年のシーズンでも、ATPツアー大会の決勝戦でロジャー・フェデラーに3連勝を記録した。(現在のフェデラーにとって、ナダルは最も苦手な対戦相手となっている。)
同年5月に、第7回「ローレウス・スポーツ賞」の「最優秀新人賞」を受賞した。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

先日、ATPツアーのローマ大会決勝、「フェデラー対ナダル」を見たのですが、これがすごい試合でした。
去年の全仏でもフェデラーに勝った試合を見ましたが、フェデラーも去年よりクレーコートにも順応していて、フルセット、5時間を越える大一番となりました。
どちらが勝ってもおかしくない、試合展開。
いえ、最終セットはフェデラーの方が有利だったかもしれません。
でも、ナダル君は冷静でした。
すごいショットやサーブはないけど、とにかく走り回ってミスが少ない。
若いのに切れちゃうということがないのです。
すごい、精神力!!
とても感動しました。

インタビューを受ける笑顔は、19歳の初々しさです。
コートに建った姿は、長髪にバンダナ、ぶかぶかのTシャツ、ちょっと中途半端な長さのパンツ。
やんちゃな男の子といった印象です。
それがどうして、試合運びは冷静そのもの。
決めた時のガッツポーズはとてもワイルドです。
全仏でも、ナダル君の活躍に期待したいと思います。

ブルース・ブラザース2000

2006-05-25 22:30:36 | 映画ーDVD
1998年アメリカ ジョン・ランディス監督  ダン・エイクロイド ジョン・グッドマン ジョー・モートン ジェイ・エヴァン・ボニファント

名コメディアン、故ジョン・ベルーシとダン・エイクロイド主演による81年のコメディ「ブルース・ブラザース」の18年ぶりの続編。エイクロイドが、同作の監督のジョン・ランディスと共同で、製作・原案・脚本をつとめて自ら映画化。ジェームズ・ブラウン、B・B・キング、アレサ・フランクリン、エリック・クラプトンなど豪華なゲスト陣と全編を彩るリズム&ブルースが楽しい。製作はエイクロイド、ランディス、ランディスとコンビを組むレスリー・ベルツバーグ。

シカゴ。エルウッド(ダン・エイクロイド)は18年ぶりに出所。相棒のジェイクは世を去っていたが、エルウッドはバンド再結成へ向けて再び大騒動。恩師のマザー・メアリー(キャサリン・フリーマン)からあずかった孤児で問題児のバスター(J・エヴァン・ボニファント)、歌手志望のバーテン、マイティ・マック(ジョン・グッドマン)の新たなメンバーに、かつてのバンド仲間もそろって、南部はルイジアナのブードゥーの妖女クィーン・ムセット(エリカ・バドゥ)が開催する勝ち抜きバンド合戦に出演するため、旅に出る。

確かに、前作よりパワーが落ちていました。
特に、ジョン・グッドマンのよさが出ていたと言いがたいのが残念。
「コヨーテアグリー」のカウンターの上での踊り、抜群だったからね。
ちょっと緊張していたのかなあ。

でも、あの少年の動きは何だ!!
J・エヴァン・ボニファント!!
すごいね。

そして圧巻は最後のバンド合戦+ジャム。
私には、BBキングとクラプトンしかわからなかったけど、みんながあんなに楽しそうに演奏しているところを見ると、すごく有名な一流ミュージシャンの競演だったのでしょうね。
これは、出ている人、作った人が楽しんだ映画じゃないかなあ。
でも、見ている私も幸せな気持ちになりました。
前作ほどエキサイトしなかったとはいえ、十分でした。
4人目のブラザー、ジョー・モートンは、「ノイズ」の人でしたね。

ダ・ヴィンチ・コード

2006-05-24 21:15:51 | 映画ー劇場鑑賞
2006年 ロン・ハワード監督 トム・ハンクス 、オドレイ・トトゥ 、イアン・マッケラン 、アルフレッド・モリナ 、ジャン・レノ ポール・ベタニー

 世界中でベストセラーになっているダン・ブラウンの同名小説を映画化した超大作ミステリー。レオナルド・ダ・ヴィンチの名画に秘められた謎を、アカデミー賞俳優のトム・ハンクス演じるロバート・ラングドンが解き明かしていく。そのほかのキャストに『アメリ』のオドレイ・トトゥや『レオン』のジャン・レノら演技派スターも名を連ねる。監督はアカデミー賞を獲得した『ビューティフル・マインド』のロン・ハワード。ルーヴル美術館で撮影が行われたり、歴史的価値の美術品がぞくぞくと登場するところも見逃せない。

あの長編をよくまとめたなあ、とまず感心しました。
私は、面白かった。
キャストも、結構納得できました。
ポル・ベタニーのシラス、ちょっと不安だったけど、よかったといえるんじゃないかなあ。
オドレイ・トトゥのソフィーも、思ったより悪くなかったです。
トム・ハンクスも、ハリソン・フォードじゃないけど、ハリソン君はもう年だから、これでいいんじゃないかなあ。

私はキリスト教じゃないので、所詮他人事、そういうこともあるかもね、という感じです。
キリスト教の歴史を手短に一挙にやってくれたのはありがたかった。
インディジョーンズなんかに出てくる、聖杯伝説やテンプル騎士団など、言葉がわかっただけでもうれしく思いました。

で、本を読んで行くべきか否か、答えは否です。映画を見てから本を読む、このセオリーはこの映画にも言えると思いました。

ナイロビの蜂

2006-05-24 21:08:43 | 映画ー劇場鑑賞
2005年 フェルナンド・メイレレス監督 レイフ・ファインズ 、レイチェル・ワイズ 、ユベール・クンデ 、ダニー・ヒューストン 、ビル・ナイ

『シティ・オブ・ゴッド』のフェルナンド・メイレレス監督が、冒険小説の巨匠ジョン・ル・カレの原作を映画化。妻の死に世界的な陰謀の存在を嗅ぎ取った主人公の心の旅路を、ナイロビの雄大な自然を背景に映し出す。命を賭けて謎に迫る夫を『イングリッシュ・ペイシェント』のレイフ・ファインズ、不慮の死を遂げる若妻を『コンスタンティン』のレイチェル・ワイズが熱演する。愛の強さと尊さを壮大なスケールで描き出す感動作。

もっと社会派の映画だと思っていました。
夫婦愛の映画でした。
レイフ・ファインズが、あの個性的な表情を隠して、平凡な夫をうまく演じていました。
あのダンナさん、ちょっとぼーっとしてはるねえ。
原題の通りのガーデナー。庭いじりにしか興味がないようです。
穏やかで、とてもいい人なんだけど…。

そして、レイチェル・ワイズ。
私はアカデミー賞助演女優賞、当然だと確信しました。
よかった。
だって、まだ24歳なのよ。
情熱だけで発言し、行動してしまう。
誰も、止められないわよ。
汚い手も使うけど、私利私欲ではないもの。
妻が亡くなって、彼女の愛の深さに気づき、自分の愛の深さにも気づくのね。
回想と織りなして描かれる彼の哀しみ、泣いてしまいました。
彼は、ぐんぐん事件の本質に迫り、そして本懐を成し遂げます。
それにしても、ビル・ナイのペレグリン、タヌキでしたね。
うまいねえ。

アフリカ、どこから手を付けていいのか。
人々の貧困、過酷な自然、大国の利権争い、大企業の食い物、自国の汚職。
製薬会社ばかりではないでしょうね。
人類の恥ずべきことが集約されているような大陸ですね。

ケニヤは、私の憧れです。
孤高の戦士、マサイ族。
あの青銅色の肌、引き締まった肉体。
でも、今日見た映画のスラムや奥地の村は悲惨なものでした。
そのケニヤが国の名前を悪者にしてまでも撮影に協力したというのが救いですね。

マイ・ボディガード

2006-05-24 20:52:15 | 映画ーTV
2004年 トニー・スコット(エネミーオブアメリカ)監督 デンゼル・ワシントン 、ダコタ・ファニング 、クリストファー・ウォーケン 、ラダ・ミッチェル 、マーク・アンソニー

熱狂的なファンを持つA.J.クィネルのベストセラー小説『燃える男』を映画化した感動アクション大作。誘拐発生率世界第3位のメイキシコシティを舞台に、過去に傷を持つボディガードの男が巨大な犯罪組織に立ち向かう様を描く。主人公のボディガードに扮するのは『トレーニング・デイ』のデンゼル・ワシントン。彼が護衛する実業家の娘を『コール』のダコタ・ファニングが演じている。監督は『スパイ・ゲーム』のトニー・スコット。過激だが衝撃的なストーリ展開には要注目。

映像がとてもスタイリッシュ。でも、なんか入れ込み過ぎという感じでした。
それにしても、月間の誘拐が24件、そのうち生還するのは70パーセントって、なんと酷いのでしょう。
後半はボディガードのデンゼルがピタ(ダコタ・ファニング)を誘拐して殺した犯人たちへの復讐劇。
たどっていくと、警察関係者、家の弁護士、父親まで関係している誘拐保険詐欺があぶり出されていきました。
結構凄惨なシーンの連続でした。
遅く帰った息子が食事を始めて「食事中に見る映画じゃない、これで僕の人格が歪んだらどうするんだ」と抗議していました。
「Rのつくのは18までで、あなたはもう22なので関係ないわ」と、取り合わなかったけど、かわいそうだったかなあ。

ブエノスアイレスの夜

2006-05-23 13:51:45 | 映画ーDVD
2001年アルゼンチン/スペイン フィト・パエス監督 セシリア・ロス ガエル・ガルシア・ベルナル ルイス・シエンブロウスキー ドロレス・フォンシ

俳優として『オール・アバウト・マイ・マザー』などに出演し、現在はブエノスアイレスで作曲家&歌手として活躍する、フィト・パエスがメガホンをとった残酷な愛の寓話。心に深い傷を負った女性を『トーク・トゥー・ハー』のベテラン女優、セシリア・ロスが熱演。ラテン映画界の貴公子、『アモーレス・ペロス』のガエル・ガルシア・ベルナル相手に、堂々と年上の恋人を演じてみせた。衝撃的な結末があまりにも切ない逸品。

カルメン(セシリア・ロス)は、20年ぶりにブエノスアイレスに帰郷する。昔受けた拷問のせいで性的関係を持てない彼女は、男女の営みの声を隣室で聞くためグスタボ(ガエル・ガルシア・ベルナル)を雇う。

もっとエロチックで、もっとロマンチックな物語を期待していました。
ところが、ギリシャ悲劇にも似た因縁めいたお話。
カルメンが「最悪の結末じゃないわ」とグスタボを慰めるけど、これを最悪と言わずして何と言う?

ガエル君が年上キラーぶりを発揮。
今回は悲嘆にくれるグスタボを好演していました。
いまにも崩れてしまいそうな青年。
すごくよかった。

決して消えない心の傷、過去に深手を負ったカルメン。
彼女の魂の再生の物語であるはずが、なんという過酷な運命、情け容赦もありませんでした。
こういう結末も私は納得だけどなあ。
私はこの映画、好きです。

謎も多い映画でした。
グスタボのお父さんは誰なのかしら。
アレハンドロ?マルセル?
アナは本当にカルメンの妹?
妊娠しているみたいだったけど、それはストーリーに関係があったのかしら?
しかも、どうして家を出ることになったのでしょう。
政治犯収容所で何があったか、なぜ、カルメンは監禁されることになったのか。
その辺の説明をもう少ししてもらいたかったなあ。