マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

トロン:レガシー(1982年版「トロン」もあわせて)

2010-12-27 11:37:17 | 映画ー劇場鑑賞

ートロンーTRON

1982年 アメリカ

スティーヴン・リズバーガー監督  ジェフ・ブリッジス ブルース・ボックスライトナー デヴィッド・ワーナー シンディ・モーガン バーナード・ヒューズ ダン・ショア

 

【解説】

初めてコンピュータ・グラフィックスを大々的に導入した、ディズニー製作によるSFアドベンチャーで、電子世界に送り込まれた技術者の冒険を描く。ディズニーだからではなかろうが、『不思議の国のアリス』を思わせる電子世界の様子や各キャラクター(デザインはシド・ミード)はユニーク。それを再現してるCGも当時としては斬新なものだった。(allcinema ONLINE

 

 

ートロン:レガシーーTRON: LEGACY

2010年 アメリカ

ジョセフ・コシンスキー監督  ギャレット・ヘドランド(サム・フリン)ジェフ・ブリッジス(ケヴィン・フリン)オリヴィア・ワイルド(クオラ)マイケル・シーン(キャスター)ボー・ガレット(ジェム)ブルース・ボックスライトナー(アラン・ブラッドリー)

 

【解説】

父親が創造したトロンと呼ばれるコンピューターの世界へ導かれた若者が、命を狙われながらも人類の存亡を賭けた死闘に挑むSFムービー大作。新鋭ジョセフ・コシンスキーが監督を務め、若者を『エラゴン 遺志を継ぐ者』のギャレット・ヘドランドが、父親を『クレイジー・ハート』のオスカー俳優ジェフ・ブリッジスがそれぞれ好演する。予測不可能なドラマや、スタイリッシュな近未来的映像などを迫力の3D映像で堪能したい。

 

【あらすじ】

デジタル業界のカリスマ、ケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)が謎の失踪(しっそう)を遂げてから20年たったある日、27歳に成長した息子サム(ギャレット・ヘドランド)に父ケヴィンからのメッセージが届く。サムは、父ケヴィンの消息を追って父のオフィスに足を踏み入れるが、そこには衝撃的な真実が待ち受けていた。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

1982年版の「トロン」を見て行ったかいがありました。

あちらこちらに登場するオマージュ、エンコムの分厚いドアを開けるシーンもそうだし、フリンのゲームセンターもそのまま。

ゲームの中に入ったら、数段進化して、数段美しい世界が広がっていました。

 

1982年版は、ディズニーが世界で初めてコンピュータグラフィックを導入した映画として話題になりました。

私は、当時は見なかったけれど、見てもわからなかったでしょうね。

 

長男が中学のとき、簡単なコンピュータゲームをプログラムして作ったものを見せてもらったけど、かいもくわかりませんでしたから。

 

でも、この作品を見て、彼が当時何をしていたのが、少しはわかったような気がしました。(遅い!遅すぎー!!)

 

 

そして、「トロン:レガシー」。

素晴らしかったです。

そして、内容も良かった。

 

「トロン」の冒険を終えて現実社会に戻ってきたケヴィン・フリン(ジェフ・ブリッジス)は、エンコムの筆頭株主として君臨していたが、20年前、妻を亡くしたあと、一人息子のサムに謎の言葉を残したまま失踪してしまった。

 

サム

 

サム(ギャレット・ヘドランド)は27歳に成長し、エンコムの取締役として何不自由のない暮らしを送っていたが、自分不在で決められて行く会社の方針に苛立っていた。

 

この夜も、新商品の発表の日だったが、大掛かりないたずらで、会議を妨害することで憂さ晴らし。

父の不在によって、前作で悪者だったデリンジャー・ジュニア(キリアン・マーフィ)が重役に名前を連ねているのも腹立たしい。

 

そこへ、父の古い友人アラン(ブルース・ボックスライトナー)が、父からのポケットベルが鳴ったと知らせにきた。

サムが父のゲームセンターに行くと、物質電子変換装置が作動し、あのときの父のようにゲーム機トロンの中へと引き込まれて行った。

 

☆ネタバレ

ゲームの世界に入ったとたん、戦闘服に着替えさせられ、ゲームの中に放り込まれた。

なんとか勝ち残って行くと、なんとそこには若い姿のままの父がいた。

クルーと呼ばれる、この世界の最高権力者だった。

しかし、冷酷非情。

父ではない。

罠だった。

そう、クルーはケヴィンのプログラムしたキャラクターだったのだ。

 

サムはグリッドでの戦いを挑まれ、窮地に追い込まれたところをクオラ(オリヴィア・ワイルド)に助けられ、荒野にある住居に連れて行かれた。

そこには本物の父がいたのだ。

 

ケヴィン

 

父はその失踪の謎を語った。

 

CEOになってからも、ケヴィンは毎夜グリッドを訪れ、「完璧な世界の創造」に夢中になっていた。

ケヴィンの分身であるクルーはその実現のため、アランのプログラムしたトロンとともに働いていた。

 

あるとき、デジタル生命体というべきアイソーが出現した。

ケヴィンは理想の生命体と考えたが、クルーは不完全プログラムと決めつけ、アイソーを虐殺してしまった。

そして、クルーによるクーデターが起き、トロンとも戦いの最中に別れ、幽閉の身の上となった。

一緒に暮らすクオラはアイソーの生き残りであった。

 

サムが現実社会との入り口を開けて入ってきたので、扉はまだ開いていた。

しかし、その扉が閉まるまでの時間は8時間。

その間に、父と自分が脱出しようと説得するが、ケヴィンは反対する。

ケヴィンのディスクは現実の世界とグリッドをつなぐマスターキーになっていて、それをクルーが手に入れると現実社会が崩壊してしまう危険性があったからだ。

ケヴィンは自分がグリッドを作った責任を負って、この世界で果てる気持ちでいたのだ。

 

クオラ

 

しかし、サムと再び会えたことがケヴィン固い決心を揺るがせた。

クオラとともに脱出を計る2人。

手伝ってくれるかと思ったアイソーの生き残りのズースは、キャスター(マイケル・シーン)と名前を変え、クルーに寝返っていた。

そんなキャスターさえもクルーは許さなかった。

 

不信感の固まりとなったクルーは、すべてを犠牲にして大軍隊を編成し、ケヴィンのマスターキーを狙って襲いかかる。

 

頼るもののなくなった3人は自力でグリッドを脱出できるかー?

 

コンピュータゲームの好きな人も、そうでない人も楽しめる映画です。

私は3Dで見ましたが、とてもきれいな世界感で、うっとりしました。

お正月、家族で見るのにはとてもいい映画だと思います。


孤高のメス

2010-12-27 11:35:10 | 映画ーDVD

ー孤高のメスー

2010年 日本

監督=成島出 キャスト=堤真一(当麻鉄彦)夏川結衣(中村浪子)吉沢悠(青木隆三)中越典子(大川翔子)松重豊(実川剛)成宮寛貴(中村弘平)矢島健一(村上三郎)平田満(島田光治)余貴美子(武井静)生瀬勝久(野本六男)柄本明(大川松男)

 

【解説】

患者のたらい回しなど現代の医療問題に鋭く切り込む衝撃的な医療ドラマ。実際に医療に携わる大鐘稔彦の同名小説を基に、地方の市民病院に勤務する外科医が旧弊な医療現場で困難な手術に立ち向かうさまを描く。主人公の外科医を『クライマーズ・ハイ』の堤真一が演じ、『フライ,ダディ,フライ』『ミッドナイト イーグル』の成島出がメガホンを取る。ほかに、夏川結衣や柄本明などが共演。リアルな医療現場に震撼(しんかん)させられるのはもちろん、鬼気迫るストーリー展開も見応え十分だ。

 

【あらすじ】

1989年、ある地方都市。市民病院に赴任した外科医の当麻(堤真一)は病院の体制に不満を感じながらも、次々と困難なオペに取り組み、医師としてやるべき仕事にまい進していく。しかしそんな中、病に倒れた市長のために、違法となっている肝臓移植手術を施すべきか否かの選択を迫られ……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

この映画はとてもよかった。

みんなに見てもらいたいと思います。

 

とかく大げさになりがちな、生と死がテーマ、病院を舞台にした物語。

でも、この作品では「医者は患者の命を救うために何ができるのか」というシンプルなテーマが貫かれていて、「医は仁術」というもはや死語になってしまった言葉を思い出させました。

 

1980年代のある日、外科医の当麻(堤真一)は地方の市民病院に赴任してきます。

 

それまで、ここの病院では、大学病院からの腰掛けのような人事体制で、ずさんな外科手術が行われていて、シングルマザーの看護師・中村浪子(夏川結衣)も、やる気がなく働いていました。

 

でも、型破りだけど、的確な技術を持つ当麻先生の登場で、スタッフたちにも活気が戻ります。

 

☆ネタバレ

そんな折り、当麻を中心に市民病院を再生させようと先頭に立っていた市長(柄本明)が肝硬変で倒れ、もはや助かる道は肝臓移植しかないという状況に陥ります。

そこに、脳死の高校生が運び込まれ、母親(余貴美子)の強い希望によって肝臓提供が申し込まれます。

 

当時は、まだ死亡肝移植の法律整備ができていない時期。

下手をしたら、殺人罪で訴えられかねない状況でしたが、当麻は手術に踏み切りました。

そして、母親と当麻の強い信念を胸に、スタッフたちの一丸となったチームワークに心うたれます。

 

この話は、病気で倒れ、病院をたらい回しにされたあげく亡くなった中村浪子のお葬式に帰ってきた息子(成宮寛貴)が、母の日記を発見して読む、という形で語られました。

そして、彼自身も医者なので、母が真摯な気持ちで医療に取り組んでいたことを知り、当麻先生の信条が受け継がれたというラストもとても清々しかったです。

 

芸達者な役者さんの実力が余すところなく引き出されていた点でも、秀作と呼べると思いました。


ガール・ネクスト・ドア

2010-12-24 10:01:44 | 映画ーDVD

ーガール・ネクスト・ドアーTHE GIRL NEXT DOOR

2004年 アメリカ

ルーク・グリーンフィールド監督 エリシャ・カスバート エミール・ハーシュ ティモシー・オリファント ジェームズ・レマー クリス・マークエット ポール・ダノ

 

【解説】

カタブツの高校生が、隣に引っ越してきた元アダルト女優に翻弄されながら、次第に奔放な彼女に惹かれ、自分を見つめ直し成長していく姿を描いた青春ラブ・コメディ。(allcinema ONLINE

 

【感想】

ガール・ネクスト・ドアー隣の女の子は、AV女優だった!!

 

たわいのないB級青春コメディなんだけど、キャストがいいからか、脚本がいいからか、わからないけど、とても楽しめました。

 

主人公のマシューに「イントゥ・ザ・ワイルド」のエミール・ハーシュ、隣の女の子ダニエルに「24」のエリシャ・カスバート、マシューの親友に「リトル・ミス・サンシャイン」のポール・ダノ、ダニエルを仕事に戻そうとする男に「ヒットマン」のティモシー・オリファントです。

 

エミール・ハーシュがめちゃかわいかったよ。

エリシャ・カスバートも、とってもチャーミングでした。

 


食堂かたつむり

2010-12-24 09:55:20 | 映画ーDVD

ー食堂かたつむりー

2010年 日本

 

監督=富永まい キャスト=柴咲コウ(倫子)余貴美子(ルリコ)ブラザー・トム田中哲司 志田未来 満島ひかり 桜田通 徳井優 諏訪太朗 佐藤二朗 草村礼子 佐々木麻緒 山崎一 上田耕一 江波杏子 三浦友和

 

【解説】

小川糸原作の同名のベストセラー小説を『ウール100%』の富永まい監督が映画化した、じんわりと心にしみる人生賛歌。失恋の痛手から一時的に心因性失声症を患った主人公が実家に戻り、食堂を開いて人々を料理で癒やしていく様を描く。ヒロインは自身も大の料理好きだという柴咲コウ。その母親役を『ディア・ドクター』の余貴美子が演じている。アニメーションやCGを交えた、ファンタジックな世界に引き込まれる。

 

【あらすじ】

倫子(柴咲コウ)がアルバイト先の料理店から戻ると同棲(どうせい)中のインド人の恋人の姿はどこにもなく、部屋は空っぽだった。彼女はあまりのショックで声が出なくなり、スナックを営む折り合いの悪い母親ルリコ(余貴美子)のもとに戻るしか選択肢は残されていなかった。倫子は自活するためにも、実家の物置を利用して小さな食堂を開くことにする。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

見る前、こんな映画って知らなかったー。

あんまりだあ。

ユルい系の映画だと、まったり見ていたらとんでもないことが起こりました!!

 

☆ネタバレ

母親ルリコ(余貴美子)と心を通わせられない倫子(柴咲コウ)は、夢破れてその母の元に帰ってきました。

心が傷つき、声も出なくなっていました。

 

でも、おばあちゃんが残してくれたヌカ床と、料理に対する情熱があったので、物置を改造して食堂を始めます。

 

ルリ子はエルメスというブタをかわいがっていました。

このエルメスちゃんがかわいいの。

一緒に寝たり、お化粧したり、お散歩したり…。

 

それが!!

エルメスを食べてしまうなんて。

 

あっという間の出来事で、あれよあれよというまに、エンディングでした。

 

それは、ないでしょう!!

すごく、がっかりしました。

 

原作は、食育や命を考えさせられるようですが、映画はあまりに淡々と行われるので、驚いて感想もありません。

 


ジェニファーズ・ボディ

2010-12-24 09:50:43 | 映画ーDVD

ージェニファーズ・ボディーJENNIFER'S BODY

2009年 アメリカ

カリン・クサマ監督 ミーガン・フォックス(ジェニファー・チェック)アマンダ・セイフライド(アニータ・ニーディ・レスニキ)ジョニー・シモンズ(チップ)JK・シモンズ(ミスター・ウルブレフスキー)エイミー・セダリス(ニーディの母)アダム・ブロディ(ニコライ)

 

【解説】

続発する殺人事件のたびに美しさを増していく女子高生と、その真相を知る親友の葛藤(かっとう)を描くサスペンス・ホラー。美しくも危険なヒロインには、『トランスフォーマー』シリーズのミーガン・フォックス、彼女の親友に『マンマ・ミーア!』のアマンダ・セイフライドがふんする。監督は、『イーオン・フラックス』のカリン・クサマ。脚本は、『JUNO/ジュノ』でアカデミー賞脚本賞に輝いたディアブロ・コディが手掛け、少女たちの心の奥にひそむ残虐性を笑いと恐怖を交えて描き出す。

 

【あらすじ】

学園一美しいジェニファー(ミーガン・フォックス)と内気なニーディ(アマンダ・セイフライド)は、幼なじみで同じ学校に通う親友同士。しかし、ある事件をきっかけにジェニファーは急激に美しさを増し、学園中の男をとりこにしていく。一方、町では凄惨(せいさん)な殺人事件が続発しており……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

トランス・フォーマーのミーガン・フォックスが、その美貌をあますことなく披露してくれている作品です。

それはいいんだけど、このジェニファーという主人公、すごく性格が悪くてなかなか映画の世界に入っていけません。

 

親友のニーディ(アマンダ・セイフライド)も、最初のシーンで凶暴なところを見ちゃうので、なんかしらけてしまいます。

 

学園1きれいで気の強い子に、なぜかブスで内気な親友があると言う設定はわかる気がするけど、ニーディには素敵なボーイフレンドがいるし、声をかけてくる子もいるみたいだし、それで十分じゃない?

このへんが、ちょっと中途半端。

 

全体に「なんだかなあ…」という作品でした。

 


ロビン・フッド

2010-12-20 11:01:27 | 映画ー劇場鑑賞

ーロビン・フッドーROBIN HOOD

2010年 アメリカ/イギリス

リドリー・スコット監督 ラッセル・クロウ(ロビン・ロングストライド)ケイト・ブランシェット(マリアン)マーク・ストロング(ゴドフリー)ウィリアム・ハート(ウィリアム・マーシャル)マーク・アディ(クック修道士)オスカー・アイザック(ジョン王)ダニー・ヒューストン(獅子心王リチャード1世)アイリーン・アトキンス(アリエノール・ダキテーヌ)ケヴィン・デュランド(リトル・ジョン)スコット・グライムズ(ウィル・スカーレット)アラン・ドイル(アラン・ア・デイル)マックス・フォン・シドー(サー・ウォルター・ロクスリー)

 

【解説】

伝説の義賊、ロビン・フッドの物語を『グラディエーター』のリドリー・スコット監督と、ラッセル・クロウの黄金コンビが手掛けた歴史スペクタクル大作。12世紀のイギリスを舞台に、勇猛果敢なヒーローの戦いぶりを活写する。出演者も『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』のケイト・ブランシェットや、『シャーロック・ホームズ』のマーク・ストロングら名優が勢ぞろい。映画の前半と後半で描かれるイングランド対フランスの壮絶な戦闘シーンは必見だ。

 

【あらすじ】

12世紀末、ロビン(ラッセル・クロウ)は十字軍の兵士としてフランスでの戦闘に加わっていた。ある日、イングランドの騎士ロバートの暗殺現場に居合わせた彼はその遺言を受け、ロバートの父(マックス・フォン・シドー)に遺品の剣を届けると約束する。やがてノッティンガムの地を踏んだロビンは、ロバートの身代わり役を頼まれ……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

リドリー・スコット監督2005年の作品「キングダム・オブ・ヘブン」の続編のような作品です。

 

☆ネタバレ

獅子心王と呼ばれるリチャード1世は、第3回十字軍の遠征を終えて帰る途中の戦いで、戦死した。

その事実を知ったリチャード1世軍の射手であるロビン・ロングストライド(ラッセル・クロウ)は仲間とともに一足先に軍を離れる。

 

途中で、王の騎士団が王冠を運んでいる最中に、何者かに襲撃されているところに出くわす。

襲ったのは、リチャード1世の弟で、イングランド王の跡継ぎを狙っているジョンの腹心ゴドフリー(マーク・ストロング)だった。

ゴドフリーはさらに、フランス王フィリップ2世から、イングランドを混乱させ、フランスが侵攻しやすいように根回しを命じられていた。

 

襲撃者を追い払ったが、騎士団は全滅。

苦しい息のロバート・ロクスリーから、自分の領地ノッティンガムへ自分の剣を持って行って父サー・ウォルター・ロクスリー(マックス・フォン・シドー)に届けて欲しいと頼まれる。

「父と息子の絆」と言われるが、「俺は父を知らない」とロビンはためらった。

 

王冠を持って、六スリーとその騎士団に成り済まし、イングランドに帰ったロビンたち。

正体を見破ったのは、ロクスリーを殺したゴドフリーだけだった。

そして、一行はゴドフリーに狙われることになる。

 

行方をくらましたロビンたちだが、行くあてがない。

やはり足はノッティンガムに向いた。

 

王位に就いたジョンは、十字軍の遠征で搾り取った税金のことをまったく考慮せず、さらに重税を要求した。

従わない緒候には、攻撃を加えた。

 

ノッティングハムのロクスリー領も例外ではなかった。

年老いて目も不自由なサー・ウォルターを面倒見ながら、ロバートの妻マリアンが領地を守っていた。

しかし、シャーウッドの森にすむ孤児たちに種まで盗まれ、作る作物さえないありさまだった。

 

そこに、ロバートの訃報と剣を持ってロビンが現れたのだった。

 

サー・ウォルターは、自分亡き後、領地を失ってしまうマリアンと領民のために、ロビンにロバートに成り済ますように提案してきた。

ロビンは受け入れ、マリアンの表向きの夫となった。

 

ロビン・ロングストライドが、伝説のロビン・フッドになる前の長いお話です。

キーワードは「父と息子の絆」。

ロビンとウォルターは運命に導かれた疑似親子として感動的に描かれています。

 

また、マリアンとロビンも時間をかけて惹かれ合って行きます。

ロビンが、悪代官が領民から巻き上げた穀類の種を、仮面をかぶって襲撃し、マリアンの耕した畑に蒔くシーン、とてもよかったです。

あれで、マリアンの心は鷲掴みでしたね。

そして、ロビンフッドの義賊としての真骨頂も表現する、うまいねえ!

 

ゴドフリーは次々と領地を襲い、ノッティンガムにもやってきた。

とうとうゴドフリーの陰謀がジョン王にも知られ、ジョン王は緒候に共に闘うよう命令するが、従わない。

そこへロビンがマグナカルタを持って現れ、ジョン王に誓わせてイングランド軍として、上陸してきたフランス軍と戦うのです。

 

一致団結したイングランド軍の前に、上陸を諦めてフランス軍は帰って行きました。

 

ロビンは、この戦いの英雄になると思いきや、ジョン王はマグナカルタを破棄し、ロビンを反逆者として指名手配します。

 

ロビンは仲間やマリアンとともにシャーウッドの森に逃れ、「伝説となった」というわけです。

 

この作品では、当時の農家の人の厳しい生活がかいま見られたことや、ヨーロッパとイングランドの中世の過酷な歴史を学べたことがとても面白かったです。

 

子供の時に読んだ「ロビン・フッドの冒険」が大好きで、ケビン・コスナー主演の「ロビン・フッド」もお気に入りでしたが、さらにこの作品でますますロビン・フッドが大好きになりました。


セックス・アンド・ザ・シティ2

2010-12-20 10:37:07 | 映画ーDVD

ーセックス・アンド・ザ・シティ2SEX AND THE CITY 2

2010年 アメリカ

マイケル・パトリック・キング監督 サラ・ジェシカ・パーカー(キャリー・ブラッドショー)キム・キャトラル(サマンサ・ジョーンズ)クリスティン・デイヴィス(シャーロット・ヨーク)シンシア・ニクソン(ミランダ・ホッブス)ジョン・コーベット(エイダン・ショウ)クリス・ノース(ミスター・ビッグ)

 

【解説】

ニューヨークを舞台に恋に仕事に友情に生きる4人の女性の本音を大胆に描き、世界中の女性たちを熱狂させた『セックス・アンド・ザ・シティ』の続編。ハッピーエンドで終わった前作から2年がたち、キャリーをはじめとする4人のヒロインたちの激変した生活を映し出す。サラ・ジェシカ・パーカーらおなじみのキャストとともに、監督も前作同様、シリーズに携わってきたマイケル・パトリック・キングが務める。カリスマ・スタイリストのパトリシア・フィールドが手掛けるファッションにも注目だ。

 

【あらすじ】

波乱の末に幸せをつかんだキャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)。あれから2年がたち、幸せなはずの彼女を揺さぶるハプニングが発生。 そして、サマンサ(キム・キャトラル)とほかの二人も、新たな局面を迎えていた。そんな中、4人は砂漠の国へと逃避行へ出掛けるが……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

テレビドラマで大ヒットしたシリーズですが、私は前回の作品が最初でした。

だからでしょうか、主人公たちになかなか感情移入ができず、ミスター・ビッグとキャリーのうじうじした態度にもいらついて、なかなか楽しめないでいました。

それで、この作品も公開時はスルーしてしまったのです。

 

でも、DVDでみたら、なかなか面白かった。

これは、ストーリーがどうとかいう映画ではないですね。

これが時代の最先端だという提案の映画でした。

 

まず、冒頭のゲイの結婚式。

ほんと、おしゃれで素敵でした。

真っ白なお部屋に、回流する小川、浮かぶ白鳥。

男声合唱団による「サンライズサンセット」で幕開け。

来年娘の結婚式を控えている私には、夢のような結婚式でした。

 

だって、神父(みたいな人)がライザ・ミネリですよ!!

そして、彼女が歌い踊る。

素晴らしい!!

 

もうそこから、何があってもオーケーでしたね。

 

キャリー(サラ・ジェシカ・パーカー)とビックは結婚生活2年目の危機。

倦怠期のような夫婦にはなりたくないんだ!とキャリーは抵抗します。

私は倦怠期も終わったような老夫婦の心境なので、そんな気持ちもあったんかなあ、と思いながら見ました。

 

いつもの仲間のミランダ(シンシア・ニクソン)は、上司との関係がしっくりこず、女性の社会進出の微妙な難しさに悩んでいます。

 

シャーロット(クリスティン・デイヴィス)は二人の娘の子育て真っ最中。

トラブルの続出で母親失格かと落ち込む毎日。

 

そこへ更年期障害をサプリメントで克服しようとしているサマンサ(キム・キャトラル)から、豪華アブダビ招待旅行へのお誘いが…。

飛行機のしきりの付いた個室、着いたら一人1台のリムジン、ホテルでは2フロワーぶち抜きのスイートルーム、一人ずつに付くイケメンのボーイさん。

 

ラクダで砂漠をお散歩の後は、テントでランチなどなど、考えもつかない贅沢さでした。

 

見る前は、前作のイメージから食傷感がありましたが、こめんなさい、すごーく面白かった。

女性パワー全開で、かなり元気になれました。

 

仕事、子供を持つ持たないの人生観、子育ての悩み、子供を持たない夫婦の生活、更年期の乗り切り方、など、女性が抱える問題がうまく取り入れられて、答えはないにしても、おしゃれな提案が満載で、とても楽しめました。

 

私はカウチにテレビのビックをとても身近に感じられました!

私がカウチテレビ派だからだわね、きっと。

ビッグと私ならきっとうまくいきそう…なわけないね。

ビッグはトドのような女は嫌いでしょう。

それが男のエゴというものだわ。あ~あ。


ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人

2010-12-16 18:23:49 | 映画ー劇場鑑賞

ーハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人ーHERB & DOROTHY

2008年 アメリカ

監督=佐々木芽生 出演=ハーバート・ヴォーゲル ドロシー・ヴォーゲル

 

【解説】

ニューヨークで少しずつ現代アートをコレクションしてきたおしどり夫婦の足跡をたどる感動のドキュメンタリー。ごく普通のカップルが、少ない生活費の中からやりくりして集めた膨大な数の作品群と共に、彼らとアーティストたちとの心温まる交流を描く。物語の主人公は、元郵便局員のハーブとその妻で元司書のドロシー夫妻。長年自分たちが好きなものだけを収集し、4000点以上の作品を美術館に寄贈した彼らの選択に驚嘆する。

 

【あらすじ】

ハーブ&ドロシー夫婦は、ニューヨークの現代アート界きっての有名コレクター。彼らは30年以上にわたり日々ギャラリーやアーティストらを訪ね歩き、少しずつお気に入りの作品を買い集めてきた。今では20世紀を代表するアーティストに成長した画家による名作も数多くあったが、彼らの1LDKのアパートはすでに収納の限界を超えており……

 

【感想】

ハーブは88歳、ドロシーは75歳。

二人は30年間で4000点ものアート作品を1LDKのアパートの自宅で蒐集し、もうけるために売ったことはない。

アートバブルにもその暴落にも無縁で、自分たちの決めたルールに従ってただ好きなものを集めてきた。

 

ドロシーは図書館司書、ハーブは郵便局員。

ドロシーの給料で生活し、ハーブの給料でアートを買う。

自分たちで買えるもの、アパートに入るもの、タクシーやバスで持って帰れるもの。

ミニマルアートとコンテンポラリーアートに限って(安価だから)集めに集めて4000点以上。

 

コレクションを寄贈されたナショナルギャラリーが、「緊急時に二人が作品を売らなくてもすむように」と支払った謝礼も、ギャラリーに還元するために二人は作品を買ったという。

 

とにかく、二人はアートが好き。

「どんな基準で選んでいるか」二人からは明確な答えがない。

でも、二人には確信があるようです。

それは、二人の心の目ですね。

言葉や理屈ではないと思いました。

 

レディスデイだったんですが、映画館は満員で立ち見が出ていました。

私も立ち見…「うっそー!こんな地味なドキュメンタリーなのに」とびっくりしました。

 

でも、この作品の人気の秘密はわかる気がしました。

 

ハーブはもともと美術通。

ドロシーはハーブと付き合うようになって美術に目覚めました。

二人は絵を習いに行き、結構満足の行く作品も描けるようになったけど、いいものを見分ける目もできたようです。

二人は、1960年代から新人のアーティストから安い値段でアートを買うようになり、アーティストと人間的な関係も生まれました。

 

アーテイストから信頼される蒐集家として二人は成長して行ったのです。

アーティストと夫婦の間にあるもの、それはアートに対する情熱と愛の力だと思いました。

そして、それは私のような平凡な人間にだってあるもの、憧れるものなのです。

だから、多くの人々がハーブとドロシーの生き方に引かれて、この作品に引かれたのだと思いました。

 

すこしでも、アートに興味のある人は、この映画を見てください。

私たちがアートに対してどう接したらいいか、一つの答えがありました。

 

この映画の監督はニューヨーク在住の日本女性、佐々木芽生(めぐみ)さん。

初めて手がけた映画だそうです。

アメリカの6つの映画祭で賞を取りました。

彼女もまた、無欲の愛の力がこの成功をもたらせたのでしょう。

佐々木芽生(めぐみ)さん

 


シネマ歌舞伎 大江戸りびんぐでっど

2010-12-07 11:39:56 | 映画ー劇場鑑賞

ーシネマ歌舞伎 大江戸りびんぐでっどー

2010年 日本

脚本・演出=宮藤官九郎 キャスト=市川染五郎[7代目](半助)中村七之助(お葉)中村勘太郎[2代目](大工の辰)坂東彌十郎(根岸肥前守)市村萬次郎(遣手お菊)片岡市蔵[6代目](丁兵衛)片岡亀蔵(与兵衛)井之上隆志(佐平次)市川猿弥[2代目](紙屑屋久六)中村獅童(和尚実は死神)中村橋之助[3代目](石坂段右衛門)中村扇雀[3代目](女郎お染)中村福助[9代目](女郎喜瀬川)坂東三津五郎[10代目](四十郎)中村勘三郎[18代目](新吉)

 

【解説】

『少年メリケンサック』などで知られる人気脚本家にして映画監督でもある宮藤官九郎が手掛け、製作発表と同時に話題をさらった歌舞伎を「シネマ歌舞伎」として上映。江戸時代を舞台に、人間の代わりに働くぞんびと彼らに仕事を奪われた人間たちの戦いが展開する。音楽に向井秀徳、衣裳に伊賀大介、道具幕デザインにしりあがり寿と、異色の才能が集結。高いエンターテインメント性を持ちつつ、社会問題も盛り込まれた内容が楽しめる。

 

【あらすじ】

江戸時代の大江戸。くさや汁を浴びた死人がぞんびとして生き返る事態が発生し、人間にかみついては増え続けるぞんびに江戸の町は大騒ぎ。そんな中、くさやの名産地・新島出身の半助(市川染五郎)は、くさや汁を体に塗ることで彼らを従わせることに成功し、ぞんびを働かせる人材派遣会社はけんや半助を起業する。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

宮藤官九郎の作品、いつも思うけど、つかみはオッケー!!

でも後がしぼんでしまうんだなあ。

この作品も、すごーく面白かったんだけど、後半が残念でした。

 

比べてはいけないけど、「夏祭浪速鑑」の「長屋裏の場」みたいなのが入れば良かったのになあ。

あの「長屋裏の場」の殺人シーンはまさにホラーだから、しかもこの作品はホラーをテーマにしているんだから、あれ以上のシーンを作らないと、観客は満足しないと思う。

 

幕開きのシーンは、すごく面白かった。

くさやに化けた半助(市川染五郎)と、亭主を亡くして女手一つでくさやを売っているお葉(中村七之助)のやりとりに、いるかのくさや(片岡亀蔵)がからんでいくところ、げらげら笑いました。

 

りびんぐでっどのダンスも面白い。

扇雀さん、染五郎さん、勘三郎さんまでが踊ってくれます。

坂東三津五郎[10代目](四十郎)さんは面白過ぎる!!

すごい、脇役陣で、若手を盛り上げてやろうという気持ちはびんびん伝わります。

 

面白過ぎる坂東三津五郎と中村福助(女郎喜瀬川)

 

☆ネタバレ

それだけに、謎解きになるお寺のシーンが弱いと思いました。

もっと時間をかけてもいいんじゃないかなあ。

 

「ゾンビ(存鼻)」を「派遣」にしたことで、社会風刺にはなったけど、スケールが小さくなった感じもするなあ。

ゾンビが恐くなくなっちゃったしね。

 

ラストも、半助とお葉の純な気持ちの表現が、永代橋の陥落シーンなんだけど、盛り上がりが足りないように思いました。

 

とにかく、残念な気持ち。

役者さんはすごいし、歌も踊りも面白いしんだもの。

クドカンさん、もうひと頑張りしてください!!

 


ことの終わり

2010-12-07 11:35:47 | 映画ーDVD

ーことの終わりーTHE END OF THE AFFAIR

1999年 イギリス/アメリカ

ニール・ジョーダン監督 レイフ・ファインズ(モーリス)ジュリアン・ムーア(サラ)スティーヴン・レイ(ヘンリー)

 

【解説】

1946年、ロンドン。作家ベンドリックスは再会した旧友ヘンリーから妻サラが浮気しているらしいとの相談を受け、嫉妬を感じる。実はベンドリックスとサラはかつて愛人関係だったのだ。サラとの不倫の恋は44年の夏突然終わった。いつものような情事の後二人の居た建物が爆撃を受け、気絶していた彼が覚めるとサラは彼の前から去ってしまった。サラを忘れられない彼は探偵に調査を依頼し彼女の日記を手に入れる。そして爆撃の際の意外な真相を知ることになる。(allcinema ONLINE

 

【感想】

AFFAIR=情事

という言葉にのせられて、見たかった作品です。

つまり不倫の映画です。

「イングリッシュ・ペイシェント」みたいかなあ、と期待して。

 

作家モーリス・ヘンドリックス(レイフ・ファインズ)は、政府高官の友人ヘンリー(スティーヴン・レイ)のパーティで、彼の妻のサラ(ジュリアン・ムーア)は一目で恋に落ちる。

夫の目を盗んで、逢瀬を重ねる二人。

 

あるとき、逢い引きの部屋が爆撃にあう。

気を失っていたモーリスが気がついてサラの元に行くと、サラは不可解な言葉を残して立ち去り、そのあと二人が会うことはなかった。

 

2年後の雨の夜、ずぶぬれで歩いているヘンリーと出会う。

ヘンリーの家まで送って行き、そこで「サラが浮気をしているようだ」と悩みを打ち明けられる。

 

サラに未練のあるモーリスは、探偵を雇い、サラを調査する。

サラの相手は、神父?

 

☆ネタバレ

サラは、あの爆撃を受けた夜、愛するモーリスの死を確認します。

確実に死んでいたのです。

サラは祈ります。

「自分を捧げるから、モーリスを助けてと」

神との誓約を交わす訳です。

 

これは、キリスト教信者でなくても、理解できるんじゃないかと思いました。

大きな犠牲を払わないと、彼を助けることはできないのですから。

 

そこからのサラの人生は抜け殻のようだったでしょう。

再び出会った二人は、また愛し合いますが、サラは病気で死んでしまいます。

神との誓約を破った代償ということでしょうか。

 

でも、無神論者のモーリスには理解できません。

 

ただ、最後には奇跡が用意されていました。

 

哀れなのは、夫のヘンリーでしたが、スティーブン・レイの演技派素晴らしかったです。

本当にサラを愛していたのは、彼じゃないでしょうか?

 

レイフ・ファインズとジュリアン・ムーアはお似合いでした。

この二人なら、運命の出会いかも、と思わせました。

 

でも、すこしテンポがユルいなあ。