マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

ダーウィンの悪夢

2007-10-31 11:38:45 | 映画ーDVD
ーダーウィンの悪夢ー
2004年 オーストリア/ベルギー/フランス フーベルト・ザウパー監督 

【解説】
数百種の固有種のすみかで、“ダーウィンの箱庭”と呼ばれていたヴィクトリア湖に放たれた外来魚が巻き起こす悪夢を追ったドキュメンタリー。カメラはナイルパーチ景気に湧く魚輸出業者と、新しい経済が生み出した貧困の光と影を映し出す。そして、魚を運ぶためにアフリカにやってくる飛行機が積んでいるものの正体が、徐々に明らかになっていく。世界規模で行われている搾取の実態が描き出されている衝撃作だ。

【内容】
半世紀ほど前、タンザニアのヴィクトリア湖に何者かが外来魚ナイルパーチを放流する。その後、この肉食の巨大魚は増え続け、湖畔にはこの魚を加工して海外に輸出する一大魚産業が誕生する。セルゲイら旧ソ連からやって来るパイロットは、一度に55トンもの魚を飛行機で運び、彼らを相手にエリザたち町の女性は売春で金を稼ぐ。 (シネマトゥデイ)

【感想】
アフリカ・タンザニアにあるヴィクトリア湖。
機影を映してムワンザ空港から飛行機が飛び立ちます。
とても美しい映像です。
でも、この湖は生態系が崩壊した、病んだ湖なのです。

始まりは誰かが放流したバケツ1杯のナイルパーチと呼ばれる肉食の稚魚。
この魚は、たちまち湖の魚を食いつくし、この魚とワニしか住まない濁った湖となりました。
しかし、この魚は巨大で白身で美味、高値で売れる魚だったのです。

近隣の村は従来農業で生計を立てていましたが、この魚が商売になるとわかると、みんな一斉に漁民となって魚を捕るようになりました。
ところが、ヨーロッパ資本が入り、加工工場ができ、現地の人の口には入らない高級魚となりました。
輸出先はヨーへロッパと日本。
日本は一番のお得意さんだそうです。

それでも魚を捕り続けなければならない人々。
工場から捨てられる魚のアラを、さらに加工して食べる。
田畑は荒れ果て、漁のために湖近くで生活する男たちは売春婦と関わってエイズとなり、女たちは夫を失い売春婦となる。
キリスト教の牧師は「女性たちに売春婦はやめるように言っていますが、コンドームの使用はすすめません。キリストの教えに反しますから」と言うだけでした。

子供たちはストリートチルドレンに。
少ない食べ物を奪い合ったり、大人に殴られたり。
恐怖から逃れるために幻覚剤を吸っている子もいました。
この幻覚剤は魚の梱包材から作られていました。

「飛行機は来る時は何を積んでいるの?」
「空っぽで来て、魚をたくさん積んで帰るんだよ」現地の漁師。
取材する人は諦めません。
「大きな箱を積んできたよ。中身は援助物資とか、何かの機材じゃないの?興味ないよ」と飛行機の技師。

でも、実は武器を運んでいることは、現地では周知の事実のようです。
これが、コンゴやルワンダの紛争地域で使われるらしいのです。
パイロットが言います。
「僕はアンゴラへ武器を運んだことがある。帰りはヨハネスブルグからぶどうを運んだ。アフリカの子供たちはクリスマスに武器をもらい、ヨーロッパの子供たちはぶどうをもらうというわけさ」

アフリカを取り上げた映画がここ数年増えているような気がします。
しかも、どの映画も簡単に答えが見つからない、難しい問題をいくつも抱えた複雑なものばかりです。

この作品もその一連でしょう。

ダーウィンの箱庭と呼ばれたヴィクトリア湖。
その豊かな生態系がたった半世紀の間に、いとも簡単に破壊されてしまうことへのショック。
ヨーロッパの名前で呼ばれる湖で生活するヨーロッパの名前を持った貧しきアフリカの人々。
途上国援助という名で行われている外国資本による搾取。
資源の見返りに武器を手渡されて殺しあわなければならない人たちの悲劇。

ナイルパーチの主な輸出先はヨーロッパや日本。
白身魚の名の下に、今夜の食卓を彩っているかもしれないナイルパーチ。
この作品は、アフリカの悲劇と私たちがつながっていることを示唆していました。

経済格差が広がっています。
日本でも社会問題化しています。
国々の間でも格差が広がっています。
富は強い人へ、貧困は弱い人へ押し付けられます。
彼らは生きていくために自然を破壊し、食い尽くすしか生きる道が残されていないのです。
自然破壊が進むと、富を得た人々も無事ではいられないでしょう。

私たちは地球しか持っていないんです。
この環境でしか生きられないんだから、アフリカの貧困や飢餓をなんとかしないと、人口爆発も、エイズも、地球温暖化も、何も止められなくなってしまいそうです。

いろんな国が宇宙ステーションの実験を熱心にやっていますが、まさか、いつか地球を捨てて逃げ出す気ではないでしょうね?

この作品は、何かを告発したり、真実を突き止めようとしたりしているわけではありません。
脈絡なく、いろんな映像やインタビューが流れて、荒っぽい手法だなと思いながら見ていました。

結局、その手法が見た人にいろんなことを考えさせる作品になっていると思いました。

ただ、「ルワンダの涙」でも感じたことですが、現地の人々や政治家が、それぞれの国の幸せのためにビジョンを持って努力することからしか、何も始まらないと思います。
そして、先進国は正しい支援をすることです。
私はもう少し、人類の智恵に希望を持ちたいと思います。

フランシスコの2人の息子

2007-10-31 10:21:25 | 映画ーDVD
ーフランシスコの2人の息子ー
2005年 ブラジル ブレノ・シウヴェイラ監督 アンジェロ・アントニオ 、ジラ・パエス 、ダブリオ・モレイラ 、マルコス・エンヒケ 、マルシオ・ケーリング 、チアゴ・メンドンサ 、パロマ・ドゥアルテ 、ジョゼ・デュモント 、リマ・ドゥアルチ

【解説】
ブラジルの国民的人気デュオ、ゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノの半生をモデルに、田舎町の少年から有名ミュージシャンとなった兄弟とその家族の姿を描いた感動作。本国ブラジルで興行成績の新記録を樹立する大ヒットを記録したほか、アカデミー賞外国語映画賞のブラジル代表作品に選出された。主人公の兄弟にふんした子役二人のみずみずしくエネルギッシュな歌声と、ブラジルの風景をとらえた美しい映像、さらには真実を基にした感動の展開が見どころ。

【あらすじ】
田舎で小作農として暮らすフランシスコ(アンジェロ・アントニオ)は、息子たちに畑を耕す以上の暮らしをさせたいと願い、長男のミロズマルと次男のエミヴァルをプロのミュージシャンにしようと決意。家計をやりくりして楽器を買い与え、兄弟はその期待に応えるよう独学で練習に励むが、一家の財政はますます苦しくなってしまう。 (シネマトゥデイ)

【感想】
7人の子だくさんの円満な家庭。
しかし、貧しく教養もない。
お父さんには、子供たちには自分のような生涯は送って欲しくないという夢があった。

ラジオでずっと音楽を聴かせ、歌を歌いたいという希望を持った長男ミロズマルにハーモニカを与える。
ハーモニカを独学で習得したのを見届け、家の収穫物や家畜まで売って、アコーディオンとギターを買い与えた。

ミロズマルは、弟のエミヴァルとデュオを始める。
しかし父は、とうとう地代が払えなくなって、一家を引き連れて都市へ引っ越す。

明るくがんばりやの両親。
しかし、新しい土地でそう簡単に生活できるはずもなく、お腹をすかせた妹や、赤ん坊を抱いて涙を流す母を見て、ミロズマルとエミヴァルは路上で歌を歌い始めた。

このシーンはとても感動的です。
幼いながらも、一家のために立ち上がる二人。
しかも二人のデュオがとても素敵です。

この映画はブラジルの国民的人気デュオ、ゼゼ・ヂ・カマルゴ&ルシアーノの半生を描いた伝記ドラマで、ブラジルでは大ヒットしたそうです。

前半はテンポも良く、いいシーンが続いて行くのですが、ミロズマルが成人してからが、少し散漫な感じになってしまいました。
ラストは本人たちのステージやほんものの家族が現れて、いつのまにかドキュメンタリーになっていました。

そへんをもう少し演出っぽくしてもらえたら、もっと最後まで楽しめたのにと、残念に思いました。

お父さんは変わり者でダメ男かもしれないけど、貧しさの中でも子供を心から愛し、子供の幸せだけを願っていたことは、はっきりと感じられました。
ポリオにかかった息子がいたり、交通事故で亡くなった息子がいて、現実にはもっと辛い人生だったと思います。

この愛すべきお父さんに注目です。

グッド・シェパード

2007-10-25 11:04:05 | 映画ー劇場鑑賞
ーグッド・シェパードー
2006年 アメリカ ロバート・デ・ニーロ監督 マット・デイモン 、アンジェリーナ・ジョリー 、アレック・ボールドウィン 、タミー・ブランチャード 、ビリー・クラダップ 、ロバート・デ・ニーロ 、ケア・デュリア 、マイケル・ガンボン 、マルティナ・ゲデック 、ウィリアム・ハート 、ティモシー・ハットン 、リー・ペイス 、ジョー・ペシ 、ジョン・タートゥーロ 、ジョン・セッションズ 、エディ・レッドメイン 、オレグ・ステファン 、ガブリエル・マクト

【解説】
CIAの誕生をめぐり、1人の男が運命に翻弄(ほんろう)されていく様を描いた壮大な人間ドラマ。『ブロンクス物語/愛につつまれた街』以来13年ぶりにメガホンを取ったロバート・デ・ニーロが、監督、製作、出演の3役をこなす。主演の諜報部員役にマット・デイモン、その妻役にアンジェリーナ・ジョリーがふんする。これまであまり描かれることのなかったCIAメンバーの、1人の人間としての苦悩が胸に突き刺さる。

【あらすじ】
1961年4月17日、キューバのカストロ政権転覆を狙った上陸作戦がCIA内部の情報漏れにより失敗し、CIAは窮地に立たされる。その数日後、作戦を指揮したエドワード(マット・デイモン)の元にCIA内通者と敵側スパイと思われる男女が映ったテープが届く。彼は部下のレイ(ジョン・タートゥーロ)にその分析を依頼するが……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
時系列がわかりにくくて、結局パンフレットで確かめて、やっとつながりました。
こういう腹芸みたいな話には、ほんと、弱いのですが、わかってみれば、なかなか重厚な映画といえます。

タイトル「グッド・シェパード」にこめられた意味は「わたしは良き羊飼いである。良き羊飼いは羊のために命を捨てる」という新約聖書のキリストの言葉の引用だそうです。
CIAが組織される初期の話を、綿密に取材してロバート・デ・ニーロが監督、出演しています。

主人公のエドワード・ウィルソンにはマット・デイモンが扮していますが、ディカプリオの代役とも言われています。
でも、とても適役だと思いました。
マットの地味で誠実な感じがいいと思いました。

この人物はジェームズ・アングルトンという人がモデルになっているそうですが、その他にも2、3人のキャラクターが重ねてあるそうです。
たくさんの個性的な人物が登場しますが、それぞれ、そんな風に肉付けしてあるようで、それが、とてもリアルな効果を出していました。

これが本当の意味でのスパイ映画だと思いました。

映画は、第二次世界大戦から始まったスパイ工作。その後の「冷戦時代」まっただ中のキューバ危機「ピッグス湾」事件のからくりまでを、エドワードを中心に組織と家族の間で揺れる心理も含めて、描こうとしていました。
そこは、いわゆるスパイ映画にあるような華やかさも派手さもなく、裏切りと疑心暗鬼の非情な世界でした。

エドワードの父は「嘘をつくな」と言いながら、自らの命を絶った。
これがトラウマとなってかれは育つのだが、大変優秀で、名門イェール大学に進む。
栄えある秘密結社「スカル&ボーンズ」に迎えられたエドワードは、やがてサリバン将軍(デ・ニーロ)に紹介され、CIAの前身であるOSSに、いわゆる一本釣りをされる。

私生活では耳の不自由なローラ(タミー・ブランチャード)と恋愛関係にあったが、友達の妹、名門令嬢のクローバー(=マーガレット、アンジェリーナ・ジョリー)との一夜の過ちで彼女は妊娠。



二人は結婚するが、結婚式から1週間後、エドワードは海外への赴任を命令された。

イギリスで思いがけない人物と出会う。
ナチの赴任先の協力者のレッテルを貼られたフレデリックス教授(マイケル・ガンボン)。
彼から「誰も信用するな」と教えられる。
さらに、ドイツに赴任。
女性スパイにはめられたり、辛酸を味わう。

それから5年後に帰国を許されるのだが、長い別居生活の空白を埋めることは難しく、ただ一人息子の成長だけが夫婦の絆だった。

同僚であるはずの人間の裏切り、敵であるはずの人間との友情にも似た交流。
エドワードの仕事は難問山積で、重責のかかることの連続だった。
それでも耐えて国家に忠誠を尽くすエドワード。

しかし、因果は巡るとしか言いようのない結末が!!


 出演もしているデ・ニーロ監督

デ・ニーロ監督が「テーマを語るのは難しい。観客に自分で判断してもらいたい」と言っているように、見終わった後も余韻の残る、いい作品だと思いました。

ルワンダの涙

2007-10-25 10:53:15 | 映画ーDVD
ールワンダの涙ー
2005年 イギリス/ドイツ マイケル・ケイトン=ジョーンズ監督 ジョン・ハート 、ヒュー・ダンシー 、クレア=ホープ・アシティ 、ドミニク・ホルヴィッツ 、ニコラ・ウォーカー 、ルイス・マホニー

【解説】
ルワンダのフツ族対ツチ族の抗争に端を発する大虐殺事件を題材にしたシリアスな社会派ドラマ。『氷の微笑2』のマイケル・ケイトン=ジョーンズが監督を務め、ルワンダ事件の真実を白人の視点から描く。ルワンダの人々と最後まで運命をともにしようとする神父を名優ジョン・ハートが、事件に戸惑う教師を『キング・アーサー』のヒュー・ダンシーが熱演。実際に虐殺が行われた公立技術学校を中心に、オールロケで撮影された迫力の映像が見どころ。

【あらすじ】
アフリカのルワンダで、フツ族によるツチ族虐殺事件が発生。公立技術学校を運営する英国カトリック教会のクリストファー神父(ジョン・ハート)とそこで働く青年協力隊の英語教師ジョー・コナー(ヒュー・ダンシー)は、生徒のマリー(クレア=ホープ・アシティ)ら、学校に避難してきたツチ族とともに不穏な状況に直面してしまう……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
この映画は「ホテルルワンダ」と対をなす映画だと思いました。
「ホテルルワンダ」が2000人の命を救った映画なら、こちらは2500人の命が奪われた映画です。

でも、このルワンダの集団虐殺事件は約100日間で100万人以上が虐殺されているという事実を抜きには見れないでしょう。

原題は「SHOOTING DOGS」。
ルワンダの首都ギガリにある公立技術学校が舞台。
国連軍が駐留し、クリストフアー神父(ジョン・ハート)が責任者だ。
そご働く若い教師ジョー(ヒュー・ダンシー)。
彼はイギリス人で、生徒たちを愛し、理想に燃えていた。

そこに、大統領機が爆破され、クーデターが起きたというニュースが飛び込んでくる。
フツ族によるツチ族虐殺事件が発生。
近隣の村から、ツチ族の難民が学校へ保護を求めてきた。
クリストファー神父は受け入れるが、国連軍のベルギーから派遣されている大佐はあくまで平和維持活動しかできないと、虐殺を止める気配もない。

学校の周りに集まってくるフツ族の民兵たち。
裏で糸を引く国会議員の姿もある。

学校の周りに放置される死体のおびただしい数。
死肉を漁る痩せた犬たち。
「衛生上の問題もあるし、犬を撃ち殺そうと思う」と大佐が言う。
原題はここからきています。

神父は怒りに満ちて言う。
「犬は撃てても、この惨状を止める気はないのか。衛生上の問題はもっと増えるぞ」と。

惨劇を目の当たりにしたジョーは「この苦痛は、いつ終わるのか。死ぬ前には消えるのだろうか」と苦悩します。

神父は「30年もこの大地にいて、なにもなかったが、希望だけはあった。今はそれも失われた」と嘆きました。
彼は白人たちが去った後もひとり現地に残り、尊い犠牲となるわけですが、彼は実在した人物だということです。

この虐殺を免れた人たちが、スタッフとしてこの作品に関わっていることが、エンドタイトルで知らされます。

涙も出ない、辛い映画でした。
「ホテルルワンダ」ほど、ルワンダの歴史的背景や当時の事情については描かれていないので、理不尽さだけが残りました。

もっと国が落ち着いたら、ルワンダ人の力で、この虐殺を検証した映画ができるといいですね。
二度と悲劇が繰り返されないために。

トラブル・マリッジ カレと私とデュプリーの場合

2007-10-22 14:14:44 | 映画ーTV
ートラブル・マリッジ カレと私とデュプリーの場合 ー
アンソニー・ルッソ 、ジョー・ルッソ監督
オーウェン・ウィルソン 、ケイト・ハドソン 、マット・ディロン 、マイケル・ダグラス 、セス・ローゲン 、ラルフ・ティン 、ランス・アームストロング 、アマンダ・デトマー 、ビリー・ガーデル 、ボブ・ラーキン 、パット・クロフォード・ブラウン 、ケヴィン・ブレズナハン

【解説】
ラブラブ状態の新婚家庭に図々しくも居候したトラブルメーカーが巻き起こす大騒動を描いたドタバタ・コメディ。主演はオーウェン・ウィルソン、共演にケイト・ハドソンとマット・ディロン。監督は「ウェルカム トゥ コリンウッド」のアンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ。ハワイで完璧な式を挙げ、2人だけの甘い新婚生活に胸躍らせるモリーとカール。そんな矢先、カールの親友ランディ・デュプリーが仕事も家も失ってしまい、同情したカールは少しの間だけ新居に居候させてあげることに。ところが自由奔放なデュプリーの迷惑三昧に、2人の新婚生活はメチャクチャにされてしまい…。(yahoo映画)

【感想】
この映画は、外国から帰る飛行機の中で見ていたのですが、字幕がついていなくてもなんとなくわかりました。
面白そうで、いつ公開かなあ、と気にしていたけど、結局日本未公開ですね。
残念。

そしてオーウェン・ウィルソンが、「2007年8月26日、両手首を切り錠剤を過剰摂取し自殺を図って病院に運ばれる」(ウィキペディア)の記事。
この映画で、ラブラブになったケイト・ハドソンとの破局が原因と言われています。
それからニュースに登場しませんね。
心の傷は癒えたのでしょうか?

というわけで、なかなか冷静客観的に見れない映画なのですが、それは置いておいて、十分楽しく見ました。

一言で言って、新婚さんがまずクリアしないといけない、友達と親の壁のお話。

新郎カール(マット・ディロン)の付添人を勤めた親友デュプリー(オーウェン・ウィルソン)が、結婚式に出席するために職場を無断欠勤し、クビになったと聞いたカールが同情して、新婚の家庭に彼を招いたことから悲劇が始まります。

当然ながら、新婦のモリー(ケイト・ハドソン)は怒りますが、すでにデュプリーは家の前まで来ていました。

このデュプリーという男、子供がそのまま大人になったような憎めない男、と言うは簡単だけど、非常識な空気の読めない奴。

一方カールはモリーの父親(カーク・ダグラス)が社長をつとめる会社員だけど、巧妙ないびりに神経がぴりぴり。
「名前を変えたら?」「パイプカットを考えたら?」にはキレる寸前!!

ここからすったもんだがあるわけですが、けらけらと素直に笑って楽しめる映画でした。

やっぱりオーウェンがいいなあ。
早く回復して、スクリーンで元気な姿を見たいです。


オーウェンのことを探していて見つけた記事。「サンフランシスコ近郊オークランドで行われたウォリアーズVSマーヴェリックス戦でふたりが一緒に観戦。その2ショットもしっかりとTVでアップになってました」詳しくはこちら

恋愛睡眠のすすめ

2007-10-22 14:09:40 | 映画ーDVD
ー恋愛睡眠のすすめー
2005年 ミシェル・ゴンドリー監督 ガエル・ガルシア・ベルナル 、シャルロット・ゲンズブール 、ミュウ=ミュウ 、アラン・シャバ 、エマ・ドゥ・コーヌ 、ピエール・ヴァネック 、オレリア・プティ 、サッシャ・ブルド

【解説】
シャイで臆病な青年とクールで知的な女性の恋愛模様を、青年が見る夢と現実を交錯させながら描くロマンチックなラブストーリー。監督は『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリー。青年を『バッド・エデュケーション』のガエル・ガルシア・ベルナルが、彼が恋する女性を『21グラム』のシャルロット・ゲンズブールが演じる。恋する誰もが共感できるキュートなストーリーと、アニメーションを多用した独特の映像世界が見どころ。

【あらすじ】
さえない人生を送るステファン(ガエル・ガルシア・ベルナル)は父の死をきっかけに、住み慣れたメキシコから母のいるパリへ帰郷する。彼はアパートの隣に引っ越してきたステファニー(シャルロット・ゲンズブール)に恋をするが、なかなか思いを伝えることができず、次第に彼女との関係が成就した夢の世界に逃避するようになる。 (シネマトゥデイ)

【感想】
「エターナル・サンシャイン」のミシェル・ゴンドリー監督。
「エターナル~」ほど理屈っぽくないけど、ゴンドリー監督の世界にどっぷりつかって、楽しませてもらいました。

主人公のステファン(ガエル・ガルシア・ベルナル)は夢と現実をあまり分けずに暮らしている。
夢で疲れ果てて、仕事が手につかないこともたびだび。

父が亡くなって、メキシコから母がオーナーのマンションに越してきた。
ここは、幼い頃、父と一緒に家を出るまで過ごした部屋。
フランス語は上手じゃないけど、母の探してきた仕事もあまり自分に合っているとはいえないけど、なんとか生活が始まった。

隣が騒がしい、誰かが引っ越してきたみたい。
ピアノを運んでいるのを邪魔して壊してしまった。
隣へ行ってみると、ステファニー(シャルロット・ゲンズブール)がいた。
ステファンはステファニーに恋をした。
「双子みたいね」と友達のゾーイがからかいました。

ステファンは現実を生きるのが苦手。
夢の中なら、なんでもうまくいくのに。
じゃ、夢を作ってしまえ。
ステファンの夢はどんどんパワーアップするのに、ステファニーとはまるでうまくいかない。
ステファニーも根気よく付き合ってくれているのに、です。

ステファニーは手作りの作品を作っていて、ステファンも協力する。
どれも手作りの温かい作品で、とても素敵です。
ステファンの夢も、ボール紙やセロファンでできていて、すごく面白いです。

ちょっと自閉症気味のステファンをガエル君が好演しています。
ニットの帽子がかわいい!!
シャルロットもキュート。

おしゃれな一風変わった恋のお話でした。
素朴でかわいいものが大好きな人にお薦め。

象の背中

2007-10-22 14:05:38 | 映画ー劇場鑑賞
ー象の背中ー
2007年 日本 監督=井坂聡 原作=秋元康
役所広司 、今井美樹 、塩谷瞬 、南沢奈央 、井川遥 、高橋克実 、白井晃 、小市慢太郎 、久遠さやか 、益岡徹 、手塚理美 、笹野高史 、伊武雅刀 、岸部一徳

【解説】
末期の肺ガンで余命半年と宣告された男が、残された時間でこれまで出会った人々と再会しようとする感動作。秋元康が手がけた初の長編小説を原作に『g@me.』の井坂聡が死を目前にした一人の男の赤裸々な思いを描く。末期ガンに侵されながらも今を生きる幸せを噛みしめて生きる主人公を『バベル』の役所広司。その夫を献身的に支える妻を20年ぶりの映画出演となる今井美樹が好演する。生と死を真正面からとらえたテーマが感慨深い。

【あらすじ】
これまで何不自由なく暮らしてきた48歳の中堅不動産会社部長・藤山幸弘(役所広司)は、人生の円熟期を迎えようとしていた。ある日突然、医師に肺ガンで余命半年と宣告されてしまう。これまでの人生を振り返った藤山は延命治療を選択せず、今までに出会った大切な人たちと直接会って、自分なりの別れを告げることを決意する。 (シネマトゥデイ)

【感想】
友達が誘ってくれて、試写会に行ってきました。

産經新聞で連載されていた秋元康さんの小説だそうです。

近くの若い女性が、映画の冒頭部分から泣き始めました。
ラスト近くになると、あちこちですすり泣きが聞こえました。
ても、私は…

48歳、不動産会社の部長・藤山幸弘(役所広司)は、妻(今井美樹)と大学生の息子、高校生の娘の4人家族。
ある日突然、余命半年のがんの宣告を受けた。
郊外の一戸建て、立場を良くわきまえた、よくできた愛人(井川遥)有り。
親からの遺産も少々あり。
彼は、治療せずに、命ある限りを生きることにした…。

役所広司さんが俳優生命をかけて、激やせして役になりきっていました。
高橋克実、益岡徹、笹野高史など、脇役もよかった。
特に、兄役の岸部一徳さんと、スイカを食べながら語るシーンは圧巻でした。

…なんだけどねえ…

☆ネタバレ!!
ガンを宣告されて、愛人には打ち明けて慰めてもらって、セックスもする。
これがまた、もののわかったいい愛人です。
身の引きどころを知っている、何も要求しないいい女です。

そして、息子にも打ち明けるのに、妻は「心配かけるのは遅い方がいい」という理由で知らされない。
倒れて初めて知ることとなる。

いつからかはわからないけど、それまで夫婦は別寝室で、そこから二人で一緒に寝るんだけど、妻は泣くだけ。

疎遠だった兄(岸部一徳)とも交流して(ここが一番の見せ場)、遺骨の一部を愛人に、だって。
さすがにこれには兄が反対して、妻に内緒でそうしてあげると約束します。

最後にお互いの気持ちをラブレターにして読みあうんだけど、しらじらしいー!!
「愛人がいるくせに」と思ってしまう。
妻の方の手紙にも泣けない。
夫は子供を愛していたから、それでいいのか?
愛人の存在を薄々知っていた様子の妻、彼女の態度行動も理解できませんでした。

海辺でのきれいごとのようなラストシーン。
私はよほどひねくれものなのか、大人になりきれていないのか、全然だーめー!でした。
主人公が原作者の秋元康に見えて、こういう人生が彼の理想なのねーとしらけてしまいました。

妻とは、最後の看取りのための人間というわけでしょうか?
これが、男の死に様の理想なのでしょうか?
誰か、男性の意見を聞いてみたいけど。

「明日への記憶」は夫と見たと思いましたが、この映画は夫には見てもらいたくないなあ、と思いました。

同じがんの宣告、治療しない選択なら、「僕を葬る(おくる)」の受け止め方の方に共感しました。

パンズ・ラビリンス

2007-10-20 13:13:26 | 映画ー劇場鑑賞
ーパンズ・ラビリンスー
2006年 メキシコ/スペイン/アメリカ ギレルモ・デル・トロ監督 イバナ・バケロ 、セルジ・ロペス 、マリベル・ベルドゥ 、ダグ・ジョーンズ 、アリアドナ・ヒル 、アレックス・アングロ 、エウセビオ・ラサロ 、パコ・ビダル 、フェデリコ・ルッピ

【解説】
1944年のスペイン内戦下を舞台に現実と迷宮の狭間で3つの試練を乗り越える少女の成長を描くダーク・ファンタジー。『デビルズ・バックボーン』のギレルモ・デル・トロ監督がメガホンをとり、ファシズムという厳しい現実から逃れるため、架空の世界に入り込む少女を通じて人間性の本質に鋭く切り込む。イマジネーションあふれる壮大な視覚技術を駆使して生まれたクリーチャーや深く考察されたテーマに根ざした巧みな演出が衝撃的。

【あらすじ】
1944年のスペイン内戦で父を亡くし、独裁主義の恐ろしい大尉と再婚してしまった母と暮らすオフェリア(イバナ・バケロ)は、この恐ろしい義父から逃れたいと願うばかり自分の中に新しい世界を創り出す。オフェリアが屋敷の近くに不思議な迷宮を見つけ出して足を踏み入れると、迷宮の守護神が現われ彼女に危険な試練を与える。 (シネマトゥデイ)

【感想】
第79回アカデミー賞、撮影賞・美術賞・メイクアップ賞を獲得した作品。
その他にもたくさんの部門でノミネートされていて、とても興味のあった作品です。

残酷シーン有りと事前に聞いていて、友人はその酷さに途中退席したと言っていました。

すごく覚悟をしてみていました。
結論から言うと、確かに残酷シーンがたくさんあるけど、行き届いた配慮を感じることができたので、その後は安心して見ることができました。

主人公のオフェリアが置かれた過酷な現実と、魔法の国での過酷な試練。
いたいけな12歳の少女オフェリアは果たして、自分にとってはどちらも現実の試練を、乗り越えることができるのでしょうか。

☆ネタバレ! 注意!!
1944年、スペインの内戦が納まった頃のスペインの山岳地帯。
ゲリラの鎮圧のため駐留している軍の大佐ビダルの元へ、臨月の母と呼び寄せられたオフェリア。
夢見る12歳の少女の荷物はほとんど本だけでした。

母は再婚。
大佐との間に愛情が存在したのかどうかー大佐はお腹の赤ちゃんを男の子と決めつけ、母の具合が悪くなると医者に「いざとなったら子供を優先させろ」と命令する始末。

 ビダル大佐

この大佐という人物、独裁政権にありがちな、疑心暗鬼でだれも信用しない男。
自分の目障りになる人間は、誰であっても容赦なし。
神経質で、油断しない男です。

母は、自分の身とお腹の赤ちゃんのために、この極悪非道な男にすがるしかない弱い女性です。

オフェリアがこの状況で生きて行くためには、お話がいるということが容易に理解できます。
小公女のセーラも、赤毛のアンも、アンネも自分の想像力だけを武器に、苦境を乗り切ったのでした。

でもオフェリアの場合は、現実逃避のおとぎ話ではなく、もうひとつの過酷な試練となってしまったのです。

おとぎ話はこうやって生まれるんだなあと思いました。
いまでこそ、わたしたちはこんなふうにお気楽に生きているけど、人間にとってこの世は実に生きにくい世界ですよね。
特に、子供が親に頼れないとなると、お話の中で生きていくしかありません。

しかし、オフェリアの場合、自分を救うはずのおとぎ話は、現実以上に過酷な無理難題を押し付けて来るのです。
妖精に導かれて迷い込んだラビリンスの中で会った牧神パンも、うさん臭く、油断がならない感じです。
でも、いまのオフェリアにはその言葉に従うしか、選択肢がないのです。
自分には王女様のしるしがあるのですもの。

最初の試練は気味の悪い大蛙との闘い。
腐りかけた木の根っこのじくじくした地面を這うように潜り込んで、にょろにょろ動く虫や降りかかる泥をものともせず、ただ前へ進んで行きます。
少女にとって、気絶しそうに気味の悪い物たちとの闘い。
最後は不気味な大蛙。
太い舌で攻撃してきます。
オフェリアはどんなにドロドロネバネバになっても、潔く闘いました。
偉い!!

次は、目のない、垂れ下がった皮膚が何段にも重なったようなフリルみたいなペイルマン。
絶対にそこにある物を食べてはいけない、と言われていたのに、ぶどうを食べてしまったがために、彼を起こしてしまい、追いかけられるはめに。
ここは、悪夢と同じ、怖かったです。
それでも、果敢に乗り切ろうとする彼女の勇気に感動しました。

最後の試練は、パンがあろうことか、生け贄のために弟の血を少しくれというのです。
オフェリアはそれだけはできないと、きっぱりと拒みました。

そうしたら、おとぎ話は消え、現実の危機が迫ってきました。
もう、オフェリアを守ってくれるものは何もなくなってしまったのです。

試練を、現実の世界で体現していたのが大佐の召使いメルセデス。
彼女を助けていた医者が「命令に従う者は、人の心を持たない者だ。心を持たなければ、それは人間ではない」と言いますが、この映画の重いテーマのひとつでしょう。

メルセデスは自分を卑怯者と涙しながらも、大佐に使えながら、弟が率いるレジスタンスを支援します。

彼女と同じ無垢な魂を持つ少女、オフェリアとの心の絆にも感動しました。

メルセデスが大佐を殺しておけば、あとの悲劇は免れたのかも、とも思いますが、そこは、メルセデスの情けが仇となったのでしょう。

レジスタンスに囲まれて、大佐は自分の父親がしたように、時計を形見にと言いますが、メルセデスは「名前も言わない」と容赦がありませんでした。
あの啖呵は、すかっとしました。

ラスト、オフェリアが横たわる姿を見て、メルセデスが子守唄を歌ってあげます。
涙があふれました。
オフェリアの穏やかな顔。
おとぎの国のお父さんとお母さんの元で、末永く幸せになったと信じないではいられません。

そして、世界中の厳しい現実を生きている子供たちが、一日も早く、辛いおとぎ話の世界から抜けて、現実の世界で幸せになれるように祈らずに入られません。

折しも、7歳の少女が自宅前で刺されたというニュース。
この日本でも、子供の安全は保障されていないのですね。
悲しいことでした。


めがね

2007-10-20 13:05:37 | 映画ー劇場鑑賞
ーめがねー
2007年 日本 荻上直子監督 小林聡美 、市川実日子 、加瀬亮 、光石研 、もたいまさこ 、橘ユキコ 、中武吉 、荒井春代 、吉永賢 、里見真利奈 、薬師丸ひろ子

【解説】
海辺の町を訪れた主人公の女性を中心に、そこで旅館を営む宿の主人、旅館に集う人々などの穏やかな人間模様をつづったヒューマンドラマ。監督の荻上直子を始め、大ヒット作『かもめ食堂』のスタッフが結集。主人公の女性・タエコを『かもめ食堂』にも出演していた小林聡美が、彼女を見守る謎の女性・サクラをもたいまさこが演じる。海を背景にした心地よい風景、おいしそうな食べ物の並ぶ食卓が作品を彩る。

【あらすじ】
海辺の小さな町にやって来たタエコ(小林聡美)は、素朴で小さな宿・ハマダに到着。宿の主人・ユージ(光石研)とその愛犬、さらには不敵なほほ笑みをたたえた女性・サクラ(もたいまさこ)らに出会う。何日かを過ごしたタエコは、マイペースに明け暮れるハマダでの毎日に違和感を覚え、別の宿へ移る決心をするが……。 (シネマトゥデイ)

【感想】
荻上直子監督作品は「バーバー吉野」「かもめ食道」に続いて3本目、「かもめ~」がすごくお気に入りなので、見逃すわけにはいかない、と見ましたが…。

だーめー。
眠すぎました。
場内が明るくなった後、隣の女性が私のことをちらっと見たような気がしました。
寝息を聞かれたか?
ものすごく静かな映画ですものね。
恥ずかし…。

基本的に、「かもめ~」と同じラインでした。
しかもまったり度がパワーアップ。
強烈。

たぶん、都会での人間関係のわずらわしさに疲れ果てて、ふと旅行を思い立ったらしいタエコさん(小林聡美)。
着いたところが、南の島「ハマダ」というペンション風の宿。
ここのご主人はユージ(光石研)さん、コージという犬もいました。

同じ頃に、サクラさん(もたいまさこ)という謎の女性が海辺でかき氷屋さんを開きにやってきました。
毎年春になるとやってくるそうだけど、この人、誰?
誰も知りません。

見所は、与論島の美しい海、自然、美味しそうなご飯!!(お腹が鳴らないかと心配でした)
もたいさんのリードするメルシー体操(誰にでもできて、楽しく続けられそう)。

とにかく、なにもないのがテーマの映画ですから、なにもなくて当然なのですが、私は睡魔と闘わなければならなかったのです。

でも、こういう映画が求められているのだから、多くの人は心からたそがれてみたいと願っているのでしょうね。
それほどに、都会の生活は過酷なのでしょう。

ただ、「たそがれる」と言い方には、少し違和感を感じました。
この状態が「たそがれる」ではなく、もう少し幸せ感のある言葉はないのでしょうか。
単に「癒される」ではだめなのでしょうか。
「癒される」より、もっと積極的な状態を指すのでしょうね。
こう思う私は、まだまだ黄昏がわかっていないのでしょうね。
苦労が足りないのかなあ。

エンディングテーマに大貫妙子さん。
心にしみるきれいな歌声でした。

幸せのレシピ

2007-10-11 09:18:57 | 映画ーDVD
ー幸せのレシピー
2007年 アメリカ スコット・ヒックス監督 キャサリン・ゼタ=ジョーンズ 、アーロン・エッカート 、アビゲイル・ブレスリン 、パトリシア・クラークソン 、ボブ・バラバン 、ブライアン・F・オバーン 、ジェニー・ウェイド 、セリア・ウェストン 、ジョン・マクマーティン

【解説】
ドイツ映画『マーサの幸せレシピ』をハリウッドでリメイクしたハートウォーミングなラブストーリー。人気レストランの料理長を務める女性が、思いがけない出来事をきっかけに新しい自分を見つけ出す姿を描く。監督は『シャイン』のスコット・ヒックス。主人公のシェフを『シカゴ』のキャサリン・ゼタ・ジョーンズが演じる。勝ち気で完ぺき主義のキャリアウーマンから心豊かな女性へと変わるヒロインの変ぼうと、登場するおいしそうな料理の数々が見どころ。

【あらすじ】
マンハッタンの高級レストランで料理長を務めるケイト(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)は、ある日、姉を交通事故で失い、残されためいのゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)を引き取ることに。一方、仕事場には、ケイトとは正反対の性格の陽気な副料理長ニック(アーロン・エッカート)が新たに雇われる。 (シネマトゥデイ)

【感想】
オリジナルの『マーサの幸せレシピ』を見逃しています。

完璧を求めるシェフ・ケイト(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)には恋人を持つ余裕なんかない。
しかし、運命のいたずら、最愛の姉が交通事故で亡くなり、一人娘のゾーイ(アビゲイル・ブレスリン)が遺された。

ケイトが休暇をとっているあいだに、オーナーは副シェフとしてニック(アーロン・エッカート)を雇った。

かくして、ケイトとニックの厨房の中心を争う闘いが始まるのだが…。



私の大好きな「リトル ミス サンシャイン」のアビゲイル・ブレスリンちゃん、大きくなって…。
彼女が母親の死を知るシーンでは涙があふれてしまいました。
なんか、他人とは思えなくなっちゃって。

結局は彼女の寂しさを共有したところで、ケイトとニックの凍り付いた感情もほどけていきます。
でも、人生で幸せになれるレシピがわからない。
また、対立してしまう二人。

アーロン・エッカートがいい感じでした。
女性でも実力はちゃんと認めて、尊敬してそのうえ愛してくれる。
仕事を持つ女性の理想の恋人でしょう。

仕事に生きる女性が、人間的な感情を取り戻すハートウォーミングなラブコメディーでした。