マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

イングロリアス・バスターズ

2009-11-28 09:39:07 | 映画ー劇場鑑賞
ーイングロリアス・バスターズーINGLOURIOUS BASTERDS(誤字ではありません。これが原題です)
2009年 アメリカ
クエンティン・タランティーノ監督・脚本 ブラッド・ピット(アルド・レイン中尉)マイク・マイヤーズ(エド・フェネシュ)ダイアン・クルーガー(ブリジット・フォン・ハマーシュマルク)クリストフ・ヴァルツ(ハンス・ランダ大佐)メラニー・ロラン(ショシャナ・ドレフュス)ミヒャエル・ファスベンダー(アーチー・ヒコックス)イーライ・ロス(ドニー・ドノウィッツ)ダニエル・ブリュール(フレデリック・ツォラー)ティル・シュヴァイガー(ヒューゴ・スティーグリッツ)サム・レヴァイン(ヒルシュベルク上等兵)ポール・ラスト(アンディ・ケイガン)ギデオン・ブルクハルト(ヴィルヘルム・ヴィッキ)オマー・ドゥーム(オマー・ウルマー)マイケル・バコール(マイケル・ジマーマン上等兵)アウグスト・ディール(ヘルストロム)ジュリー・ドレフュス(フランチェスカ・モンディーノ)シルヴェスター・グロート(ヨーゼフ・ゲッベルス)ジャッキー・イド(マルセル)

【解説】
クエンティン・タランティーノ監督とブラッド・ピットがタッグを組んだ最強のアクション大作。ナチス占領下のフランスを舞台に、それぞれに事情を抱えたクセのある登場人物たちの暴走をユーモアたっぷりに描く。メラニー・ロランやクリストフ・ヴァルツ、ダイアン・クルーガーなど各国を代表する俳優たちがこれまでにない役柄を喜々として演じている。歴史的事実を基に作り上げられた、奇想天外なストーリー展開は拍手喝采(かっさい)の快作!


【あらすじ】
1941年、ナチス占領下のフランスの田舎町で、家族を虐殺されたユダヤ人のショシャナ(メラニー・ロラン)はランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)の追跡を逃れる。一方、“イングロリアス・バスターズ”と呼ばれるレイン中尉(ブラッド・ピット)率いる連合軍の極秘部隊は、次々とナチス兵を血祭りにあげていた。やがて彼らはパリでの作戦を実行に移す。

【感想】
タランティーノの作品を複数見たことのある人なら、この映画は少しタラちゃんの作風とは違うと感じたのではないでしょうか?
そう、滑り出しはわりと普通なんです。
暴力シーンもないし、ムダなおしゃべりも抑え気味。
ムダどころか、いきなり出て来るナチの将校ハンス・ランダ大佐(クリストフ・ヴァルツ)が、フランス語、ドイツ語、英語を操りながら、したたかな狸親父ぶりをたっぷりと見せてくれます。
この人、ナチながら頭いいんです。
語気を荒げて脅かしたりなんか絶対にしないのに、相手を追いつめていきます。
厄介だなあ、といやな予感です。



続いて登場は、アルド・レイン中尉(ブラッド・ピット)。
ナチ狩りをしているイングロリアス・バスターズのリーダーです。
この人が主役と思っていませんか?
この映画は群像劇で、彼が主役というわけではありません。

音楽やテイストは、マカロニウエスタンっぽい。
このへんは、タラちゃん好みだなあ。

☆ネタバレ
ランダ大佐のユダヤ人狩りから逃げ出したショシャナ(メラニー・ロラン)は、パリで映画館の劇場主として、市民生活をしていました。
そこへ、ナチの英雄フレデリック・ツォラー(ダニエル・ブリュール)がショシャナを見初め、ゲッペルス(シルヴェスター・グロート)に紹介します。
自分が主演の映画のプレミアをショシャナの映画館で行うというのです。

劇場警備のランダ大佐もやってきました。
ここでも、饒舌ぶりがとても嫌み。
ショシャナにとっては、家族を虐殺した憎い敵、でも気づかれたら一巻の終わり。
この二人のやりとりの緊張感が、劇場中に広がります。

一方、バスターズの方にも指令が来ました。
ヒットラー(マルティン・ヴトケ)をはじめ、ナチの大幹部が一堂に集まるプレミア上映会に潜入して劇場ごと爆破する計画です。

ところが、手引きをするブリジッド・フォン・ハマーシュマルク(ダイアン・クルーガー)と密会するはずの酒場に、ナチのグループがいて、ナチに化けていたバスターズのメンバーの化けの皮がはがされ、銃撃戦となり、ブリジッド以外は敵も味方も死んでしまった。

プレミア上映会に残されたバスターズのレイン中尉他3名が行くことになったが、ドイツ語が話せないため、イタリア人として潜入することになった。
イタリア語もいい加減なんだけど、ドイツ人もイタリア語はわからないから大丈夫だろうということで、乗り込んで行くが、ここでもランダ大佐に捕まってしまう。
彼は、イタリア語も堪能で、あっというまに彼らの正体を見破ってしまった。

でも、なぜかレインとブリジッド以外のバスターズの潜入は見逃します。

ここから、ランダ大佐のいい頭の見せ所。
よくここまで、考えるわ!というほどの頭の良さ。
いつの世にも、こういううまく世間を渡って行く人がいるのでしょうね。
クリストフ・ヴァルツ、うまいです。



ショシャナとツォラーの相打ちのシーンは、「キル・ビル」を彷彿とさせる、タラちゃんらしいシーンだと思いました。
こんなふうにしか、愛を表現できないのね。
これはラブシーンだと思いました。

そして、ショシャナの復讐は、パートナーによって遂げられるのです。
もちろん、史実ではありません。
ヒットラーもゲッペルスも暗殺はされていませんから。

でももし仮に、ナチの幹部たちが一気に死んでいたら、苦しむユダヤ人たちが
たくさん救われたに違いありません。
心が痛みます。

これは、ユダヤ人の復讐の映画なのだと思いました。


将軍の娘/エリザベス・キャンベル

2009-11-28 09:36:41 | 映画ーTV
ー将軍の娘/エリザベス・キャンベルーTHE GENERAL'S DAUGHTER
1999年 アメリカ
サイモン・ウェストン監督 ジョン・トラヴォルタ マデリーン・ストー ジェームズ・クロムウェル ティモシー・ハットン ジェームズ・ウッズ

【解説】
ネルソン・デミルのベストセラー『将軍の娘』をジョン・トラヴォボルタ主演で映画化したサスペンス・ミステリー。ジョージア州陸軍基地で、女性士官の全裸絞殺死体が見つかる。被害者は、次期大統領候補とも言われているキャンベル将軍の娘エリザベスだった。CID(軍犯罪捜査部)の捜査官ブレナーとサラのふたりは捜査を開始、内部犯行と思われる犯人を追うのだが……。(allcinema ONLINE)

【感想】
☆いきなりのネタバレ
この作品は、軍事訓練中に起こったレイプ事件に蓋をしたしたことで、さらにスキャンダラスな事件が起きるという展開です。

それを調査するのが、軍内部の捜査組織に所属しているポール・ブレナー(ジョン・トラボルタ)とかつての恋人でレイプ専門の捜査員のサラ(マデリン・ストー)。

つまり、軍の犯罪を軍の関係者がどこまで暴けるか、自浄能力が試される、なかなか難しいテーマです。

どこへ調べに行っても、関係者の口は重い。
最終的には、「独り言」という形で真実がもたらされる。

父と娘の愛憎劇でもあって、すごく個人的なところに収斂されちゃうところが、ちょっと弱みかなあ。

はやばやと死体になってしまうレスリー・ステファンソンの体当たり演技が、どうしても印象が残ってしまいました。

北京の二人

2009-11-28 09:34:46 | 映画ーTV
ー北京のふたりーRED CORNER
1997年 アメリカ
ジョン・アヴネット監督 リチャード・ギア(ジャック・ムーア)バイ・リン(シェン・ユイリン)ブラッドリー・ウィットフォード

【解説】
北京を舞台に、殺人犯に仕立て上げられたアメリカ人と中国人の女性弁護士の国境を超えた絆を描くサスペンス・ドラマ。国際企業の法律顧問のジャックは、交渉のために北京にやってくる。仕事を順調に終えた彼は、ある中国人女性と一夜をともにする。だが、翌朝彼女は部屋で死んでいた。ジャックは警察に連行され、裁判にかけられる。異国の地で頼る相手もいない彼の前に、法廷弁護人のユイリンが現われる。(allcinema ONLINE)

【感想】
この映画、なかなか面白かったです。
問題作ですね。
内容がリアルなので、中国では上映禁止になったそうです。
舞台がアメリカなら、普通の映画ですが、舞台を北京に持って来たところが、スリリングでした。

商談で北京に来たジャック(リチャード・ギア)は、一人のモデルと知り合い、その日のうちに自分の部屋へ招き入れて愛し合う。
しかし、一夜明けて、自分は血だらけ、彼女は無惨にも殺されていた。
事態を把握する暇もないうちに、逮捕され、留置場に。

異国で、しかも人権意識の薄い中国で、アメリカ大使館もあまり力になってくれない中、ジャックは法廷に引きずり出される。

法学部卒のジャックであったが、法廷の様子はアメリカとはかなり違っていた。
しかも、証拠はジャックに不利なものばかり。

国選ではあるがユイリン(バイ・リン)が弁護士としてジャックの弁護に当たる。
ユイリンは、殺人を認め、情状を得る作戦に出ようとするが、ジャックは受け入れない。

ラストは、カサブランカを彷彿とさせる美しいシーンで締めくくられていました。

リチャード・ギアがタフすぎるのがちょっと違和感があるけど、バイ・リンは強い中にも可憐さがあって、素敵でした。

トワイライト~初恋~

2009-11-28 09:27:47 | 映画ーTV
ートワイライト~初恋~ーTWILIGHT
2008年 アメリカ
キャサリン・ハードウィック監督 ステファニー・メイヤー原作クリステン・スチュワート(ベラ・スワン)ロバート・パティンソン(エドワード・カレン)ビリー・バーク(チャーリー・スワン)ピーター・ファシネリ(ドクター・カーライル・カレン)エリザベス・リーサー(エズミ・カレン)ニッキー・リード(ロザリー・ヘイル)アシュリー・グリーン(アリス・カレン)ジャクソン・ラスボーン(ジャスパー・ヘイル)ケラン・ラッツ(エメット・カレン)キャム・ギガンデット(ジェームズ)エディ・ガテギ(ローラン)レイチェル・レフィブレ(ヴィクトリア)アナ・ケンドリック(ジェシカ・スタンリー)テイラー・ロートナー(ジェイコブ・ブラック)ジル・バーミンガム(ビリー・ブラック)

【解説】
ステファニー・メイヤーの世界的ベストセラー小説を映画化したラブストーリー。人間の女子高生ベラと美しきバンパイア、エドワードの禁断の恋の物語が展開する。監督は『ロード・オブ・ドッグタウン』のキャサリン・ハードウィック。主人公ベラを『イントゥ・ザ・ワイルド』のクリステン・スチュワート、エドワードを『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』のロバート・パティンソンが演じる。全米で公開されるやいなや大ヒットを記録し、シリーズ第2作の製作も決定した話題の作品だ。

【あらすじ】
今どきの女子高生とは違う、内気で風変わりなベラ(クリステン・スチュワート)。母親の再婚を機に父と暮らすことにしたベラは、転入先で美少年のエドワード(ロバート・パティンソン)と出会う。知的で謎めいたエドワードに惹(ひ)かれていくベラだったが、彼は1918年から年を取っていない不死のバンパイアだった……。(シネマトゥデイ)

【感想】
この映画、若い人に人気がありますね。
ハーレクインロマンスみたいだと思いました。
女の子のあこがれですね。

美しく、ミステリアスな男に子に惹かれ、彼に愛される喜び。

エドワード・カレン(ロバート・パティンソン)との出会いから、孤独な女の子ベラ(スチュワート)は興味を持ちます。
初めは、自分は避けられているんじゃないか、という不安。
超能力で救ってくれたエドワード。
彼の美しい家族に紹介され、彼の正体を知る。

そこから始まるめくるめく冒険。
もう、愛され感にとろけそうです。

ちょっと、粗い作りですが、今度の作品は制作費が付いたようなので、かなり期待できそうです。

ヴァンパイアものというより、思いっきり女性目線の恋愛ものとして、楽しめる作品だと思います。

天国から来たチャンピオン

2009-11-26 17:41:00 | 映画ーDVD
ー天国から来たチャンピオンーHEAVEN CAN WAIT
1978年 アメリカ
ウォーレン・ベイティ 、バック・ヘンリー監督 ウォーレン・ベイティ ジュリー・クリスティ ジェームズ・メイソン ジャック・ウォーデン

【解説】
前途有望なプロ・フットボール選手が交通事故で即死するが、それは天使のミスによるものだった。困った天界は彼の魂を殺されたばかりの若き実業家の中に送り込む。全く新しい人物となった彼は、再びフットボールの世界に乗り出すが……。「幽霊紐育を歩く」(41)をW・ビーティが脚本・製作も兼ねてリメイク。期限付きで異なる人生を送ることになった男をハートウォーミングに描いた作品。(allcinema ONLINE)

【感想】
いろいろお約束がある映画。

主人公のプロ・フットボール選手ジョー・ベンドルトン(ウォーレン・ベイティ)が、自転車でトレーニング中、自動車にはねられてしまいます。
それを見ていた天使(みんなのイメージとはほど遠く、頼りない男性です)が、てっきり彼が死んだと思い、天国への中継地点へ連れて来てしまいます。
よく調べてみれば、彼の寿命はあと50年もありました。
あわてて、この世に戻りますが、ジョーの肉体は火葬にふされたあと。

中継地点の責任者は、亡くなって間もない死体を探してきました。
中継地点の責任者も、間違って案内した人もジョーも、劇中の人には見えません。
お約束の1つ目です。

候補者の大富豪・ファーンズ・ワースは、妻とその愛人の秘書に殺されたのでした。
この時、本来ならばファーンズが登場しなければならないのに、観客の目にはジョーの姿があります。
これがお約束の2つ目。
でも、劇中の人々はファーンズにしか見えていません。


殺したはずのファーンズが生きていて、しかも、事業のことはまるで知らないので、秘書や妻は大慌て。
そんなことは意に介さないで、ファーンズはフットボールのためにトレーニングを開始します。
たぶん、富豪で運動からはほど遠い肉体のファーンズ。
ジョーの魂はあくまでフットボールのチャンピオンにこだわり、フットボールチームを買って、自分もクォーターバックとして参加することに成功しました。

ファーンズは、社会運動家のベティ(ジュリー・クリスティ)を愛するようになり、公害をもたらす事業も止めてしまいました。

でも、非情にもファーンズの肉体にとどまれる時間は過ぎ、新たな肉体、同じフットボール選手でクゥォーターバックのトム・ジャレットに乗り移る。
ここでも、観客に見えている姿形はジョーのままです。

試合は見事勝ちましたが、ジョーの精神はトムの肉体と同化してしまい、もはやジョーはいなくなってしまいました。
ここでは、観客にはジョーの姿で、トムになってしまったジョーがいます。
お約束の3つ目。

ベティはもちろん、トムがジョーだとは気がつかないし、トムとなってしまったジョーもベティの記憶もなくしていました。

でも、ふたりはお互いの中に懐かしいものをみて、食事に連れ立って行くのでした。

ちょっと、自分勝手な解釈の映画だなあとおもうけど、ほのかな愛情と友情が心地よい、ちょっとコメディタッチの作品でした。
そして、ほのぼのといい結末でした。
若いウォーレン・ベイティがかっこいいです。

ティンカー・ベル

2009-11-26 17:38:05 | 映画ーDVD
ーティンカー・ベルーTINKER BELL
2008年 アメリカ
ブラッドリー・レイモンド監督 メイ・ホイットマン(ティンカー・ベル)クリスティン・チェノウェス(ロゼッタ)レイヴン・シモーネ(イリデッサ)ルーシー・リュー(シルバーミスト)アメリカ・フェレーラ(フォーン)ジェーン・ホロックス(フェアリーメアリー)ジェシー・マッカートニー(テレンス)ジェフ・ベネット(クランク)ロブ・ポールセン(ボブル)パメラ・アドロン(ヴィディア)アンジェリカ・ヒューストン(クラリオン女王)

【解説】
世界中で最も愛されている妖精、ティンカー・ベルの誕生に秘められたドラマを描くCGアニメーション。『ピーターパン』が公開してから55年。ネバーランドにある妖精の谷、ピクシー・ホロウでティンカー・ベルが誕生した。その誰も知らなかったディズニー最大の秘密や、チャーミングで華やかな妖精たちの世界を映像化。最新の映像テクノロジーとともに語り明かす、ティンカー・ベル4部作の第1弾に期待が募る。

【あらすじ】
ネバーランドの妖精の谷、ピクシー・ホロウにティンカー・ベルというかわいらしい妖精が誕生する。自然界に起こる“すばらしい事”は特別な才能を持った妖精たちの仕事だったが、彼女は自分がどんな才能を持って生まれてきたのかまだ知らず、やがて人間界の運命が自分の小さな手に委ねられることにも気付いていなかった。(シネマトゥデイ)

【感想】
ティンカー・ベルって、主役じゃないのに、魅力的なキャラクターです。
小さい時から、とても気になっていました。
ピーター・パンではしゃべらないよね。
この映画は、ティンカー・ベル出生の秘密。
しっかりおしゃべりしていて、ちょっと思っていたのと違いました。

赤ちゃんが初めて微笑むときに生まれる妖精。
ある日、一人の赤ん坊が微笑んで、ネバーランドのスリピーホロウの谷で一人の妖精が生まれました。
それがティンカーベル。
妖精は、生まれながらに才能を持っていて、ティンクの才能は物作り。

でも、ティンクは物作りはつまらない仕事だと考えます。
しかも、春を届けにメインランド(人間界)へ行けるのは、物作りの妖精ではないことをしり、ますます他の妖精に憧れるティンク。

でも、いくら頑張っても、他の妖精のようにはできない。

いろいろ大事件を引き起こして、ようやくティンクは自分の才能の大切さに気がつくという物語です。

子供と一緒に見るのニ、とてもいい作品だと思いました。

パイレーツ・ロック

2009-11-20 14:58:18 | 映画ー劇場鑑賞
ーパイレーツ・ロックーTHE BOAT THAT ROCKED
2009年 イギリス/ドイツ
リチャード・カーティス監督 フィリップ・シーモア・ホフマン(ザ・カウント)トム・スターリッジ(カール)ビル・ナイ(クエンティン)ウィル・アダムズデイル(ニュース・ジョン)トム・ブルック(シック・ケヴィン)リス・ダービー(アンガス)ニック・フロスト(デイヴ)キャサリン・パーキンソン(フェリシティ)クリス・オダウド(サイモン)アイク・ハミルトン(ハロルド)ケネス・ブラナー(ドルマンディ)シネイド・マシューズ(ミスC)トム・ウィズダム(マーク)ジェマ・アータートン(デジリー)ジャック・ダヴェンポート(トゥワット)ラルフ・ブラウン(ボブ)リス・エヴァンス(ギャヴィン)タルラ・ライリー(マリアン)ジャニュアリー・ジョーンズ(エレノア)エマ・トンプソン(シャーロット)

【解説】
1966年のイギリスを舞台に、24時間ロックを流し続ける海賊ラジオ局と、ロックを規制しようとする政府の攻防を描いた痛快ストーリー。監督は『ラブ・アクチュアリー』のリチャード・カーティス。『カポーティ』のフィリップ・シーモア・ホフマン、『ハンニバル・ライジング』のリス・エヴァンスらが海賊ラジオ局のクセ者DJにふんしている。ザ・ローリング・ストーンズ、ザ・キンクスなど、劇中に流れる1960年代ロックの名曲の数々にも注目。

【あらすじ】
素行不良で高校を退学になったカール(トム・スターリッジ)は、更正を望む母の提案で、母の旧友クエンティン(ビル・ナイ)のいる船に乗船。その船は、アメリカ出身のザ・カウント(フィリップ・シーモア・ホフマン)ら、クールなDJたちがロックの取締りをもくろむ政府の目を盗み、24時間ロックを流し続ける海賊ラジオ局だった。(シネマトゥデイ)

【感想】
「ラブ・アクチュアリー」や「ブリジットジョーンズの日記」などを手がけたリチャード・カーティス監督。
今度のテーマは男の友情とロックってか?

この作品、とても一言で著すことなんてできません。
もう、中身はてんこもりです。

まず、このころ(1960年代)、イギリスではロックやポップスが全盛なのに、BBC放送では1日にたった45分間しか音楽が流れなかったのですって。
でも、24時間ガンガン音楽を流している海賊局がたくさんあったそうです。
政府も取り締まりを強化、とうとう法律を作って禁止してしまったそうな。
このころ、海賊局に関わっていた人たちに捧げられた作品です。

☆ネタバレ
素行不良で学校を退学になったカール(トム・スターリッジ)は、母シャーロット(エマ・トンプソン)の言いつけで、自分の名付け親でもあるクエンティン(ビル・ナイ)の船に乗り込むことになりました。
この船はただの船ではありません。
当局の目を逃れるため、海の上から24時間ロックを流し続ける海賊ラジオ局の一つ「ラジオ・ロック」の船だったのです。

この船には、アメリカ出身のザ・カウント(フィリップ・シーモア・ホフマン)のほか、アンガス(リス・ダービー)、デイヴ(ニック・フロスト)、マークボブ(ラルフ・ブラウン)たち個性的なDJや、食事係でレズビアンのフェリシティ(キャサリン・パーキンソン)やカールと同室のシックなど、いろんな人が乗っていました。

名物DJがいなくなったために、スポンサーがつかなくなるのを嫌ったクエンティンは、アメリカから伝説のDJキャヴィン(リス・エヴァンス)を呼びました。
初対面の時から、カウントとは火花が散っています。

週末になると、船にはお客さんが来ます。
きれいな女たちだったり、クエンティンの姪だったり、カールの母だったり。
そのたびに大騒動が巻き起こります。

DJや船の仲間は、暇なときにいろんなゲームをして楽しんでいます。
それが、ちょっと下ねたで面白いです。

ある時は、カウントとキャヴィンのチキンゲーム。
サイモンの結婚が破綻したことが原因ですが、二人とも意地っ張りで、とても面白いです。

本国では政府高官のドルマンディ(ケネス・ブラナー)が、昇進を願っているトゥワット(ジャック・ダヴェンポート)を使って、海賊局を潰す手だてを考えていました。

そして、いよいよ法改正により、海賊ラジオ局は取り締まられることにー。
でも、そんなことより、老朽化した船は船体に大きな穴が空いて、タイタニック状態に!!

もうだめか、ここまでか、と思ったときに、リスナーたちが大小さまざまな船で助けに駆けつけてくれました。
最後まで、DJをやり通したカウントも無事に浮き上がって来て、大歓声に迎えられました。
めでたし、めでたし。

子供が「おやすみなさい」を言った後に、枕の下にラジオを入れてにこにこしながら聞いている音楽。

私も思い出しました。
1960年代、まさにその年代です!!
中学生のとき、初めて電リクに電話をかけてリクエストした時のこと。
そして、その局をかけてもらった時のうれしかったこと。
高校生の時、ラジオにかじりついて、電波状態の悪い音をなんとか聞こうとしていた頃のこと。
私はテレビとほとんど同年代だけど、青春時代の思い出にラジオははずせない。
あの頃、ラジオだけが外の世界に通じているみたいに感じていました。
ラジオだけが、時代の最先端のことを教えてくれると。

忌野清志郎の「トランジスタ・ラジオ」の一節じゃないけど、ほんと、聞いたこともないようなかっこいい音楽がずっと流れていました。

そんなことを考えながらこの映画を見て、とってもいい気分になりました。

あいかわらず、ビル・ナイのダンス、かっこいいです。
どのシーンも、すごく素敵な映画でした。

ゼロの焦点

2009-11-20 14:55:15 | 映画ー劇場鑑賞
ーゼロの焦点ー
2009年 日本
監督=犬童一心 原作=松本清張 キャスト=広末涼子(鵜原禎子)中谷美紀(室田佐知子)木村多江(田沼久子)杉本哲太(鵜原宗太郎)崎本大海(鳴海亨)野間口徹(本多良雄)黒田福美(上条保子)市毛良枝(板根絹江)本田博太郎(青木)西島秀俊(鵜原憲一)鹿賀丈史(室田儀作)

【解説】
2009年に生誕100周年を迎える社会派ミステリーの巨匠、松本清張の同名傑作小説を映画化。結婚まもなく夫が失踪(しっそう)した妻が、その謎を追ううちに不可解な連続殺人事件に巻き込まれていく様を、『グーグーだって猫である』の犬童一心監督が描き出す。『おくりびと』の広末涼子、『嫌われ松子の一生』の中谷美紀、『ぐるりのこと。』の木村多江と、今最も輝いている3人の女優が競演。さらに西島秀俊、杉本哲太、鹿賀丈史といった実力派男優陣が脇を固める。

【あらすじ】
結婚式から7日後、仕事の引き継ぎのため金沢に向かった鵜原憲一(西島秀俊)は帰ってこなかった。夫の消息を追い金沢へと旅立った妻の禎子(広末涼子)は、憲一のかつての得意先で、社長夫人の室田佐知子(中谷美紀)と受付嬢の田沼久子(木村多江)に出会う。一方、憲一の失踪(しっそう)と時を同じくして連続殺人事件が起きるが、事件の被害者はすべて憲一にかかわりのある人物だった……。(シネマトゥデイ)

【感想】
これは、原作を読んでいませんでした。
それだけに、楽しみにしていました。
が…!!

これは、ミステリーですか?
トリックも謎解きもない。
ただ禎子(広末涼子)の推測だけ。
それも、見て来たように。うっそー!!

怪しい女が二人出て来て、きっとあの人が犯人だろうなあと想像がついて、そのままでした。

中谷美紀さん、演技がうまくなったと思っていたのに、これは脚本が悪いのでしょうか、なんか浮いていましたね。
最後まで、室田佐知子(中谷美紀)の心理状態をはかりかねました。
はかりかねると言えば、その夫室田儀作(鹿賀丈史)の自首と自殺。
そんなに妻を愛していたら、妻も自分の過去を恥じて殺人することもなかったでしょうに。
鵜原憲一(西島秀俊)が、佐知子と田沼久子(木村多江)の過去を知って、脅していたわけではないでしょうに。
ただ、愛人である久子の就職を頼んだだけでした。

そもそも、主人公禎子のよく知らずに結婚した夫への愛情そのものにも、疑問でした。
なぜ、ここまで熱心に夫の失踪の謎を解こうするのか、劇中でいろいろ言い訳をしていましたが、腑に落ちませんでした。

佐知子が、あるとき狂気に取り憑かれたことが、悲劇の始まりなのでしょう。
それは、たぶん戦後の混乱期、すべての人が生き方を見失っていた時代の悲劇を、作家は伝えたかったのでしょう。
でも、この映画を作ったスタッフは若すぎて、その時代が理解できていなかったのではないかな?
昭和は遠くなりにけり、ですね。

サイドウェイズ

2009-11-20 14:49:23 | 映画ー劇場鑑賞
ーサイドウェイズー
2009年 日本
チェリン・グラック監督 レックス・ピケット原作 脚本=上杉隆之 音楽=ジェイク・シマブクロ キャスト=小日向文世(斉藤道雄) 生瀬勝久(上原大介)菊地凛子(ミナ・パーカー)鈴木京香(田中麻有子)

【解説】
2004年のアレクサンダー・ペイン監督作ハリウッド映画『サイドウェイ』を、海外スタッフのもと小日向文世と生瀬勝久の主演でリメイクした大人のコメディー・ドラマ。ワインの産地、カリフォルニア、ナパ・バレーを舞台に、さえない40代の男二人のパッとしない人生が少しずつ動き出していく様をていねいに描く。二人の男の相手役には、日本を代表する女優、鈴木京香と菊地凛子。カリフォルニアのみずみずしい風景と、甘くほろ苦い言葉の数々がじんわりと心にしみる。

【あらすじ】
20年振りにロサンゼルスに降り立った売れない脚本家の道雄(小日向文世)と、道雄の留学時代の親友でロサンゼルスのレストランで雇われ店長をしている大介(生瀬勝久)は、大介の結婚式を前にワインの産地ナパ・バレーへドライブ旅行をすることに。かつての片思いの相手、麻有子(鈴木京香)と再会した道雄だったが、余計な一言のせいで険悪なムードになってしまい……。(シネマトゥデイ)

【感想】
2004年のアレクサンダー・ペイン監督のハリウッド映画「サイドウェイ」を日本人がリメイクするというので、とても期待していました。
あの映画、大好きだし、日本人のキャラの方が合うのじゃないかと思いました。
それも、小日向文世と生瀬勝久のコンビ、ぴったりじゃないかと。
だって、この作品は、おしゃれなワインと対比して、キャラはダサイ方が絶対面白そうなんですもの。

私の期待は裏切られませんでした。
会話も面白かったし、テンポもよかったし、楽曲の使い方はずいぶんとハリウッドっぽかった。

そもそも、最初に20世紀フォックスの例のタイトルが出て、日本映画だとばかり思っていた私はとても驚きました。
フジテレビと20世紀フォックスのコラボ作品だったのですね。

監督はチェリン・グラックで、アメリカ人の父と日系アメリカ人の母の間に、和歌山県で生まれ、高校まで和歌山で生活していたそうです。
アメリカで大学を卒業してから、日本映画の助監督を経て、ニューヨークやロサンゼルスを拠点に「ブラック・レイン」「タイタンズを忘れない」など多数の映画にに助監督として関わり、日米の映画に関わっている人です。
製作はフジテレビの亀山千広。
音楽はジェイク・シマブクロ。

カリフォルニアロケに同行したのはキャストと6人の日本人スタッフのみ。
日本語の日本人俳優による日本映画を全編カリフォルニアを舞台にハリウッドのスタッフが撮影するという、前代未聞の作品になったそうです。

☆ネタバレ
斉藤道雄(小日向文世)は、シナリオ作家だが、最近は仕事もなく、シナリオ学校の講師をしている。
40歳独身。
最近、結婚を意識していた同棲相手と別れたばかり。
大学時代にアメリカに留学していた時からの友達の上原大介(生瀬勝久)の結婚式に立ち会うために、ロサンゼルスにやってきたのだった。
物語は大介の結婚式の前、1週間の物語。

大介は、大学卒業後もロスに残り、俳優を目指し、忍者俳優として、人気の連ドラのスターになったこともあったが、今は昔、大手レストランのやとわれ店長として働いていた。
その彼が、オーナーの娘と恋仲になり、めでたく結婚する運びとなったのだ。
大介には思惑があった。
独身最後の日々をラスベガスでゴージャスに過ごすことだった。

一方道雄はカリフォルニアワインのメッカ、ナパバレーに行くと思い込んでいた。
道雄はワイン通だったのだ。

花嫁の家族に別れを告げ、一路ラスベガスを目指そうとした二人だったが、かつてのホストファミリーの家に寄り、昔の知り合いの麻有子(鈴木京香)がナパバレーにいることがわかる。

二人はナパバレーの麻有子に会いに行くことにした。

20年前に置き去りにしたはずの思い。
でも、20年の歴史は、そう簡単にはぬぐい去れない。
ワインの蘊蓄とともに、語られるそれぞれの人生。

ここに麻有子の友達ミナ(菊池凛子)を加えて、大人の寄り道の話が始まったー。

確かに、この作品、フジテレビ制作らしく(?)オリジナルより深みはありません。
麻有子のロス在住にこだわる気持ちがいまひとつ伝わって来なくて、それが弱い感じがしました。
それでも、ワイナリーの内部や、カリフォルニアワインロードの風景など、夢のように楽しく、とても楽しかったです。

やっぱり、いつか行ってみたいカリフォルニアワインロード…

Disney'sクリスマス・キャロル

2009-11-20 14:41:41 | 映画ー劇場鑑賞
ーDisney'sクリスマス・キャロルーA CHRISTMAS CAROL
2009年 アメリカ
ロバート・ゼメキス監督 ジム・キャリー(スクルージ/過去・現在・未来のクリスマスの霊)ゲイリー・オールドマン(マーレイ/ボブ・クラチット/ティム少年)ロビン・ライト・ペン(ベル)コリン・ファース(フレッド)ボブ・ホスキンス(フェジウィッグ/ジョー老人)

【解説】
金銭欲を満たすために生きる男が、クリスマス・イブの夜の不思議な体験を経て、本当の幸福の意味を悟る奇跡と感動のファンタジー。文豪チャールズ・ディケンズの不朽の名作を、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのロバート・ゼメキス監督が映像化。ケチな主人公をはじめ、7役を演じるのは名優ジム・キャリー。希望に満ちたメッセージや、俳優の演技をデジタル的に採り込むパフォーマンス・キャプチャーによる驚異の映像が圧巻!

【あらすじ】
金がすべてで、家族を持たず、人とのきずなに背を向け、ただ己の金銭欲を満たすためだけに生きるスクルージ(ジム・キャリー)は、街一番の嫌われ者。あるクリスマス・イブの夜、かつてのビジネス・パートナーの亡霊が現われ、スクルージを彼自身の過去・現在・未来をめぐる時間の旅へと連れ出す亡霊にとりつかれると予言する。

【感想】
この作品、たまたまなのかどうか、吹き替え版には3Dがあって、字幕版にはないのね。
3Dで見たいけど、ジム・キャリーがたくさんの声をやっているとか、ゲイリー・オールドマン、コリン・ファレル、ロビン・ライト・ペンなど、豪華声優陣も捨てられないでしょう?
しかたがないわね。
字幕版に行きましょう。

原作はディッケンズで、よく知られた物語。
ケチで頑固な金貸しのスクルージという老人が、クリスマスの夜に過去、現在、未来のクリスマスの精霊に導かれて、改心する物語。
そりゃ、自分の死体なんかを見せられたら、誰だって改心してしまうわ、と意地悪く思ったりします。

見所は、その3つのクリスマスの精霊や、それぞれの年代のスクルージの声、あわせて7役も声を違えたジム・キャリーの才能。
終わるまでわからなかったけど、ゲーリー・オールドマンも、マーレイ・クラチット・ティムの声を演じていたんですね。
こっちもすごーい!!

亡霊や精霊たちはリアルで怖くて、とても小さい子供向きとは思えないけど…。

やはり、字幕版で3Dで見たい映画でした。
残念!