マダムようの映画日記

毎日せっせと映画を見ているので、日記形式で記録していきたいと思います。ネタバレありです。コメントは事前承認が必要です。

トゥモローランド

2015-06-26 09:39:54 | 映画ー劇場鑑賞

ートゥモローランドーTOMORROWLAND

2015年 アメリカ 130

ブラッド・バード監督 ジョージ・クルーニー (フランク・ウォーカー)ブリット・ロバートソン (ケイシー・ニュートン)ヒュー・ローリー (デイヴィッド・ニックス)ラフィー・キャシディ (アテナ)

 

【解説】

『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』などのブラッド・バード監督と、名優ジョージ・クルーニーのタッグで放つ話題作。ウォルト・ディズニーが想像した未来を軸に、トゥモローランドのことを知っている主人公と17歳の少女が未知の世界への扉を開く姿を描く。共演は『愛する人』などのブリット・ロバートソンやテレビドラマ「Dr.HOUSE」シリーズでおなじみのヒュー・ローリーら。ウォルト・ディズニー社の保管庫で発見された資料を基に創造された世界に息をのむ。

 

【あらすじ】

17歳のケイシー(ブリット・ロバートソン)が見覚えのないピンバッジに触ると、自分が思い描いた別世界へと入り込んだ。バッテリー切れで現実の世界に戻ってきた彼女の前に、不思議な少女アテナ(ラフィー・キャシディ)が現れる。そしてケイシーにトゥモローランドに戻りたいのなら、フランク(ジョージ・クルーニー)という男性を訪ねるよう助言する。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

幼い頃、ウォルト・ディズニーがキャスターを務めるTV番組がありました。

おとぎの国、冒険の国、未来の国などに分かれていて、いろんな夢の世界に私たちを連れて行ってくれた。

ほんと、楽しかったなあ。

 

そのディズニーが考えていた未来を元に作られた作品らしい。

 

でも、内容は異次元に作られた夢の国の設定が難しかった。

子供向けではありません。

 

理屈を抜くと、主人公たちケイシー(ブリット・ロバートソン)とフランク(ジョージ・クルーニー)が繰り広げる未来を守る闘いは面白かったです。

ケイシー

  フランク

夢の国へ案内してくれるそばかすがかわいい少女アテナ(ラフィー・キャシディ)。

ロボットなんだけどとてもチャーミングでした。

 

辛いこと、ネガティブなことばかりを考えていると、人類はには破滅の未来しかない。

うれしいこと、楽しいことを夢見る力が人類の未来を明るくするんだというメッセージは伝わってきました。

 

まさに、それがウォルト・ディズニーからのメッセージ、ディズニーランドの真髄ということでしょうか。

 

さよなら、さよならハリウッド

2015-06-26 09:36:31 | 映画ーDVD

ーさよなら、さよならハリウッドーHOLLYWOOD ENDING

2002年 アメリカ 113

 

ウディ・アレン監督 ウディ・アレン (ヴァル)ティア・レオーニ (エリー)トリート・ウィリアムズ (ハル)ジョージ・ハミルトン (エド)

 

【解説】

ウディ・アレン監督が描くドタバタ・ハッピーコメディ。新作撮影を控えて失明状態になる監督にウディ・アレンがふんし、元妻でプロデューサーのエリーに『天使のくれた時間』のティア・レオーニ。セントラル・パーク、プラザ・ホテル、バルサザールズなどニューヨークのお馴染みの街並が登場している。

 

【あらすじ】

アカデミー賞に2度も輝きながら、すっかり落ち目になった映画監督のヴァル(ウディ・アレン)は、メジャー・スタジオの話題作の監督に抜擢(ばってき)される。しかしクランクインを控えた夜、ヴァルは心因性の失明状態に落ちいってしまう。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

これぞ風刺映画という感じの作品で、くすくす笑いが止まりませんでした。

 

落ち目の巨匠ヴァル(ウディ・アレン)を救おうと、元妻でプロデューサーのエリー(ティア・レオーニ)が根回しして、ヴァルにしか撮れない作品がクランクインします。

 

しかし、その前夜からストレス性の失明となり、ヴァルは目が見えません。

エージェントの入れ知恵で、失明を隠し映画を撮り始めますが、トラブル続出。

最後にはエリーまで巻き込んでのクランクアップとなります。

しかし、ラッシュを見たら最悪。

編集してもどないもならない。

ハリウッドでは、最悪の評判、目が見えるようになったヴァルも落ち込みますが、なんと、パリでは大当たりー!!

という皮肉たっぷりの作品でした。

 

アレン監督の年譜を見ても、この作品から3年後の「マッチポイント」から、ヨーロッパで制作した作品が多い感じがします。

本音では、ハリウッドには見切りをつけたんだ、ということでしょうか。


チャッピー

2015-06-13 09:46:05 | 映画ー劇場鑑賞

ーチャッピーーCHAPPIE

2015年 アメリカ,メキシコ,南アフリカ 120

 

ニール・ブロムカンプ監督 シャールト・コプリー (チャッピー)デヴ・パテル (ディオン)ヒュー・ジャックマン (ヴィンセント)ニンジャ (ニンジャ)ヨ=ランディ・ヴィッサー(ヨーランディ)ホセ・パブロ・カンティージョ(ヤンキー)シガニー・ウィーバー(ミシェル)

 

【解説】

『第9地区』『エリジウム』の鬼才ニール・ブロムカンプが手掛けたSFアクション。人工知能を搭載したロボットのチャッピーが自身を誘拐したストリートギャングたちと奇妙な絆を育みながら、壮絶な戦いに巻き込まれていく。『第9地区』にも出演したシャールト・コプリー、『X-MEN』シリーズなどのヒュー・ジャックマン、『愛は霧のかなたに』などのシガーニー・ウィーヴァーなど、実力派や個性派が出演。純粋無垢(むく)なチャッピーの愛らしい姿やリアルな造形に加え、すさまじいアクションの数々も見もの。

 

【あらすじ】

2016年、南アフリカ。ディオン(デヴ・パテル)は、世界初の自身で感じ、考え、成長することができる人工知能搭載ロボットのチャッピーを開発する。しかし、世界でも有数の危険地帯ヨハネスブルクに巣食うストリートギャングにチャッピーと一緒に誘拐されてしまう。起動したばかりで子供のように純粋なチャッピーは、ストリートギャングのメンバーたちと接し、彼らから生き抜くためのスキルを学んでいく。圧倒的スピードでさまざまな知識を吸収していくものの、バッテリー残量が5日分しかなく……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

夫はニール・ブロムカンプ監督の「第9地区」がお気に入りですが、私はどうも好きじゃないのです。

徹底的に人間を悪者にしているところや、エビのクリストファーたちのビジュアルが受け入れ難く、感情移入できなかったから。

 

「エリジウム」もずいぶんと冷たい感じの作品でした。

 

でも、気を取り直し、夫と一緒にこの作品を見てきました。

予告編の甘い感じとは違って、やはりシビアな作品でしたが、これはとても面白かったです。

チャッピーはロボットで、ビジュアルも可愛かったです。

 

舞台は「第9地区」と同じ南アフリカ共和国です。

つい最近「ケープタウン」という作品も見ましたが、アパルトヘイトが崩壊してから、治安の回復は進んでいなくて、社会問題は根深いようですね。

 

この作品も、治安の悪い大都市の対策として、ロボット警官を導入したというところから始まります。

 

このロボット警官を製作しているのがミッシェル(シガニー・ウィーバー)が率いる民間企業です。

そこの技師のディオン(デヴ・パテル)がこのロボットを開発しました。

ディオンはロボットに人間並みの意識を植え付けたら、どんなに素晴らしいと考えますが、社長のミシェルは断固許しません。

  ディオン

ディオンのライバルがヴィンセント(ヒュー・ジャックマン)。

兵器並みの装備を持った大型ロボットを開発しましたが、コスト面があわず、採用されませんでした。

それでもヴィンセントは自分の開発したロボットのことが諦められず、ロボット警官やディオンに嫉妬心を燃やして行きます。

 ヴィンセントとミッシェル 

一方、人工頭脳を持ったロボットという夢に取り憑かれたディオンは、壊れて廃棄されそうになっている1体のロボットを盗み出しますが、家に帰る途中でギャングの一味に誘拐され、アジトに連れて行かれます。

 

このギャングたちは、ボスから大金を要求されていて、それが払えなければ殺すと脅されています。

ロボットの技術者を誘拐すれば、ロボット警官を止められて、現金輸送車を襲撃できるという考えです。

 

ディオンは、なんとかギャングたちを説得して壊れたロボットに人工頭脳を搭載することに成功します。

ギャングのリーダー・ニンジャの愛人ヨーランディにチャッピーと名付けられたロボットは、最初は生まれたての赤ちゃん同様なにもわかりませんが、徐々に言語能力を身に付けて行きます。

ニンジャをハパ、ヨーランディをママと慕って成長するチャッピーの様子がとても可愛いです。

 ヨーランディ

ニンジャ

☆ネタバレ

ヴィンセントはディオンのミスに乗じてコントロールキーを手に入れ、警察ロボットたちをすべて停止してしまいました。

町は大混乱、悪党たちが大暴れして暴力、略奪の無法地帯に。

 

ヴィンセントはミッシェルを騙し、自分のロボットを始動させ、ディオンやチャッピーに襲いかかっていきます。

  チャッピーは大型ロボットと果敢に闘います。

この監督の取り上げ方が、一般の善悪の概念にはまらないところが面白いです。

最終的には、ディオンの意識も、チャッピーに意識も、別のロボットに入れ替えられるのですが、それでも、ディオンはディオン、チャッピーはチャッピーと言うことでしょうか。

 

少し前にジョニー・デップの「トランセンデンス」という作品がありましたが、あの考え方をわかりやすくしたものかなあと思いました。

「Her世界でひとつの彼女」というのもありましたね。

コンピューターが人間の意識を持つ。

意識が自分なのか、肉体が自分なのか。

興味をそそられるテーマです。

 
ヒュー・ジャックマンとシガニー・ウィバーが楽しそうに悪役を演じていました。 

バード

2015-06-13 09:43:19 | 映画ーDVD

ーバードーBIRD

1988年 アメリカ 161

 

クリント・イーストウッド監督 フォレスト・ウィテカー (チャーリー・ヤードバード・パーカー)ダイアン・ヴェノーラ (チャン・リチャードソン・パーカー)マイケル・ゼルニカー  サミュエル・E・ライト

【解説】

バードとは、モダン・ジャズの祖でありビ・バップの創始者でもある、サックス奏者チャーリー・パーカーの愛称。ジャズ好きで知られるイーストウッドが、丹精こめて描く、自らのアイドルの伝記。麻薬に溺れ、自己の内面と向き合い傷つきながら、己の芸術を勝ち取っていった男の苦闘を描く。(allcinema ONLINE )

 

【感想】

先日鑑賞した作品の「セッション」の中に、チャーリー・バーカーのシンバル投げが語られていました。

すごいジャズ奏者のチャーリー・パーカーでさえ、新人の頃は演奏が下手で、ドラマーからシンバルが飛んできたという逸話です。

 

そこで、イーストウッド監督の名作で、チャーリー・パーカーの伝記的作品を見ることにしました。

 

主演はフォレスト・ウィテカー。

有名なシンバル投げも織り込みつつ、チャーリーがビ・バップと呼ばれる、今ではジャズの当たり前の演奏様式を確立していく様子、栄光の影でアルコールと麻薬によって健康を失って行く辛い姿などが描かれていました。

 

イーストウッド監督の、ジャズ愛に溢れた作品。

 

でも、音楽が中心と言うより、チャーリーの生涯と苦悩がメインなので、少し暗い作品になっていました。

 

リピーテッド

2015-06-02 16:26:23 | 映画ー劇場鑑賞

ーリピーテッドーBEFORE I GO TO SLEEP

2014年 アメリカ,イギリス,フランス,スウェーデン 92

 

ローワン・ジョフィ監督 ニコール・キッドマン (クリスティーン)コリン・ファース (ベン)マーク・ストロング (医師ナッシュ)アンヌ=マリー・ダフ (クレア)

 

【解説】

SJ・ワトソンのベストセラー小説を実写化したミステリー。前日の記憶を保持できない障害のある女性が、一本の電話を受け取ったのを機に思いも寄らない事態に引きずり込まれていく。製作に『グラディエーター』などのリドリー・スコット。主演に『めぐりあう時間たち』などのニコール・キッドマン、『英国王のスピーチ』などのコリン・ファース、共演に『ビトレイヤー』などのマーク・ストロングと豪華な顔ぶれが結集。謎が謎を呼ぶ先読み不可能な展開に加え、彼らが織り成す濃密なストーリー展開に息をのむ。

 

【あらすじ】

目覚めると前日までの記憶が全てリセットされてしまう特殊な障害があるものの、献身的な夫(コリン・ファース)に支えられ日々を送っているクリスティーン(ニコール・キッドマン)。ある日、医師だという人物から電話がかかってくる。それを受けたクリスティーンは、夫に黙って彼のもとで診察を受けていると聞かされ、数週間前から自分が毎日の出来事を映像で記録していることも教えられる。その映像を捜し出して再生する彼女だったが、そこには信じられない光景が収められていた。(シネマトゥデイ)

 

【感想】

記憶障害の主婦が主人公のサスペンス。

「メメント」ほどの衝撃はありませんが、キャストの力量でなかなか面白い作品でした。

 

原題「BEFORE I GO TO SLEEP」とあるように、眠る前の私は40歳の記憶障害のある主婦と自覚しているクリスティーン(ニコール・キッドマン)。

でも、朝目覚めると20歳の自分の記憶しかなく、隣に眠っている夫(コリン・ファース)に怯えて目覚める毎日。

バスルームに行くと、夫とのたくさんの写真が壁に貼ってあり、「夫」と付箋もついている。

  記憶のない妻を献身的に世話する優しい夫

そして、夫から自分の状況を説明される。

 

ある朝、夫から説明を受けて夫を職場に送り出したが、頬に撃たれた傷があることを不審に思う。

クリスティーンの主治医を名乗るドクター・ナッシュ(マーク・ストロング)から電話があった。

2週間前からクリスティーンの治療を、夫に内緒でやっているという。

指示された通りのところから、自分が寝る前にわかったことを録画するビデオ日記用のカメラが出てきた。

 クリスティーンの主治医を名乗るドクター・ナッシュ 

クリスティーンの2週間のビデオ日記により、なぜ自分が記憶障害になったのかが徐々に明らかになります。

 

☆ネタバレ

これからご覧になる方は読まないで見に行って下さいね。

サスペンスの醍醐味が失われてしまいます。

 

この作品の見所は、優しい夫にぴったりのコリン・ファースが食わせ物で、明らかに怪しい感じのマーク・ストロングが味方だったということでした!!

3人の演技バトルが面白い作品。

 

でも、クリスティーンには気の毒だけど、自分で撒いた種だし、あまり同情できない感じでした。

 

それにしても、偽夫の豹変はどう理解したらいいのかなあ。

クリスティーンを愛していたのと違うのか!

と、ちょっとお冠です。

 

旅人は夢を奏でる

2015-06-02 16:20:21 | 映画ーDVD

ー旅人は夢を奏でるーTIE POHJOISEEN/ROAD NORTH

2012年 フィンランド 113

 

ミカ・カウリスマキ監督 ヴェサ=マッティ・ロイリ (レオ)サムリ・エデルマン (ティモ)イリナ・ビョークルンド (ティモの妻)マリ・ペランコスキー (ミンナ)

 

【解説】

GO!GO!L.A.』などのフィンランド人監督ミカ・カウリスマキが、著名なピアニストである息子と数十年振りに再会した父親とが旅をしながら交流する姿をつづるロードムービー。人気はあるが私生活はパッとしないピアニストの前に幼くして別れた父親が突然現われ、かつての知人を訪ねる旅をする中、音楽によって心の距離が近づいていくプロセスを描く。息子役は、『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』にも出演しているサムリ・エーデルマン。さえない父と息子が旅をする様子に引き込まれると同時に、二人の心の変化も見逃せない。

 

【あらすじ】

ティモ(サムリ・エーデルマン)はピアニストとして名声を得たものの、私生活では妻と子どもにそっぽを向かれていた。そんなある日、ティモの前に怪しい男が現われる。それは、3歳の頃から音信普通の父親レオ(ヴェサ=マッティ・ロイリ)だった。世界中を旅してきたという自称・元ミュージシャンのレオは、家族や親戚に会いに行こうとティモを連れ出し北へと向かうが、レオは秘密を抱えていて……(シネマトゥデイ)

 

【感想】

ティモは売れっ子のピアニスト。

華やかな表向きとは違って、ピアニストは孤独な作業。

妻も寂しさから幼い娘とともに、実家に帰ってしまった。

マンションも売ろうと思っていたところに、見知らぬ男が現れる。

この人は、ティモのお父さん(ヴェサ=マッティ・ロイリ)。

3歳のときにティモ(サムリ・エーデルマン)を捨てて旅に出てしまった。

それなのに、今頃のこのこ現れて、「ちょっと付き合え」ってどうなん?

 

しかも、レンタカーを借りたなんていいながら、盗んだ車だし。

 

でも、ティモも妻に去られて孤独が身にしみいていて、肉親の温かさに心を動かされたのかな?

 

このいい年をした親子のロードムービー。

華はないけど味はありました。

 

生まれて始めて会った、腹違いのお姉さんの夫婦も、あんまりうまくいっていないようです。

ネコが迷い込んできたり、施設に入っているおばあさんにも会ったり。

そうそう、ティモの別れた奥さんの実家にも寄って、かわいい娘とも再会しました。

でも、父には違う目的があるようです。

誰にも言えない秘密があったのです。

 

それは、ティモの実の母が生きていると言うもの。

その母は、生後間もないティモを残して刑務所に入っていました。

 

ティモはアイデンティティを取り戻し、さらに演奏家として飛躍するでしょう。

いい作品でしたよ。

 

もしかしたら、お父さんは天使だったのかも。

 

二人が奏でる「枯れ葉」のフィンランド語バージョン。

うっとり聞き惚れちゃいました。